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2014年12月14日

THE MANZAIに便乗するでぇ!誰も知らない漫才マンガ「MANZAIやで」レビュー

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THE MANZAIに便乗するでぇ!誰も知らない漫才マンガ「MANZAIやで」レビュー




好きな漫才コンビはリットン調査団!J君です。
さて冒頭の挨拶からスベった感満載ですが、今年もお笑いコンビの頂点を決めるイベント「THE MANZAI」の決勝大会が近づいてきました。年末恒例の漫才コンテスト番組は2011年にM-1グランプリからTHE MANZAIへと受け継がれていますが、J君はM-1の頃から毎年欠かさず観ております。

今回はこの絶好のお笑いシーズンに便乗してそれっぽいタイトルの漫才マンガをご紹介したいと思います。その名も「MANZAIやで」という作品。このマンガを知っている人は皆無だと思いますが、「いつ紹介するの?今でしょ!」ということでこのレビューがスベっても気を強く持って頑張っていきたいと思います。

さて漫才をテーマにしたマンガを色々調べてみたのですがビックリするぐらい数が少ないです。おそらく現存する一番有名な漫才マンガは森田まさのり先生の「べしゃり暮らし」でしょう。小説をコミカライズした「漫才ギャング」もありますが、事実上「べしゃり暮らし」こそがほぼ唯一の漫才マンガの成功例と言って過言ではありません。



べしゃり暮らし

漫才マンガが少ない理由は実にシンプルで、漫才をマンガにすると面白くないからです。漫才は単なるネタだけでなくテンポや間や動きで笑いを生み出すため、マンガにしても伝わりづらいのです。マンガでテンポや間を表現するなら漫才よりも4コママンガの方が合っていますし、コントの場合はまさしくギャグマンガそのもので、こち亀で両さんが無茶苦茶やって大原部長が怒り狂うシーンなんて警察コントそのまんまです。

「べしゃり暮らし」はなぜ成功しているかというと、作品の構成自体はギャグマンガではなく、漫才の中に友情・努力・勝利を取り込んだスポ根マンガ的なアプローチになっているからでしょう。笑いよりも感動、これがポイントです。

・・・とまあ、そんな経緯で世間的には漫才マンガはほぼ「べしゃり暮らし」がオンリーワンだと思われているわけですが、このたび発掘されたマンガ「MANZAIやで」はなんと1981年に描かれた作品です。1981年といえばかつての第一次漫才ブームまっただ中で、当時活躍していた漫才コンビは「ツービート」「紳助竜介」「B&B」「ザ・ぼんち」「のりお・よしお」などです。この時代に漫才マンガを手がけているとはなんという先見の明。おいおい、これに比べたら「べしゃり暮らし」なんて全然ヒヨッコですがな。本レビューではそういう話をしたいのであります。

で、その画期的な漫才マンガ「MANZAIやで」が面白いのかといえば全然そんなことはなく、一人の漫才師が一人前になるための壮絶な苦労人生を描いた人情マンガになっています。

主人公は有吉有吉(ありよしゆうきち)という漫才師を目指す高校生です。これまた主人公の苗字が有吉だなんて、まさか平成の毒舌王のブレイクを予期していたのか?・・・と思われるかもしれませんがただの偶然です。



漫才に燃える男、有吉

その有吉が高校の同級生の西奈健吾と学校で漫才の練習をしているシーンから始まります。そう、二人の夢は漫才師。そして、TVの素人演芸コンテンストでのデビューに向けて練習の日々なのです。



漫才でして!って・・・

「えーッ、漫才でして!」「はい」
そんなオモシロ出だしで始まる爆笑漫才です・・・ていうか、出だしからして爆笑できなそうなんですがどうなんでしょう。これだけだと判断できないのでもう少し見てみましょう。



学生らしく先生イジリネタです

・・・もう少し見ても別に状況は変わりませんでしたね。漫才をマンガにするとなぜ面白くなくなるか、なんとなくお分かりいただけたでしょうか。



憧れのキンコンカンコン

マンガで見ると全ッ然オモロないんですが、なんと有吉と西奈の漫才が演芸コンテンストではこれがバカウケ!優秀賞を受賞しました。なんというお笑いの才能!これで二人はお笑い街道まっしぐら!



