2013年12月
2013年12月24日
塩素が含まれるもの調べ

独立行政法人科学技術振興機構(JST)が運営する「SciencePortal」(サイエンスポータル)の「科学教育」ページに本日(2013年12月24日)、「塩素が含まれるもの調べ(著・坂根弦太)」と題する記事が掲載されました。
JST Science Portal 「塩素が含まれるもの調べ」
有機化合物(プラスチックやラップなど)に、塩素などのハロゲン原子が含まれているのか否かを、100円ショップで買い集められる道具で、容易に検出できる実験方法を紹介したものです。
古くから知られている有機定性分析法の一つで、覚えておいて損は無い実験だと思います。
岡山理科大学理学部化学科の無機化学実験では、この「塩素が含まれるもの調べ」を受講者全員が体験しています。
2013年12月20日
β-カロテン(β-carotene)の電子状態

ニンジンは英語でcarrot、ニンジンのオレンジ色の原因色素カロテン(carotene)はcarrotが語源です。
中でも豊富に含まれているのがβ-カロテン(β-carotene)、ビタミンAの前駆体でもあるこのβ-カロテン(β-carotene)が、炭素と水素のみからできている炭化水素だってご存知でしたでしょうか。
今回は、β-カロテン(β-carotene)の電子状態(分子軌道)をDV-Xα法計算支援環境で計算してみました。
今回は、β-カロテン(β-carotene)の電子状態(分子軌道)をDV-Xα法計算支援環境で計算してみました。
参考:野菜の周期表
計算に用いた原子座標は、本間善夫先生、川端潤先生の「パソコンで見る動く分子事典(Windows Vista 対応版)」(講談社ブルーバックス, 2007年)の添付DVD-ROMに収録されていたものです。
Electronic Structure of β-carotene
- Discrete Variational Xα (DV-Xα) Cluster Calculation -


β-カロテン(β-carotene)のHOMO-1(143) エネルギー固有値:-0.82129 eV
(複数の等値表面を同時表示したもの)

β-カロテン(β-carotene)のHOMO(144) エネルギー固有値:-0.22399 eV

β-カロテン(β-carotene)のHOMO(144) エネルギー固有値:-0.22399 eV
(複数の等値表面を同時表示したもの)

β-カロテン(β-carotene)のLUMO(145) エネルギー固有値:2.07948 eV

β-カロテン(β-carotene)のLUMO(145) エネルギー固有値:2.07948 eV
(複数の等値表面を同時表示したもの)

β-カロテン(β-carotene)のLUMO+1(146) エネルギー固有値:2.82823 eV

β-カロテン(β-carotene)のLUMO+1(146) エネルギー固有値:2.82823 eV
(複数の等値表面を同時表示したもの)

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(1)

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(2)

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(3)

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(4)

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(5)

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(6)

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(7)

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(8)

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(9)

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(10)

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(11)

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(12)

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(13)

β-カロテン(β-carotene)の等電子密度表面を、isosurface levelを変えて、複数枚、重ね書きしたもの。

β-カロテン(β-carotene)の等電子密度表面を、isosurface levelを変えて、複数枚、重ね書きしたもの(分子の棒球モデル表示を消去)。

β-カロテン(β-carotene)の等電子密度表面を、isosurface levelを変えて、複数枚、重ね書きしたもの(複数の炭素が乗っている平面で切断)。

β-カロテン(β-carotene)の等電子密度表面を、isosurface levelを変えて、複数枚、重ね書きしたもの(複数の炭素が乗っている平面で切断)。

β-カロテン(β-carotene)の等電子密度表面を、isosurface levelを変えて、複数枚、重ね書きしたもの(複数の炭素が乗っている平面で切断)。
全ての図は VESTA Ver. 3.1.7 で描きました。
β-カロテン(β-carotene): 1,3,3-Trimethyl-2-[3,7,12,16-tetramethyl-18-(2,6,6-trimethylcyclohex-1-en-1-yl)octadeca-1,3,5,7,9,11,13,15,17-nonaen-1-yl]cyclohex-1-ene
分子式:C40H56
分子量:536.87
CAS登録番号:7235-40-7
原子数:93
原子軌道数:171
サンプル点数:680,000
総電子数:288
使用した原子基底関数:
炭素(C)原子:1s, 2s, 2p
水素(H)原子:1s
以下に、β-カロテン(β-carotene)の最高被占軌道の一つ下の分子軌道(HOMO-1)、最高被占軌道(HOMO, Highest Occupied Molecular Orbital)、最低空軌道(LUMO, Lowest Unoccupied Molecular Orbital)、最低空軌道の一つ上の分子軌道(LUMO+1)、静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map, 等電子密度曲面に静電ポテンシャルの大小で彩色したもの)などを示します。


β-カロテン(β-carotene)のHOMO-1(143) エネルギー固有値:-0.82129 eV
(複数の等値表面を同時表示したもの)

β-カロテン(β-carotene)のHOMO(144) エネルギー固有値:-0.22399 eV

β-カロテン(β-carotene)のHOMO(144) エネルギー固有値:-0.22399 eV
(複数の等値表面を同時表示したもの)

β-カロテン(β-carotene)のLUMO(145) エネルギー固有値:2.07948 eV

β-カロテン(β-carotene)のLUMO(145) エネルギー固有値:2.07948 eV
(複数の等値表面を同時表示したもの)

