本と映画の色々

pehuと申します。本とか映画とかの感想の書きます。 備忘その他必要に迫られて開始しましたので、
お付き合いいただけた方には本当に感謝します。
あらすじは余り書かないようにしています。これから見たり読んだりする人に悪いかしら、
と思っているのですが、やっぱりある程度書かないとわからないですよねえ。
感想お待ちしております。

9・15 リーマンショック4

非常に読みやすいです。
金融、メーカー、政界等のトップ7人の「あのとき」の話をしてくれます。
どっかんどっかん株価が下がって、上へ下への大騒ぎを感じてはいましたが、私、所詮ただのサラリーマン。

トップクラスの人の経験、感覚は違いますね。
それぞれのインタビューは個性があって面白いのです。業種、バックグラウンド、社内の立場により、感じたこと考えたことはちょっとずつ違っていて、金融工学悪者一辺倒ではありません。
一つ一つの話を独立した読み物として楽しんだ後、あとがきにて著者がまとめてくれているのが一気に読む暇のない私にはありがたいです。はい。
トヨタとホンダの違い、わかりやすかったもの。

まだ結論が出ていない状況ですが、これからリーマンショックがどのように歴史上評価されていくのか、少し見えてきたような気がします(⌒-⌒)。
歴史に学ばなきゃね。



沈まぬ太陽5

正直見るかどうか迷いました。
原作の方が圧倒的に内容濃いだろうとか、この時間のないときに3時間を超える映画を見ていていいのだろうかとか、ぐずぐずしていたのですが、大森に行くのも年に2回しかない。日航破綻かどうかというのを今更おさらいするのも大変だ。原作読もうと思ったらもっと時間がかかる。ダイジェスト版だと思えばいいのだ。えいやっと見に行きました。

最初から墜落の場面。もう涙が止まらない。
その後の遺族の気持ちって。
ああ確かに映像は若干不自然でしたよ。でも航空会社が協力するわけないし、そんなの気にならないほどの悲惨さです。

サラリーマンとしては恩地さんの境遇に比べれば、私ごときが不遇とか言ってられませんな、という気持ちになりました、はい。
ま、最大の違いは会社に疎まれるほど優秀でないということですが。
家族は大変だろうなあ。こんなに露骨にいじめられるんだなあ。ある意味鈍感でないと恩地はできないですね。
でもカラチもテヘランもナイロビも活気あふれていてきれいで、若干羨ましいぞと思ってしまった。ま、仕事で本格的にとばされるということがわかっていないからでしょうか。
それにしても、行天さんも八木さんも本当に大変なんだ。この両人の演技、素晴しかったです。三浦さんて凄いなあ。
わかりやすい善悪の色分け、政官及びマスコミを巻き込んだどろどろ、豪華なキャスト、邦画でインターミッションのあるのは初めてでしたが、全然長いとは思いませんでした。
原作は…時間があればなあ。 絶対面白いことがわかっているので、今読み始めたら大変なことになる。

さて、枝葉。
松雪さん、きれいだった。それにあの出世欲に駆られた行天への愛情と憎悪と憐憫、複雑な感情をうまく出してました。

これは映画、小説とはいえ、日航がこうなっている今、真摯に対応しないと大打撃ですね。社内報で息巻いているとか報道されてしまうと、本当だったと思われてしまいます。
組合が日航の問題点と言われている以上、恩地さん(のモデル)のしたこと全てがプラスだったというわけでもないでしょうし。あんなにバリバリ収賄していたわけでもないでしょうし。
どこが本当でどこが違うのか、ちゃんと明らかにして…ってそんなことできるわけないか。できたら小説が出たときに訴訟してるよね。

原作を読む気力はないけど、3時間ならあるという人は見ておきましょう。日航問題の一部がわかる(様な気がする)かも。




ノモンハン戦争―モンゴルと満洲国5

難しかった。新書を読むのにこんなに時間がかかるとは。

ノモンハン「事件」て確かソ連と日本が日中戦争の前に衝突したんだっけ、といういつもと同じうっすい日本史の知識しかなく読み始めると、モンゴルがでてくるので頭が混乱してきます。
確かにあの辺り、モンゴル人が住んでいても何の不思議もないのですが、まったくそんな話聞いたことありませんでした。
そして、モンゴルに対する深い愛情をひしひしと感じつつ、著者の論ずるノモンハン「戦争」が解明されていくのに喰らいついていくのです。