展開早すぎ

・・・ということはなく、なんとコンテストの帰り道、相方の西奈が交通事故で亡くなってしまったのです。なんという悲劇。絶頂から一瞬にしてどん底へ。お笑い街道、決して甘いもんじゃありませんでした。



一挙にダークな展開へ

明るいムードから一点、一気にどんよりとした雰囲気のマンガになります。皆さん、分かりますか?人生そんな甘いもんやない・・・「人生泣き笑い」なのです。



居酒屋の掛け軸

相方を失ったショックでしばらく立ち直れなかった有吉ですが、いよいよ卒業を控え進路を決めなければいけない状況になり、悲しみを乗り越えて漫才師を目指すことを決意。西奈が大好きだった漫才師、堺三太・九太の元に弟子入りを頼みに行きます。



さすがプロはオモロイなあ(棒)

・・・こんな爆笑オモシロ漫才を繰り出す堺三太・九太ですが、やはりプロ漫才師とて悩みはあります。楽屋ではこんなやりとりが。



荒れてます

「こんな原作つき漫才は漫才やないッ!」
どうやらあらかじめ与えられた台本を無理やりやらされているようです。なるほど!どおりでさっきの漫才が面白くないわけですね。(多分それ以前の問題)



見ちゃいけないものを見ちゃった感すごい

「ク、ククク、ククク・・・」
弟子入りしようとしてるのにいきなりこんなシーン見かけたらドン引きしますね。繰り返しますが「人生泣き笑い」なのです。



何度でも言います

さて、結局有吉は堺三太・九太に弟子入りするのではなく、彼らの師匠にあたる堺月丸・年丸師匠に弟子入りすることになりました。つまりさっきの堺三太・九太は有吉の兄弟子となります。ついでですので師匠の爆笑漫才もご覧ください。



ベテランらしく政治ネタ

さすが師匠!オモロイわー(棒)
さて、そんな師匠の元で下働きする毎日の有吉。カバン持ちに掃除に師匠のスケジュール管理・・・。やっぱり丁稚奉公は大変です。



弟子って大変だよね

時には兄弟子の役に立たないお笑い論を夜通し聞かされたり・・・



先輩ウザい

寝不足がたたって失敗し、兄弟子に殴られたりすることもありました。そう人生そんな甘いもんやない・・・「人生泣き笑い」なのです。



しつこいぐらい登場


そんな努力が実り、師匠が長年ピンだった有吉に相方を探してきてくれました。沖縄出身の具志堅輝という男です。しかも二人の練習風景は息がピッタリです。どうぞご覧ください。



なんだこの背景

オモロすぎて背景がCGみたいになっとるがな!!
無事相方も見つかり、まもなくデビューを控えた有吉が文字通り一皮むけるためにもう一つの試練が待っていました。それが「筆おろし」であります。



DT卒業の時

「か、かんにんしてください・・・」
師匠の指示により兄弟子に強引にソープに連れて来られた有吉。ビビっております。そこに出てきたのは・・・



まさかのエジプト設定

「クレオパトラです、よろしく!」
すごいの出てきたー!さすが絶世の美女です。DT有吉には荷が重すぎたのか・・・



チェンジより酷い

何もせずに店から脱出!!有吉は純粋ピュアボーイすぎますね。
そんな筆おろし失敗エピソードの後、いよいよデビューが決まり師匠にコンビ名をつけてもらう有吉達。そのコンビ名とは・・・



東京進出できなそう

「堺きた・みなみ」
コッテコテの関西芸人ネームでした。この芸名でずっと呼ばれるのかー。うーん。どうなんだろうかこのセンス。そしてコンビ名が決まったその晩・・・



昔はトルコでした

クレオパトラ嬢にリベンジです!有吉、漢だぜ!!



まるで別人

「ぼく・・・姉さんが好きや!」
やっぱり、デビューが決まってカッコつけてからこういうところに行きたいですよね。男の子ってそういう見栄っ張りなところがあるんですよ。クレオパトラにだって漢を見せたいんです。ソースの味って男のコだよな(関係ない)。



筆おろし後のジャンプ力すごい

そんなわけで無事にデビューして漫才師としての階段を登っていく「堺きた・みなみ」なのです。この後は男坂のラストのごとく「オレはようやくのぼりはじめたばかりだからな、このはてしなく遠い男坂をよ」的な感じで終わっておりますが、漫才師としてデビューするのがいかに山あり谷ありで大変なことかお分かりいただけたことと思います。

これからはテレビで漫才を観て、もし笑えなかったとしても彼らの下積み時代の苦労を想像して泣くのが正しい漫才鑑賞の姿なのではないでしょうか。J君は「THE MANZAI」を観てそうしたいと思います。そう「人生泣き笑い」なのですから。


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