税理士・診断士の税務&マネジメントお役立ちブログ

税務・会計はもとより、経営戦略・戦術、起業、医療問題、その他雑談、ぼやき等、中小企業経営に役立つ話題を中心にお送りする、武蔵野、三鷹近辺で活動する税理士・中小企業診断士のブログです。中小企業経営者、これから起業を目指したいと考えている皆様に「とても役に立つ(かもしれない)」と思われる話題を提供できるよう、日々、精進に努めさせていただきます。

2005年12月

気持ちの切り替えの重要性・・・テニスの森田あゆみに学ぶ

◆いったんはピンチに
ちょっと古い話題ですが、11月19日のテニスの全日本選手権で、若干15歳8ヶ月の森田あゆみが初優勝しました。史上3番目の年少記録だそうです。この大会では、相手の米村選手は森田選手の強打を確実に返して、逆にミスを誘い、森田選手は第1セットを落とした。第2セットも1−4のまで追い込まれ、絶体絶命のピンチに立ちました。

◆見事な逆転勝利
しかし、ここから森田選手の逆襲が始まりました。
アングルショットを使い始めた。スピンをかけた球をサービスラインの内側に落とすショートクロスです。相手はもともと「フォアの低いボールが苦手」。そしてこれによって、長い距離を走らなければならなくなるし、米村選手は大きくペースを乱されました。

◆流れを変えて見せた
この「アングルショットを思い出せたのが一つの進歩だと思う」と、森田選手は振り返ったそうです。コーチも「変化をつけて流れを変えるとは」と驚いたそうです。まさしく、ピンチの時にも冷静に、絶対に諦めないで考え、そして、流れを自分の方へ引き寄せ変えてしまった。
なかなか出来ないことです。森田選手のもともとの素養や強い精神力もあるのでしょう。しかし、日ごろの練習や努力がなければ、成しえなかったことでもあるでしょう。精神力が弱く、日ごろの鍛錬もおろそかな場合、そのままずるずると、負けてしまいます。

◆ピンチの時でも冷静に次の一手を
「ピンチの時に冷静に考えて、次の一手を打つことができるかどうか」。これは「経営にも通じること」ではないでしょうか?ピンチの時にそれを跳ね返すためには、訓練を日ごろ、積んでいかないといけないと感じました。日頃どれだけ真剣に考え、物事に取り組んでいるか、それによって、逆境の時でも、強い精神力で立ち向かっていけるのでは、と感じました。自分も森田選手に見習わなければ、と感ました。 

私も少しテニスをかじっています。まだ始めて3年ですし、月に一回も練習していません。私も年だし、テニスはとてもハードなものですが、面白いし、とても健康にいいと思っています。税理士会関連の試合も秋には多く、私も2回参加しました。初心者ですが、負けるとけっこう悔しいです。テニスのビデオと本を買って、勉強を始めてみました(余り長続きしませんが・・・)。もっとうまくなりたいと思っている今日この頃です。

というわけでテニスの話題を取り上げてみましたが、「流れを変える創意工夫や諦めない精神力」など、経営でも学ぶところが多いですよね。

ロンドンの「無印良品」・・・ガイアの夜明けより

◆海外で挑戦する日本の流通業
「ガイアの夜明け」、12/27の年末スペシャルは、海外市場に挑戦している日本の大手流通業の特集だった。女優の内山理名もナビゲーターとして登場。北京の「セブンイレブン」、ロンドンの「無印良品」、ケニアのナイロビの「コロちゃんコロッケ」、ニューヨークの「ブックオフ」の四つの企業の取り組みが紹介された。
番組の最後に、セブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文会長の声が紹介されていたが「日本の消費者は今や、世界一厳しい。そこでもまれた企業が、海外へ進出してうまく顧客ニーズを吸い上げれば、通用するだろう」というようなことをいっていたが、なるほどと思った。

