税理士・診断士の税務&マネジメントお役立ちブログ

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2006年09月

松下電器にみる、経営理念が会社に息づくとき

前回、リッツ・カールトンの経営理念が会社に息づいて、それが素晴らしいサービスにつながっているということを書いたが、今回は松下電器の例を取り上げてみたい。9月24日、日曜日の「サンデープロジェクト」で、松下電器の中村邦夫会長と田原総一郎との対談が放送されていた。松下電器は一時、深刻な経営難に陥ったが、中村社長(当時)が就任することによって、見事にV字回復したことで有名である。

◆大掛かりなリストラ
中村社長(当時)の掲げたのは、「破壊から創造へ」というものであった。「創造的な破壊」ではなくて、まず破壊して、それから創造へということである。「破壊」とは以下のようなものである。
中村社長は、まず人員削減など大胆なリストラを行った。その後、一旦、大赤字に陥った会社は、翌年、その翌年と、見事にV字回復を成し遂げた。一時はライバルのソニーにテレビ事業などで、大きく水をあけられていたが、現在は完全に立場は逆転している。
中村社長が行ったことは、松下幸之助の築いた遺産をいわば破壊することであった。例えば松下幸之助が初めて作った「事業部制」。社長就任時には、百数十にも膨らんでいた事業部を一ケタ台に大きく縮小した。それから、松下幸之助が自ら社長を務めた松下電工の上場を廃止して、松下電器の完全子会社化したこと。これにより迅速な意思決定や、製品の重複をなくするなどの効果があった。従業員のリストラも行った。これらは表面的には「松下イズムの破壊」であった。
それから従業員も、ひとことで言えば「傲慢」になっていたのだという。たとえば「なぜソニーのような平面テレビを作れないのか」と担当者に問うと、「作れないのではなく、作らないのだ」という答えが返ってきたという。

◆破壊から創造へ
しかしこれらの一連の破壊は、松下幸之助を否定したものでなかった。
中村社長は、「幸之助さんならどうするか」ということを絶えず考えていたという。いつも幸之助の書いた本を読んでいた。そして幸之助の本に書いてあった重要な言葉、それは「企業は絶えず変わらないといけない」ということであった。時代や状況に応じて、会社は変えていかないといけないということである。
それから、松下幸之助が重要な意思決定をする時にこもって考えていた「庵」があるそうである。そこにも中村社長が自ら出かけ、「幸之助さんならどのような判断をするだろうか」ということを考えたりしたという。
そして同時に、他の会社にまねのできない製品を作るよう、技術者に話しかけたという。中村社長は「技術のブラックボックス化」というようなことも話したそうである。外から真似することの出来ない製品ということ、特許で固めるなどという意味である。技術者はとても喜び、発奮し、それから素晴らしい製品が生まれるようになったということであった。

◆否定者ではなく、幸之助イズムの原理主義者
中村社長が松下電器に入社しようと考えたきっかけは、「松下幸之助」を尊敬するからであった。大学時代の先生が、阪急電鉄の小林一三と松下電器の松下幸之助を深く研究していた。そして「松下幸之助という人は、哲学を持っているのだ」というようなことを言ったそうである。それが松下幸之助を好きになり、松下へ入社するきっかけになったという。
解説者の財部誠一氏が言うには、中村さんというのは「完全な松下幸之助の原理主義社である」という。であるから、決して幸之助を否定したものでなく、時代に合わなくなった組織や考え方を破壊して、幸之助が今生きていたらどのようにするであろうか、ということを考え抜いて行った企業変革であった。

このように、創業者が素晴らしい経営理念なり、経営哲学を持っていた場合、「会社が危機に陥った時に必ずその経営理念が拠り所となるのだ」と私は思った。たとえ会社が危機に陥った時でも、創業者の考えを基に、会社を立て直す人が出てくる。創業者の作った経営理念は、その会社の社風の基になっているものであるから、従業員にも受け入れられやすい。「創業者の考えをもう一度見直して、原点に帰る」、「創業者ならどうするのだろう」と経営者や社員は考えるようになるわけである。
このように、素晴らしい経営理念を持つ会社が「ビジョナリーカンパニー」として、未来永劫に繁栄していくということなのであろうと私は感じた次第であった。