β-カロテン(β-carotene)のLUMO+1(146) エネルギー固有値:2.82823 eV

β-カロテン(β-carotene)のLUMO+1(146) エネルギー固有値:2.82823 eV
(複数の等値表面を同時表示したもの)
HOMO - LUMO gap = 2.303 eV = 18578.7 cm-1 = 538.2 nm
HOMO-1 - LUMO gap = 2.901 eV = 23396.3 cm-1 = 427.4 nm
HOMO - LUMO+1 gap = 3.052 eV = 24617.8 cm-1 = 406.2 nm

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(1)

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(2)

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(3)

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(4)

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(5)

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(6)

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(7)

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(8)

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(9)

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(10)

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(11)

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(12)

β-カロテン(β-carotene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(13)

β-カロテン(β-carotene)の等電子密度表面を、isosurface levelを変えて、複数枚、重ね書きしたもの。

β-カロテン(β-carotene)の等電子密度表面を、isosurface levelを変えて、複数枚、重ね書きしたもの(分子の棒球モデル表示を消去)。

β-カロテン(β-carotene)の等電子密度表面を、isosurface levelを変えて、複数枚、重ね書きしたもの(複数の炭素が乗っている平面で切断)。

β-カロテン(β-carotene)の等電子密度表面を、isosurface levelを変えて、複数枚、重ね書きしたもの(複数の炭素が乗っている平面で切断)。

β-カロテン(β-carotene)の等電子密度表面を、isosurface levelを変えて、複数枚、重ね書きしたもの(複数の炭素が乗っている平面で切断)。
全ての図は VESTA Ver. 3.1.7 で描きました。
Rosa Martha Perez Gutierrez
Nova Science Pub Inc
2010-07
2013年12月17日
化合物の元素分析結果を考察するためのエクセルファイル

新しい化合物(結晶)を合成した場合、どのような元素がどれぐらい含まれているのかを調べるために、元素分析を行います。
錯体の場合は、金属イオン+(架橋原子)+配位子+結晶溶媒となっている場合が多く、特に結晶溶媒の数については、単結晶X線構造解析の結果からは一義的に決まらないため、通常は元素(炭素、水素、窒素、硫黄、できれば金属元素)分析および比重(密度)を調べ、結晶溶媒の数を最終的に確定します。
実験で得られた元素分析結果(および比重)と、単結晶X線構造解析で求めた単位格子の体積とZ値を合い照らし、結晶溶媒の数を検討するときに便利なエクセルファイルを一般公開しています。
錯体用(錯体以外も可)元素分析考察テーブルccCHNS
これは私が大学院生(M2)のころ(1992年)、私自身や後輩たちの必要に迫られて、私が作成したものです。
当時はNECかEPSONのPC-9800シリーズのパソコン(OSはMS-DOS)にLotus 1-2-3 という表計算ソフトをインストールし、そこでこの元素分析考察テーブルを作成しました。
まだWindowsが世間一般に普及する前(普及したのは、Windows 95)で、ワードプロセッサーといえばジャストシステムの一太郎、表計算と言えばLouts 1-2-3という時代でした。
その後、Windows 95が発売された1995年に、この元素分析考察テーブルをExcelに移植(いわゆるDOS/Vパソコン)、IUPACが公表する原子量の値が変更されるたびにアップデートを繰り返し、現在に至ります。
今回は、IUPACの2013年原子量表の値にデータをアップデートしました。
このIUPACの2013年原子量表では、水素、リチウム、ホウ素、炭素、窒素、酸素、マグネシウム、ケイ素、硫黄、塩素、臭素、タリウムについては、試料によって同位体組成に変動があるとして、原子量が変動幅(最小値〜最大値)で示されています。
しかし、この最小値〜最大値というデータでは、元素分析考察テーブルの中で化合物の分子量(式量)が一義的に求まらないために、支障をきたします。
幸い、IUPACの2013年原子量表では、原子量に変動幅がある元素の原子量も、意味のある有効数字の範囲でえいやっと言う原子量が記載してあるので、元素分析考察テーブルではその値を利用しています(ただし、原子量の不確かさはなし)。
教育、研究目的に、この元素分析考察テーブルをご活用いただければ幸甚です。
2013年12月13日
元素図鑑イン・アクション(世界一迫力ある化学実験動画集)
iPadかiPhoneで、「元素図鑑」アプリを使っておられる方に朗報です。
元素の単体に関する迫力ある化学実験動画集のアプリ「元素図鑑イン・アクション」がダウンロード、購入できるようになりました。
価格は400円です。
この「元素図鑑イン・アクション」は単独でも使えますが、あの有名な「元素図鑑」のアプリと一緒に使うことをお勧めします。
両方のアプリをインストールすると、自動的にアプリ同士がリンクし、「元素図鑑」で元素をオブジェクトとしてじっくり眺めたり、続編の「元素図鑑イン・アクション」で動く映像を観たりを、自由に行き来しながら楽しめます。
下記書籍「ケミストを魅了した元素と周期表」では、タブレット端末で楽しめる周期表として、元素図鑑アプリを紹介しましたが、もし「元素図鑑イン・アクション」が世の中に出ていれば、絶対に追加で紹介していたと思います。
小学校、中学校、高等学校の理科・化学の授業でも、iPadかiPhoneをプロジェクターや大画面に接続して、この「元素図鑑イン・アクション」を児童・生徒に見せたら、周期表、元素、化学、理科が好きになる人が続出すると思います。
学校現場でタブレット端末を使う事例が増えてきていますが、「元素図鑑」および「元素図鑑イン・アクション」をインストールして使うことが出来たら素晴らしいですね。
迫力の化学実験動画(79本!)は、大学の施設でも実現できないような素晴らしいものが多く、大学での講義でも活用できると思います。
元素の単体に関する迫力ある化学実験動画集のアプリ「元素図鑑イン・アクション」がダウンロード、購入できるようになりました。
価格は400円です。
この「元素図鑑イン・アクション」は単独でも使えますが、あの有名な「元素図鑑」のアプリと一緒に使うことをお勧めします。
両方のアプリをインストールすると、自動的にアプリ同士がリンクし、「元素図鑑」で元素をオブジェクトとしてじっくり眺めたり、続編の「元素図鑑イン・アクション」で動く映像を観たりを、自由に行き来しながら楽しめます。
下記書籍「ケミストを魅了した元素と周期表」では、タブレット端末で楽しめる周期表として、元素図鑑アプリを紹介しましたが、もし「元素図鑑イン・アクション」が世の中に出ていれば、絶対に追加で紹介していたと思います。
小学校、中学校、高等学校の理科・化学の授業でも、iPadかiPhoneをプロジェクターや大画面に接続して、この「元素図鑑イン・アクション」を児童・生徒に見せたら、周期表、元素、化学、理科が好きになる人が続出すると思います。
学校現場でタブレット端末を使う事例が増えてきていますが、「元素図鑑」および「元素図鑑イン・アクション」をインストールして使うことが出来たら素晴らしいですね。
迫力の化学実験動画(79本!)は、大学の施設でも実現できないような素晴らしいものが多く、大学での講義でも活用できると思います。
2013年12月12日
クロロフィル(chlorophyll)の電子状態

