2006年11月28日

島本理生「ナラタージュ」4

高校の時、とても好きだった先生に再会した大学生の泉は、
その時の感情を甦らせながら、また近づいてしまう
重なることのない二人の道を知りながら、泉は何を得ようとするのか....

あ〜何から書いたらいいんだろう  とても恋愛小説です
とても好きで、ふたりの間に色んな思い出や秘密を隠して、
卒業の時にキスをした先生なんてだれでも心に残る
相手を全部理解してるわけじゃないのに、何故か同じ感覚をもつ人っています
とても好きになるけれど、そう言う人に限ってうまく愛せたためしがない



すごく恋愛小説でびっくりしました もう少し幼い愛と言うか違うものを考えていたので、
ショックを受けました こんなカタチの狂おしい愛の話とは思わなかった 
そんな愛の話なのに、とてもとても淡々とした感じがするのは、泉の人物設定なのでしょう
ちょっとボーとしていて人の色んな話にうといと言うか
でも不思議に葉山先生と自分の感情は、しっかりと理解している 
こんな恋なのに、自分が何をしたいか理解してて、それを口に出せるなんてとても強い
私なら本能的にわかってるのに、知らない間に自分自身を騙してわからないふりをする気がする

泉の強さが逆にとても第三者的に感じられて、恋愛小説なのに、そう言うものを読んでいる感じがしない 
まったくの私だけの感覚かもしれませんが、乙一の話に出て来る主人公のような、
とても表現が冷静で不思議な感覚を覚えました きっと乙一のデビュー作「夏と花火..」の描写とかが、島本さんの描写と似てる感じがしたからかもしれません 
(乙一と島本理生を比べていいんだろうか....)

葉山先生は出会いたくない男です 幸運なコトにこういう人は好きではないので
良かったと思います でも出会わないコトにこしたことはない 
それから小野君の設定もとてもウマイです こういう人はいるような気がする 
でも二人自身の描き方はちょっと普通で中途半端な感じがしました 
それと最後の終わり方がこの前読んだ「シルエット」に似てたのがちょっと残念かな
でも島本氏の描写と言うか文章が好きなんですが、景色を語ると同じように彼や自分の身体までも描写していて、
淡々としたように書いているだけに、とての官能的だと感じました

これは私のなかでは、切ない恋の話とは呼べない
だって乱暴な言い方をしてしまうと、こういう人といると後にも先にも進めないから
泉のような選択しかないのかもしれない
最後に行きたいところも欲しいものないです 彼が欲しいだけだから
でも何年たっても彼に触れた夜を昨日のように思いだしてしまう恋なんて嫌いです
心にそんな深く残ってしまう人には出会いたくない 
こんなに愛せる人に出会えるなんて..とか言った方がいいんでしょうか?
どちらにしても抱え切れない程の狂おしい恋で、私を困惑させないで欲しい そう思う恋の話です

tg-wco4be2 at 02:28│Comments(14)TrackBack(4)clip!島本理生 

トラックバックURL

この記事へのトラックバック

1. ナラタージュ [島本理生]  [ + ChiekoaLibrary + ]   2006年11月28日 11:22
ナラタージュ島本 理生角川書店 2005-02-28 ナラタージュ―映画などで、主人公が回想の形で過去の出来事を物語ること。これは、もうじき結婚するはずの女性・泉が語る、忘れられない恋の物語です。 すごく話題になっているということは知っていたので、どんなもんだろう...
2. 風のかたち  [ 活字の砂漠で溺れたい ]   2006年11月28日 19:02
図書館で本を借りる時、とても良いことが一つある。 ほんの少しだけ気になった本を、 何の躊躇もなく借りられるということだ。 お金を出して購入する際には、 たとえそれがブックオフの100円コーナーの品だったとしても、 それでも思いっきり吟味してからでないと な...
3. ナラタージュ/島本理生  [ 徒然書店 ]   2006年11月28日 22:17
5 店主です。本日は紹介から先に・・・ またもや文芸。続きが気になって夜更かししてしまった! 「ナラタージュ」/島本理生 どうしても忘れられない人がいる。 工藤泉には忘れられない好きな人がいます。 それは高校時代の恩師・葉山先生。 胸が切なさで焼き付くよ...
4. ナラタージュ 〔島本理生〕  [ まったり読書日記 ]   2006年11月28日 22:47
4 ナラタージュ 好きな作品ほど、感想を書くのが難しい。 それは作品の持つ雰囲気、魅力を上手く伝えられない、もどかしさからくると思う。 自分のボキャブラリーのなさに毎回へこむ。 今回はそんな一冊。