リッツ・カールトンにみる、経営理念が企業文化として息づく時

◆リッツ・カールトンのサービス
「リッツ・カールトン大阪」は、日本で一番評価の高いシティホテルといってよい。『日経ビジネス』のホテルランキングでは第一位。『週間ダイヤモンド』の恒例の特集である、「儲かるサービス」(週間ダイヤモンド06.06.24号)のシティホテルのランキングでも、第一位に輝いている。総合ランキングでも、第三位である。宿泊単価は周辺のホテルの約二倍もするのに、40%ものリピーターがいるのだという。
大阪に限らず、世界中のリッツ・カールトンホテルのサービス品質の高さは有名である。アメリカの優れた経営をする企業に与えられている「マルコム・ボルドリッジ賞」を2回も受賞しているという。それだけにリッツ・カールトンをお手本にしている企業も多いという。
ホテルの評価は大きく分けて、「ハード」と「ソフト」に区分される。「ハード」は建物、施設、部屋、ベッド、などであろう。「ソフト」は、ひとことで言えば「サービス」ということになるであろう。高級ホテルの差別化は、究極的にはこの「サービス」ということになる。言い換えれば顧客とのコミュニケーションや、臨機応変な対応、であろう。他にもレストランの味や雰囲気などもあるであろう。リッツ・カールトンが支持される理由の一つはそこにあるようである。「従業員が最大の資産」という表現をしている。

◆クレド・カードがサービスを高める
そのリッツ・カールトンの従業員のバイブルが「クレド・カード」なのだそうである。とても有名なもので、私よりもよくご存じの方も多いと思う。クレド・カードには「リッツ・カールトンの哲学が書かれているが、なにか特別な秘密があるわけではない」のだという。しかしリッツ・カールトンには、このクレド・カードの内容をよく理解し、応用する文化があるのだという。
たとえば、「従業員一人一人には、自分で判断し行動する力が与えられています」という文章がある。これを応用すると、レストランに食事に来たお客様に、「シェフが自らの判断で、デザートに特別な判断をして差し上げるとか、花をテーブルに添える」というサービスにつながるのだという。また、「コンタクトレンズの洗浄液を忘れたお客様に、スタッフが休憩時間に買って届けた」などという話もある。このようなことは、宿泊客に感動を与え、それがリピートにつながったり、口コミで広がっていったりするのであろう。
その他、顧客が「ホテル備え付けの羽毛枕ではなく、そば殻の枕が好みである」というと、その顧客が泊まる世界中のリッツ・カールトンで、そば殻の枕が用意されるという、従業員間やチェーン店間の情報の共有化もしっかり行われるそうである。

◆経営理念の重要性
『ビジョナリー・カンパニー』を読むと、企業が経営理念を持つことの重要性が説かれている。創業者が作り上げた経営理念がその創業者の亡き後も、時代を超えてその会社に「企業文化」として根付いていく。それが「経営理念」の重要なところであろう。創業者の想いが企業文化として根付き、その企業文化の礎になり、柱になり、会社に伝承されていくのであろう。このリッツ・カールトンの「クレド・カード」の役割は、企業の「経営理念」そのものなのだと考えられる。
このリッツ・カールトンは残念ながら、創業者亡き後、何回か他の企業の資本が移転し、現在はホテルチェーン「マリオット」の資本傘下にあるのだそうである。であるから、この「クレド・カード」の経営理念は創業者が創りだしたものとは違うのかも知れない。しかしこのリッツ・カールトンの事例は、「経営理念が組織風土として根付く」という、典型例の一つであると感じた。やはり、経営理念を持つということは会社を活性化させ、未来永劫に存続させていくためにとても大切なものであると感じた。

個人商店の生きる道・・・ガイアの夜明けより

◆個人商店の生きる道
9月19日、火曜の夜10時からの「ガイアの夜明け」を見た。
個人商店の生きる道、「個人商店の逆襲〜アイディア勝負で生き残れ〜」、というタイトルであった。内容を「御用聞きで生き残りをかける商店街」「わずか3坪の繁盛青果店」「一店逸品運動を仕掛ける商店街」の三つに分けることができる。