植物が緑色である原因物質で、植物の光合成において太陽光のエネルギーを吸収している色素クロロフィル(chlorophyll)、そう、葉緑素のことです。
今回は、クロロフィルa(chlorophyll a)の電子状態(分子軌道)をDV-Xα法計算支援環境で計算してみました。

参考:クロロフィルのTシャツ(Chlorophyll Women's Pink T-Shirt)

参考:クロロフィルのTシャツ(Chlorophyll Women's Pink T-Shirt)
計算に用いた原子座標は、本間善夫先生、川端潤先生の「パソコンで見る動く分子事典(Windows Vista 対応版)」(講談社ブルーバックス, 2007年)の添付DVD-ROMに収録されていたものです。
Electronic Structure of chlorophyll a
- Discrete Variational Xα (DV-Xα) Cluster Calculation -

クロロフィルa(chlorophyll a)のHOMO(241) エネルギー固有値:-0.01119 eV

クロロフィルa(chlorophyll a)
SMILES:CCC1=C(C2=NC1=CC3=C(C4=C([N-]3)C(=C5[C@H]([C@@H](C(=N5)C=C6C(=C(C(=C2)[N-]6) C=C)C)C)CCC(=O)OC/C=C(\C)/CCCC(C)CCCC(C)CCCC(C)C)C(C4=O)C(=O)OC)C)C.[Mg+2]
分子式:C55H72MgN4O5
分子量:893.49
CAS登録番号:479-61-8
原子数:137
原子軌道数:270
サンプル点数:433,000
総電子数:482
使用した原子基底関数:
炭素(C)原子:1s, 2s, 2p
水素(H)原子:1s
マグネシウム(Mg)原子:1s, 2s, 2p, 3s, 3p, 3d
窒素(N)原子:1s, 2s, 2p
酸素(O)原子:1s, 2s, 2p
以下に、クロロフィルa(chlorophyll a)の最高被占軌道(HOMO, Highest Occupied Molecular Orbital)、最低空軌道(LUMO, Lowest Unoccupied Molecular Orbital)、静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map, 等電子密度曲面に静電ポテンシャルの大小で彩色したもの)を示します。

クロロフィルa(chlorophyll a)のHOMO(241) エネルギー固有値:-0.01119 eV

クロロフィルa(chlorophyll a)のLUMO(242) エネルギー固有値:1.60445 eV
HOMO-LUMO gap = 1.616 eV = 13031.0 cm-1 = 767.4 nm

クロロフィルa(chlorophyll a)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(1)

クロロフィルa(chlorophyll a)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(2)

クロロフィルa(chlorophyll a)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(3)

クロロフィルa(chlorophyll a)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(4)

クロロフィルa(chlorophyll a)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(5)

クロロフィルa(chlorophyll a)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(6)

クロロフィルa(chlorophyll a)の等電子密度表面を、isosurface levelを変えて、複数枚、重ね書きしたもの(MgN4を含む平面で切断, VESTAではこのように任意の平面で簡単に切断できます)。

30°回転させて、斜めから切断面を観察してみました。
全ての図は VESTA Ver. 3.1.7 で描きました。

クロロフィルa(chlorophyll a)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(1)

クロロフィルa(chlorophyll a)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(2)

クロロフィルa(chlorophyll a)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(3)

クロロフィルa(chlorophyll a)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(4)

クロロフィルa(chlorophyll a)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(5)

クロロフィルa(chlorophyll a)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(6)

クロロフィルa(chlorophyll a)の等電子密度表面を、isosurface levelを変えて、複数枚、重ね書きしたもの(MgN4を含む平面で切断, VESTAではこのように任意の平面で簡単に切断できます)。

30°回転させて、斜めから切断面を観察してみました。
全ての図は VESTA Ver. 3.1.7 で描きました。
サリチル酸メチル(methyl salicylate)の電子状態

特有の強い芳香がある無色の液体で、菓子やチューインガム、歯磨き粉などの香料として用いられるほか、筋肉などの炎症を抑えるための鎮痛用外用塗布剤(湿布薬)に用いられているサリチル酸メチル(methyl salicylate)の電子状態(分子軌道)をDV-Xα法計算支援環境で計算してみました。

