■古典シリーズ
モバP「美嘉に古典を教えることになった」
モバP「幸子に宿題を教えることになった」
モバP「久々に酒でも飲もうかな……」
モバP「和菓子とダーツ」
モバP「織姫と彦星」
モバP「美術館にて」
モバP「花言葉」
モバP「歩き始めた人形」
モバP「ウサミン星のおまじない」
モバP「妖怪飴くれが現れた」
モバP「本音と懇親会」
モバP「石の下の蛇」

モバP「幻想の魔王」
モバP「人の間に潜む靄」


1:2013/06/09(日) 22:42:00.76 :pmc/dcOM0
 
モバマスSSです。 

ペキッ 

楓「あら…?」 

楓(何か踏んだかしら…) 

楓「気のせいかしら」 

楓(久々にちひろさんやPさんと飲んだから、酔ったんですかね…)


2:2013/06/09(日) 22:45:10.05 :pmc/dcOM0

P「楓さん平気かなぁ…」 

P(まだそこまで遅くないし平気かなぁ。それよりこっちの方が…) 

ちひろ「あはは。プロデューサーさんどうかされました?」 

P「いえ、なんでもないですよ」 

ちひろ「むぅ。嘘でーすー。他の女の子のことを考えていましたね?」ペシペシ 

P「いやいや、女の子のことは…」 

ちひろ「女の子のことはってことは、女性のことを考えていたんですねっ!楓さんとか、菜々さんとか!」 

P「ちょっと待ってください。菜々はまだ17歳ですって」 

ちひろ「あぁ、そうでしたっけ?ってことは楓さんのことを考えてたんですね!」 

P「まぁ、ちゃんと帰れたかなぁって」 

ちひろ「心配なら電話してみればいいんじゃないんですかぁ?」 

P「そうですね。後でします。それじゃ、ちひろさんも帰りましょうか」 

ちひろ「まだ、飲めますよ?というか、飲まなければやってられないんです!」 

P「話なら聞きますよ?」 

ちひろ「あ、本当ですか?実はですね…」 

P「はい」


3:2013/06/09(日) 22:47:03.05 :pmc/dcOM0

ちひろ「プロデューサーさんが最近構ってくれなくてですね…」 

P「いいことじゃないですか。仕事忙しいってことなんですから」 

ちひろ「まぁ、そうなんですけどね…。でも、なんだか蔑ろにされた気がしてですね」グスッ 

P「ちひろさん…」 

ちひろ「あ、あはははは。ちょっとだけセンチになっちゃいましたね」 

P「よしっ!飲み直しますか!」 

ちひろ「え、えぇっ?」 

P「もう、今日はとことん付き合いますよ。事務員さんがそんなにストレス溜め込んじゃ、事務所内の雰囲気が悪くなっちゃいますしね」 

ちひろ「どうも、ありがとうございます」 

P「さて、どこで飲みましょうかね…。それともファミレスの方がいいですかね?」 

ちひろ「そ、そうですねぇ。お酒はもういいかなーって感じです」 

P「分かりました。それじゃ、そうしましょうか。ここの近くでどこかにありましたっけ?」 

ちひろ「ちょっと分からないですねぇ…」 

P「うーん…」 

P(どうしようかなぁ…)


4:2013/06/09(日) 22:50:26.16 :pmc/dcOM0

P「あ、そうだ。ちひろさんの家の近くにファミレスありますよね」 

ちひろ「ありますけど…」 

P「ちひろさんがいつでも帰れるようにそっちにしましょう」 

ちひろ「…いっそ私の家でもいいですけどね」ボソッ 

P「流石にそれはマズいですよ」 

ちひろ「こういう時は聞いてちゃだめですよ」カァァ 

P「すみません。それじゃ、行きましょうか」 

ちひろ「はい」


5:2013/06/09(日) 22:53:45.89 :pmc/dcOM0

ファミレス 

P「あ、二人でお願いします」 

店員「かしこまりましたー」 

ちひろ「すみませんプロデューサーさん」ペコリ 

P「いいですって。こういうのもたまにはいいと思います」 

ちひろ「優しいですね…」 

P「俺が好きでやってるんで気にしないで下さい」 

ちひろ「そ、そうですか?それでですね――」


6:2013/06/09(日) 22:59:58.87 :pmc/dcOM0

楓「……七時。もう起きなきゃ」ポケー 

楓(今日は朝から仕事のはず) 

