◆改正で100%償却可能に
2007年4月から減価償却制度の償却限度額が改正され、取得価格の95%が償却の限度額であったものが、100%償却できるようになった。つまり、1億円で取得した資産については、9500万円までしか償却できず、耐用年数を経過した場合、未償却残額として500万円残ってしまうことになる。これが100%償却可能となったわけである。ちなみにこの残った500万円という簿価は、その資産を売却や廃棄した時点で処理することとなる。それまでは、経費とはならないのである。

◆投資を先延ばしする企業が増加
この改正によって、一部の企業が06年度後半に予定していた投資を改正がある今年の4月以降に先延ばしし、07年度の投資計画を押し上げる結果になったそうである
減価償却の見直しをめぐって、日本政策投資銀が設備投資計画への影響を聞いたところ「影響があった」と回答した企業は全体の19%に達し、その約半分が「投資計画額の5%以上と答えたそうである。

◆データが裏づけ
国内総生産(GDP)ベースの設備投資は07年1〜3月期に前期比0.3%増と、06年10月〜12月期(2.7%)から大きく減速した。この減速の背景に、減価償却制度の見直しがあったといわれていたが、今回の調査でその実態が裏づけられたという。つまり、「07年1〜3月期に前期比0.3%増」と微減であったのは、改正のある4月以降に新たな設備投資をしようと考えている企業が多いということなのであろう。

(日経朝刊 07.08.03号より)