◆無印良品
その中でも興味深かったのが、「無印良品」ヨーロッパ支社のロンドン店。無印良品は元々、西友のプライベートブランド。それが今では、日本でも独特の存在感を示し、ファンも多い。私は週に最低でも一回は、西友の無印良品売り場を通るのだが、ほとんど興味はないし、実際に商品を買ったことは2〜3回だけだ。
そのデザインなどのシンプルさ、使いやすさ等ゆえ、日本でも、とてもコアなファンを持っていることは知っている。しかし、私は「ノーブランドのわりには、ちょっと値段が高いし、シンプルすぎる」くらいにしか思っていなかった。これは多分、私のセンスのなさゆえだと思う。

◆顧客ニーズをうまく吸い上げ
びっくりしたのがイギリスで、「MUJI」ブランドが、とても高い人気を持つということであった。イギリスのみならず、ヨーロッパ各地に積極的に進出しているのだという。やはり、ところ変わればニーズも変わるようで、「スケルトングッズ」がとても売れたりしていた。ほとんどの雑貨をMUJIブランドで統一する男性の部屋なども紹介されていた。単なる生活雑貨等のみでなく「木の家」(1600万円ぐらい)などの商品もあった。
ヨーロッパ支社の商品開発の会議なども紹介されていた。顧客の生の声を拾い、消費者のニーズを的確に引出し、新商品をどんどん開発。現在では四割以上がヨーロッパで開発されている商品だという。

◆有名デザイナーに委託しても名前は出さず
面白かったのが、実は「有名デザイナー」を使って商品開発をしているのに、そのデザイナーの名前を全く出さないということであった。しかしそれは、デザイナーと無印良品側の両方にメリットがあるのだという。
デザイナーがいうには、「自分の商品の大半は、ファンの顧客が多く購入してくれるのだが、名前を伏せることによって、そのデザインの本当の価値が分かる。しかし、それは怖いことでもある」のだという。無印良品側にとって、「デザイナーの名前を出すと、顧客がデザイナーと対話するようになる。名前を出さないことによって、無印良品と対話するようになる」のだという。
やはり、「MUJI」というのが、顧客にとって、一つの優れた「統一されたイメージ・ブランド」であるから、それを損なわないようにすることが重要なのであろう、と私は思った。

ビル・エモットも認めた日本の復活

◆日本経済の崩壊を予言したビル・エモット
1990年に『日はまた沈む』(草思社)』という本を書いて、見事にバブル崩壊による日本経済の没落を的中させた、あのにっくきビル・エモット(別にこの人が日本経済を崩壊させたわけではないのですが・・・)という、英エコノミスト誌の編集長がいます。この人が、今夏、日本にやってきました。そして、いろいろなところで取材と情報収集をしたそうです。

◆日はまた昇る
そしてイギリスに帰って、エコノミスト誌(10月8日号)で日本経済の特集を組みました。18ページにわたる一大“日本特集”だそうです。『日はまた昇る』(『The sun also rises』)というタイトルです。前回の『日はまた沈む』に対抗して『日はまた昇る』だそうです(関係ないですけれども、なんか、谷村しんじの歌声が耳に響いてきそうです。・・・ちょっと古いから、皆さん知りませんか?)。そうです。その内容は、ズバリ、日本経済の復活ということです。

◆予想以上の日本経済の復活
10/7の日経新聞には、氏のインタビュー記事が記載され、次のように述べています。

「正直いって日本の時代は終わったと思っていた。だが今年夏に三週間かけて日本を取材して回ったら、多くの明るい材料を目にした。その結果を『日はまた昇る』という特集記事にまとめたところだ。短期的にはまだ問題を抱えるが、長期的には日本の活力は再生すると今は考えている」

最近このブログで、日本経済の復活に関する記事を多く書いていますが、日本経済の崩壊を見事に言い当てた、ビル・エモット氏が「日本経済の復活」に太鼓判を押すのですから、やはりちょっと心強いですよね。もし『日はまた昇る』というタイトルの本が出版されれば、是非、買って読んでみたいと思います。

