2009年04月20日

孤独のグルメテイストな究極散歩マンガ 「散歩もの」

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孤独のグルメテイストな究極散歩マンガ 「散歩もの」





散歩マンガ・・・この地味さがたまらない!!
こんにちは、J君です。この世で最も奥が深く老若男女が楽しめるアウトドアスポーツといえば、ズバリ「散歩」ではないかと思っている今日この頃です。肉体年齢が60代、筋金入りのインドア派を自称するJ君でも可能なスポーツ、それが散歩。散歩 イズ ビューティフル。まあ・・・スポーツかどうかは別途議論が必要なところですが。

本日はそんな「散歩」がテーマのマンガ「散歩もの」をご紹介します。「散歩」がテーマのマンガとか酔狂すぎる。どうやってオチをつけるんだ?と考える方もいらっしゃるかと思うのですが、実は本作品は「孤独のグルメ」の名コンビ、谷口ジロー先生と久住昌之先生の作品です。当然のごとくオチはありません。

「散歩もの」は通常のマンガ雑誌ではなく「通販生活」という雑誌に掲載されていたマンガです。そういえば「孤独のグルメ」もパンジャという雑誌に掲載されていました。掲載誌がことごとく渋いわけですが、だからこそ散歩とか一人飯といったニッチなテーマのマンガが実現できるのだともいえます。

テーマが違うとはいえ、谷口ジロー先生と久住昌之先生のコンビ作品ですから、当然「孤独のグルメ」のテイストが色濃く出ております。読めば読むほどに「孤独のグルメ」の続編ともいえる雰囲気を持った作品です。特に作品中に出てくる食事のシーンなどはかなり孤独のグルメっぽいです。


孤独のグルメの雰囲気

ただし「散歩もの」は、あくまでグルメではなく散歩がメイン。主人公である中堅文具メーカーの部長、上野原譲二が休日とか仕事中に色々な場所をフラッと散歩して、古い町並みを見たり、雑貨を見つけたりしてはその心象風景を綴るという・・・ジャンプとかだったら強制的に途中からバトルものに方向転換させられかねない地味な内容です。散歩バトルか・・・それはそれで読んでみたい気もするけど。


心象風景を語る

でもまあ、読者層はきっと「散歩の達人」とか「おとなの週末」とか読んでそうなアダルティな人たちを狙ってるわけですからこれでいいわけです。そういう意味では、孤独のグルメ以上にディープで読み手を選ぶ作品といえます。


主人公、上野原譲二は妻有り・中小企業の中間管理職という設定で、独男のアイドルだった孤独のグルメの井之頭五郎とは異なり、なかなかのリア充っぽさが漂います。しかし作品が醸し出す雰囲気が酷似しているのは、どっちの主人公も頑固で結構変わった性格をしているからなんだと思います。


無類の散歩好き

上野原はとにかく散歩にかける情熱が人並み以上あります。
奥さんの頼まれ物の途中とか、仕事中の出先とかでもお構いなしにガンガン脇道にそれて散歩モードに突入してしまいます。


散歩の天才

自分のことを「散歩の天才」って言うぐらいですからね。新ジャンル、散歩の天才。うん、・・・微妙な響きです。

さらに、頑固なまでの懐古主義者でもあります。


本当に嫌そうですね

「俺は街を上へ上へ開発していくのって嫌いなんだよ」
どうやら高層ビルとか大っ嫌いな模様です。それこそ六本木ヒルズとか最悪なんでしょうね。その一方で、大正とか昭和の香りのするノスタルジックな建物は大好きな模様です。


古いの大好き!