岡山理科大学理学部化学科の無機化学実験では、この冬緑油(wintergreen oil)を含んでいるアメ(Wint-O-Green Life Savers)のトライボルミネッセンス(摩擦発光, triboluminescence)に関する実験を行っています。
スクロース(sucrose)のトライボルミネッセンス(摩擦発光)、サリチル酸メチルのフォトルミネッセンス(光発光)、サリチル酸メチルの塩化鉄(III)(iron(III) chloride)による呈色反応(赤紫色)などが体験できる人気の実験です。
参考文献:

ウィンターグリーン(wintergreen)(学名:Gaultheria procumbens)という植物のエッセンシャルオイルは冬緑油(wintergreen oil)と呼ばれ、その主成分はサリチル酸メチル(methyl salicylate)です。
岡山理科大学理学部化学科の無機化学実験では、この冬緑油(wintergreen oil)を含んでいるアメ(Wint-O-Green Life Savers)のトライボルミネッセンス(摩擦発光, triboluminescence)に関する実験を行っています。
スクロース(sucrose)のトライボルミネッセンス(摩擦発光)、サリチル酸メチルのフォトルミネッセンス(光発光)、サリチル酸メチルの塩化鉄(III)(iron(III) chloride)による呈色反応(赤紫色)などが体験できる人気の実験です。
参考文献:
- Linda Marie Sweeting, "Scientific Experiments at Home: Wintergreen Candy and Other Triboluminescent Materials"
- Linda Marie Sweeting, "Light Your Candy", ChemMatters, 8(3), 10-12 (1990).
- J. T. Dickinson, L. B. Brix, L. C. Jensen, "Electron and Positive Ion Emission Accompanying Fracture of Wint-O-Green Lifesavers and Single Crystal Sucrose", Journal of Physical Chemistry, 88(9), 1698-1701 (1984).
計算に用いた原子座標は、本間善夫先生、川端潤先生の「パソコンで見る動く分子事典(Windows Vista 対応版)」(講談社ブルーバックス, 2007年)の添付DVD-ROMに収録されていたものです。
Electronic Structure of Methyl Salicylate
- Discrete Variational Xα (DV-Xα) Cluster Calculation -
サリチル酸メチル(methyl salicylate):methyl 2-hydroxybenzoate
分子式:C8H8O3
分子量:152.1494
CAS登録番号:119-36-8
原子数:19
原子軌道数:41
サンプル点数:2,840,000
総電子数:80
使用した原子基底関数:
炭素(C)原子:1s, 2s, 2p
水素(H)原子:1s
酸素(O)原子:1s, 2s, 2p
以下に、サリチル酸メチル(methyl salicylate)の最高被占軌道(HOMO, Highest Occupied Molecular Orbital)、最低空軌道(LUMO, Lowest Unoccupied Molecular Orbital)、静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map, 等電子密度曲面に静電ポテンシャルの大小で彩色したもの)を示します。

サリチル酸メチル(methyl salicylate)のHOMO(40) エネルギー固有値:-0.04277 eV


「パソコンで見る動く分子事典(Windows Vista 対応版)」に入っていたこの原子座標でも、DV-Xα法計算支援環境でサリチル酸メチル(methyl salicylate)の電子状態を計算してみました。
以下に、サリチル酸メチル(methyl salicylate)の最高被占軌道(HOMO, Highest Occupied Molecular Orbital)、最低空軌道(LUMO, Lowest Unoccupied Molecular Orbital)、静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map, 等電子密度曲面に静電ポテンシャルの大小で彩色したもの)を示します。

サリチル酸メチル(methyl salicylate)のHOMO(40) エネルギー固有値:0.07397 eV


サリチル酸メチル(methyl salicylate)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(1)

サリチル酸メチル(methyl salicylate)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(2)

サリチル酸メチル(methyl salicylate)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(3)

サリチル酸メチル(methyl salicylate)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(4)

サリチル酸メチル(methyl salicylate)の等電子密度表面を、isosurface levelを変えて、複数枚、重ね書きしたもの(X-Y平面で切断)。
全ての図は VESTA Ver. 3.1.7 で描きました。

サリチル酸メチル(methyl salicylate)のHOMO(40) エネルギー固有値:-0.04277 eV

サリチル酸メチル(methyl salicylate)のLUMO(41) エネルギー固有値:3.40225 eV
HOMO-LUMO gap = 3.445 eV = 27785.9 cm-1 = 359.9 nm

サリチル酸メチル(methyl salicylate)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(1)

サリチル酸メチル(methyl salicylate)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(2)

サリチル酸メチル(methyl salicylate)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(3)

サリチル酸メチル(methyl salicylate)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(4)

サリチル酸メチル(methyl salicylate)の等電子密度表面を、isosurface levelを変えて、複数枚、重ね書きしたもの(X-Y平面で切断)。
サリチル酸メチル(methyl salicylate)には、分子内に水素結合があります。
フェノールのオルト位のメチルエステル基は炭素−炭素結合軸で自由に回転できるので、分子内水素結合を考えると、もう一つの構造が想定されます。

この形でも、それなりに安定そうです。
本間善夫先生、川端潤先生の「パソコンで見る動く分子事典(Windows Vista 対応版)」(講談社ブルーバックス, 2007年)の添付DVD-ROMには、この分子内水素結合を考慮した2種類のサリチル酸メチル(methyl salicylate)の座標が入っています。

サリチル酸メチル(methyl salicylate)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(1)

サリチル酸メチル(methyl salicylate)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(2)

サリチル酸メチル(methyl salicylate)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(3)

サリチル酸メチル(methyl salicylate)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(4)

