2005年08月14日
レントゲニウムの7i軌道

前に周期表111番目の元素“レントゲニウム(Rg)”の電子状態をDV-Xα法で計算し、3D Visualization System VENUSでその5g軌道を三次元可視化した画像を紹介いたしましたが、本日はその続き、レントゲニウムの7i軌道を紹介いたします。
副量子数=0の原子軌道はs軌道と呼ばれ、1種類(磁気量子数=0のみ)、
副量子数=1はp軌道で3種類(磁気量子数 = +1, 0, -1)、
副量子数=2はd軌道で5種類(磁気量子数 = +2, +1, 0, -1, -2)、
副量子数=3はf軌道で7種類(磁気量子数 = +3, +2, +1, 0, -1, -2, -3)、
副量子数=4はg軌道で9種類(磁気量子数 = +4, +3, +2, +1, 0, -1, -2, -3, -4)、
副量子数=5はh軌道で、11種類(磁気量子数 = +5, +4, +3, +2, +1, 0, -1, -2, -3, -4, -5)、
副量子数=6はi軌道で、13種類(磁気量子数 = +6, +5, +4, +3, +2, +1, 0, -1, -2, -3, -4, -5, -6)、
今回ご紹介するのはレントゲニウムの主量子数=7、副量子数=6、磁気量子数=0の原子軌道です。
7i軌道ともなると、その波動関数値の分布は三次元空間内で複雑に入り組んでいますが、VENUSを駆使すれば、一目瞭然で直感的理解を深める事が出来ます。
例えば、(1)X軸回り、Y軸回り、Z軸回りにいろいろ回転させてみたり、(2)等値表面の値を増減させてみたり、(3)原子軌道を切断して切り口を彩色してみたりと、いろいろなことができます。
(1)と(2)はこれまでも使っておりましたが、最近VENUSの作者の泉先生に直接(3)のやりかたを教えていただきました。
スイカの中身は切ってみないと分からないように、原子軌道も切ってみると情報が増えます。切り口における物理量の分布が分かるのです。
以下に、動画(アニメーションGIF)のリンク先を示しておきますので、ご覧ください。
(1)レントゲニウムの7i軌道(回転のみ)【Sサイズ】【Mサイズ】【Lサイズ】
(2)レントゲニウムの7i軌道(切断切り口彩色と等値表面値増減)【Sサイズ】【Mサイズ】【Lサイズ】