減価償却制度の比較的大きな改正案が、2点浮上している。一つは減価償却資産の全額損金算入を認めようとするもので、もう一つは、リース取引による取得資産を減価償却資産として計上しようというもので、これは企業にとってマイナスに働く。この二点の改正の動きについてご紹介したい。

◆減価償却資産の全額損金算入
減価償却資産は、例えば1千万円を投資して設備を購入したとすると、税務上95%までしか償却できない。つまり5%相当額の50万円は、減価償却として損金算入できなくなっている。これを全額減価償却の対象、損金算入を認めようというもので、英国など欧米諸国ではこれが一般的になっているそうである。
また自民税調は、耐用年数の短縮も検討しているそうである。日本の平均法定耐用年数は、平均10年で、米国、ドイツなどは平均7年。また、減価償却資産の区分にしても、英米は10区分以下であるのに対し、日本は370区分。ここらの制度を見直すというものである。

◆リース資産の資産計上
リース資産については、現在、いわゆるオフバランス取引として処理され、リース資産は資産計上されない。しかし実質的には購入と同じである。借入をして資産を購入するのと大差はない。欧米諸国ではリースは売買とみなし、資産計上されているそうである。日本も同じように資産計上するよう見直す方向性とのこと。
ただし、一件当たり300万円以下の少額取引や中小企業は見直しの対象外とするそうである。