2005年ベスト経済書

◆ベスト経済書発表
正月休みを利用して経済の勉強をしよう、読書にいそしもう、などと考えておられる方も多いのではないのでしょうか?勉強したいがどのような本を読めばいいのか、などと悩んでおられる方もいらっしゃると思います。経済関係の雑誌・新聞等で、「今年のベスト経済書」が発表されています。週間ダイヤモンド、週間東洋経済、日経新聞に掲載されているベストスリーをご紹介いたします。参考にしていただければと思います。

◆各社が選んだ今年の経済書ベストスリー
日経新聞・・・エコノミストが選ぶ経済・経営書
1・日本の不平等(大竹文雄著・日本経済新聞社)
2.ルービン回顧録(ロバート・E・ルービン他著・日本経済新聞社)
3.日本の人事部・アメリカの人事部(小塩隆士著・東洋経済新報社)

週間東洋経済・・・2005年経済書・社会科学書
1・デフレは終わるのか(安達誠二著・東洋経済新報社)
2.ルービン回顧録(ロバート・E・ルービン他著・日本経済新聞社)
3.証言戦後日本経済(宮崎勇著・岩波書店)

週間ダイヤモンド・・・2005年ベスト経済書
1・日本の不平等(大竹文雄著・日本経済新聞社)
2・デフレは終わるのか(安達誠二著・東洋経済新報社)
3.ルービン回顧録(ロバート・E・ルービン他著・日本経済新聞社)

◆日本の不平等
「日本の不平等」という本が、今年、かなり話題になりました。「週間ダイヤモンド」「日本経済新聞」では堂々第一位、「週間東洋経済」は第四位でした。週間ダイヤモンドに、作者の弁が記載されています。その一部を紹介しますと以下のようなものです。

読者の皆さんに、特に読んでいただきたいのは、第一章「所得格差は拡大したのか」と、第六章「賃金格差は拡大したのか」。
二つの章の結論は以下のとおりです。格差は1980年代半ば以降、全体として拡大している。だが、90年代前半にかけての格差拡大のほとんどは、高齢化によって説明できる。ただし、90年代後半以降、50歳未満層で生活実態の格差が拡大し、若年層においては不平等の広がりが観察される―――。


相続税の調査がありました

◆思わぬ申告漏れ
先日、相続税の調査があって、その報告が税務署からありました。私は今回の調査は、ほとんど白だと思って楽観していました。ところが、税務署の調査員の口からは意外な言葉が・・・。調査員・・・「実は若干、預金の申告漏れがございまして」。私・・・「ええェ〜!」と言う感じでした。

◆ちゃんと確認しても
私は申告時に、相続人にしっかり確認しました。「預金の漏れはありませんよネ」と。でも・・・結果は、「黒」でした。金額はたいしたことはないし、そんなに悪意のあったものではないので、重加算税は課税されませんでしたが、やはり、ちょっとショックでした。前述のように、今回は納税者にそれほど悪意はなかったのですが、相続人が他に資産はないといえば、会計事務所ではどうすることもできません。そういうことで、私のほうではその後、税務署に行って修正事項の確認をして、修正申告を提出するという段取りです。

◆相続の調査は3割ぐらい
相続の申告についての調査は、全申告数の3割弱ぐらいです。その中で、9割ぐらいに申告漏れがあるのだそうです。けっこうな高確率ですよね。相続税の税額というのは比較的大きいし、申告漏れもやはり多いのです。一番多いのは預金の申告漏れです。ワリコー、ワリチョーといった、割引金融債などの申告漏れも依然として多いようです。

◆修正申告に対する税金
そして、修正申告するとどのような税金がかかるか。けっこうかかります。,泙此嵋楡如廖´△修譴ら「過少申告加算税」そして利息に相当する「延滞税」です。これは比較的軽いほうですけれども、悪質な場合は、△硫畩申告加算税に代えて「重加算税」が課税されます。この税率は、「不足する本税×30〜40%」です。例えば本税の不足分が1000万円としたら、重加算税40%で400万円です。おまけに延滞税も、14.6%とバカ高い金額です。うまく税金をごまかしたつもりでも、結局は脱税がばれて「正直に申告しておけばよかった」というケースも多いようですね。

