初夏に聴きたい名曲健作くんの計画的犯行

2008年06月15日

欧州20日間(イタリア3)

e47daf16.JPGフィレンツェの朝、なんて小粋な単語にもムフフと思わなくなったヨーロッパでの19回目の朝、アルゼンチン人のラテンなイビキ、おかげ様で眠りは浅く、すっきりと目を覚ますことが出来て本当に心から感謝しておりますありがとう、と13時前に安物の電車で着いたローマテルミニ駅の空を仰ぐと綺麗な曇り空でさあいつでもお前の最後の夜を大雨で祝ってやるぞと言っているようで怖いので視線を水平に戻すと駅前にはローマ名物「決して乗ってはいけないタクシー」が所狭しと並んでいて、それでも陽気に俺のタクシーに乗っていけよナカータ、いや俺のタクシーに乗ってきなナカムーラと乗るとも言っていないのに争いを始めるので、舐めやがってと歯の隙間から器用に唾を吐いてみせると、そんなものは見ておらず、そもそもそれをワルの証だと感じるのは日本だけの風習のようで事態は変わらず、しょうがないので無視して宿探しを始めると思ったとおり雨が降り出して、でもいまさら濡れることなんか気にすることもなく、目指すべき宿に到着するとすんなり宿は取れて、14時までは荷物は入れられないぜと言われたのでフロントの空いたスペースに荷物を置き、盗むなら勝手にどうぞと祈りを捧げて安い定食屋でスペゲッティとビールで時間をつぶし、宿に戻ると親父カナダ人と一緒に部屋に通され、お決まりの旅行者トークを一通りすると何故かその親父カナダ人はTシャツを脱ぎ、茶色い胸毛をアピールしているように見えて、同じ胸毛なら女子の胸毛の方が好きな私は少し身構えるも杞憂で、ズボンも脱いで布団に入り、グンナイと一言、釣られてグンナイと応える自分に多少諦め、ローマの街に飛び出したのでした。

ヘイ、ナカータナカムーラヤナギサーワアミーゴコンニーチワ、流暢な舐めた日本語と飛び切りのスマイルには要注意、特に観光名所では要注意、そんなのは常識、わかっていたつもりでした。しかしその時は、こいつだけは本当に良いヤツで、本当に俺と友達になりたいだけで、知っている日本語を並べ、持てる限りの笑顔をぶつけてきたんじゃないだろうか、いやそうだ、世の中悪い奴ばかりじゃないし、イタリア人はどちらかと言えば親日だと言うではないかと自ら笑顔で右手を差し出したのはスペイン広場のスペイン階段上の方で、スペイン広場がミサンガ強盗の総本山だと知ったのはその後コロッセオに向かう地下鉄の中の話で、笑顔で差し出した右手を見て、飛び切りの笑顔に少し邪悪さが加わった男は素直に握手に応じアミーゴフレンドトモダーチとアルシンドのような発音で笑顔を崩さず、慣れた手つきで左手でポケットから何やらイタリアカラーの3色の糸を出し、フンフンと鼻息交じりでその糸を私の右手首に巻きつけてきたので、アレは確かヨーロッパに来る少し前、会社で旅行準備をしていた時のこと、こんな強盗に要注意とのサイトの中に、観光客から金をむしりとる手法の一つにこんなのがあった気がする、ふと、その男の顔を見ると満面の笑みでどうも憎めない、気がするだけかもしれないけど、そんな訳もなく、見知らぬ親父が近づいてきて、その顔たるや酷いもの、力の限り恐い顔、誰ですか、そんな想いは通じずに、25ユーロと低くドスの利いた声でつぶやかれ、連呼され、ハッとさっきまで笑顔だった男を見てニーナ(「24」シーズン1参照)を思い出しました。さっきまでトモダーチと言っていた男の顔は邪悪そのもの、表情で人の顔とはここまで変わるものかと思うほど、中学1年生の時の3年生長○川くんという今やすっかり極道の世界に身も心も染めてしまった人を思い出させる顔をしていてコレは困ったと周りを見渡すと、ああ神様がもの凄い勢いで走ってくるじゃありませんか。警察官の格好をしたその神様、そのスピードたるや風の如く、または長○川くんの唯一の趣味だった卓球の必殺スマッシュの如く、気づいたミサンガ強盗が気の毒になるほど怒鳴りつけ、いいのいいのまだ何もされていないから、と思うも首根っこを捕まえて連行、私の手首には未完成のミサンガが風に揺れていたのでした。

観光は続き、コロッセオ駅に着くとグラディエーターたちの怨念のような激しい雨が降っていてコーヒーを飲みながら空を見上げると、まだまだ行くよ、グングン降るよぉ、と曇り空は気合が入っていて、それならこっちも意地だと雨に打たれながらもコロッセオに入場、しかし寒く、証拠写真だけは何とか死守し、宿に逃げ帰ると、そこには嬉しいジャパニーズ、意気投合で酒を飲み、これが外国マジック、初対面なのに話は性癖にまで発展し、ヨーロッパの長い日も暮れ、夜の観光に出発することに。夜のコロッセオ、夜のトレビィの泉、夜のパンテノンを巡りながらも彼のパンストへの強いこだわりトークは熱を帯び、ヨーロッパ最後、ローマの夜はふけてゆき、紺セーラー服×黒パンスト姿の北欧美少女に出会うことが日本男児総意の夢であるとの結論に達し、ヨーロッパでの偶然の出会いに感謝し、就寝いたしました。次こそ終わりです。

tetuo2 at 23:04│Comments(0)TrackBack(0)  

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