税理士・診断士の税務&マネジメントお役立ちブログ

税務・会計はもとより、経営戦略・戦術、起業、医療問題、その他雑談、ぼやき等、中小企業経営に役立つ話題を中心にお送りする、武蔵野、三鷹近辺で活動する税理士・中小企業診断士のブログです。中小企業経営者、これから起業を目指したいと考えている皆様に「とても役に立つ(かもしれない)」と思われる話題を提供できるよう、日々、精進に努めさせていただきます。

2006年03月

人口減少社会は怖くない・・・原田泰・鈴木準(日本評論社)

◆人口減少・少子高齢化社会の処方箋
日本は2005年に、ついに人口減少社会に突入した。戦争や飢饉などを除いて有史以来初のことである。しかもその人口減少は「少子高齢化」という構造を伴う。人口減少・少子高齢化社会が日本に与える影響は大きい。そのような中で、タイトルにあるとおり、人口減少は怖くないということをこの本は教えてくれる。
人口減少というのは暗いイメージがあるが、そうではなくて「人口減少社会は怖くない。それどころか楽しいものだ、希望が持てるものである」ということを、多面的にデータも駆使して展開している。

著者が言うように、人口問題は社会のあらゆる分野に関係しているので、この本では人口問題のみならず、生産性や医療・福祉制度など、多面的な問題を扱っている。
具体的には、日本の人口減少の現状、身近に控える団塊世代の大量退職による労働者不足、いわゆる「2007年問題」、将来の人口減少の見通し、世界の国の人口事情、人口減少のメカニズム、人口減少を食い止めるための方策などを述べ、その中で「人口減少を前提とした方策を考えていくしかない、人口減少社会は怖くない」と結論付けている。
この本に書いてあることは納得でき、実現可能性の高いものも多い。人口減少、少子高齢化社会の一つの処方箋となるのではないのかと感じた。

◆人口減少で何が問題か
アメリカなどを除いて、多くの先進国で人口が減少している。ヨーロッパのみでなく、東南アジアなどでも人口減少が深刻である
しかし人口減少は、悲観的なことだけでもない。例えばフランスなどは、日本の半分の人口でも豊かに暮らしている。シンガポールや香港など、人口1000万人に満たない国でも、購買力平価で見ると、日本より豊かなくらいであるという。人口減少により、土地が安くなり、一人当たりのゆとりが増えるなどのメリットもある。

人口減少社会で何が一番問題か。
問題なのは、簡単に言うと、以下のことである。
・人口のパイが減るため、GDP国民総生産が減少する。
・高齢者の人口構成が高くなるめ、医療費と社会保険の負担が増加する。
・団塊世代の大量退職等、高齢化による労働力不足。

◆ビジネスのあり方が大きく変わる
人口減少社会でのビジネスのあり方について、以下のように言及しているのが興味深い。
「ただし、人口減少社会での企業の対応は難しい。そのことを概念的に述べてみよう。」
「二つの国を考えてみる。A国では、一人当たりの所得が同じで、30年後に人口が倍になる。B国では、人口がまったく増えないで、一人当たりの所得が増えて30年後には倍になる。しかし、この二つの国で販売されているものはあまったく違うものになるだろう。」
「人口が倍になるA国では、これまでとかなり似たものが倍売れるようになるだろう。ところが一人当たりの所得が倍になるB国では、これまでとまったく異なったものが売れることになるだろう。」

◆人口減少社会を乗り切るための処方箋
人口減少・少子・高齢化社会を乗り切るためには、以下の三つのすべてを行うしかないという。これが著者の処方箋であり、後半にスペースを多く割き、具体的な対処法を展開している。
々睥霄圓増大するのだから、高齢社会の負担を引き下げる。
⊃邑が減少するのだから、その中で、なるべく多くの人が働く。
Fく人が減少するのだから、働く人一人当たりの生産性を引上げる。
例えば、日本の年金の給付水準は、世界一高いという。それを引き下げてもそれほど問題ではないという。女性や高齢者の働く比率を引き下げることも可能であるし、日本の得意分野である機械化やロボットの活用によって、生産性は飛躍的に引き上げが可能であるという。