楓「…お水飲もうっと」 

事務所 

楓「おはようございます」 

ちひろ「おはよう…ございます…」ズキズキ 

P「あ、楓さんおはようございます…」 

楓「お二人共どうされましたか?」 

ちひろ「いやですね…昨日ちょっと」 

楓「あれからまだ飲まれてたんですか?」 

P「飲んではいないんですけど明け方まで起きてまして…」 

楓「大丈夫ですか?」


7:2013/06/09(日) 23:02:57.46 :pmc/dcOM0

P「はい。そう言えば今日は朝からでしたね。それじゃ行きましょうか」 

楓「お酒抜けてますか?」 

P「えぇ。平気ですよ。それじゃ、ちひろさん、他の人にそんな姿見せないで下さいね」 

ちひろ「えぇ。分かってますよ」 

P「それじゃ、行ってきますね」バタンッ 

―― 
― 

ちひろ「うう。スタドリを自分で飲む羽目になるとは…」ゴクゴク 

蘭子「やみのま!」 

ちひろ「ぶっ!…あ、蘭子ちゃんおはよう」ダラダラ 

蘭子「ひっ!や、闇からの刺客かっ!」


8:2013/06/09(日) 23:18:23.69 :pmc/dcOM0

スタジオ 

P「…ん?」 

楓「何かありましたか?」 

P「いや、ちょっと先歩いて貰っていいですか?」 

楓「はい。分かりました」スタスタスタ 

P(なんか楓さんの後ろに何か付いていってる…?) 

P「楓さん」 

楓「はい?」 

P「目の前になにかいますか?」 

楓「えっと…Pさんがいますけど」 

P「俺以外には?」 

楓「特に…いませんね」 

P「そうですか。変なこと聞いてすみません」 

楓「はい…?分かりました」 

P(きっと俺が疲れてるだけだな。そうに違いない) 