モンゴルって草原にゲルという遊牧民ののどかなイメージ、もしくは朝青龍を始めとするお相撲さんくらいのイメージしかなくて、モンゴルにおいて日本のためのスパイ組織に協力したという理由で粛清された人たちが沢山いたとか、モンゴル人民共和国が90年代までソ連もしくはロシアの傀儡国家だったとかなんて、全くもう想像もつきませんでした。90年代にモンゴルから来ていた留学生達は、どんな気持ちだったんだろうか。家族には反対されなかったのだろうか。

個別のエピソードで印象的だったのは、日本の兵士は日記を丹念に書いていたけれど、ソ連では禁止されている行為であったということ。確かにそのせいて秘密が漏れたので負けたと言われれば、そりゃそうだ、と思うのですが、日記等により兵士の気持ちや考え方がより一層身近に感じられるという効果を考えると、悩ましい。本当にソ連の兵士にも見せたい内容です。

ソ連と中国におけるブリヤート、ハルハ、バルガ、ダグール等モンゴル民族の複雑な分布、各地の言語や風俗習慣、そしてモンゴル民族にとっての満州国、と著者の持てる知識と気力をすべて注ぎ込んだ力作です。あとがきにも強い意志と気迫を感じます。辻政信、初めて聞いた名前ですが、心に留めておかなくては。また、司馬さんからのヒヤリングを断るところなんて、なんだそりゃ、と思いましたが、あとで反省しているしやはりそれほどの自負があったということなのか、と感心してしまいます。
途中で何度も挫折しそうになりながら、何とか読みきれたのは、この難解な本の裏にある著者の強い執念を感じたから、と思います。
けしてすべてを理解したとは言えないのに、点数をつけるのもおこがましいですが、満点つける以外ないでしょう。


リミッツ・オブ・コントロール5

いやー久々に全く訳のわからない映画を見ました。
正確に言うと「訳わからない」と言っても全然問題ない映画、でしょうか。

ガエル・ガルシア・ベルナルとティルダ・スウィントン目当てで見たのですが、それ以外のキャストが力があるんですよね。
なんというか、それぞれが強烈に主張していて、それを主人公の殺し屋が受け止めて、いや、受け止めてないか、丁々発止の渡り合いをしています。

主人公の無表情っぷり、なぞの体操、色違いのスーツ、細かい設定が気になる気になる。
エスプレッソ2杯とかマッチ箱のやりとりとか意味がはっきりわからないけど、凄く魅力的です。出てくる女の子もかわいい。
スペイン各地が背景となり、ジャームッシュ監督の作った雰囲気に個性的な俳優がきちんきちんと置かれていって、もうえもいわれぬ状態。

工藤夕貴が英語がうまいなあと思いました。最後に日本語で台詞を言わせるのがあざといと感じたのですが、他の俳優もそれぞれの言語で最後に一言いうので、他の言語の人から見たら大してかわらないのかもしれません。
ビル・マーレイだけが、ずっとビル・マーレイでしたね。
そうそう、フラメンコを踊っている人!最高です。
初めてフラメンコで感動しました。余りひらひらしていないし、けして若くもないし美人でもない。でも凄い迫力。

えー結局この映画はBGVとして、ぼんやり見たり途中で寝ちゃったりしながら、無駄だとわかりながら少し意味を考えてみるという使い方がいいのでは?と思いました。

あの日、欲望の大地で5

星五つははあげすぎでしょうか。

シャーリーズ・セロンは、きれいだけど疲れた感じがひどい。
キム・ベイシンガーは、びっくりする若さ。それにあの薄幸そうな感じがたまらない。男の人が好きそうなタイプだなあ。

不倫なんだ。両方とも家族がいる。
キム・ベイシンガーは娘を筆頭に4人も子供がいる。不倫相手の男はメキシコ人? 素敵だ。

と、最初はばらばらのシーンについていけなくて、戸惑いました。
時代も違うみたいだし、と思うと、少しだけ戻っているみたいだし。
ああ、バベルもこんな感じだったなあ、とあとから気づく。