人口減少社会は怖くない

「2006年版 世界IT報告」発表

◆日本のIT(情報技術)競争力は世界16位
「2006年販世界IT報告」が3月28日発表された。日本は115カ国・地域中16位。昨年は8位であり、大きく後退。日本の順位は、初回の21位から20位、8位と上昇してきたが、今回初めて後退した。原因は台湾、韓国などアジア勢の躍進と、電子政府への対応の遅れが大きいそうである。この世界IT報告書を発表しているのは「世界経済フォーラム」で、各国政治家や企業経営者を集める「ダボス会議」の主催団体。

◆66の指標をもとに分析
この報告は、ITの利用環境、能力、活用度を示す統計や、経営者アンケートの結果に基づく66の指標を総合して競争力を判定するそうである。
指標を構成する三つの柱は「環境」「準備態勢」「利用状況」で、そのいずれも昨年を下回ったという。
昨年3位の「準備態勢」は14位。新調査項目である「政府の将来展望に占める情報通信技術の重要性」が33位、「電子政府の準備態勢」が27位と、新調査項目の出遅れが目立つ。
「利用状況」では、携帯電話34位、固定電話30位などの普及率の順位が昨年より低下。
「利用環境」では、課税の範囲や影響41位、開業に必要な手続き67位と、規制に関する項目がかなり低い。

◆高いのは利用者の洗練度と企業の投資のみ
一方、企業の研究開発投資、利用者の洗練度がいずれも2位と高い。これはとても実感できる。日本のIT投資の高さがそのまま日本の技術力の高さにつながっているし、利用者の熟練度が高いというのもうなずける。ネット通販やホームページ、ブログなどの熟練度も高い。特に日本人の手先の器用さも手伝って、携帯メールの使い方や、打ち込みのスピード、携帯によるネット取引の利用などの熟練度は、間違いなく世界でもトップクラスではないのか。
この日本のIT競争力の低さがイマイチピンとこないのは、ここらへんの高さがあるように思う。一方、「電子政府」などの遅れがあるのも確かなのであろう。

◆首位はアメリカ
首位はアメリカで前年5位からの返り咲き。そのほか北欧勢が上位を占め、台湾7位、香港11位(昨年7位)、韓国14位(昨年24位)となっている。
以下、1位から10位までのランキング(カッコ内は昨年順位)
1.アメリカ(5)2.シンガポール(1)3.デンマーク(4)4.アイスランド(2)5.フィンランド(3)6.カナダ(10)7.台湾(15)8.スゥエーデン(6)9.スイス(9)10.英国(12)
(日経朝刊 06.03.29)

『失敗学のすすめ』 畑村洋太郎(講談社文庫)

◆失敗に学ぶということ
失敗学を世に広めた畑村洋太郎氏の、「失敗学」に関する最初に体系化された基本書といえる。エジソンなどがいうとおり「失敗は成功の母」である。失敗をなくし、失敗を成長にまでつなげるという姿勢が重要、もっと失敗を生かさないといけないということである。この本では「失敗こそが創造を生む」とまで述べている。
これらを体系的に説明した本が本書である。

著者の言葉をそのまま引用すれば、本書の趣旨は以下のようなものであると思う
「失敗そのものには、負のイメージが常につきまとい、今の日本には、失敗体験が情報として積極的に伝達されることがほとんどありません。」
「本来は成功を生み出すもとであり、母であるはずのものが、まったく生かされていないのは、非常にもったいないことです。」
「大切なのは、失敗の法則性を理解し、失敗の要因を知り、失敗が本当に致命的なものになる前に、未然に防止する術を覚えることです。これをマスターすることが、小さな失敗体験を新たな成功に導く力にすることになります。」

◆「失敗学」という体系化された学問
この「失敗学」という言葉の由来は、立花隆氏と会っていろいろ話をしたところ、「それだけ広範囲に失敗を取り上げるんだったら、『失敗学』というひとつの学になりますね」といわれたことがきっかけあったそうである。
「失敗学」という名の通り、「失敗の定義から失敗の種類と特徴」、「失敗情報の伝わり方・伝え方」など、様々な角度から失敗というものを多面的に研究し、体系化している。また失敗には「いい失敗」と「悪い失敗」があるという。