サリチル酸メチル(methyl salicylate)の等電子密度表面を、isosurface levelを変えて、複数枚、重ね書きしたもの(X-Y平面で切断)。
サリチル酸メチル(methyl salicylate)には、分子内に水素結合があります。
フェノールのオルト位のメチルエステル基は炭素−炭素結合軸で自由に回転できるので、分子内水素結合を考えると、もう一つの構造が想定されます。

この形でも、それなりに安定そうです。
本間善夫先生、川端潤先生の「パソコンで見る動く分子事典(Windows Vista 対応版)」(講談社ブルーバックス, 2007年)の添付DVD-ROMには、この分子内水素結合を考慮した2種類のサリチル酸メチル(methyl salicylate)の座標が入っています。

「パソコンで見る動く分子事典(Windows Vista 対応版)」に入っていたこの原子座標でも、DV-Xα法計算支援環境でサリチル酸メチル(methyl salicylate)の電子状態を計算してみました。
原子数:19
原子軌道数:41
サンプル点数:2,840,000
総電子数:80
使用した原子基底関数:
炭素(C)原子:1s, 2s, 2p
水素(H)原子:1s
酸素(O)原子:1s, 2s, 2p
以下に、サリチル酸メチル(methyl salicylate)の最高被占軌道(HOMO, Highest Occupied Molecular Orbital)、最低空軌道(LUMO, Lowest Unoccupied Molecular Orbital)、静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map, 等電子密度曲面に静電ポテンシャルの大小で彩色したもの)を示します。

サリチル酸メチル(methyl salicylate)のHOMO(40) エネルギー固有値:0.07397 eV

サリチル酸メチル(methyl salicylate)のLUMO(41) エネルギー固有値:3.27327 eV
HOMO-LUMO gap = 3.199 eV = 25804.1 cm-1 = 387.5 nm

サリチル酸メチル(methyl salicylate)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(1)

サリチル酸メチル(methyl salicylate)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(2)

サリチル酸メチル(methyl salicylate)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(3)

サリチル酸メチル(methyl salicylate)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(4)

サリチル酸メチル(methyl salicylate)の等電子密度表面を、isosurface levelを変えて、複数枚、重ね書きしたもの(X-Y平面で切断)。
全ての図は VESTA Ver. 3.1.7 で描きました。
Hephaestus Books
2011-08-31
Hephaestus Books
2011-08-31
2013年12月10日
アセチルサリチル酸(acetylsalicylic acid)の電子状態

解熱性鎮痛薬のアセチルサリチル酸, acetylsalicylic acid(アスピリン, Aspirin)の電子状態(分子軌道)をDV-Xα法計算支援環境で計算してみました。

参考:アスピリンのTシャツ(Aspirin T-Shirts)
計算に用いた原子座標は、本間善夫先生、川端潤先生の「パソコンで見る動く分子事典(Windows Vista 対応版)」(講談社ブルーバックス, 2007年)の添付DVD-ROMに収録されていたものです。
Electronic Structure of Aspirin
- Discrete Variational Xα (DV-Xα) Cluster Calculation -

アセチルサリチル酸(acetylsalicylic acid, Aspirin)のHOMO(47) エネルギー固有値:0.33197 eV

アセチルサリチル酸(acetylsalicylic acid, Aspirin)のLUMO(48) エネルギー固有値:3.24345 eV
HOMO-LUMO gap = 2.911 eV = 23482.7 cm-1 = 425.8 nm

アセチルサリチル酸(acetylsalicylic acid, Aspirin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(1)

アセチルサリチル酸(acetylsalicylic acid, Aspirin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(2)

アセチルサリチル酸(acetylsalicylic acid, Aspirin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(3)

アセチルサリチル酸(acetylsalicylic acid, Aspirin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(4)

アセチルサリチル酸(acetylsalicylic acid, Aspirin)の等電子密度表面を、isosurface level を変えて、複数重ね書きしてみました(X-Y面で切断)。
図は VESTA Ver. 3.1.7 で描きました。
分子式:C9H8O4
分子量:180.157
CAS登録番号:50-78-2
原子数:21
原子軌道数:47
サンプル点数:2,490,000
総電子数:94
使用した原子基底関数:
炭素(C)原子:1s, 2s, 2p
水素(H)原子:1s
酸素(O)原子:1s, 2s, 2p
以下に、アセチルサリチル酸(acetylsalicylic acid, Aspirin)の最高被占軌道(HOMO, Highest Occupied Molecular Orbital)、最低空軌道(LUMO, Lowest Unoccupied Molecular Orbital)、静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map, 等電子密度曲面に静電ポテンシャルの大小で彩色したもの)を示します。

アセチルサリチル酸(acetylsalicylic acid, Aspirin)のHOMO(47) エネルギー固有値:0.33197 eV

アセチルサリチル酸(acetylsalicylic acid, Aspirin)のLUMO(48) エネルギー固有値:3.24345 eV
HOMO-LUMO gap = 2.911 eV = 23482.7 cm-1 = 425.8 nm

アセチルサリチル酸(acetylsalicylic acid, Aspirin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(1)

アセチルサリチル酸(acetylsalicylic acid, Aspirin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(2)

アセチルサリチル酸(acetylsalicylic acid, Aspirin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(3)

アセチルサリチル酸(acetylsalicylic acid, Aspirin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(4)

アセチルサリチル酸(acetylsalicylic acid, Aspirin)の等電子密度表面を、isosurface level を変えて、複数重ね書きしてみました(X-Y面で切断)。
図は VESTA Ver. 3.1.7 で描きました。
トリニトロトルエン(trinitrotoluene)の電子状態

