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2012年04月22日

世に出るのが早すぎた!?少年ジャンプ伝説の恐竜オンリーマンガ 「恐竜大紀行」

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世に出るのが早すぎた!?少年ジャンプ伝説の恐竜オンリーマンガ 「恐竜大紀行」



恐竜 「腹を見せたら負けだ、忘れるな!」
こんにちは、J君です。世の中には動物が主人公のマンガがいろいろとありますよね。でもセリフがニャーとかワンワンだけではどうしても盛り上がりません。そこでよく使われる表現が、動物同士が言葉をしゃべる擬人化的手法でストーリーを進行させるものです。

当サイトでは過去に犬がしゃべるマンガ猫がしゃべるマンガを紹介したことがありますが、 その究極形とも呼べるマンガが少年ジャンプに連載されていたのはご存じでしょうか。なんと舞台は中生代という恐竜全盛の時代。もちろんそこに人間は一切登場しません。そんな恐竜オンリーの世界で恐竜がしゃべりまくるというまさに動物マンガの頂点に立つ・・・その名も「恐竜大紀行」というマンガです。

「恐竜大紀行」の作者は岸大武郎先生。そして掲載されていたのは1988年から1989年の黄金時代の週刊少年ジャンプです。ドラゴンボールや男塾、シティーハンター、聖闘士星矢、ジョジョの奇妙な冒険などなどビッグネームが名を連ねる中に突如として壮大なスケールで始まった恐竜マンガ。文字通り恐竜のみで人間が一切出てこないというだけでなく、当時の学説をもとにリアルな恐竜の生態を描くというド硬派な路線で、当時リアルタイムでジャンプを読んでいたJ君も「すげえマンガがでてきたもんだ」とビックリしたものです。

しかしながらジャンプ読者たちにその革新的すぎるコンセプトが受け入れられなかったようで、全12話と連載自体は短命に終わってしまいました。なにしろ当時のジャンプにはスーパーサイヤ人とか黄金聖闘士とか恐竜より強いキャラがワンサカ登場してましたからね、ド派手な必殺技が飛び交う刺激の強いマンガ群の中で、恐竜のリアルな生態を描くマンガというのはインパクトが弱かったことは否めないかもしれません。セコンド海人ゴンズイなど斬新過ぎる作品はとかく評価されづらいものです。

しかし連載終了後に本格的な恐竜の世界を描いたかつてないコンセプトの名作ということで古生物学ファン、恐竜ファンを中心に評価され、2005年には書下ろしを含む「恐竜大紀行・完全版」という単行本がでています。なんと完全版の巻末では鳥山明先生の絶賛のコメントが寄せられており、いかに名作であったかを物語っています。



圧倒的な画力

そんな名作「恐竜大紀行」のご紹介をいたしましょう。基本的は当時の学説を元に恐竜の生態をリアルに描いたマンガでティラノサウルス、プテラノドン、トリケラトプス、ステゴサウルス等々のメジャーな恐竜の生態が紹介されています。その圧倒的な画力もさることながら、その作品の魅力はなんといっても恐竜の擬人化・・・弱肉強食の世界ならではのセリフまわしにあるといえます。


江戸っ子みたいな喋り方

「おっと、うまそうじゃねェか 朝メシはあいつにすっか」
いきなりべらんめえ口調で物騒な発言です。さすが弱肉強食の世界。?



両生類ダサい発言

「ケッ!だっセェやつだぜ 両生類なんてヨォ」
・・・それにしてもずいぶん口の悪い爬虫類です。爬虫類は両生類から進化してますから、平成生まれが昭和生まれをdisるようなもんでしょうか。



これ以上ないレベルの侮辱

「たいしてうまくねェくせに 泣きわめくんじゃねェや」
エサにしておいてたいしてうまくないって・・・ ひどすぎる。エサに失礼です。これじゃ喰われた方も浮かばれませんね。ガンジーでも助走をつけて殴るレベルの暴言です。



焦るんじゃない・・・

「俺はただ腹が減ってただけなんだ」
弱肉強食の世界ではこんな命乞い発言も。孤独のグルメに出てくるセリフと酷似していますがシチュエーションが全く違います。
そんな感じでけっして派手ではないものの恐竜オンリーのストーリーもなかなか突っ込みどころ満載で楽しめるわけなのですが、J君のオススメはティラノサウルスやプテラノドンのようなメジャーどころではなく、皆さんがあまり馴染みのないマイナー系の恐竜が活躍するストーリーです。

例えば、分厚い頭骨を持つパキケファロサウルスの物語。これは東京ラブストーリーならぬ切ない恐竜ラブストーリーです。


ユリアを奪われたケンシロウ状態

パキケファロサウルスは分厚い頭骨の特徴を生かしてオス同士が頭突きで戦い、勝ったほうが群れのリーダーになったりメスをゲットできたりするのですが、血気盛んな主人公のロックは群れのリーダーであるボイスに戦いを挑み、負けてしまいます。そしてガールフレンドのフルールを奪われた上に群れの中での居場所を失ってしまいました。



