◆通常は顧客第一主義
通常ちょっとした会社なら、経営理念などに「顧客第一主義」「顧客満足」などという言葉を入れています。そしてお題目のように、社員に言って聞かせたりします。言ってはいるけれども、それとは逆のことをやっているという会社もあります。それをちゃんと実行しているかどうかは別として、多くの会社はこの考え方を取り入れています。
現代は物があふれている時代、ライバル企業もとても多いです。「顧客志向」という考えはとても重要です。顧客あってこその企業と言えますから、当然と言えば当然です。しかし、世の中には「従業員第一主義」という会社もあります。日本では「ブックオフ」という古本を売る会社などが有名ではないのでしょうか。
◆社員が満足してこそ充分なサービスが可能
このブックオフの社長の考え方など、以前、雑誌などで読んだ限りでは、次のような趣旨だったと思います。「結局お客様に、充分に満足していただけるサービスを提供するには、従業員にとって、やりがいのある、職場環境のいい会社でなければならない、それによって始めてお客様の満足する商品やサービスが提供できる、そのためにはまず、従業員を大切にして、一生懸命働いてもらえるような環境作りが必要である」。このような理由だったと思います。これは、ある意味でとても筋が通った考え方だと思います。
アメリカなどには、公然と「従業員第一主義」と公言してはばからない会社があります。それで有名なのが「サウスウエスト航空」という会社です。これは昨日もご紹介しましたが、アメリカの国内線のみの航空会社ですけれども、低価格でユーモアたっぷりのサービスをし、トップクラスの営業成績を上げる、ユニークな会社としてとても有名な会社です。
◆従業員第一、顧客は第二
この会社は「従業員第一主義」を掲げる会社としても有名です。本当に従業員は、一生懸命働きます。そしてよく働き、かつとても生きがいを持って、仕事に取り組んでいます。この会社が、具体的にどのように従業員を大切にするかというと、社員を「家族の一員」のように捕らえています。「拡大家族」という考え方で、家族だったらこうする、というようなことを実際に従業員に対しても行っています。そのため、社員間や経営者との垣根も低く、その関係は、普通の企業なら考えられないくらい、親密で家族的な雰囲気の社風があるといいます。
たとえば他の従業員が病気や死亡するということがあれば、他の従業員は本当に親身になって心配したり悲しんだりします。従業員に多くの権限を委譲してもいます。そのため従業員はいつも創意工夫しています。それで従業員がチャレンジ精神を発揮して、会社に大きな損害を与えたとしても、一度ぐらいの失敗なら、会社は従業員を責めたりはしませんし、失敗した人が、それを糧にして何回も昇進を果たした、という例も多くあります。当然、従業員の教育や情報も提供も欠かしません。
◆顧客が正しいとは限らない
もう一つ言えることは、「顧客がいつも正しいとは限らない」ということです。このサウスウエスト航空は、顧客からのクレームすべてに返事を書いているそうですけれども、ある時、いわゆる「クレーマー」のような顧客から、何度も苦情の手紙が来たそうです。それでその顧客は「ペンフレンド」と呼ばれていたそうです。「従業員の制服、気さくな態度、飛行機の色、搭乗手続き、これらすべてが気に入らない」などという苦情です。従業員は手を焼いて、この会社の創業者の一人でカリスマ経営者として有名な、ハープ・ケレハーに、とうとう処理が回されました。
このケレハーは、その顧客に次のような手紙を書きました。「クラバル様、もうお乗りに慣れなくて残念に思います。さようなら。ハーブ」というものです。じっさいこのように「よその会社の飛行機に乗ってください。うちの会社の従業員を侮辱しないでほしい」と顧客に対して搭乗を拒否するということが、ままあるそうです。
◆業種や業態などにもよる
今でこそ航空業界の認識も変わってきて、過度の酔っ払いとか、暴力を振るう顧客は罰せられますが、日本の航空業界などではそのようなことはなかなかできないのではないのでしょうか。サウスウエスト航空は、その安い運賃と、高いサービスにより支持してくれる顧客が多いという自信を持っているから、こういう顧客を拒否することができるということです。
一方「お客様は神様です」という考え方が強い、日本の企業の場合、どんなにひどいクレーマーでも、このように拒否することはできない場合も多いのではないのでしょうか。どうしても売上がほしい時などもそうですよね。それから、業種・業態にもよります。たとえば、金融業などのばあい、何十億円の預金などの取引を引き出すために、どんなにわがままで、ひどい顧客でも、丁寧に取り扱うということはあるのではないのでしょうか。
しかし、このサウスウエスト航空の対応は、正しい考え方であるように思います。過度におかしな顧客に対しては、拒否するというのはきわめて当然のような気がしますよね。