火薬に使われるトリニトロトルエン(trinitrotoluene, TNT)の電子状態(分子軌道)をDV-Xα法計算支援環境で計算してみました。

計算に用いた原子座標は、本間善夫先生、川端潤先生の「パソコンで見る動く分子事典(Windows Vista 対応版)」(講談社ブルーバックス, 2007年)の添付DVD-ROMに収録されていたものです。
Electronic Structure of trinitrotoluene
- Discrete Variational Xα (DV-Xα) Cluster Calculation -トリニトロトルエン(trinitrotoluene):2-methyl-1,3,5-trinitrobenzene
分子式:C7H5N3O6
分子量:227.13
CAS登録番号:118-96-7
原子数:21
原子軌道数:53
サンプル点数:2,246,000
総電子数:116
使用した原子基底関数:
炭素(C)原子:1s, 2s, 2p
水素(H)原子:1s
窒素(N)原子:1s, 2s, 2p
酸素(O)原子:1s, 2s, 2p
以下に、トリニトロトルエン(trinitrotoluene)の最高被占軌道(HOMO, Highest Occupied Molecular Orbital)、最低空軌道(LUMO, Lowest Unoccupied Molecular Orbital)、静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map, 等電子密度曲面に静電ポテンシャルの大小で彩色したもの)を示します。

トリニトロトルエン(trinitrotoluene)のHOMO(58) エネルギー固有値:-0.21271 eV

トリニトロトルエン(trinitrotoluene)のLUMO(59) エネルギー固有値:2.12975 eV
HOMO-LUMO gap = 2.342 eV = 18893.2 cm-1 = 529.3 nm

トリニトロトルエン(trinitrotoluene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(1)

トリニトロトルエン(trinitrotoluene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(2)

トリニトロトルエン(trinitrotoluene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(3)

トリニトロトルエン(trinitrotoluene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(4)
図は VESTA Ver. 3.1.7 で描きました。
G Carlton Smith
Ulan Press
2012-08-31
G. Carlton Smith
Rarebooksclub.com
2012-05-16
TNT: Trinitrotoluenes and Mono and Dinitrotoluenes: Their Manufacture and Properties (1918) [ハードカバー]
G. Carlton Smith
Kessinger Publishing
2008-06-02
G. Carlton Smith
Nabu Press
2010-03-09
2013年12月06日
オキシトシン(oxytocin)の電子状態

オキシトシン(oxytocin)の電子状態(分子軌道)をDV-Xα法計算支援環境で計算してみました。
参考:オキシトシンのネックレス(oxytocin necklace)
ecosci.jp(生活環境化学の部屋)オキシトシン

計算に用いた原子座標は、本間善夫先生、川端潤先生の「パソコンで見る動く分子事典(Windows Vista 対応版)」(講談社ブルーバックス, 2007年)の添付DVD-ROMに収録されていたものです。
Electronic Structure of oxytocin
- Discrete Variational Xα (DV-Xα) Cluster Calculation -
オキシトシン(oxytocin):1-({(4R,7S,10S,13S,16S,19R)-19-amino-7-(2-amino-2-oxoethyl)-10-(3-amino-3-oxopropyl)-16-(4-hydroxybenzoyl)-13-[(1S)-1-methylpropyl]-6,9,12,15,18-pentaoxo-1,2-dithia-5,8,11,14,17-pentaazacycloicosan-4-yl}carbonyl)-L-prolyl-L-leucylglycinamide
分子式:C43H66N12O12S2
分子量:1007.19
CAS登録番号:50-56-6
原子数:135
原子軌道数:279
サンプル点数:420,400
総電子数:536
使用した原子基底関数:
炭素(C)原子:1s, 2s, 2p
水素(H)原子:1s
窒素(N)原子:1s, 2s, 2p
酸素(O)原子:1s, 2s, 2p
硫黄(S)原子:1s, 2s, 2p, 3s, 3p, 3d
以下に、オキシトシン(oxytocin)の最高被占軌道(HOMO, Highest Occupied Molecular Orbital)、最低空軌道(LUMO, Lowest Unoccupied Molecular Orbital)、静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map, 等電子密度曲面に静電ポテンシャルの大小で彩色したもの)を示します。

オキシトシン(oxytocin)のHOMO(268) エネルギー固有値:0.52551 eV


オキシトシン(oxytocin)のHOMO(268) エネルギー固有値:0.52551 eV

HOMO-LUMO gap = 3.195 eV = 25769.9 cm-1 = 388.0 nm

オキシトシン(oxytocin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(1)

オキシトシン(oxytocin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(2)

オキシトシン(oxytocin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(3)

オキシトシン(oxytocin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(4)
図は VESTA Ver. 3.1.7 で描きました。

オキシトシン(oxytocin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(1)

オキシトシン(oxytocin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(2)

オキシトシン(oxytocin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(3)

オキシトシン(oxytocin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(4)
図は VESTA Ver. 3.1.7 で描きました。
Kerstin Uvnas Moberg
Pinter & Martin
2013-05-19
Cambridge University Press
2013-05-10
D. Poulain
Elsevier Science
2002-10-01
Kerstin Uvnas-Moberg
Pinter & Martin Ltd
2011-04-01
Barbara McEwen
Academic Press
2004-08-30
Springer
1998-10-31
Susan Kuchinskas
New Harbinger Publications
2009-04-02
Springer-Verlag Berlin Heidelberg
2011-12-06
Loretta Graziano Breuning
CreateSpace Independent Publishing Platform
2012-02-14
Kerstin Uvnas Moberg
Da Capo Press
2003-09-16
David R. Dethlefs
2012-04-12
Barbara McEwen
Academic Press
2004-09-13
Plenum Pub Corp
1996-04
2013年12月05日
ルブレン(rubrene)の電子状態