負け犬っていうか負け恐竜

「あらロックよ」「ほんとだ負け犬のロックだわ」
戦いに敗れた男は悲惨ですね・・・群れの女子からもうしろゆびさされ組です。



切ない・・・

「これからはいいお友達でいましょう・・・ロック」
かつてのガールフレンドだったフルールも所詮は強い男に憧れる女子、クールなもんです。サクッとロックに三行半を突きつけます。


頭突きオンリーの修行

しかしどうしてもフルールを諦めきれないロックは再起を誓い、一人山で修業をする日々です。
その修業は頭をひたすら木にぶつけるというボボ・ブラジルもびっくりの過酷なもの。まあ武器が頭突きなんだから当然ですよね。そして、修行から戻ったロックはボイスに再戦を挑みます。修業の成果やいかに・・・?


ハンパない頭突き

なんと生まれ変わったロックの頭突きは一味違いました。なにしろガシィィンっていってますからね。相当な威力に違いありません。



ついに宿敵を倒しました

ついに宿敵ボイスを倒しました。そう、彼こそが群れの中で今一番頭のカタい男なのです。



すごいドヤ顔

というわけで無事ガールフレンドのフルールを取り戻したロック。努力すれば(恐竜でも)かならず報われるという感動のストーリーです。好きな娘を他のイケメンに取られた男子はこれを参考にして頭突きで奪い返せばいいと思います。


続いて、戦車のように体を覆う装甲とスパイクのようなトゲが自慢のアンキロサウルスの親子の物語。
ここでは弱肉強食時代を生き抜くための重要なセリフが登場します。


起き上がれません

アンキロサウルスは大型の恐竜でも手を焼くほどの強力な背中の装甲が武器ですが、唯一弱点がありました。それは構造上、裏返しにされると自分で起き上がれないことです。そんなアンキロサウルスの格言といえばこれです。



忘れるな!

「いいな 腹を見せたら負けだ!忘れるな」
そう、恐竜は腹を見せたら負け!そしてニートは働いたら負け!地球史に残る名言ですね。まあ後の方はどうでもいいんですけど。


最後にご紹介するのは皆さんもご存知?、アンモナイトの物語です。イカと貝の中間みたいな生物ですね。恐竜時代、ヒエラルキーのほぼ最下層にいるアンモナイトのアンモ君たちの悲哀に満ちたストーリーをご覧ください。とにかくアンモナイト=恐竜のエサ状態。天敵のエラスモサウルスやティロサウルスにスナック菓子のごとくバリバリと喰われまくるアンモ君。


アンモナイトの断末魔

「う うう うわあーっ」
碇シンジでも腰を抜かすレベルの絶望的な絶叫が海中にこだまします。恐ろしい光景です。


アンモナイトの主張

「オレたちはく・・・く・・・喰われるために・・・エサになるために生まれてきたんじゃねえーっ!!
生まれながらにエサになることを運命づけられているのってなんとも切ないですね。近くで見ていたカメのケロン爺さんにも・・・


完璧に見捨ててます

「南無三 南無三」
と同情される始末。全く救いようがない。しかしそんなアンモ君たちの暗黒時代に終わりが訪れました。ある日、天敵のティロサウルスたちは別の魚の群れを追って回遊の旅に出かけていったのです。
キターーー!天敵がいなくなりこの世の春とばかりに自由を謳歌するアンモ君たち



そのセリフもどうなの・・・

「俺たちはもう誰にも縛られねェ!! もうただのエサじゃねェんだ!!
斬新なセリフですね。エサとして生きてきた物のみが言える含蓄のあるセリフです。でもただのエサじゃないってことは・・・要するにやっぱりエサなのか。



ヒャッハー

「イヤッホーッ!! バリバリだぜーっ!」
解き放たれまくりのアンモ君・・・バリバリだぜーって、暴走族か!まあ、この後またティロサウルスたちが回遊から戻ってきてバリバリと喰われる運命なんですけどね



鮭がしゃべるマンガ 「CRIMSONS」

というわけでかつてないスケールでお送りする恐竜マンガ「恐竜大紀行」をご紹介しましたがいかがだったでしょうか。最近は鮭がしゃべるマンガなんかもありまして擬人化マンガもここまで進化したかと思わせるものがありますが、恐竜オンリーでここまで魅せてくれる少年マンガは後にも先にも本作品だけではないかと思われます。恐竜ファンのみならずありきたりなマンガに食傷気味で斬新なマンガを読んでみたい貴方に是非ともおススメしたい作品です。



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