人口減少時代と日本経済のゆくえ

◆日本の有史以来の人口減少の時代
日本の人口は2005年に「人口の減少」という、歴史的な有史始まって以来の人口減少の時代に突入したそうです。日経新聞には以下のような記事が記載されていました。

(日経新聞05.12.23より)
2005年は5年連続で出生率が減り、各最低の106万7千人。対照的に死亡数は107万7千人に増え、差し引き1万人の減少となった。外国籍の子供の誕生などを加味した確定値が公表されるのは来年6月だが、確定値も4千人の減少になると厚生省は見る。

◆人口減少と日本経済の将来
昨日は株価高騰についてふれました。私は株のことはシロウトですし、ここは株をテーマにしたブログではないのですが、やはり「株価」と「経済」とは一般的には連動するものです。
日本は人口減少時代に突入しました。今は日本経済の構造改革も本格化しているが「もっと先はどうなるのか?」。人口減少、少子減少化で、日本将来はとても暗いのではないかと考えてしまいます。しかし、そう単純ではないようです。むしろ、これから数年は日本の経済は明るいということが言えると思います。

◆人口動態に注意せよ・・・ドラッカー
人口や人口構成は経済というものにとても大きく連動します。
先月亡くなった、ピーター・ドラッカーは「人口動態」に注意せよと言っています。つまり「人口の増減」「男女のバランス」「世代間のバランス」などです。これらの違いが経済にも大きく影響を与えるということです。単なる人口の増減でも影響を与えるのですけれども、同じ人口でも、どの年齢構成が多いのかとか、男女の比率の違いで経済に与える影響も違ってくるのです。

◆復活の根拠
人口動態や、それ以外の要因を考察すると、これから2年、5年、10年という日本経済の将来についてはとても明るいということが言えると思います。色々本を読んだことをまとめると、以下のような要因を上げることが出来ると思います。

1.日本の大企業が筋肉質の財務体質を作り、利益が出やすくなっていること。
2.団塊世代の大量退職で、人件費が大幅に浮くこと。
3.「金時持ち」である団塊世代による退職後の消費支出の増加が見込まれること。
4.団塊ジュニアが後数年で、一番消費をする40代前半にさしかかること。
5.日本には、世界に真似の出来ない優れた技術がまだたくさん残されている。
6.人口減少が本格化するまでには、あと20年ぐらいかかるということ。
7.働く女性が増え、その可処分所得増加の一部が消費に回される。

これらの要因を踏まえると、やはりこれからは日本の時代がやってくるというのは、至極まともな考え方ではないか???と思う今日この頃でした。

日本経済の復活

◆連日の株価の高騰
株価が連日のように高騰して、日経平均の年初来高値を更新しています。わたしのように「ああ〜、こんなことなら買っておけばよかった!」「これから間に合うだろうか?」と悔やんだり悩んだりしておられる方も多いのではないのでしょうか?また「買っといてよかった!毎日株価を見るのが楽しくてしょうがない」などという方もいらっしゃると思います。

◆株価高騰の要因
日経平均は一時1万6000円を突破しました。年初から約40%もの値上がりだそうです。この日本株復活の一番の要因は「日本のバブル処理が終わり、構造改革がこれからどんどん進んでいく」ということで、オイルマネーで潤うアラブの投資家や、欧米の投資家が日本株を買いあさっているのが一番のでしょうか?