いま一度著者の言葉を引用すれば、「マイナスイメージがつきまとう失敗を忌み嫌わずに直視することで、失敗を新たな創造というプラス方向に転じさせて活用しようというのが失敗学の目指すべき姿勢です。」という。
著者は機械工学の教授であるので、失敗事例の紹介も、企業や研究における科学的な事例が多いのもこの本の特徴であり、その分、本書は学問的な感じがした。しかし、文章は丁寧で内容自体も分かりやすく、とても思考のバランスが取れていると感じた。また、著者は日立での2年間の就業経験もあり、単なる机上の学問でもない。

◆失敗学にもとづく授業
そもそも、大学の教育において、学生に「真の理解・知識」を植え付けるには、どのようにすればよいかということを試行錯誤して、失敗学の研究に至ったという経緯もあるようである。
そのため著者の大学の授業における、失敗学に基づく教育などもユニークである。著者自身の失敗なども踏まえ、学生たちに失敗を経験させ、自ら考えさせる講義を実践している。著者に指導を受けた学生は幸運であろう。
「社会を発展させた三大事故の事例」や「研究室での失敗の伝承」、「自ら失敗を経験させることにより、学生の理解は格段に高まる」など、興味深い教育方法が紹介されている。

◆企業、組織、個人への応用
この本は個人として読んでもためになるが、やはり企業のトップやリーダー・管理職が読むべき本であろう。
「失敗のコストがいかに高くつくか」、そして「失敗を生かすことによって大きな創造性が発揮することが出来る」ということを認識し、失敗に対して注意を向け、失敗を生かすことによって、ビジネスに大いに活用することが可能であると思う。企業のトップが安全管理に意識して取り組んでいるか否かで罹災率は3倍違ってくるという。
失敗の引用事例も、雪印、JOC原発など、企業の失敗事例が豊富に紹介されている。組織の運営上、役立つ情報も多い。2万という失敗事例を体系化しているのに、それが組織でほとんど生かされていない、という会社の事例と対処法なども紹介されて興味深い。

「失敗学」の創始者ということで、若干、「失敗」というものを過大に捕らえすぎるようなきらいも無きにしもあらずであるが、「失敗のコスト」や「失敗の後の可能性」などをしっかりと認識することによって、個人や企業、ひいては社会全体のレベルの向上につながるのではないかと感じた。
失敗学のすすめ

ウエブ進化論・・・梅田望夫

◆著者はITブログのカリスマ
著者はIT業界に携わる若者、目指す若者向けに、ほぼ毎日ブログを運営している。氏の運営するブログは圧倒的な人気を誇り、常時5千人ぐらいの読者がいるそうである。アメリカ生活が長く、シリコンバレー事情に精通し、10年以上アメリカと日本を行き来しITコンサルタントとして活躍している。また「はてな」の社外取締役も務め、将棋の羽生善治とも親交が深い。帯はその羽生善治が担当している。

◆三大潮流
この本では「インターネット」「チープ革命」「オープンソース」の三つが「次の時代への三大潮流として定義している。チープ革命とは、ソフトの無料化や検索エンジンの無償提供など。オープンソースは、リナックスに代表されるように、大勢の優秀な技術者により、ネット上で優れたソフトが開発されること。
この三大潮流は相乗効果を起こし、間違いなく「次の10年」を大きく変えていくと著者はいう。インターネットを中心にしたIT革命が、「産業革命に匹敵する革命」であるということは、今や多くの人が実感していることではないのか。ピータードラッカーなども、かなり前にこのようなことを言及しているし、ドラッカーは、さらに「この後、我々が想像できないような世界が待ち受けている」というようなことも言っている。

◆ネットのこちら側とあちら側
「ネットのこちら側」と「ネットのあちら側」という表現・使い分けも頻繁に出てくる。こちら側というのは、例えば会社でその違いを表現すれば「マイクロソフト」のような、ソフトを開発したりする会社がネットのこちら側。あちら側というのは「グーグル」のような、インターネットの検索エンジンなどにかかわり、ネットのあちら側に世界中の情報を組織化するための情報発電所を作り上げようとしている会社。このように表現している。実際、ネットのあちら側を扱うか、こちら側を扱うかによってかなりの大きな違いが出てくるという。

