ソーダ割り

2011年10月24日

ウイスキーディナー 山の上ホテル 御茶ノ水5

2011年10月24日、ウイスキーディナーなるものが御茶ノ水にある山の上ホテルにて開催されました。
一言でいうとサントリー社と山の上ホテルのコラボレーション企画です。
ウイスキーはサントリー社が提供し、その肴が山のホテルの和食というなんとも実験的且つ贅沢な試みかと思います。
縁あってRyumanも参加させてもらいました。

入り口で受付を済ませ、席へ座るとサントリー社のPRビデオが流されていました。
ウイスキーの拘りを伝えるもので、期待が膨らみます。
とりあえず、ウェルカムドリンクのウイスキーソーダが提供されます。
ウイスキーは普段はあまり飲まない私ですが、このソーダが美味しい事は良く分かります(笑)。
しかし、こんな私ですが、この会について行けるのでしょうか?

暫くすると、どこか個性的な老男若女が次々と集まってきました。
全部で20名弱くらいですかね。

司会進行はサントリー社の元チーフブレンダーと山の上ホテル料理主任によって進められます。

まずは下記の前菜が提供されました。
温燻柿見立(スモークサーモン)、穴子鳴門南蛮漬壬生菜菊花浸し帆立山吹和え合鴨ロース紅葉蒸し菊菜松の実和え京芋蕎麦の実餡(画像は芋を1個食べた後です。。。)
そして合わせるウイスキーは、白州12年ソーダ割りです。


7点の前菜はどれも凝っていて流石と思いますが、目を引くのはスモークサーモンを柿に見立てた温燻柿見立です。
そしてこの温燻柿見立は、流石にスモーク繋がりということもあって白州ソーダ割りとの相性が良いですね〜。
また、ふくよかで肉厚のある合鴨はそれだけでとても美味しいですが、ソーダ割りと合いますね。
帆立は割いて軽く炙ってあるようで、これも良いです。
他の菜ものや芋は、繊細なので、このソーダ割りの濃さ以上だと難しそうです。
そういう意味では、ウイスキーの調整も微妙な感性が要求されると言うことが分かりました。

次に煮物です。
内容は、松茸と和牛サーロイン すき焼仕立 紅葉麩 ミニアスパラ です。
合わせるウイスキーは、白州18年 濃い目の水割り です。


まずは、松茸を食べた後に水割りを飲んだのですが、これは完全に松茸が負けてしまいます。
あぁ。。。ちゃんと考えて食べなければ。。。
すき焼と水割りは良く合います。
しかし、水割りを沢山飲むとこれは口がスッキリして良いのですが、牛肉の旨みの余韻が消えてしまいます。
そこで、水割りの飲む量をチビチビにして、その混ざり合い具合を味わいながら飲むという事がよさそうです。
その後、サントリーの方も同様の話をしていました。
特に松茸については、水割りを舐める程度で充分かと。
既にウイスキー3杯目なので、少し酔いがまわって来た感じです。

次に凌ぎとして、笹巻き栗おこわが提供されました。
ウイスキーは響17年のお湯割りです。


サントリーさんの話では、ここはウイスキーを無しにすることも考えたらしいのですが、結果的にお湯割りを合わせてみることにしたそうです。
たしかに栗おこわとお湯割りの相性は微妙です。
付け合せの漬物は合いますが。。。
ただ、おこわを食べた後にお湯割りを飲むとサッパリとしますね。
響のお湯割りは美味しいですが、4杯目で更に酔いがまわってきました(笑)。
参加された方々も大分ほぐれて来た様で、意見交換も活発になっていました。

次は焼き物です。
真名鰹西京杉板焼 水晶杏 松葉銀杏 はじかみ です。
対してウイスキーは、山崎18年 オン・ザ・ロックスとなります。


ここに来て、鉄板の組み合わせともいうべき料理が登場しました。
この杉板焼により、真名鰹から上品にスモークされた匂いがしてきます。
これに充分熟成された深い山崎の香りがミックスされると素晴らしいですね。
これは、逆にウイスキーが負けてしまうかもしれないという事で、オン・ザ・ロックスでの提供です。
濃度については自分の舌で調整すれば、一番良いところが見つかるはずです。
銀杏も塩が効いているのでウイスキーとよく合いますね。
これは間違いなくアリの組み合わせです!

そしてお食事です。
贅沢に本鮪の 鮪握り三種 中とろ・炙り・赤身漬け です。
ウイスキーは山崎12年 ソーダ割りが選択されました。


山の上ホテル料理主任から、漬けの熟成について話がありましたが、本当にこの漬けは素晴らしいです。
より円やかに、鮪の中で旨みが凝縮されたようになり、この日一番のご馳走です。
本来の目的を忘れてしまいましたが、この漬けとソーダ割りは残念ながら一緒に味わうことが出来ませんでした。
旨みを閉じ込めた炙りも、上品な脂の中とろも美味しすぎる!
最後にソーダ割りを飲み干すと、既に6杯目です。

〆のデザートは水菓子です。
彩り果実盛り という事で、クラウンメロン、柿、ぶどうでした。
ウイスキーはブレンド前の原酒ということで、山崎ミズナラ ストレート が登場。


このウイスキーは日本のミズナラで樽を作り醸造したものです。
通常は購入することが出来ないもので、サントリーさんが特別に持参されたものでした。
トロミを感じるこの原酒は、やはりフルーツの甘みを増幅する役割があるようです。
かなりのアルコール度数かと思うのですが、とても滑らかで喉に引っかかる事もありませんでした。
7杯目ですが、このミズナラは奥深い甘みがあり、不思議と後を引くもので、もう一杯飲みたくなる感じです。

これで、今回のディナーは終了です。

参加する前までは、ウイスキーと日本食が合致しなかったのですが、漸く理解できたようです。
特に真名鰹西京杉板焼と山崎18年 オン・ザ・ロックスは良かったですね〜。
今回の料理もウイスキーもそれぞれで最高のものでしたが、自分でもウイスキーと料理の組み合わせは色々とやってみる価値はありそうです。
また、ウイスキーと料理をあわせるときは、その濃さを自分の舌で調整する必要がある事が良く分かりました。

しかし、ウイスキー7杯ということもあり、私も含めた参加者の皆さん方は、かなり上機嫌かつ興奮気味に帰っていかれたようです(笑)。

tg-ryuman at 19:30|PermalinkComments(0)