商店街の衰退が止まらない。私も8月30日に「まちづくり3法」「コンパクトシティ」などについて触れたが、政府が力を入れても商店街の活性化はとても難しい。個人商店の頑張りだけではどうしようもない部分もある。
特に地方は、「シャッター通り」と言われる商店街がとても多い。私も田舎の富山県高岡市に帰って、市内のイオンの大型ショッピングセンターへ行ってみた。田んぼの真ん中にドデカイショッピングモールを作るというような、イオンの戦略の典型そのものである。やはり休日に行くと、そこは家族連れでごった返している。子供向けのショーなども子供づれの家族をひきつける。ほとんどワンストップで買物ができる。また、ロードサイドにも専門チェーン店が立ち並ぶ。その余波を受けて、街の商店街は寂れていく。そのような構図はどこの地方も同じであろう。
そのような中で、頑張る商店街、個人商店にスポットを当てていた。とても興味深いものであった。今回のガイアの夜明けの印象に残ったところを紹介する。

◆わずか3坪の繁盛青果店
「わずか3坪の繁盛青果店」は、東京・駒込にあり、30前後の若い店主が営む店。正確な金額は失念したが、その小さな店舗で月商200万円前後は売り上げるようである。その秘訣は、顧客との巧みなコミュニケーションと新鮮な野菜である。
コミュニケーションについては、例えば有機栽培や無農薬で作った野菜に青虫がついている。普通は客が嫌がるのであるが、客のおばあちゃんが「孫が喜ぶ」と言えば、その青虫を「どんな蝶になるかしらないけれど、持っていって」などと言って持たせる。野菜はもちろん新鮮で美味しい。野菜は、契約農家まで出向いては自分で収穫するという試みも行っている。
店頭販売の他、ネットでの販売も行っている。その月商が約50万円である。最初は売れなかったが、生産者の写真を掲載することによって売上は大きく伸びたという。

◆一店逸品運動の商店街
一店逸品運動は、静岡の「呉服町」が発祥の地だそうである。1992年以来、毎年新作を発表している。また、静岡のある商店街が作った逸品の「人気漫画家が作ったTシャツ」などは、そこでしか買えないということで、かなりの売れ行きだそうである。
その一店逸品運動の成功例が全国的な広がりを見せているが、実際はなかなか簡単ではないそうである。「参加者が限られる、笛吹けど踊らず」というケースも多いそうだ。
その中で、千葉の「稲毛南商店街」の一店逸品運動の試みが紹介されていた。かつては100軒以上の商店が軒を連ねていたが、今では30余りに減っているそうだ。例えば中心となって活動しているお茶屋さんでは、「花粉症によく効くお茶」などを発売したそうである。今度は「お茶で煮た佃煮」を考案した。そして、千葉大学の学生も交えて品評会を行う。学生に「パッケージガ悪い」などと指摘され、「あいつらには負けられない」など闘争心を燃やし、徐々に商品が改良されていく。ある店主が「商店街は宝の山ですから」と言ってがんばる姿が印象的であった。

◆御用聞き商店街
埼玉県秩父市の「みやの川商店街」では、ある衣料品店の店主を中心になり「買物代行」を始めた。人口7万人のうち、24%が高齢者。2000世帯がお年寄りの世帯だそうである。そこに目をつけた事業であった。原則としてあらゆる商品の注文を電話で受け付け、商店街で調達したあと、1回あたり290円で依頼主に配達するシステムである。
衣料品店の店主は電話注文を取ったり、配達したり、チラシをまいたりと、孤軍奮闘である。「活性化のためなら何でもやる」というようなことを言っていたが、その時の真剣なまなざしとさわやかな笑顔がとても印象的であった。途中、頑張りすぎて、ぎっくり腰になってしまった。しかし、なんとか回復してまた一生懸命頑張っていた。
あるとき介護施設へ商談に行き、注文を取ったのがきっかけで、商店街がその介護施設で「楽々市場」というものを開いた。その時、何年も買物をしたことがないという足の不自由なあるおばあちゃんが言った。「楽しいねえ、本当に楽しい。何年も買物をしたことがないから」と、うれしそうに語っていた言葉がとても印象的であった。
個人的には、この御用聞き商店街の中心となる衣料品店の店主を始め、皆さんに頑張って欲しいと思った。

当事務所の顧問先にも商店街があるのだが、そこは商店街の組合員の頑張りや立地の良さなどもあり、空き店舗がほとんどない商店街である。しかし個々の商店の売上は、やはり減少気味のようである。後継者問題というものもある。また、私の実家も個人商店を営んでいるが先細りである。この番組を見て、本当に「個人商店や中小企業に頑張って欲しい!」と感じた。