ルブレン(rubrene)の電子状態(分子軌道)をDV-Xα法計算支援環境で計算してみました。

計算に用いた原子座標は、本間善夫先生、川端潤先生の「パソコンで見る動く分子事典(Windows Vista 対応版)」(講談社ブルーバックス, 2007年)の添付DVD-ROMに収録されていたものです。
Electronic Structure of rubrene
分子式:C42H28
分子量:532.7
CAS登録番号:517-51-1
原子数:70
原子軌道数:154
サンプル点数:771,300
総電子数:280
使用した原子基底関数:
炭素(C)原子:1s, 2s, 2p
水素(H)原子:1s
以下に、ルブレン(rubrene)の最高被占軌道(HOMO, Highest Occupied Molecular Orbital)、最低空軌道(LUMO, Lowest Unoccupied Molecular Orbital)、静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map, 等電子密度曲面に静電ポテンシャルの大小で彩色したもの)を示します。

ルブレン(rubrene)のHOMO(140) エネルギー固有値:-0.15777 eV

HOMO-LUMO gap = 1.958 eV = 15790.1 cm-1 = 633.3 nm

ルブレン(rubrene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(1)

ルブレン(rubrene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(2)

ルブレン(rubrene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(3)

ルブレン(rubrene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(4)
図は VESTA Ver. 3.1.7 で描きました。

ルブレン(rubrene)のHOMO(140) エネルギー固有値:-0.15777 eV

HOMO-LUMO gap = 1.958 eV = 15790.1 cm-1 = 633.3 nm

ルブレン(rubrene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(1)

ルブレン(rubrene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(2)

ルブレン(rubrene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(3)

ルブレン(rubrene)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(4)
図は VESTA Ver. 3.1.7 で描きました。
Springer
2010-10-19
CRC Press
2004-07-20
Karl-Dietrich Gundermann
Springer-Verlag
2011-11-20
2013年12月04日
ウミホタルルシフェリン(cypridina luciferin)の電子状態

ウミホタル(sea firefly)(学名:vargula hilgendorfii)は海中で、刺激を受けると青色に光ります。シュプリジナルシフェラーゼ(cypridina luciferase)という酵素が触媒となって、酸化することによって光るのは、ウミホタルルシフェリン(cypridina luciferin), ヴァルグリン(vargulin), ヴァルグラルシフェリン(vargula luciferin)などと呼ばれるルシフェリン(luciferin)の一種です。
今回は、ウミホタルルシフェリン(cypridina luciferin, vargulin)の電子状態(分子軌道)をDV-Xα法計算支援環境で計算してみました。



ウミホタルルシフェリン(cypridina luciferin, vargulin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(1)

ウミホタルルシフェリン(cypridina luciferin, vargulin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(2)

ウミホタルルシフェリン(cypridina luciferin, vargulin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(3)

ウミホタルルシフェリン(cypridina luciferin, vargulin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(4)
図は VESTA Ver. 3.1.7 で描きました。

計算に用いた原子座標は、本間善夫先生、川端潤先生の「パソコンで見る動く分子事典(Windows Vista 対応版)」(講談社ブルーバックス, 2007年)の添付DVD-ROMに収録されていたものです。
Electronic Structure of cypridina luciferin (sea firefly luciferin, vargulin, vargula luciferin)
ウミホタルルシフェリン(cypridina luciferin, vargulin):2-[3-[2-[(2S)-butan-2-yl]-6-(1H-indol-3-yl)-3-oxo-7H-imidazo[2, 1-c]pyrazin-8-yl]propyl]guanidine
分子式:C22H27N7O
分子量:405.496
CAS登録番号:7273-34-9
原子数:57
原子軌道数:117
サンプル点数:1,003,000
総電子数:216
使用した原子基底関数:
炭素(C)原子:1s, 2s, 2p
水素(H)原子:1s
窒素(N)原子:1s, 2s, 2p
酸素(O)原子:1s, 2s, 2p
以下に、ウミホタルルシフェリン(cypridina luciferin, vargulin)の最高被占軌道(HOMO, Highest Occupied Molecular Orbital)、最低空軌道(LUMO, Lowest Unoccupied Molecular Orbital)、静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map, 等電子密度曲面に静電ポテンシャルの大小で彩色したもの)を示します。


ウミホタルルシフェリン(cypridina luciferin, vargulin)のHOMO(108) エネルギー固有値:1.56448 eV

ウミホタルルシフェリン(cypridina luciferin, vargulin)のLUMO(109) エネルギー固有値:3.30426 eV
HOMO-LUMO gap = 1.740 eV = 14032.3 cm-1 = 712.6 nm


ウミホタルルシフェリン(cypridina luciferin, vargulin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(2)

ウミホタルルシフェリン(cypridina luciferin, vargulin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(3)

ウミホタルルシフェリン(cypridina luciferin, vargulin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(4)
図は VESTA Ver. 3.1.7 で描きました。
Osamu Shimomura
World Scientific Pub Co Inc
2006-09-30
DV-Xα法計算支援環境利用の手引きを小改訂

