重松清

2009年07月07日

重松清「送り火」2

男が流れ着いたアパート「フジミ荘」には、5人の老婆と猫が住んでいた
男は、ある日アパートの管理会社から老婆達の立ち退きを交渉すれば
まとまった金をやると持ちかけられる
実はこの築何十年のアパートは、取り壊しの話が出る度に何かが起り
手つかずのまま放置されているのだった
夜な夜な集まる老婆たちの正体は...... 「フジミ荘奇譚」

街の不思議のコーナーを受け持つ女性ライターはネタに困り
いつも見る浮浪者らしきお婆さんに手を合わせると良いことが起きると言う
嘘の噂を作りだしたしまう その記事がもとでテレビ局の取材が入りお婆さんは消えてしまう
再びお婆さんを見つけた女性ライターは、お婆さんに不思議なコトを囁かれる....
「ハードラックウーマン」
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2009年04月17日

重松清「ブランケット・キャッツ」3

本書はプロのレンタル猫の話だ
彼らは毛布ひとつで、色々な家に仕事に行く
死んだ猫の替え玉役や子供のいない夫婦、息子家族を火事で亡くした偏屈爺、
リストラにあってマイホームを手放す家族、そして果ては数千万横領OLの高飛びの相棒!
と様々な事情を持った家に派遣される 
二泊三日延長無 真のプロフェッショナルだ
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2009年03月28日

重松清「カシオペアの丘で」4

 許したい相手を決して許せずに生きていく人と
 許されたい相手に決して許してもらえずに生きていく人
 どちらが悲しいのだろう

小学生のシュン、トシ、ミッチョ、ユウの4人は、小高い丘で夜空を見上げながら
いつかこの丘に遊園地を作ろうと約束する

それから30年近く経ち、自分達の思いの通り「カシオペアの丘」は誕生し
園長となっているトシ、その妻で小学校の教師となったミッチョン
トシとユウのふたりは東京にいて4名が顔を合わすことはなかった
しかし、40歳を目前にひかえたシュンが末期がんの宣告を受け、家族をつれて
「カシオペアの丘」を訪れる.......
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2008年03月14日

重松清「リビング」3

夫は編集者で、妻はイラストレーター
子供がいない二人は自分達のスタイルで暮らしている
たぶん、ちょっとカッコ良くと言うか.... なんだろう ちょっとしたこだわりとかあって...
そしてお隣に引っ越して来た奥さんはどぎつい色のガーデニングを好み
休みは庭でバーベキュー 常に隣家の人達とパーティーな雰囲気をしたいらしい
一戸建ての家=ガーデニング!休日=バーベキュー
まさに、これはこうあるべきだ!と言う 疑問もおこらないmust

こんな相反するような一家の登場にとまどう二人を描く「となりの花園」
この連作短編のなかで唯一のシリーズ 全四作
こんな、日常的な夫婦の出来事や、年老いた親友同士の話、
分家本家の嫁の戦い、別れを迫られる夫の悩みなどを綴った十二編続きを読む

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2007年12月29日

重松清「かっぽん屋」3

 15歳 頭のなかにあることといったらただ一つ、かっぽんしたいー

と言うことでかっぽん屋です 「かっぽん」と言うのは西の男女性愛のコトで
ま〜年若き青少年達が、「かっぽん屋」なる店の存在を聞き、
どうにかならんもんかと悶々とした日々を送ったりしている
そんななか勇気振り絞り父親のスーツとか着た15歳がその店に
乗り込み無理やりマズい料理を食べ聞いた暗号らしきものを言ったり...