国税庁、e-Taxの普及に向けて方針を公表

国税庁は、当面の最重要課題として位置付ける、e-Taxの利用促進に向けての具体的な方針を公表した。現在の利用率はわずか0.3%、それを平成22年までに利用率50%に段階に引上げていくというのが目標数値。

◆具体的な措置
利用促進に向けた具体的な措置は以下のようなものであるが、私が期待していた「税額控除」の特典が含まれていないようなので、ちょっと残念である。
。-Tax利用者に対する早期還付。
■-Taxソフトを国税庁HPからダウンロード可能にする。
3猟蠖醜雹期には24時間利用可能にする。
そ蠧誓任療塞媾駑爐任△觚酸徴収票等について、オンライン送信可能にする。

◆今後の利便性の向上目標
また、今後の使い勝手の向上などの目標は、以下の通りであるが、い稜疾納塰椰佑療纏匳靆召鯢塒廚箸垢訌蔀屬蓮∪非、早期に実現してほしいと思う。
々饑把HP確定申告作成コーナーから直接電子申告ができるようにする。
■-Taxに必要な「IDやパスワード」について、住基カード持参がなくても「本人確認」ですぐに発行可能にする。
税理士の代理送信には、納税者本人の電子署名を不要とする等。

法人税収と所得税収の割合が逆転

◆法人税と所得税の割合が18年ぶりに逆転
国の税収に占める税収のうち、法人税と所得税の割合が逆転するそうである。つまり法人税の税収が、所得税の税収を上回ることが確実になったそうである。2006年度の法人税収見込みは、13兆円を大きく超える見込み。一応、法人税収13兆1千億円と予測しているが、それを大きく上回る公算が大きいとのこと。それに対して所得税の税収はそれを下回る12兆8千億円の見込み。またこれは、1998年以来18年ぶりの法人税収と所得税収の逆転とのことである。

◆2つの法人税の増収要因
法人税は4年連続で増収であるそうだが、その要因は二つ。
一つは、「企業業績の好調」である。当然のことながら、法人税は法人の利益(厳密には法人税法上の課税所得)に課せられるわけであるから、法人の利益が増えれば法人税が増えるのは当然のことでもある。
そしてもう一つ、「欠損金の繰越控除」の金額の減少がある。青色申告法人の欠損金は、最高7年間繰り越し、その年度の利益と相殺することが可能である。それが減少しているからその分だけ課税所得は増えるということになる。法人全体の繰越損失(欠損金)は、一時90兆円を越えたが04年には72兆円まで減少。07年3月期の上場企業(金融などを除く)の連結経常利益が28兆円余りという予測であるから、その大きさが理解できる。例えば東京三菱UFJ銀行は、前期に1兆円を超える利益を出したが、欠損金の繰越控除があるために、課税所得はなくなり法人税は支払っていないはずである。

◆所得税収が増えない要因
一方の所得税は、06年予算の所得税収予測としては法人税収の13兆1千億円に対して、12兆8千億円。前年よりも減少する。所得税は、90年位には25兆円以上の税収があった。配当所得の増加に伴う源泉徴収税額は増えているが、個人の給与所得を中心にした個人所得が減少していることが、所得税が増えない大きな原因となっている。利益を人件費などにどれだけ回したかを示す「労働分配率」が大企業を中心に低下傾向、などということが所得税が伸びない原因となっているようである。
その他、失業者の増加や生活保護世帯の増加、若年層を中心とする、フリーターの増加、それから今や3人に1人がパート・アルバイトという現状も大きいのではないのかと私は思った。

◆法人税の負担割合は国際的に高額
09年度の税収は49兆円と、当初予測に比べて5兆円も増えたそうである。06年度税収も、このまま順調に増えれば「成長に伴う税収の自然増こそ財政再建に役立つ」との声が強まる可能性もあるとのこと。つまり、消費税の増税より景気刺激策が重要とか、税務の特例措置による減税策などによる企業の活性化などが必要、などという意見が強くなるということであろうか。
また法人税収が予測どおり膨らんだ場合、国と地方の税収全体に占める法人課税の割合は、25%程度になる見通し。これに対して欧米主要国の割合は、おおむね10%以下だそうである。こういう状況から、経済界から「国際水準に合わせるべきだ」と声が高まるのは必至、07年度の税制改正の焦点に浮上する可能性もあるとのこと。

(06.09・18 日経朝刊より)

