2007年01月04日

米澤穂信 「ボトルネック」3

かつての恋人ノゾミを弔うため、彼女が死んだ東尋坊に来た僕は
強い眩暈に襲われ、そのまま崖下へ落ちてしまった しかし目覚めると、そこは金沢の街並
急いで帰った僕は、自宅で知らない女性に出迎えられる 
何かが違う 僕の家のはずなのに間違い探しのように少しづつ何かが違う
そして、その女性は生まれなかったはずの姉「サキ」だった......

人は自分が存在しない世界より、まわりが違う別な世界を想像する
自分がいなくちゃ夢も見れないから、そんなの当たり前だろうけど
よっぽど自分が不幸の種を巻いてしまい、私さえいなければ、
父さん母さんはもっと幸せなはず.....とかって、ま〜かなり弱ってる発想だ
でも、もし自分の代わりの人間が存在していて、今よりもっと皆が幸せそうだったら
愕然としてしまうだろう

生まれなかった姉と違う世界に来てしまった謎や
事故で死んだと思っていたノゾミの死の真相、自分と違って元気良い
サキと一緒に僕は謎解きを初める 

春限定より先にこの本のタイトルは知っていて、春限定..と同じ人なんだと 
最近知った私です.... 春限定の時に、この作者は甘ったるいのよりもっと
シリアスなのが似合う気がする〜とか思ったけど
本作シリアスどころではなく読後感は最悪です(笑)笑うしかない....

自分の存在する世界とサキの世界の間違い探しをするうちに修復不可能な両親が
仲が良くなっているコトに気づき 自殺した兄や僕は死んだはずのノゾミに出会い 
ショックを受ける 僕のいない世界では皆は幸せなのか?

サキがノゾミを殺した犯人を突き止める三分の二くらいまでは面白いけど
その後、自分のいない世界の方が幸せではなかったのか?とか入りだし
最後に僕を違う世界に飛ばした犯人の気持ちに気づき、全てが自分のせいでは..とか思いだす
もうこの辺まで行くとミステリーじゃなく SFチック(ホラーじゃないし)な話になってしまい
謎解きどころではなくなります

この手に至る話は、何故そんな答えを出すんだー!とか主人公に納得出来ない結末になる
そうするしかないんだ..って読んでる自分までいければ理由など必要ない(メデュウサ..とか) 
本作は、何故そんな答えを!で終わる 気持ち悪さが残るだけで真相にちょっと納得できないかな
何の救いも彼には残らない でもそんな気持ちのさせたのは、やはり自分のせいなのだから
残酷な話である

 

tg-wco4be2 at 23:58│Comments(6)TrackBack(3)clip!米澤穂信 

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1. (書評)ボトルネック  [ たこの感想文 ]   2007年01月05日 16:20
著者:米澤穂信 ボトルネック価格:¥ 1,470(税込)発売日:2006-08-
2. ボトルネック 米澤穂信 新潮社  [ TALKING MAN ]   2007年01月05日 23:32
米澤穂信の新作はパラレルワールドもの青春ミステリー。
3. ボトルネック 〔米澤穂信〕  [ まったり読書日記 ]   2007年01月07日 11:52
3 ボトルネック ≪内容≫ 懐かしくなんかない。爽やかでもない。 若さとは、かくも冷徹に痛ましい。 ただ美しく清々しい青春など、どこにもありはしない――。 青春ミステリの旗手、最新書き下ろし長編 (出版社/著者からの内容紹介より)

この記事へのコメント

1. Posted by シン@偽哲学者   2007年01月05日 22:57
こんばんは。
けっこう有名で面白そうな感じはするのですが
微妙な評価なのですね。
逆に読みたくなってたりです^^
2. Posted by TALKING MAN   2007年01月05日 23:43
明けましておめでとうございます
ミステリーというよりSF風味のビターな青春小説と読むべきなのかもしれませんね。
ちょっと苦すぎるけど。
ちなみに他のシリーズもスタンス的にはわりと共通してるんだけどここまで酷くはないです(笑)。
3. Posted by きりり   2007年01月06日 20:40
シンさん
もしかしたらシンさん好みかも! ホラーとかも好きですよね
なかなかな終り方ですよ
4. Posted by きりり   2007年01月06日 20:42
TALKING MANさんのブログを見て、こいつ一筋縄でいかんし
意外な展開もあるやも..とか確かに思ったんですよ
しかし苦すぎる〜 他の読むのが多少恐く 取りあえず夏期限定ー犬..を読みます
今年もよろしくです 
5. Posted by エビノート   2007年01月06日 20:49
こんばんは!
この最後はやりきれなさすぎですよね〜
小説と分かっていても、落ち込んでしまいました。
米澤さんの作品の中では衝撃度は一番でした。
6. Posted by きりり   2007年01月07日 22:04
エビノートさん
読み終わって愕然と言うかそんな答えだしちゃうの?って
ショックでした やっぱり米澤さんのなかでも一番重いんですね しかしテイストがこんな感じだと他のを読むのが辛い〜

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