葉室麟

2010年10月06日

葉室燐「実朝の首」4

鶴岡八幡宮での右大臣昇任を祝う拝賀が終わり退出をした源実朝は
雪が降る石段で、甥の公暁に殺され首をはねられてしまう
実朝の首があれば次の将軍になれると思った公暁は首を持ち帰るが
助けとなるはずであった乳母夫の三浦義村に逆に襲われてしまう

義村は執権北条義時と組み公暁を騙して実朝を暗殺させたのだった

襲われる寸前に公暁から首を預かった側近の弥源太は三浦の企みに気づき
昔許嫁を三浦家に殺された仕返しに実朝の首を隠すが、逆に見知らぬ男に首を奪われてしまう
その男を追っていった先で弥源太が出会ったのは、和田合戦で討ち死にした和田義盛の三男
伝説と化した武将、朝夷名三郎義秀であった

ある人の命で首を奪ったと言う義秀
首を取り返したい弥源太は、そのまま義秀の屋敷にいると
その義秀の元へ、北条を敵とするかつての部下や今や和田の棟梁であり
実朝の側近、和田朝盛が集まり「首」奪還をめぐる駆け引きが始まる.....

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2009年06月15日

葉室麟「乾山晩愁」4

兄・光琳が無くなってひと月、乾山は江戸から光琳の幼い頃に瓜二つの子供を連れた
ちえ、と名乗る女が訪ねてくる 天才絵師と名高い光琳は女遊びが多く派手好き、
この子は光琳の子と話すちえ自身も光琳のかつての女に面差しに似ており、
放っておけないと乾山は身よりがない二人を引き取ることにする

自分の焼き物と兄の絵付けと言う作品を作っていた乾山は光琳亡き後、
仕事が徐々に減っていくが、乾山は淡々と己の道を進んでいく....

派手好きな兄と違い内向的で学問に秀でた乾山の後半の人生を描いた「乾山晩愁」
室生氏デビューとなる2005年の第29回歴史文学賞受賞作

本書は、乾山をはじめ五人の絵師を描いた短編集である
独立した話ながらも、登場人物や逸話が少し重なっているので
あ〜あの時のアイツがこれか!と繋がりも面白い
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2009年05月16日

葉室麟「いのちなりけり」4

幼い日、満開の桜の下で桜の化身かと見紛うばかりの少女に出会った蔵人
時を経て蔵人に婿入りの話が舞い込む 
藩の重役・天源寺刑部その娘咲弥
咲弥は自分の名が木花咲耶姫に肖ったものだと告げ
初夜に、これぞと言う和歌を見つけられない限り寝所を共にはしないと言い放つ

主人公である蔵人は無骨で不器用、雅なことにめっぽう疎い
そして内職で目薬や薬草を売り、藩主にも自分は藩ではなく天地に仕えるのだと言う
風変わりな男 そして、たとえ心が通わずとも咲弥への一途な思いを胸に秘める
そんな蔵人に三年の江戸屋敷への勤務が決まり次期藩主である元武のもとに
仕えるようになるが、ある日突然、咲弥の父である刑部の上意討の命が下る.....
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2009年04月26日

葉室麟「銀漢の賦」4

少年時代をともに過ごした二人の武家の子息
武芸に秀でた松浦将監は名家老となり、真面目で無骨者な日下部源五は郡方役に留まる
かつて幼なじみであった二人は、ある事件から絶縁状態にあった
五十の声を聞く頃、視察周りをする将監と、その説明係となった源五
二人は思い出の峠でニ十年ぶりにコトバを交わす
病で余命短い将監は、藩の危機を命と引き返えに救うコトを決意をしていたのだった....

時代モノ第三弾! 松本清張賞の「銀漢の賦」です
何故きりりりストに入れれたさえも忘れていたけど
ん〜渋そうと思いながら読みはじめたら大変面白い!!時代物バンザイ!
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