自分の母親の不倫相手の息子と付き合う、キム・ベイシンガーの娘。なぜなんだろう。あれだけ母親の不倫が許せないと思っていたのに。
あとから理由がわかってくる。自傷行為と同じなんだ。
それが愛になっても、自分のしたことが許せず、結局逃げ出してしまう。長じてシャーリーズになることがわかって、少し話もわかってくる。

母親が不倫しているのも、理由がないわけではないんだよね。
彼女が死んだあと、きっと自分を責めている夫の胸中を思うと、やりきれない。

「話が読める」「平凡」という感想を見ましたが、これはわかっていても身につまされる話なんです。年取ってくると、キムの、シャーリーズのやっていることが、単純に馬鹿だなあと言えなくなってくる。
逆にこの話を突き放して見られる人は、若いかよっぽど幸せな人なんだと思います。少しだけ羨ましい。

蛇足。
デートで鳥をパチンコで撃って焼いて食べちゃう、っていうのがほほえましかった。
トレイラーが爆発するシーンで腰を抜かす娘の演技は、迫真。

鶴屋南北の恋5

鶴屋南北といえば、有名な…何だっけ?
四谷怪談の作者だよ、あ、そうそう、歌舞伎とか書いてた人ね。
といった感じでしょうか。私だけ?

本書は鶴屋南北の人となりも大変魅力的に描いてあります。70歳を超えて江戸、いや日本一の立作者として精力的に仕事をし続けるだけでなく、軽妙洒脱な立ち居振る舞いで周りを魅了する、スーパーマンです。
だけど、実は鶴屋南北工房ともいうべき仕組みで、沢山の作者が鶴屋南北を筆頭に面白い当たる芝居を作るべく共同作業をしていたというの知ることができたので、今の漫画家さんみたいで面白いと思いました。
尾上家というのは新興で、市川家に比べればこの時代はまだまだ馬鹿にされていた、というのも初めて知りました。

といいながら、この本での一番の当たりは、辰巳芸者の鶴次姐さんでしょう。
ある日突然、十年来の自分の情人十郎からある老人の妾になってくれ、と言われる。それが実は鶴屋南北で、この人の死に水を取ってくれということ。しかも十郎は鶴屋南北の実の息子という、厄介際まりない関係に引きずり込まれるのですが、けして受身ではなく、自分から納得してどっぷりはまっていくのです。

ああこういう人が男の人の理想なんだな、と醒めた目で見つつ、読み進んでいけば、女でも、いやこんな人は素敵だなあ、と思うようになっていきます。
鶴次の小女だったおとまが憧れる気持ちになってしまいます。

この作者の本は初めて読みましたが、読後すっきり。自分まで粋でいなせな姐さんもしくは立作者になったような気分になれる、いい本でした。



天使と悪魔4

映画を先に見まして、原作を読みたいという誘惑を振り切って待つこと3ヶ月。映画公開時に本屋で見かけた文庫ではなく、単行本がやってきました。

扉にある、反物質の説明、次のページには著者注記として、ローマの事物、イルミナティに関する記述は事実に基づいている、との記載が、作者のやる気を感じさせます。

映画の記憶がまだ残っているものの、薄れ始めているので、おや、何だか違うねえ、と言いながら読み始め、おおそうだったそうだった、と読み進む。

やはり小説で印象的なのは、イルミナティのアンビグラム。突然文章の間に、きれいな模様がどん、と飛び込んでくるので、凄くインパクトあり。だって本当にきれいすぎて怖いんですもの。

映画と大きく違うのはセルンの話がたくさん、ヴィットリアの子供のときの話、義父の話がたくさん出てくるところ。これらの話があると、なぜヴィットリアが反物質を探さなくてはいけないのかが、よりじんわり伝わってくるのです。よくわからんアメリカ人と行動をともにし、すがらないといけないのも、やむを得ないということがわかります。

セルンの所長、コーラーが大事な役割を果たすんですけど、映画では別の人物に変わっていました。これは適当な役者さんがいなかったのかなあ。
彼は、病気、しかも信仰がもとで車椅子の生活を余儀なくされているのですが、その葛藤が非常によく書けているんだけどな。これ入れると話が拡散しちゃうからなのかなあ。

