2007年10月04日

岩井志摩子「岡山女」3

 「死霊より怖いのは生霊 それをも凌ぐのは生きた人間」

地獄はもちろん怖いけど、生き地獄だって怖いでしょ?
あ〜嫌だそんなものに陥りたくない

妾として両親を養っていたタミエは、男が、たった一度の事業の失敗で
乱心しタミエの左目を刀でつき、自らも喉をついて死んでしう
視力を失った目は、そのかわりに死者の姿など見てはいけないものが
映し出されれるようになった
両親のため霊媒師になったタミエは、怪しげな依頼者や霊の気配に患わされる日々

本作一応ホラーとなってますが、あまり怖い作品ではありません
「ぼっけえ、きょうてえ」に比べても恐さと言うのは少なくなってる
六編の話からなる本書 時代は明治の終わり
現代へ足を踏み入れる前の最後の時代、そんな時代の狭間で生きている
人々の不思議な躍動感の描写が面白い
げに恐ろしいのは霊ではなく、それをつくり出してしまった人間の罪なのであろう

主人公であるタミエの力も超超能力と言うわけでなく、いささか弱い...
どうにかこうにか事件の解決を探していく姿が、なかなか面白い

本書、霊が見えてしまいタミエの哀しい...とか言う感じの本ではない
時間が経つごとに、少しづつ立ち直り、超即物的な両親とともにだんだんと前向きに
生きて行くタミエの姿が頼りなくもあるが、底力的である

私は「岡山清涼珈琲液」と「岡山ハレー彗星奇譚」が好き
どちらも道ならぬ恋の果に起きた男と女の話
ここまでこれれば、もういいのかも.. いやいや...

やっぱり岩井志摩子うまいですね〜 ぼっけえ..の方が面白さがあったが
こちらも意外な展開が気に入りました 直木賞候補になってるんですね〜
私は岡山を知らないので、岡山である必要があるかわからないのが残念だな〜
ま〜「ぼっけえ..」の表紙も怖い(+変なエロさ)しかし今回の岡山女もどういうセレクションじゃ!と

ぼおかやま

tg-wco4be2 at 03:08│Comments(2)TrackBack(0)clip![伝奇怪奇] 

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この記事へのコメント

1. Posted by おんもらき   2007年10月04日 19:29
この人の作品、僕も気になってたんですよね〜。
なんせ作者自身がかなり壊れてる人ですから、その人が書く作品も相当壊れているんじゃないかと(笑

岩井さんが岡山出身だったんじゃなかったかな?だから岡山にこだわりはるんやと思いますよ。

ブログペット、かわいく育ったこと無いんですよ…(笑
2. Posted by きりり   2007年10月06日 01:34
あのTVでのなりを見てると読んで、ちゃんとしてて意外でした
この本は、ぼっけえ〜に比べるとちょっと趣向の違った本です
ブログペット...見てたら毛なにかに引っ張られたり不思議生き物になってますね(笑)

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