この記事へのコメント

1. Posted by chiekoa   2006年11月28日 11:24
なんかすごくきりりさんの気持ちが伝わってくる感想でした…。私は…個人的にですが、こういう出会い、ありだと思います。出会わないよりも出会った方がいいなと思います。ぜーーーたい泣くし、わめくし、へこたれるんでしょうけど、でも、ないよりあったほうがよかったかなって、思える自分でいたいなぁとも思います。あれ?なんか私情が…(笑)。
2. Posted by yori   2006年11月28日 19:00
残念ながら、乙一氏は未読です。
葉山先生のような男って、実はいるのです 苦笑
ただ、葉山先生的な部分を押し隠して生きているのです 笑
世の中には意外と多いですから、騙されないように注意して下さいね!! 笑
3. Posted by 弥勒   2006年11月28日 22:14
葉山先生みたいな人
ずるい!って思うんですが
あたしは小説ではそうゆう人に弱いようです。
心に残る位好きになった事がないので
羨ましくもあり、嫌だなぁともなり複雑ですね。
4. Posted by エビノート   2006年11月28日 22:56
葉山先生のような、一生ものの相手に出会えるって幸せだろうなぁと思うんです。
彼を思い出すのが痛みを伴うものであっても。
こういう恋をしてみたいとちょっと思ってみたり…(^_^;)
狂おしい愛の形を淡々と描く、そのバランスがよかったですよね。
泉の性格と、過去を回想するという形にしていたのもそれに一役買ってるかもしれませんね。
5. Posted by きりり   2006年11月29日 00:00
chiekoaさん コメントありがとうございます
我ながら自分の臆病さに驚きました(笑)出会わない方を選ぶなど... 読みながらこれはマズイ!と本能が告げてました  私の感想はまさに私情です!きっぱり
6. Posted by きりり   2006年11月29日 00:19
yoriさん コメントありがとうございます 
貴重な男性の意見です 葉山先生って男性的ですよね 女性だとあまりいないような気がするんですけど、そんなにいるんですか!!!ショック! 
理解できない.... 意味が判らない.... とてもとても気をつけます
7. Posted by きりり   2006年11月29日 00:20
弥勒さん コメントありがとうございます
たしかに惹かれますよね きっと だってはっきりしないのが一番気になると言うか..... 私は苦しくなると答えが欲しくなるので、かなり辛い
なんだか段々と私の恋愛論的になってきました
8. Posted by きりり   2006年11月29日 00:20
エビノートさん コメントありがとうございます
そうですね 回想って言うのもあるんですね これが島本流なのか
苦しいながらも好きです この本
自分のコトを逆に考えさせられた本でした
9. Posted by えち   2006年11月30日 01:57
乙一と島森さんは友人なんですよね。
ナラタージュは実は途中まで読んで最後までいってなくって。どうせうまくいかないんだろうなと思って、進まなくって・・先生との恋話の本ってなんで失恋が多いんだろうね。こないだ読んだ重松の本の影響かなぁ
10. Posted by きりり   2006年11月30日 11:20
えち君
えっ重松氏は何を読んだの??
読破して!男性からの意見を求めたいほどです ハッピーエンドはないよね 先生だから
二人は友人なんだ!似てると思ったんだけどな......
11. Posted by きっきまま   2006年11月30日 16:51
切ない恋愛小説ですよね。
私も葉山先生は好きではないです。
煮え切らないというか、はっきりしない人はどうもいただけない。
読んでいてイライラしてしまいました。
こんなに人を愛せるのは幸せだとも思うけど、幸せになれるかは別問題ですよね。
恋愛に温度差があるとどうしても上手くいかない。
わたしが泉だったら「私って都合のいい女」って思っちゃうかも?
それでもかまわないって思える恋愛をしたことないからわからないですねぇ。
性格かな?

12. Posted by きりり   2006年12月01日 03:26
きっきままさん
微妙ですね〜 愛してるんだと思えるのか、私ってなんなの?って思うのか
それでもかまわないって、なかなか思えないですよ
普通もっと不安じゃないですか?とか思います
13. Posted by ソラチ   2007年07月19日 15:08
ようやく読みました!!楽しかったです。
こんなに読みたいと思い続けていた作品は少ないんですけど、わたしには満足のいく作品でした。
葉山先生、賛否両論ですけど、わたしが泉の立場だったら、シアワセになれないとわかっていても
好きになるだろうなあと思いました。
君が幸せだったらそれでいい、みたいな発想は恋愛中だったらありえないですけど。
14. Posted by きりり   2007年07月20日 01:30
ソラチさん 葉山先生じたいが好きでない 対処のしようがない男と思います(私的に)
で、好きだったら諦められないでしょうね私も...
島本氏の文章って好きなので恋愛以外にも私は楽しめた本でした

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