デイトレーダーを始めとする、日本の個人投資家もがんばっていますし、円安による為替差益や日本の金利の安さというのも大きいでしょう。配当利回りが2%、3%は当り前という状況ですから、限りなく0金利に近い「預金」に回すより得だ、と考える人が増えるのもわかりますよね。

◆株はどこまで上がる?
株価は一体どこまで上がるのでしょうか?企業は最高益を更新し「日本経済にもはや隙はない」ようにも見えます。2年、5年という長期的サイクルで見ると、間違いなく株価はもっと上がっていくのでしょう。しかし私は半年以内にまた、何かの環境要因で、株価が大幅に下落することもありうるような気がします。まったくのヤマカンなのですが・・・。その下落時に「逆バリ」「押し目買い」で株を仕込みたい、という希望的観測を持つ今日この頃です・・・。

「プロダクト・アウト」と「マーケット・イン」

◆「プロダクト・アウト」と「マーケット・イン」
「プロダクト・アウト」と「マーケット・イン」という言葉をご存知でしょうか?有名な言葉ですから、ご存じの方は多いと思います。「プロダクト・アウト」とは、生産者本位で製品を作り、販売することです。「このような画期的な新技術を取り入れたから、この製品・商品は絶対売れる」という現場本位の考え方です。

これがプロダクト・アウトですが、このような思い入れにもかかわらず、その商品はほとんど売れなかったりします。なぜなら消費者のニーズにあっていないケースが多いからです。すばらしい技術を取り入れていても、「消費者が欲しい」と思うような商品でない場合が多いのです。

◆「マーケット・イン」の考えが優れている
ここで「プロダクト・アウト」に代わる考え方として出てきたのが「マーケット・イン」という考え方です。これは、現場や販売主が「いい」と思うものではなくて、「消費者が、これはいい、これが欲しい!」と思うような商品を買う側・使う側に立って、徹底的にリサーチをしたり、考えたりして消費者ニーズに合った商品を提供していくという考え方です。

どちらが優れているか、これはもうお分かりでしょうが、消費者ニーズを徹底的にリサーチして提供するという考えである「マーケット・イン」の考え方が優れています。マイケル・デルの本を読んでも「技術者本位で作った製品がまったく売れなかった。やはり、消費者の視点に立った商品を作らないといけない」というようなことが書いてあります。

◆マーケット・インの考え方は会社を滅ぼす
ところがホンダの考え方はそうではありません。先先週号あたりの「週間ダイヤモンド」でホンダの特集を組んでいましたが、ホンダの福井社長はあくまで「プロダクト・アウト」で車を提供していくと言っています。以前、日経MJでも同じことを言っていました。以下のような文章です。

(04年1月、日経MJより)
ホンダブランドとは何でしょうか?

「先進創造」です。他に先んじて新しい価値や技術を切り開き、商品をどんどん出していくということ。もちろんお客様や会社の目的に合い、喜ばれるものでなければいけません。この、市場ニーズに合わせるマーケットインの姿勢と、作り手の提案力で勝負するプロダクトアウトのバランスが難しいんです。
 マーケットインの考え方が強すぎると、他者の動向も気になり、できあがる車が似たようなものになってしまう。会社によっては、同業他社がいいものを出すと、それに煮た商品で追従し、うまくいくケースもありますが、それはホンダのやり方じゃない。私はどちらかというと、プロダクトアウトの方に重心を移そうとしているんです。

・・・つまりホンダの考えで言えば、「本当にすばらしい商品というのは、生産者が提案していくものである」ということが言えるのだと思います。これは、ある種の発想の転換でもあるし、こちらのほうがより優れた考え方だと思います。

◆弁証法的に深化した考え方
これは「ヘーゲルの弁証法」のような考え方ではないか、と私は思いました。つまり「正→反→合」の考え方、いったん否定して、その否定したものをもとに、新たなものを作っていくというような考え方です。ホンダのいう「プロダクト・アウト」というのは「消費者の立場に立った、プロダクト・アウト」という考え方です。いったんマーケット・インを否定して、プロダクト・アウトとマーケット・インを「融合」させた考え方、と言えると思います。このように、ホンダのプロダクト・アウトというのは、実は一歩進んだ、深化した考え方であると言えるのではないのでしょうか?