◆グーグルがネット世界の中心
この本の中の中心は「グーグル」であるといっても過言ではないかもしれない。
このネットの世界の中心にグーグルがあり、グーグルの本質は、新時代のコンピュータメーカーであるという。グーグルの本質は、「すべての言語におけるすべての言葉におけるすべての言葉の組み合わせに対して、それらに最も適した情報を対応させることであり、グーグルはこの検索エンジンを手始めに『知の世界の秩序の再編成』を目論んでいると考えていい」と著者は述べている。
私も含め、一般の人はグーグルのすごさが分からないようであるけれども、大前建一なども「グーグルは、グーグル自体が思っている以上のものである」というようなことを言っていた。ちなみにグーグルの時価総額は、10兆円を超えている。IBMやインテルと並ぶ数字であるという。日本のトップ企業であるトヨタの時価総額が、3月末時点で約23兆円。日本には、グーグルの時価総額を超える会社は数少ないことを考えると、社員わずか数千人のグーグルがいかに高い評価を受けているかということがうかがい知れる。

◆興味深いマーケティング手法
この本は、現在18万部以上売れているが、面白いマーケティングを試みたそうである。有名ブロガーに集まってもらい、それぞれのブログで取り上げてもらったりしたそうである。実際、私もあるブログでその本の紹介を見てこの本を手にした。このマーケティングは多分、功を奏したのであろう。
そのほか本の内容としては、ブログなどにも多くの紙面を割き、ロングテールとWeb2.0、既存メディアとネットの関係、将棋のネットとの関係などもについての話も興味深い。グーグルとヤフー、グーグルとマイクロソフト、アマゾンと楽天などのネットショップ、これらの企業の比較・違いなどにも言及している。
ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる
Web進化論―VRML Java

オレがこの会社を変えてやる・・・ポプラ社社長

(朝日新聞朝刊be 06.03.18より)

◆オレが社長になって、この会社を変えてやる
大ヒット飛ばす児童書「かいけつゾロリ」や「ずっこけ三人組」、自己啓発書の「Good Luck」、百科事典の「ポプラディア」などで有名なポプラ社の社長、坂井宏先氏は、高校教師などを経て26歳の時にポプラ社へ中途入社、倉庫に配属された。すきま風が吹き、屋内に土ぼこりが舞う劣悪な環境に怒りに火がついた。家具屋を経営する実家では「会社は社員あってのもの」と教えられてきた。「オレが社長になって、この会社を変えてやる」と宣言した。
入社3年目に「同族会社の悲劇」という意見書を経営陣に提出。組合のない同社で「社員の会」を結成し、労使交渉に乗り出した。
こういう経歴を持つ人であり、宣言したとおり、52歳のときに実際に社長になった。創業者が陰に陽に支持してくれたそうであるが、同族会社の中で、同族関係者以外が社長になるのは並大抵ではない。この酒井社長についてご紹介したい。

◆ポプラディアの出版は周囲が反対、しかし勝算あり
このポプラ社の躍進は、やはり坂井氏の能力に負うところが大きい。
坂井社長の編集者としての能力、企画力もすごい。手掛けたヒット作は多く、累計1300万部を超すベストセラー「ずっこけ三人組」なども、坂井氏が手掛けたものだという。面白いのは百科辞典の「ポプラディア」。12巻9万円で発行し、約4万セットも売れているという。
このポプラディアを発刊する時、周囲に猛反対されたという。しかし、はっきりした勝算はあったという。当時、学習指導要領が改訂され、「調べ学習」が始まっていた。小中学校の先生に集まってもらって話を聞いたら、図書館の百科事典が古すぎて使い物にならない。皆、新しい百科辞典が欲しいと答えたという。全国の小中学校の図書室と公共図書館は合計約3万5千。需要は充分あると踏んだ。
しかし、その先生方も大半が「欲しいけれど売れないでしょう」という意見が大半だった。社員も「売れてもいいとこ5千部」という意見であった。老舗の百科事典の新版が出なくなっていたので、人材は容易に確保できた。「物語のように楽しく読める辞典を」とだけ注文したという。