そんな古めかしい店に入っては、普通の人が興味を示さないような渋い雑貨を衝動買いして帰ってくるという奇妙な性癖(?)もあります。


仕事中に草履購入

慶応元年からやっている草履屋に興味を示し、いきなり草履を衝動買い


衝動買いの予兆が・・・

夫婦の会話がかみ合ってない

ちょっとイイ感じの雑貨屋を発見しては・・・エジソン電球なる物を衝動買い。
いきなりエジソン電球とか買ってきて家に取り付けられても・・・そりゃ奥さんも呆れちゃいますよね。


注:仕事中です

その他にも、仕事途中に昔ながらの井戸を見つけて、テンション上がってしまい、井戸水をガンガン汲み出していたら、住人に怒られてしまったり・・・。


部長、怒られるの図

一企業の部長としてはなかなか行動がアレですよね。

そんな上野原の散歩にかける熱い思いがヒシヒシと伝わってくる、散歩原理主義者ともいえる数々の名言(しかもほとんどが独り言)をご紹介しましょう。


■上野原譲二、散歩を語る。

なかなかの名言

「テレビや雑誌で見た場所へ出かけていく散歩は、散歩ではない」
後でも出てきますが、散歩にガイドブックは不要というのが上野原の持論です。迷ったらそれはそれでいいじゃないか的な。つまり、「萌えるるぶ」で下調べしてからアキバに行くのは散歩ではありません


方向音痴も安心

「理想的なのは、『のんきな迷子』」
どうやら積極的に迷うのを推奨している模様です。たしかに散歩は無計画なぐらいな方が楽しいかもしれません。この男にカーナビは不要に違いありません。


■上野原譲二、「坂道」を熱く語る。
上野原の散歩論はさらにディープに、坂道についても熱く語ります


坂道に萌える

「あー、いいねえ坂道だ」


坂道に感動!

「わあ、素晴らしいスロープだ」
坂道に感動しまくり!確かに、すごい坂道を見つけるとテンションがあがってしまうのはなんとなく理解できます。ですが・・・


官能的な坂道

「こっちの坂もいいぞ」
すさかず別の坂道にも食いつく上野原。坂道がいいとか悪いとか・・・基準が良く分かりませんが、これは相当な坂道マニアですね。もしかしたら坂道にエクスタシーを感じるタイプなのかもしれません。そして、


坂道文化を語る

「傾斜した道は使いにくい」「だから工夫しなきゃならない」


ディープな考察

「そういうのが街の味になってるんだな」
坂道文化を語ります。・・・もはやオッサンが散歩の最中に発する単なる独り言とは思えないほどのクオリティ。散歩の天才と呼ばれるにはこのぐらいの域に達していなければならないようです。


■上野原譲二、吉祥寺で若者に「路地」を語る。
東京・吉祥寺の路地裏「ハーモニカ横丁」の日本一狭いカレー屋での一幕。路地裏文化に興味を示す若者カップルとの会話でたいそうご機嫌な上野原です。

路地超ラブ

「吉祥寺の良心ですよ」
吉祥寺の良心・・・こういうクサいセリフはそうとう吉祥寺ラブでないと言えないセリフです。しかし、若者たちがハーモニカ横丁のガイドブックを作りたいなどという発言をしたとたん説教モードに



ガイドなんか見るな!

「こういう路地はガイドなんかに頼らないでただ歩くのが楽しいんじゃない?」
独自の路地論を展開。ガイドに頼るのは散歩じゃないんだ、邪道だ、と。とにかく路地は自力で散策するのが粋なのだと力説します。まさに散歩原理主義ならではですね。


若者引き気味です

「ちょっと不安なぐらいがいいんじゃない?歩けば必ず面白い店やものが発見できる、そんな路地ですよ。」
若者は完全にキョトン顔です。言いたいことは分かりますがここまで行くと老害・・・いやいや、日本の明日を担う若者たちに散歩の本当の楽しさを伝えたい一心での発言ですよね。分かります。この若者も今後はきっと改心してガイドなど持たずに路地裏を徘徊することでしょう。

・・・というわけでかつて無いほどに硬派な散歩論が展開される究極の散歩マンガ「散歩もの」をご紹介しましたがいかがだったでしょうか?これを読んだ後だと「ちい散歩」がすごくヌルく感じてしまいますよ。

さて、これからゴールデンウィークに差しかかるわけですが、まさに散歩シーズン到来ですね。皆さんもこのゴールデンウィークは散歩にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?お金がかからないので不況にも強く、しかも環境にやさしいという今の時代にピッタリのスポーツ(?)です。J君ももちろん散歩しまくるつもりです。インドア派なのでデパートの試食コーナーを散歩します・・・。


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