「ホンダ」の開発する人型ロボット「アシモ」なども、そういうコンセプトで作られているのではないかと思います。この前、テレビでやっていましたが、時速6キロで歩き、「お茶くみ」をしていました。将来どのようになっていくかとても興味深いものです(そこら中のオフィスで、アシモがお茶をくんで、あくせく接待している姿というのは、あまり想像したくはないのですが・・・)。そのほか太陽電池に参入したりもしています。こういう発想を持った「ホンダ」という会社は、これからも伸びていくのではないのでしょうか。と思った今日この頃です。


06年与党税制改正大綱

12月15日に06年度の「与党税制改正大綱」が決定されました。内容は、定率減税の二段階に分けての廃止等があるので、増税色の濃いものとなりました。

実質、2兆円超の増税と言われています。日経新聞をはじめ、多数の新聞の社説では、増税の前に、「しっかり支出を削減するように」というようなことが述べられていました。至極、当然の意見です。

12月20日の日経朝刊では、「財務省は19日、国の予算規模を示す06年度の一般会計を四年ぶりに減額し、前年度比3%減の79兆6,800億円とする方針を決めた」、と書かれていました。しかし、まだまだ削減の余地があるような気がするのは私だけではないと思います。

一部で注目されていた、「ゴルフ会員権の損益通算廃止」は含まれていませんでした。二年前の「事業用不動産の譲渡損の損益通算廃止」の時は、「寝耳に水」という感じでした。そのときは幸い、私はお客様に、急いで賃貸マンションを売却していただくようにアドバイスをしましたので、ぎりぎり間に合ったという経緯があります。今回の主な改正点をまとめると、以下のようになります。

●増税項目   項目 改正前 → 改正後
  
 ◆定率減税の廃止
     所得税所得税最大25万円の減税 → 最大12.5万円の増税
     住民税最大4万円の減税    → 最大2万円の増税
     (それぞれ06年と07年の二年間かけて廃止)
 ◆タバコ税の引上げ 主力商品 
     1箱270円→主力商品 1箱290円に(1本0.85円の引上)
 ◆IT投資促進税制廃止
     特別償却か税額控除の適用 → 06年3月で打ち切り
 ◆研究開発税制見直し
税額控除最大12% → 税額控除最大10%
 ◆登録免許税の軽減措置の縮小
  現行1% → 06年4月から 2%
    (土地については08年3月まで1%)
 ◆不動産取得税の軽減措置の縮小
現行3% → 商業ビルなど4%まで引上げ
    (土地については09年3月まで3%維持)
 ◆酒税の見直し
第三のビール350mlで3.8円の引上げ
     ワインも小幅増税
    (清酒は引下げ)

●減税項目   項目 改正前 → 改正後
 ◆寄付金控除(個人)
    1万円超部分を控除 → 5千円超に引下
 ◆情報基盤強化税制
なし →最先端ソフトの取得費用の10%を法人税から税額控除
 ◆大地震に備えた税制整備
なし → 耐震改修工事等に対して所得税最大20万円軽減
  → 最大5万円の地震保険料控除
     (現行の損害保険料控除から順次切り替え)

●中立項目   項目 改正前 → 改正後
 ◆所得税の税率見直し
現行10〜37%の4段階 → 5〜40%の6段階
 ◆住民税の税率見直し
現行5〜13%の3段階 → 10%に一本化


消費税・たばこ税の「目的税化」にごまかされるな

◆目的税化は欺瞞
「超・整理法」などでおなじみの野口悠紀夫教授が、消費税の目的税化について、興味深いことを書いていた。『消費税の「社会保障への目的税化」は消費税の「増税」を行いやすくするための方便である。
そして、それは「歳出削減努力を弱める効果」を持つ。しかも、それを人々の錯覚を利用して行おうとしている』というのである。