◆児童書は平台に置いてないと売れない
管理能力ということでは以下のような例がある。
児童書というのは、書店の平台に置かないとまず売れないという。それで、社員全員で首都圏の書店を1人5件受け持ち、月に1回、休日に回るのだという。書棚を整理させてもらったりすることで、読者が何を求めているか、編集者も考えるようになるそうである。
これは、まだヒラだった40歳の時、社内の風通しが悪いので、役員からアルバイトまで誰でも出られる連絡会というものを作って、そこで提案して実行したそうである。この連絡会は、会社を良くすることなら何でも言おうという趣旨だそうである。

◆印刷会社の再編で2億円の経費削減に成功
そのほか83年、37歳の時、発注先の印刷会社の再編に乗り出した。それによって、その年度で9200万円、次年度で2億円の経費削減に成功したという。それまで、製版、印刷、製本を別々の会社に発注していた。それを一社にまとめたら、54万円の製版費が18万円になった。
その原因は「癒着」。発注先の業者に接待させて、飲み食いするのが習慣になっていたことであるという。そのために業者を多くし、飲み食いなどの接待を多く受けていたのだとそうである。それによって逆に、会社の利益も増えずに、結果、給料が上がらないという悪循環に陥っていたのだそうだ。多くの会社でこのような状況があるのではないのかと思う。

ちなみにこの酒井社長は、家具店を営む実家から40歳まで仕送りを受けていたのだという。「自分でも社長になると信じていたので、それまでの必要経費と思っていた」そうである。

政府、「失敗者の再起業・再就職支援」に本腰?

(日経朝刊 06.03.23より)

◆失敗者の起業・再就職支援
政府は退職や解雇、事業の失敗などを経験した人向けに、再就職や起業を支援する仕組みづくりの検討に着手。安部普三官房長官をトップとした対策会議を月内に新設し、6月までに総合対策をまとめるそうである。
その対策会議の名は「多様な機会のある社会に向けての推進会議」(略称・再チャレンジ推進会議)。財務・経済産業、厚生労働など関係各省の局長級で構成し、月内にも初会議を開く。

◆倒産企業経営者の再チャレンジ支援
まず、その倒産した企業の経営者への支援。倒産した経営者が再び起業する場合、金融機関が融資に慎重になる傾向があり、新規開業資金の助成制度整備や政府系金融機関による低利融資などを議論するとのこと。

◆雇用に対する支援
雇用に関しては、入社募集の年齢制限の緩和や中途募集の年齢制限の緩和や中途採用を後押しする方策を検討。再就職の相談窓口や専修学校を活用した研修制度の充実策なども検討課題に浮上しているとのこと。

◆格差是正対策
この対策会議設置は、現在社会問題となっている格差拡大、すなわち「地域や所得階層間の格差が拡大している」などの指摘を踏まえたものだそうである。
この「格差拡大」については、いろいろな意見が出ているが、やはり紛れもない事実であるという感じがする。そしてその格差というのは、とてもいびつなものであると感じられる。ライブドアのように、金儲けのためには何をやってもいいという風潮も強くなってきているのではないのか。
この「格差是正」に政府が前向きに取り組むということは、とてもいいことだと思う。

◆起業に失敗した人が再びチャレンジできる社会に
前述のように、日本の社会では、一度事業に失敗した人が再び事業にチャレンジしたり、再起するということが、本当に難しいのではないのか。銀行や信用金庫などの金融機関は相手にしてくれない、世間は失敗者のレッテルを貼る。これはアメリカなどと対比して、かなり前から指摘されていることである。
失敗した人の場合、その失敗経験が生きて、再びチャレンジすれば成功する確率が高くなる人も多いと思う。政府は是非、本腰を入れてこういうシステムに作りに取り組んでほしいと思う。

◆再チャレンジ推進会議の検討課題の一覧
(起 業)
・再挑戦する経営者への開業資金支援
・政府系金融機関による低利融資
(雇 用)
・入社募集の年齢宣言の緩和
・中途採用者を雇用する企業への助成金
・相談窓口の設置
・団塊の世代の再就職支援

電子申請促進に税控除のインセンティブ?