好業績時に次の一手が打てるか

◆成功から一転、転落へ
今年8月にヘラクレスに上場した、低価格メガネチェーンを展開するジェイアイエヌ社長の田中仁氏は、24歳で起業。最初は雑貨販売などを手がけていた。1980円のエプロンや化粧ポーチなどがヒットし、一時は年商4億円、年間利益4千万円までいったという。そして成功に浮かれ、毎晩のようにクラブやバーへ繰り出す派手な生活に。それが90年代に入ると、中国製の服飾雑貨が市場に流入し、国産のジェイエヌアイの商品は価格競争力を喪失、年商は3億5千万を割り込み、年間2千万円の赤字に転落してしまった。

◆業績のよいときに、次の一手が打てるか
この赤字が経営者としての自覚を持つきっかけになったという。「自分本位の経営をしており、従業員の意見を聞くことがなかった」と、田中社長は振り返る。そして単身中国に渡り、生産委託先を捜し求め、生産委託が決まった。その結果、ジェイアイエヌは価格競争力を取り戻し、会社は再び成長軌道を描いていったという。
そして田中氏は、日ごろから「業績がよいときに、次の一手を打たなければならない」と考えるようになったそうである。そして出会ったのが、メガネのSPA(製造小売)業態であった。

◆メガネに流行のデザインを取り込む
田中氏は出店を決断した。会社が好調なときに、次の一手を打ったということである。2000年当時、メガネはいやいやながら仕方なく使用するもので、ファッションアイテムとして認知されていなかった。「服飾雑貨のように、メガネに流行のデザインを取り込めば、日本でも受け入れられる」と考えたのだという。コンセプトは「洋服のようにメガネを着替える」である。現在店舗数30、年商は39億円に達する見込みである。

◆成長の分岐点
このように会社が危機の時に、単身中国に渡り、危機に対して迅速に対応したことも重要であるが、「業績が回復したときに、しっかり次の一手を考えていた」ということがポイントであったのだと思う。ここがジェイアイエヌの成長の分岐点となったとも言える。たとえ好業績であってもそれに浮かれないで、次の一手を打てるかどうかということはとても重要なことであるし、その経営者を判断するチェック基準にもなるということだと感じた。

(週間ダイヤモンド 06.09.2 「企・業・人」より)

ネットで与信管理

◆与信管理の重要性
「与信管理」という言葉を知らない人も多いと思うが、事業をやる人間にとっては重要である。「その会社と取引してよいかどうか、商品やサービスを売って、ちゃんと売掛金を回収できるかどうか、どこまで取引を拡大してよいか」などを調べる大切な仕事である。実際、よく相手の会社のことを調べなかったために、売り掛けが回収できなくなった、手形が不渡りになった、ひどい時には取り込み詐欺に遭ってしまった、という話はよくあることである。技術畑出身の社長で与信管理のことをよく知らずに、相手を信用して取引をしたら、相手の会社は倒産してしまったということもある。
ある程度の企業なら、「与信管理部」のようなものがあって、比較的精度の高い与信管理も可能である。しかし中小零細企業の場合、与信管理をしようにも、ノウハウも何もない、信用調査会社に依頼しようにもコストが大変だということもある。

◆ネットの与信管理会社
この様な与信管理が必要な時に、インターネットで安く与信管理情報を提供してくれる会社がある。同じような会社は何社かあるそうであるが、その代表的な会社が「リスクモンスター」という会社である。『週間ダイヤモンド 06.08.26』の「起・業・人」に掲載されていたので紹介したい。
このリスクモンスターの「e―与信ナビ」サービスは、取引先一件当たり、1000円で信用情報を取得できるそうである。年間100件利用したとしても、10万円台で与信管理ができてしまうということになる。
このリスクモンスターの「ネット与信管理」はもともと、日商岩井(現、双日)の審査部長が考え出したもので、信用機関である「東京商工リサーチ」がパートナー兼出資者となって2000年9月に創業、昨年2005年3月にヘラクレスに上場したそうである。
東京商工リサーチの約170万件の企業データベースを基に、商社審査部のノウハウを融合させ、取引先の倒産確率を算出し、格付けをしているのだという。与信限度額を顧客ごとに提供し、個別の助言もするという。私自身は利用したことはないし、宣伝するつもりもないが、独自に与信管理ができない中小零細企業などは、試してみて損はないシステムではないかと感じた。
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