◆結局はすり替えて、他の予算に充てられる
たとえば消費税の税収は、現在約10兆円である。それが増税の結果、20兆円になる。福祉に必要な金額は20兆円とする。その消費税収入20兆円は、全額福祉目的に使えるようになる。
しかし、その増税前には他の税金収入などから充てられていた税金収入が、10兆円ある。それが今度は「そっくり別の目的に」使えるようになる、ということである。つまり、現在、社会保険に充てられている消費税以外の歳入(所得税、法人税、公債金収入など)は、社会保障以外の目的に充てることができる、ということになる。
だから、消費税の目的税化と言いながら、実は、「道路予算」に充てられたりするし、極端な話、天下り役人の給料に変わっていたりする。

◆新施策に用いて初めて新税は効果がある
このように、「消費税を社会保障に充てる」ということで、消費税の増税をし易くし、しかも、「その増税分をその目的以外に用いるのを見えにくくする効果」があるのだという。「目的税」とは、新しい施策とそれと同時に、その施策を当該目的税のみによって賄う場合において、実質的な意味があるのだという。
私はこの記事を見て納得した。我々税理士は、個々の税務知識についてはある程度詳しいかもしれないが、このような、税の概念や租税政策全体を俯瞰するような訓練は全くといっていいほど受けていない(私だけかもしれないが・・・)。このように、税金の理念やあり方のようなものを日ごろから考えていかないといけないと感じた次第である。

◆たばこ税の増税も似たようなもの
12月15日に発表された税制改正でも、たばこ税を引き上げし、児童手当を拡充すると発表された。これについて、16日付の日経新聞では、以下のような記事が記載されていた。

「首相は十一月下旬、中川秀直政調会長に財政健全化に向けた三十兆円枠と、たばこ増税をひそかに指示した。当初、中川氏は沈黙していたものの、児童手当の拡充を掲げる公明党がたばこ増税を主張し、一気に浮上。景気回復で税収も増え、児童手当の財源がないわけではなかったが、三十兆円枠の達成に躍起となる財務省もこれに乗った。」
「一本あたりの税額で〇・八五円の引き上げとなり、小売価格ベースでは一本一円の値上げになる計算。年間千八百億円の税収増を見込むものの、財源確保のためのつじつま合わせの感の強い増税ともなった。」

やはり・・・、帳尻あわせの感が否めない、という感じである。単に税金収入を増やしたかっただけなのだ、という感じがする。「児童福祉の拡充」と言えば、増税が通りやすいからということである。
私は「児童福祉の拡充」については反対ではない。本当に効果的な児童福祉を行うのならむしろ賛成である。しかし、その使い道が問題である。そして、「福祉目的と言えば簡単に通る、という考えにはやはり注意が必要である。」「その前に、ちゃんと歳出削減の努力をしているのかしら?」と思う今日この頃であった。


フジコ・ヘミング

昨日、テレ朝の「マザー物語」年末スペシャル版を見た。フジコ・ヘミングとその母、投網子のものであった。フジコ・ヘミングは今、日本で最も観客を集められる、そして最もレコードが売れるクラッシック奏者、ピアニストである。私は1999年にNHKで放送された彼女の特集を見て痛く感動した記憶がある。その時感じたことは、彼女の独特の雰囲気と彼女の演奏に心打たれたこと。それから彼女への母の愛情表現、教育方針。その愛は本当に深いものではあったのだが、とても厳しくフジコを教育し、フジコは母親に褒められたことがなかった。そのせいで彼女はある意味、自分に自信を無くしていたそうである。「おまえはバカだバカだ」と言われ続け、40過ぎまで「自分はバカだ」と思っていたという。もっと褒めて育ていればよかったのに・・・と私はその時感じた。