「よきサマリア人」ってなんでしたっけ。こういう基礎的なキリスト教の知識が欠けている(というか全然ない)のが歯がゆい。

BBCの記者やカメラマンを引き込むというのが結構大事なやり口なんだけど、これも全く映画からははずされてるなあ。

ディアグラマの持ち出し方とか、壊し方とかは映画のほうがいいなあ。ヘリコプターにラングドンも同乗して、しかもちょっとした板持って飛び降りちゃうなんて「おいおいちょっとはりきりすぎだろ」と突っ込んでしまいました。

うん、映画はうまくやってます。はしょり方も別の人にエピソードを載せかえるのも。もうヴィットリアとラングドンの安っぽいラブロマンスなんて、話の興をそぐもの。なくて正解。

ただ、やっぱりこの本の主役はカメルレンゴなのです。
ユアン・マクレガーをキャスティングした人、素晴しい。
最後の演説なんて凄い。鬼気迫るものがある。著者の宗教と科学に対する思いを代弁しているのでしょう。これもうちょっと映画に入れて欲しかった。
あと、最後の種明かし。教皇の部屋に隠しカメラがあるのはちょっと信じがたいので、本の通り、カメラを隠し持って入ったというほうが納得できる。

面白かったです。本当にすいすい読める。突っ込みどころはたくさんあるようですが、すっ飛ばして読んだ方が楽しめると思いますよ。
やはりダン・ブラウンを読むためには、キリスト教の基礎知識が必須ですね。これは自分でがんばらねば。




幸せはシャンソニア劇場から5

全然期待しないで見に行ったので、もうびっくり。いい話だ。クリスマス映画みたいだ。

ピゴワルおじさんが殺人の容疑で取り調べされているところからスタート。「バティニョールおじさん見たよー」と思わず声掛けてしまいそう。で、なんだこれ、どんな話?と思うところから、おじさんの勤めていたシャンソニア劇場の話に戻っていきます。

第二次世界大戦前のパリの下町にあるシャンソニア劇場が、不況のため閉められてしまい、ピゴワルは失業。一緒に働いていた奥さんには逃げられる。息子のジョジョが学校に行く振りをしながら街でアコーディオンを弾いて小銭を稼ぎ、何とか暮らしている。
定職についていないおじさんからジョジョは引き離されてしまい、再婚していた母親に引き取られます。おじさんは奮起してシャンソニアを再開させ、ジョジョを引き取れるようにがんばる。そこにリールからでてきた田舎の娘ドゥースが文字通り、救いの女神となってめでたく劇場再生、とは行かなくて…。

ああ、こうやってあらすじを追っていたら終わらないし。
ここから波乱万丈、あっち行ってこっち行ってもう泣いて笑って怖い思いして大変なんです。単にお涙頂戴じゃなくて、暴力シーンもやりすぎなくらいあるし。戦争時代なのに、余り戦争そのものの話は出てきません。

やっぱりラジオ男が復活してからの、次から次へと繰り広げられるシャンソンと舞台が素敵。全部オリジナルなのか。確かにバーンスタインとロビンズだ。
ドゥースのしたたかさと義理堅さが同居している感じもいい。
劇場の仲間といい、ジョジョといいみんなピゴワルを愛しているんだよね。

最後にピゴワルが復活なったあと、雪の中で待っているシーンが嬉しくも寂しくて。

素敵な人になりたいときに見に行くといい映画ですよ。

映画「幸せはシャンソニア劇場から」オリジナル・サウンドトラック




昭和二十年夏、僕は兵士だった5

栗林中将の本を読んで感銘を受け、梯さんの本が出た、というのなら読まなくては、と思ったわけではなく、今回のインタビューの5人のラインナップが魅力的だったので手に取りました。

純粋にインタビューのみで構成されているわけではなく、梯さんの感想というか所見というかが挟み込まれています。
初めのうちは鬱陶しいなあ、せっかくのインタビューなのに、こんな感想で紙面を無駄遣いしないでくれ、と思っていましたが、段々違和感がなくなっていくというかむしろあってくれ、と思うようになって来ました。このタッチじゃないと読み続けられない。

5人はそれぞれ功なり名を遂げている人たちですが、戦争の経験は通奏低音のようにあり、それがトラウマとか原体験とかなんていう生易しいものではない、言葉にできない人間としての下地になっている。

