薬丸岳

2009年10月22日

薬丸岳「悪党」3

探偵事務所に勤める佐伯は、子供の頃に姉を殺害されていた
ある費、事務所を訪ねてきた夫婦から昔、自分の息子を殺害した犯人を探して欲しいと依頼を受ける
そして今その犯人を今もう赦すべきか、赦さざるべきかの判断をして欲しいと頼まれる
いったい何をもって赦す、赦さないを判断すれば良いのか?
姉を殺した犯人を許せないまま今に至る佐伯は、いったいどんな答えを出すのか?

「天使のナイフ」から... あ〜こんな書き出しにどうしてもなってしまう....
犯罪をテーマに書いてきた薬丸氏の4作目
今回は、仕事として持ち込まれた他人の事件を通して
自らの被害者遺族としての葛藤を描いた本書
1本の長編と違い、いくつかの話を集めたことで、短編的な歯切れと
長編的な話のうねりを最後まで見せてくれる
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2008年08月17日

薬丸岳「虚夢」4

 殺したいほど憎い、あの男を見つけ出す
 今度こそ彼女を守るために

愛娘を奪い去った通り魔事件の犯人は「心神喪失者」で罪に問われなかった
運命を大きく狂わされた夫婦はついに離婚するが、事件から4年後
元妻が街で偶然すれ違ったのは、忘れもしないあの男だった

たとえ犯人が誰であっても愛する者を守れなかった自責の念は
犯人に対しての憎しみや、法の理不尽さを恨む以上に
絶望感と伴に自分への怒りとなる

薬丸岳の第三作 少年法、性犯罪に続いて描いた本作は「無差別殺人ー心神喪失」
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2006年11月17日

薬丸岳「闇の底」3

少女の狙った性犯罪事件が起こり警察が必死に捜査をはじめた頃 
公園のゴミ箱に男の首が発見される
その首は少女の性犯罪事件の前歴者のものだった
そして警察やマスコミに「死刑執行人、サンソン」を名乗る犯人からの
死体処理の映像が届けられる 犯罪者を憎み次なる処刑を予告するサムソンの手紙 
混乱する警察 サムソンの本当の狙いは何か? 

「天使のナイフ」で江戸川乱歩賞を受賞した薬丸岳の第二作
前作の完璧度にびっくりした読者の人達の感想を見てると
意外と辛口意見が多い それだけ薬丸氏に対する期待が大きいんでしょうね
でも私は面白かった続きを読む

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2006年08月09日

薬丸岳「天使のナイフ」4

第51回江戸川乱歩賞受賞作
本の最後に選評が出ていて、読了の後読んでしまった
どう読むべきかとか、ここがいいんだと言うのを、
誰の意見よりも納得せざるえないような作家の方々
(だってさ〜綾辻さんとかさ〜井上夢人さんとかだよ まったく)
が書かれていて影響されまくってる..

檜山の娘 愛実は4才 事件の後遺症が残っているのか?
4年前、生まれて間もない赤ちゃんの前で殺されてしまった妻 
空き巣を狙って入り偶然居合わせた妻を襲った犯人は13才の少年達だった
なんの罪にも問われない少年達に 檜山は「自分の手で殺してやりたい」と言った
そして4年後、少年Bが檜山の仕事場近くで殺され檜山に疑惑の目が向けられていく

満場一致で受賞が決まった作品 
少年の犯罪と少年法と言うテーマを、被害者・加害者双方の立場や心境、
そしてその後を描いている 4年前の犯罪が、ただそれだけの事件でなく、
登場人物全員が、それぞれ被害者であり加害者でありと言う
何重にもはり巡らされた仕掛けが施されている まったく見事な展開 
読んでて、この人にもこんな過去が!とその度に驚く

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