通常ちょっとした会社なら、経営理念などに「顧客第一主義」「顧客満足」などという言葉を入れています。そしてお題目のように、社員に言って聞かせたりします。言ってはいるけれども、それとは逆のことをやっているという会社もあります。それをちゃんと実行しているかどうかは別として、多くの会社はこの考え方を取り入れています。
現代は物があふれている時代、ライバル企業もとても多いです。「顧客志向」という考えはとても重要です。顧客あってこその企業と言えますから、当然と言えば当然です。しかし、世の中には「従業員第一主義」という会社もあります。日本では「ブックオフ」という古本を売る会社などが有名ではないのでしょうか。
◆社員が満足してこそ充分なサービスが可能
このブックオフの社長の考え方など、以前、雑誌などで読んだ限りでは、次のような趣旨だったと思います。「結局お客様に、充分に満足していただけるサービスを提供するには、従業員にとって、やりがいのある、職場環境のいい会社でなければならない、それによって始めてお客様の満足する商品やサービスが提供できる、そのためにはまず、従業員を大切にして、一生懸命働いてもらえるような環境作りが必要である」。このような理由だったと思います。これは、ある意味でとても筋が通った考え方だと思います。
アメリカなどには、公然と「従業員第一主義」と公言してはばからない会社があります。それで有名なのが「サウスウエスト航空」という会社です。これは昨日もご紹介しましたが、アメリカの国内線のみの航空会社ですけれども、低価格でユーモアたっぷりのサービスをし、トップクラスの営業成績を上げる、ユニークな会社としてとても有名な会社です。
◆従業員第一、顧客は第二
この会社は「従業員第一主義」を掲げる会社としても有名です。本当に従業員は、一生懸命働きます。そしてよく働き、かつとても生きがいを持って、仕事に取り組んでいます。この会社が、具体的にどのように従業員を大切にするかというと、社員を「家族の一員」のように捕らえています。「拡大家族」という考え方で、家族だったらこうする、というようなことを実際に従業員に対しても行っています。そのため、社員間や経営者との垣根も低く、その関係は、普通の企業なら考えられないくらい、親密で家族的な雰囲気の社風があるといいます。
たとえば他の従業員が病気や死亡するということがあれば、他の従業員は本当に親身になって心配したり悲しんだりします。従業員に多くの権限を委譲してもいます。そのため従業員はいつも創意工夫しています。それで従業員がチャレンジ精神を発揮して、会社に大きな損害を与えたとしても、一度ぐらいの失敗なら、会社は従業員を責めたりはしませんし、失敗した人が、それを糧にして何回も昇進を果たした、という例も多くあります。当然、従業員の教育や情報も提供も欠かしません。
◆顧客が正しいとは限らない
もう一つ言えることは、「顧客がいつも正しいとは限らない」ということです。このサウスウエスト航空は、顧客からのクレームすべてに返事を書いているそうですけれども、ある時、いわゆる「クレーマー」のような顧客から、何度も苦情の手紙が来たそうです。それでその顧客は「ペンフレンド」と呼ばれていたそうです。「従業員の制服、気さくな態度、飛行機の色、搭乗手続き、これらすべてが気に入らない」などという苦情です。従業員は手を焼いて、この会社の創業者の一人でカリスマ経営者として有名な、ハープ・ケレハーに、とうとう処理が回されました。
このケレハーは、その顧客に次のような手紙を書きました。「クラバル様、もうお乗りに慣れなくて残念に思います。さようなら。ハーブ」というものです。じっさいこのように「よその会社の飛行機に乗ってください。うちの会社の従業員を侮辱しないでほしい」と顧客に対して搭乗を拒否するということが、ままあるそうです。
◆業種や業態などにもよる
今でこそ航空業界の認識も変わってきて、過度の酔っ払いとか、暴力を振るう顧客は罰せられますが、日本の航空業界などではそのようなことはなかなかできないのではないのでしょうか。サウスウエスト航空は、その安い運賃と、高いサービスにより支持してくれる顧客が多いという自信を持っているから、こういう顧客を拒否することができるということです。
一方「お客様は神様です」という考え方が強い、日本の企業の場合、どんなにひどいクレーマーでも、このように拒否することはできない場合も多いのではないのでしょうか。どうしても売上がほしい時などもそうですよね。それから、業種・業態にもよります。たとえば、金融業などのばあい、何十億円の預金などの取引を引き出すために、どんなにわがままで、ひどい顧客でも、丁寧に取り扱うということはあるのではないのでしょうか。
しかし、このサウスウエスト航空の対応は、正しい考え方であるように思います。過度におかしな顧客に対しては、拒否するというのはきわめて当然のような気がしますよね。
>従業員第一主義の会社
「従業員第一」において、日本の特殊法
人に優るものはないでしょう。