沖縄に行ってきました第壱話沖縄へ行ってきました第参話

2005年03月17日

沖縄行ってきました第弐話

 おい!やめろ!!俺を起こそうとするな!ねみーんだよ、わかんだろ、たらふく酒を飲んだ次の朝だぞ、やめろ勝手に俺の布団に入ってくるな、肌を寄せるな、よし、ここは無視だ、眠ったふりだ、うん、それに限る、しめしめ、あきらめたな・・・・。

そして3時間後、俺はドラゴンクエスト8をしていた。時刻は正午を過ぎ、レベルは5を超え、俺を起こし損ねたTOSHIは隣の部屋でいびきをかいている。ここは沖縄、日本の楽園であり、リゾート地だ、決して我が家ではない。同じ便で運ばれてきた皆さんはおそらく海行ったり、名所まわったり、おいしい沖縄料理食べたり、ショッピングしたりしていらっしゃることだろう。沖縄を楽しいでいらっしゃるのだろう。しっかりした方々だ。しかし、俺たちはそんな貧乏人共とは違い、わざわざ沖縄に来たからって慌てて外出したりはしない。東京にいる時と同様に酒を飲み過ぎ、昼間に目を覚まし、タバコを吸い、ゲームをしながら、腹をかく、これが贅沢ってもんだ。沖縄に来ておいて沖縄を楽しまない。これぞ貴族の沖縄の過ごし方に他ならない。どうだ、すげえだろ。俺は沖縄なんぞをありがたがらん。ドラクエの方が楽しいとすら思っているほどだ。とは言うものの、やはりレベルが上がるごとに、このままで良いのでしょうかという気持ちも湧き上がってくる。それでも時間を追うごとにすくすくと強くなる主人公を見ているとこのままクリアしたくもなる。ああ、どうしよう。こんな楽しいの板ばさみ、数奇な運命だぜ、と頭を悩ませること数十分、その時、沖縄を心底楽しみたい男TOSHIが目を覚ました。ちょうど昼の2時くらいだったかな。

 「何やってんだ!何でドラクエやってんだ!ここをどこだと思ってんだ!!」立て続けに質問なのかお叱りなのかわからない口調で俺を問い詰めるTOSHI。起きたばかりの人間とは思えない。「だってTOSHI寝てるし、気づいたら広末いないし、そしたらドラクエがあって・・・」と子供のような言い訳をする俺。「とにかくすぐ止めろ。今すぐにだ!」とアメリカ人のような口調でTOSHIに言われ、このままだと冒険の書を消される恐れもあると危機感を募らせ倒れは近くの教会に駆け込み、とりあえずお告げを聞いたあとおいのりをして頂き、しばしの休息に入った。

「いや、でもさ、天気がどうにも悪くてよ、どうにもならんわけじゃん。だって寒いのよ、外は。」とTOSHIに伝えるものの、だからと言ってドラクエはないらしく、意地でもこの寒い中どこかに出掛けようと言うのだ。TOSHIは今回の旅行に目標を掲げてやってきているようで、まずは海、そして釣り、さらに何故か水族館、あとはクラブ、らしくとりあえず昼間は天気もそんなに良くないのなら釣りをしたいと言うのだ。が、時刻はぐんぐんと3時に向かっている。5時過ぎには広末が仕事から帰ってくる。不便なことに合鍵は無い。ということで、ドライブをすることになった。とりあえず近場の島にでも行ってみよう。さらには途中で飯でも食ってやろうとなったわけだが、外に出た途端雨が強く降り出した。あーあ、外に出たくねえ。

 とりあえず近場の定食屋に入り、ゴーやチャンプルーを頼み高橋陽一先生の「チビ」という激オモボクシング漫画を読んだ。沖縄の定食屋さんには漫画が大量に置いてあって素晴しい環境だ。漫画がべとべとして気持ち悪いのは潮風の影響だろうか。それに漫画喫茶もよく目に付く。これは沖縄市だけなのだろうか。よくわからないが、皆さん漫画が好きなようだ。

 飯を食い終わったからって雨が止むというわけもなく、俺たち2人は広末の車のCDの少なさにありったけの文句を言い合いながら伊計島を目指した。とりあえずミスチルを流すものの男2人では盛り上がるわけも無い。ケミストリーに代えてみたが何の化学反応も起こりやしない。いつの間にやら道は険しさを増し、広末が行くなよ!!と言っていた田んぼのような場所を走っている。このあたりで俺は気づいたのだが、沖縄の道は特にすべるというわけではない。それでもすべる。スピード出すとグラグラする。他の車は平気。これを総合して考えると、この6万の車が異常にすべる車なのだろう。タイヤツルツルだもの。沖縄の道は悪くないよ、広末・・・。