そのNHKの放送時はブレーク直前と言う感じだったのだが、それから数年して彼女は大ブレーク、最近、何度も彼女のことを扱った番組が放映され、ドラマも放映された。私はNHKの番組以降、彼女の番組はまったく見なかったのだが、昨日はなぜか見てみたいという衝動にとらわれ、外で用事があったのだが、放送時間の夕方6時に間に合うよう速攻で帰り、テレビのスイッチを入れた。そして見た。今回もやっぱり感動した。知ってる人も多いと思うので、彼女の生い立ちや人生は割愛させていただくが、やはり彼女とその母の波乱万丈の人生はドラマである。不幸と忍耐の連続であったが、最終的に大きな大輪を咲かせた。その彼女の人生が、もともとの彼女の持って生まれた才能に付加され、それが彼女の演奏に一層の憂いを生み出すのであろう。それが彼女の支持される大きな理由なのであろうと思った。
(適当にフジコ・ヘミングのことを紹介したサイトを選んでみました。よく知らない人は、以下のサイトでも参考にして下さい)
http://www.fujiko-hemming.com/profile.html
名前は忘れたが、彼女の師であったドイツ人は、このような言葉を残している。

「音楽というものは、理解して演奏するものではない。魂で演奏するものである。」
私はクラッシックに詳しいわけではないが、彼女の弾く「ラ・カンパネッラ」などは、やはり人の心を揺さぶるような何かを持っている。確かに、彼女より高い技術を持ったピアニストは山ほどいるのだと思う。この番組でも、彼女の手を「小熊のような手」と形容していたと思う。このような形はピアニストとして有利ではないのであろう。しかし、彼女のように弾ける人は彼女しかいないのである。
この「魂で演奏する」という言葉は、何も音楽のみに言えることではないのであろう。同じ言葉を発するにしても、その言霊に心がこもっているかどうか、ということもあるであろうし、人生のあらゆるシチュエーションで、「魂がこもっているかどうか」で、違いが出てくるのであろう。

彼女が開花したのは、人生の壮年期である。多分、60を過ぎてからである。普通の人なら人生を諦めている時期でもある。16の時に片方の聴力をなくし、そして欧州に渡り、バーンスタインなどに認められ、ようやく世に出ようという時に風邪をこじらして、もう片方の聴力までなくしてしまった。日本にいた彼女の母親は、これを聞いて「なんという運のない子」と言った。この言葉がすべてを語っている。それから彼女は幼くして別れた父親の住むスゥエーデンへ渡り、治療に専念した。彼女の父親はすでに別の家庭を築いているという理由で彼女に会うことを拒絶した。ここで普通の人間なら諦めているかもしれない。こういう状況に立てば、自ら命を絶つ人もいるであろう。

しかし、彼女はいつしか「ひとりでも自分の演奏を聞いてくれる人がいる限り、演奏し続けよう」という「悟り」にも近い境地に達した。そして、95年に最愛の母が死去、享年90歳。それを機に彼女は20数年ぶりに日本へ帰ってきた。彼女には国籍はない。「その宙ぶらりんな状態が好き」と彼女は言う。日本は一番好きな国であり、一番きらいな国でもあると言う。その日本で、彼女は人生の最終段階にして花開いた。フジコがベルリン、ウイーンなどで修行していた時に、生活はすべて母の仕送りで立てていた。ようやくピアノの家庭教師や演奏会などで、生計を立てることができるようになったとき、彼女が母を海外に招き、皮のコートを送った時の一枚の写真があったが、その母のうれしそうな顔がとても印象に残った。

「本当は、今このときを彼女に見てもらいたかった、何もお返しすることができなかった」とフジコは淡々と語った。そんなに力がこもっていないけれど、とても重く響く心に言葉であった。きっと彼女が演奏する時には、フジコの母もあの世から降りてきて、傍らで聴いているのであろう。「人生の大半が試練の連続であった」と言える、このフジコの人生であるが、この人が人生の最後を終え、あの世へ旅立つ時は「本当に幸せな人生であった」と言い切ることができることであろう。

今日は初ブログです。なぜか、あまり経営に関係のない話題となったような気もしますが、このフジコ・ヘミングの人生から「人生、最後まで諦めないで努力し続けることが必要だ」というようなことを私は感じた。これは、会社の経営にも言えることではないのでしょうか。私も地道に努力を積み重ねていきたいと思っている今日この頃です。このブログも毎日は書けないと思いますが、週に2〜3日は定期的に、頑張って、地道に、辛抱強く、そして書いてゆきたいと思っています。
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