(日経朝刊 06年3月16日より)

◆オンライン利用促進のための行動計画
政府のIT戦略本部が「オンライン利用促進のための行動計画」というものを3月17日にまとめるそうです。これは、行政機関への各種の届出がインターネットでできる電子申請の利用が低迷していることから「優遇措置の必要性」を強調したものだそうです。所得税など、国税のネット申告について「税額控除を含めた検討」を明記したのが特徴だそうです。

◆1万3千種類もある電子申請
法人税、所得税など国税の申告が電子申告できるのは、かなり知られてると思いますが、それでも知らない人のほうが多いのではないのでしょうか。しかし、それ以外にも電子申請が可能な手続きは、何と1万3千種類もあるそうです。政府は利用率を2010年度までに50%以上とする目標を掲げていますが、実際はあまり普及していないのが現状のようです。実際にこれが実現され電子申請が一般的になれば、近い将来、行政手続がとても楽になり、日本の政府はIT先進国となるのでしょうが、まだ普及には少し時間がかかると言うのが現状のような気がします。

◆国税、登記、社会保険・労働保険が重点分野
国税、登記、社会保険・労働保険の三つを重点分野に据え、所得税の確定申告など175の手続きを利用促進対象に選び、以下のような具手対策を盛り込みました。
電子申告の魅力を高めるため、国税分野では\嚢欺に加え、確定申告期間中は24時間受付4塢佞砲かる期間を6週間から→2週間に短縮などを打ち出し。

◆煩雑な国税の電子申告
国税の電子申告などは、電子署名が煩雑との批判があるようです。このため、税理士がかかわっている場合には、本人の署名を省いたり、別途郵送する必要がある書類の提出を省略できるようにしたりするそうです。

私は電子申告をしたことはないのですが、確かに納税者本人の署名が必要ということで、わざわざ顧問先に出向いて署名をもらう必要があり、あまりメリットがないように感じていましたし、他の税理士もそのようなことを言っていました。
もちろん、決算というのは、企業の社長なり、経営者等に最終的な了承を得て確定するのですけれども、決算確定の日と申告書の提出日は必ずしも一致しない場合も多いのです。それが本人の署名を省略できるとなれば、例えば沖縄や北海道に顧問先があったとしても、事務所にいながらにして申告が可能となるのですから、これは大きな普及のインセンティブになるのではないのでしょうか。

◆電子申請の主な利用促進策は以下の通りです
○登記
・登記情報の閲覧手数料を値下げ
・登録免許税の引下げを検討
・全国の登記所を最短2008年までにオンライン化
○国税
・税額控除などを検討
・確定申告期間は24時間受付
・税理士がかかわる場合、添付書類などの簡略化を検討
○社会保険・労働保険
・社労士がかかわっていれば、本人の電子署名は省略
・信頼性の高い事業主は添付書類を省略


日はまた昇る――日本のこれからの15年

2007年度税制改正、関係部会の要望項目出揃う

(日経朝刊 06年3月15日より)

◆企業優遇と少子化対策、二本の柱
翌年2007年度の税制改正に向けて、自民税調関係部会の要望項目が出揃ったそうです。「企業への税優遇」と「少子化対策」です。消費税の引き上げも視野に入れて、有権者や関係団体に理解してもらうには、減税や税制の不具合の是正する姿勢が重要との判断もあるようで、以下のような議論が交わされたそうです。

ヾ覿箸悗寮罵ザ
関係部会は企業の国際競争力強化に力点を置き、法人税の減価償却制度の全面見直しや地方税の法人所得税課税の撤廃を含めた見直し、中小企業の負担軽減など。
⊂子化対策
育児休業の取得など、子育てを積極的に支援する企業のコストを税制で支援すべき。所得税の控除制度を現在の所得控除から、税額控除や世帯を課税対象にした優遇税制へ見直すなど。

◆主な税制改正の検討項目は以下の通り
○財政金融
金融商品の損益通算範囲の拡大
納税者番号制度の導入
間接税の二重課税の見直し
○経済産業
企業の設備投資にかかる費用について全額損金算入を可能に
法人事業税の廃止を含めた見直し
育児休業を拡大した企業の税制優遇
○厚生労働
子育て支援へ所得税の控除制度の見直し(税額課税や世帯課税も検討)
たばこ増税の財源を健康関連施設に充当

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