 伊計島では誰一人として人間を見ることはできなかったが、その代わりとても綺麗な海を見ることが出来た。青く輝く七色の海、すべての生命は海から生まれたというのも納得だ。多分この海のことだろう。そうに決まってる。しかし、右を向けばあごが鋭利な刃物になっている到底海が生み出したとは思えない下劣な人間が気持ち良さそうに潮風を受けていて、パシャパシャデジカメを作動させている。さらにはサッカーボールを持ち出してはしゃぎ始めている。俺が車に乗り込んでおいてっちゃうよギャグをしていることも完全な無視で浜辺で微生物探しに躍起になっている。確かにそんな些末なギャグはほおって置きたくなるほど海は綺麗ででっかい。人もいなく俺たちのもののようだ。それでも男2人やることなんてたかが知れてるし、2人で肩を組んで2ショットを取って喜べるような年齢でもない。さあ、戻ろう。

 車内は何やらクラブ系な音楽がかかり、一曲も知っているものは出てきやしない。前を見るとふと「わ」ナンバーの車がちんたら走ってやがる。それもカップルだ。よく見たところどう見ても怖そうな奴じゃあない。となれば悪戯したくなるのが、女、子供、老人、小動物に平等に強い俺の性。いっちょ煽ってやるぜ!とそのカップル「わ」ナンバー真後ろにびたっと張り付く。当たったら危ないため10メートルくらいの感覚は譲れない。そのためかいまいち煽っていることが相手に伝わっていないようだ。チクショー。それでも沖縄に来てまで暇な俺たち2人は負けない。横に並び、前に出る。そこですかさず減速、40キロ走行だ。どうだ、こら。横のTOSHIは窓から唾を吐き、タバコを捨て、自分のプライドを沖縄の道路に投げ捨ててゆく。そして2人で無邪気に大笑いしている最低なクズの24歳男子2人。でも、本当に最高に楽しかったんだ・・・。ごめんな、カップル。俺がやられたらもの凄い嫌だもんな。

 天気も少しづつ回復に向かうもののいまだ半袖や短パンでは通用しない模様で、家に帰る前に漁港付近に行き、釣りをしている男性に、釣果を尋ねると「釣れたこと無いんすよねえ」ということ。馬鹿か、お前は!限られた時間の中で釣れない魚のために何時間ここにいるのだ!あほか!魚ほしけりゃ、スーパー行け!そんなただで魚が欲しいのか!ということでやっとのことで帰宅。これで冒険の続きが出来る。さーてレベル上げだ!!レベルをスクスク上げていると広末も帰宅し、どうやら今日は地元の人しか来ないようなステーキ屋に連れて行ってくれるようで、そこまでの道のりにもの凄い場所があったわけで、それがどんなところかと言うと、ラブホテル。もう、凄い数。もの凄い数。沖縄市ラブホテル町みたいな感じ。東京ドーム8個分くらいラブホテル。もう、ラブホテル市(いち)。見渡す限りのラブホテル。そこの先にあるステーキ屋のなんつかレトロでノスタルジックな雰囲気、肉のでかさ、ソファーの柔らかさ、客層の妖しさ、でやっぱりラブホテルの数の異常さ。すごかったなあ。入ってみたいなあ。

 でさ、帰って、また酒、スナック行ってまたボトル2本、沖縄のスナックの私服デイの貧乏臭さ、可愛くなさ、俺たちのボトルをがぶ飲みする根性、そんなことすべてを含んで沖縄らしいといえばそれまでだけど、本当に可愛くない女が俺たちの、俺たちのボトルをガブガブガブガブ、がぶがぶがぶがぶ、と夜が更けていきましたとさ。明日こそ大王イカを倒すぜ!まずは武器を揃えなきゃね。

tetuo2 at 23:24│Comments(4)TrackBack(0) 日記 

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この記事へのコメント

1. Posted by 管理人   2005年03月18日 12:24
一部、危険な表現がありますね。言えないけど
2. Posted by いまーむ   2005年03月20日 17:27
どこだ??危険な表現は・・・。
「チビ」懐い!!キャプ翼との差を思い知らされる作品です。
「わ」ナンバーは煽ってはいけません。ぶつかりに行きましょう。
やつら計画ぼろぼろになりますから。ふふ。
沖縄嬢はかわいくないのですか。かわいいイメージあったのに。
勉強になりました・・。
釣りはやったのかい??
3. Posted by やまだ   2005年03月21日 01:14
久々見たけど、デートケースの話はリアルで偲ばれた。あとマラドーナってやっぱ神だね。
4. Posted by 鉄雄   2005年03月22日 11:49
 一応言っておきますが「管理人」は鉄雄ではありません。どこかの馬鹿が間違えて書き込みました。そんなことよりコメントが多くてびっくり。釣りのお話は沖縄の続きに出てきますので・・・。

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