その悶々さが、噂が噂を産み、いったいどれがホントなのか元がわからないまま
妄想の世界を生きる青少年達の姿が何とも面白く男じゃなくても、そうだよね〜と
笑える一話 勿論最後は撃沈します
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2007年10月31日

重松清「四十回のまばたき」3

私は土を掘り穴のなかで背中を丸めてネムリこむ
ひっそりとした土の匂いに囲まれて
私が冬眠した土の上に柔らかな雪が積もる
そして陽の光の匂いを感じて私は覚醒するのだ

私が眠っている間に、嫌なコトは終わっていて欲しい
どんなに悲しいコトも、過ぎてしまえば過去のコトになり
自分の存在しない世界に、こっそり変換して悲しみを
半減するコトが出来ると思う

季節性感情障害と言う病気があると言う
冬になり活動が鈍ると鬱になり、身体がだるく活動がにぶり
果ては睡眠が過剰になり、食欲が増加する
まるで冬眠に入る前の熊のようだ
自分の精神的なバランスを取るように嫌なコトから逃げネムリ続けるのだろうか?

 耀子は一九八〇年代の冬を知らない続きを読む

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2006年12月05日

重松清「きよしこ」3

主人公のキヨシは吃音に悩む少年 転校が多くて、いつもひとりぼっち 
新しい学校に行く度、一番はじめの挨拶に悩む
言いたいコトがいつも言えずに悩む 言いたいコトはたくさんあるのに、
うまく喋れないと思うと口を閉ざしてしまう
聖夜、星が煌めく時「きよしこ」はあらわれた そしてキヨシに言った
「君はひとりぼっちじゃない 君が伝えたいコトは必ず伝わるよ」

キヨシは転校が多くて、なかなか心を割って話す友達もできない
子供は残酷だから小さい時は思ったコトを言ってしまうし、へまをすればバカにする
小学校から中学、高校と変な同級生やら酔っぱらいオジサンだの色々な人に出会い、
相手のコトが少しづつわかるうちに、自分でも気がつかないほど少しづつ心も通じるようになる続きを読む

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2006年11月08日

重松清「ナイフ」3

「生きることに絶望するような悲しみや苦しみには、決して出会わないように」
私は息子が生まれた時、新生児室のガラス窓にへばりついて、
まだ目も開かない我が子をジッとみつめた

99年 坪田譲治文学賞受賞作 5編を収録
「ワニとハブとひょうたん池で」
「ナイフ」
「キャッチボール日和」
「エビスくん」
「ビタースィート・ホーム」

誰でも子供が生まれた時、今どきならば必ず願うことだろう 
特別なことしなくていいから、どうにかこうにか幸せな人生を送ってくれって
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2006年09月15日

重松清「いとしのヒナゴン」2

子供な大人達の、お話である
かつて類人猿「ヒナゴン」騒ぎのあった比奈
ガキ大将とその仲間は山に捜索に入り何かを見ていた 
類人猿課が町に復活 はたして「ヒナゴン」は現れるのか?

週刊誌などに、町ぐるみの嘘では?とまで言われた「ヒナゴン」
この町の人々にとって「ヒナゴン」は、忘れたいものであり、忘れられないものである
こう書いてみて、ふと気づいた 
これは都会に出ている人が思う「田舎」の存在なのかな?
私は田舎がないので、ホントはこのあたりの気持ちがイマイチわからない

ヒナゴンを見たと言って、死ぬ迄ほら吹き呼ばわりされた曾おじいちゃん
25才コピーライター養成教室に通うノブが田舎に帰り 類人猿課で働くコトに
ノブと、対照的な二人 ジュンぺと西野 若い比奈チーム
そしてもう ひと組が 町長である矢沢永吉命の伝説のガキ大将
いなごのイッちゃんとそのツレ達のオジサンチーム
町長の押しでできた類人猿課と市町村の合併や町長選挙などの騒動が起きるなか
このかつての子供達が、自分にとっての故郷とは?と存在を考えていく続きを読む

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2006年06月22日

重松清「疾走」4

いったい私は何から書き始めればいいのだろう
昨日から何度か書きだしては消して今に至ってしまった

田舎のごく普通の家庭に生まれた男の子が十五年と言う歳月を
絶望と言うゴールに向かって突き進む
家族の逮捕や失踪・破産・親友の裏切り・いじめ・殺人・暴行
考えつく全ての起きて欲しくない出来事が次々とシュウジに降り懸る
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