DV-Xα法計算支援環境利用の手引き(176頁, 17.4 MB)を小改訂しました。
DV-Xα法のための統合支援環境(DV-Xα法本体プログラム, displatプログラム群, DV-Xα法計算支援環境(秀丸マクロ集), 秀丸エディタ, OpenBabel, 教育用分子軌道計算システムeduDV(Auto-eduDV機能実装版), 三次元可視化システムVESTA)全般が使いこなせるよう、解説されています。
Academic Press
2003-01-13
Academic Press
2000-10-15
Academic Press
2008-03-26
Springer
2006-01-30
2013年12月02日
抗生物質α-アボパルシン(α-avoparcin)の電子状態

牛、豚、鶏の飼料効率の改善を目的に飼料添加されていたグリコペプチド系抗生物質アボパルシン(avoparcin)。
アボパルシン(avoparcin)を摂取していた動物からグリコペプチド系抗生物質耐性の腸球菌が発見され、バンコマイシンも同系統に属する抗生物質であるため、この耐性腸球菌の食物連鎖を通じたヒトの健康に対する懸念(バンコマイシン耐性腸球菌に感染する懸念)から、現在は多くの国で、飼料添加物としての使用が禁止されています。
計算に用いた原子座標は、本間善夫先生、川端潤先生の「パソコンで見る動く分子事典(Windows Vista 対応版)」(講談社ブルーバックス, 2007年)の添付DVD-ROMに収録されていたものです。
Electronic Structure of minocycline
- Discrete Variational Xα (DV-Xα) Cluster Calculation -

α-アボパルシン(α-avoparcin)のHOMO(502) エネルギー固有値:0.50046 eV


α-アボパルシン(α-avoparcin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(1)

α-アボパルシン(α-avoparcin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(2)

α-アボパルシン(α-avoparcin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(3)

α-アボパルシン(α-avoparcin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(4)
図は VESTA Ver. 3.1.7 で描きました。
α-アボパルシン(α-avoparcin)
分子式:C89H102ClN9O36
分子量:1909.28
CAS登録番号:73957-86-5
原子数:237
原子軌道数:510
サンプル点数:232,900
総電子数:1,004
使用した原子基底関数:
炭素(C)原子:1s, 2s, 2p
水素(H)原子:1s
塩素(Cl)原子:1s, 2s, 2p, 3s, 3p
窒素(N)原子:1s, 2s, 2p
酸素(O)原子:1s, 2s, 2p
以下に、α-アボパルシン(α-avoparcin)の最高被占軌道(HOMO, Highest Occupied Molecular Orbital)、最低空軌道(LUMO, Lowest Unoccupied Molecular Orbital)、静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map, 等電子密度曲面に静電ポテンシャルの大小で彩色したもの)を示します。

α-アボパルシン(α-avoparcin)のHOMO(502) エネルギー固有値:0.50046 eV

α-アボパルシン(α-avoparcin)のLUMO(503) エネルギー固有値:3.43730 eV
HOMO-LUMO gap = 2.937 eV = 23687.2 cm-1 = 422.2 nm

α-アボパルシン(α-avoparcin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(1)

α-アボパルシン(α-avoparcin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(2)

α-アボパルシン(α-avoparcin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(3)

α-アボパルシン(α-avoparcin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(4)
図は VESTA Ver. 3.1.7 で描きました。
抗生物質アジスロマイシン(azithromycin)の電子状態

15員環マクロライド系抗生物質、アジスロマイシン(azithromycin)(商品名:ジスロマック(Zithromax))の電子状態(分子軌道)をDV-Xα法計算支援環境で計算してみました。

参考:抗生物質分子データ集(Jmol版) - 生活環境化学の部屋
計算に用いた原子座標は、本間善夫先生、川端潤先生の「パソコンで見る動く分子事典(Windows Vista 対応版)」(講談社ブルーバックス, 2007年)の添付DVD-ROMに収録されていたものです。
Electronic Structure of minocycline
アジスロマイシン(azithromycin):(2R,3S,4R,5R,8R,10R,11R,12S,13S,14R)-13-[(3-C-メチル-3-O-メチル-2,6-ジデオキシ-α-L-ribo-ヘキソピラノシル)オキシ]-2-エチル-3,4,10-トリヒドロキシ-3,5,6,8,10,12,14-ヘプタメチル-11-[[3-(ジメチルアミノ)-3,4,6-トリデオキシ-β-D-xylo-ヘキソピラノシル]オキシ]-1-オキサ-6-アザシクロペンタデカン-15-オン
分子式:C38H72N2O12
分子量:748.996
CAS登録番号:83905-01-5
原子数:124
原子軌道数:228
サンプル点数:511,300
総電子数:410
使用した原子基底関数:
炭素(C)原子:1s, 2s, 2p
水素(H)原子:1s
窒素(N)原子:1s, 2s, 2p
酸素(O)原子:1s, 2s, 2p
以下に、アジスロマイシン(azithromycin)の最高被占軌道(HOMO, Highest Occupied Molecular Orbital)、最低空軌道(LUMO, Lowest Unoccupied Molecular Orbital)、静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map, 等電子密度曲面に静電ポテンシャルの大小で彩色したもの)を示します。




アジスロマイシン(azithromycin)のHOMO(205) エネルギー固有値:-0.07572 eV

アジスロマイシン(azithromycin)のLUMO(206) エネルギー固有値:5.06172 eV
HOMO-LUMO gap = 5.137 eV = 41436.3 cm-1 = 241.3 nm

アジスロマイシン(azithromycin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(1)

アジスロマイシン(azithromycin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(2)

アジスロマイシン(azithromycin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(3)

アジスロマイシン(azithromycin)の静電ポテンシャルマップ(Electrostatic Potential Map)(4)
図は VESTA Ver. 3.1.7 で描きました。
Hephaestus Books
2011-08-30
Hephaestus Books
2011-08-30