この夏、江田島の旧海軍兵学校の見学に行ったこともあり、5人目の海軍兵学校出身、建築家の池田武邦さんの話は、他の4人とは違って感じられたのが収穫でした。

池田さんは軍人から戦後東大に入るのですが、そこで戦争に行ったことのない同級生達から、戦争に加担したと糾弾されるという経験をしています。徴兵拒否だってできたはずだ、と同じように軍人から大学に入った城山三郎、学徒出陣であった吉田満でさえも批判されたとのことです。
けして戦争や軍人を美化する必要はないけど、実際に戦地に行った人、亡くなった人を糾弾して何になるのでしょうか。学生って頭でっかちで口ばかりなものですけど、同世代の間でそんな深い溝が生じていたというのは、今回初めて知りました。

戦争を経験した人にはかなわない。まして実際に戦地に行った人なんて、もう全くかなわない。「命までとられる訳じゃない」という言葉の重みが違う。「戦争をしてはいけない」という言葉もずしりと響く。

夏が来ると戦争のことが知りたくなるというか、夏が来なけりゃ考えもしないのですが、今年はNHKの海軍の番組も見たし、この本が今年の締めになってくれました。


脳の中の身体地図―ボディ・マップのおかげで、たいていのことがうまくいくわけ

人の周りにはペリパーソナル・スペース(身体近接空間)というものがある。フォークとナイフを使えば、ペリパーソナル・スペースがフォークとナイフの先がまで広がる。それは脳がフォークとナイフを自分の手のように認識しているから。

ボディ・マップ(身体地図)は、人の身体部位を脳の触覚専門神経組織にマッピングしたもの。そのボディ・マップの脚の部分が損傷すれば、脚の機能に障害が起きる。

ここからスタートし、ボディ・マップの異常、ペリパーソナル・スペースの拡大により、身体にどんなことが起きるか、逆に身体に起きていることは、ボディ・マップ及びペリパーソナル・スペースがある状態にあるから、ということがぱきぱき説明されていきます。

珍しくこんな定義を書いてしまったのは、最初とっつきにくいからなんですよ。翻訳特有の硬さとアメリカっぽい比喩の多様。そしてアメリカの風俗の知識がないといまいちわかりにくい例。いちいち引っかかっていたら進まないこと進まないこと。
訳者がまめに注を入れてくれているのですが、まあ、すらすらは読めないですね。

でも面白い。
幻肢はボディ・マップの混乱、つまり間違った箇所に失った身体の一部の感覚を受容体が関連付けられてしまうためである、ということだそうです。
そのマッピングを正しい場所に戻せれば、なくなった脚がかゆいなんてことはなくなるんですって。
幻肢ってなんかロマンチックなものと思っていたけど、本当に生活に支障が起きるような場合、たとえば自分の四肢が余計なものと言う感覚がぬぐえず、四肢を切断したがる四肢切断志願者なんて深刻な場合には、ボディ・マップの修正方法が早く確立しないとえらいことになりそうと怖くなって今います。

また、金縛りとか幽体離脱とかオカルトっぽいことも、ボディ・マップの接続不良という説明は非常に納得できます。
スピリチュアル系の信じている人には申し訳ないけどね。でも、それで人を騙したり恐怖に陥らせたりしているのは許せないので、この本がメジャーになるといいんだけど。

一番気に入ったのは文化的な要因で知覚が変わること。まだ原因ははっきりしていないのですが、自分が育った文化によって、異なる形で異なる形で外界を知覚しているということ、たとえば同じ水中のシーンをみせてもアメリカ人は小魚の中の大きな魚1匹に注目するのに、日本人は背景とシーン全体について語り、大きな魚には大して注意を払わないとか。
外人さんと話していると、確かにそういうことしょっちゅうありますよね。これが「文化の違い」と漠然と語られていたけど、もう少し厳密に脳の動きから説明されるようになる時代も近いんだ、と思うとちょっとどきどき。

というわけで、がんばって読んだ甲斐あったけど疲れますので星は3つで。


最近の私
もうすぐテストです。
参ったなあ。いつものこととは言え。終わったら美味しいものを食べに行くことを目指して勉強するか?
というか全然手がついていない…。
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