P「それじゃ、頑張ってきてくださいね」 

楓「はい。行ってきます」


9:2013/06/09(日) 23:21:02.95 :pmc/dcOM0

P「さてと…この間に出来ることを」 

P「この仕事は蘭子と卯月で…いや、杏でもいいかな」 

P「いや、あいつのお守り出来るやつじゃないと無理だな。蘭子じゃ厳しいか…。下手すりゃ涙目になりそうだ」 

P「でも、卯月と絡ませるのはありか…」 

P「あ、いや、でも。うーん…」 


楓「Pさん?」 

P「あ、楓さん。終わったんですか?」 

楓「えぇ。終わりました」 

P「すみません。ちょっと考えごとしてまして…」 

楓「これだけ多くの人をプロデュースしてるのですからしょうがないですよ。…何か私にも出来ることはありますか?」 

P「いや、平気です。楓さんが頑張っているのを見れば俺も元気出ますよ。それじゃ、一度事務所に戻ってからレッスンです」 

楓「……無理しないで下さいね」 


10:2013/06/09(日) 23:24:18.84 :pmc/dcOM0

事務所 

P「ただいま戻りました」 

楓「戻りましたー」 

ちひろ「あ、お帰りなさい二人とも」 

P「あれ?ちひろさん服着替えたんですか?」 

ちひろ「えぇ。ちょっと色々ありまして」 

P「もしかして…」 

ちひろ「いえっ!恐らくプロデューサーさんが考えていることはしてませんからっ!」 

P「それならいいんですけど」 

楓「それじゃ、私は失礼しますね」 

P「あ、はい。行ってらっしゃい。さてと、俺も事務仕事手伝いますね」 

ちひろ「あ、はい。分かりました。あ、それじゃこれをお願いします」 

蘭子「やみのま!あ、我が下僕よ。この地に降り立ったのか」 

P「お、こんにちは蘭子。レッスン終わりか。お疲れさま」 

蘭子「いかにも。……お?」 

P「ん?どうした蘭子。首を傾げて」 

蘭子「いや…力に翳りが感じられるのだが」 

P「俺は元気だぞ?」


11:2013/06/09(日) 23:27:05.84 :pmc/dcOM0

蘭子「我が魔眼に偽りは通じぬぞ?しばしの間、力を蓄えるために闇に身を委ねるべきではないのか?」 

P「そんなことはないと思うけど」 

蘭子「魔王の言葉聞けぬと言うのか?」 

ちひろ「プロデューサーさん寝てきたらどうですか?」 

P「いや、むしろ俺よりちひろさんが寝ないと…」 

ちひろ「…それじゃ、私が一時間寝ますから、そのあと寝てください。いいですね?」 

P「分かりました。それじゃそうさせて貰います」 

ちひろ「はい。それじゃ、私が最初に失礼しますね」 

P「はい。さて…俺は…」 

蘭子「わ、我が下僕よ」ペシペシ 

P「ん?なんだ?」 

蘭子「下僕であるなら、魔王を退屈させるべきではないと思うのだが…」 

P「なんだ遊んで欲しいのか」 

蘭子「つ、疲れてないなら」コクコク 

P「だから平気だって。それじゃ、なにしようか?」 

蘭子「そ、そうですね――」


13:2013/06/09(日) 23:29:16.27 :pmc/dcOM0

ちひろ「…おはようございます…何してるんですか?」 

P「あ、おはようございます。いや、ちょっと蘭子と遊んでいまして」 

蘭子「そ、それで、かの漆黒の勇者は悲しみを抱えいずこへ?」キラキラ 

ちひろ「漆黒の勇者?」 

P「昔のよくある設定です。そういうのが好きな友達に聞かされた話です。丁度、蘭子と同じ年代だったので合うかなぁと思 
ったらビンゴでした」 

蘭子「……」キラキラ 

ちひろ(蘭子ちゃんがプロデューサーさんをキラキラした目で見つめてますね…) 

蘭子「…はっ!いや、もうそこまで悪の軍勢が迫ってきていたのか!」 

ちひろ「誰が悪魔ですかっ!」 

P「違いますよちひろさん。意外に一時間って早いもんだよな」 

ちひろ「あぁ、なるほど」カァァ 

ちひろ(なんでわかるんでしょう…)


15:2013/06/09(日) 23:31:58.03 :pmc/dcOM0

ちひろ「あ、それじゃ、プロデューサーさんもお休みになってくださいよ」 

P「え?あ、平気ですって」 

ちひろ「まぁまぁ。蘭子ちゃんが体調悪そうに見えたって言うんですから」 

P「ま、まぁそこまで言うなら…。蘭子おやすみ」 

蘭子「今はしばし闇に身を委ねよ!」 

ちひろ「おやすみなさい」


16:2013/06/09(日) 23:35:15.73 :pmc/dcOM0

仮眠室 

P「疲れてる顔してたかなぁ…俺」 

P「まぁ、昨日は全然寝てないけどさ…」 

P「ちょっとだけ寝ますか」スー 


ちひろ「静かですね。寝ちゃったんですかね」 

蘭子「今は、闇に身を委ねているのだ」 

ちひろ「それじゃ、私たちは静かにしてましょうか」 

蘭子「う、うむ」 

ちひろ「さて…ってあの人結局仕事やってないんですね…」 

蘭子「そ、それは、私に…」アタフタ 

ちひろ「いえ、いいんですよ。アイドルのプロデュースが本分なんですから」 

ちひろ「それより、蘭子ちゃんは疲れてないんですか?」 

蘭子「私は先ほど下僕から魔翌力を吸収したからそれほどでは…」


17:2013/06/09(日) 23:44:15.39 :pmc/dcOMo

ちひろ「吸収って、お話以外に一体なにしてたんですかっ!?」 

蘭子「え、あ、いや、ただお話を聞いてただけです…」 

ちひろ「そうですか…。それは良かったです」ホッ 

蘭子(ちひろさん何を想像したんだろう…まさかっ!)ボンッ 

ちひろ「ら、蘭子ちゃん?」 

蘭子「い、いや、いくら我が下僕と雖も、そのような契りは…」カァァ 

ちひろ(可愛いなぁ、蘭子ちゃん) 

蘭子「そ、それでは失礼しましゅっ!」バタンッ 

ちひろ「あ、そっちは仮眠室…」


18:2013/06/09(日) 23:46:50.46 :pmc/dcOMo

蘭子「はぁ…。あれ?ここ…仮眠室?」 
P「……」スー 

蘭子「あ、プロデューサーさん」 

蘭子(お、起こしちゃまずいよね…) 

蘭子「でも…」ソー 

蘭子(ちょっとだけ気になる…)チラッ 

P「……」スー 

蘭子「これくらいなら…いい、よね…?」


19:2013/06/09(日) 23:51:47.87 :pmc/dcOMo

ちひろ(そろそろ、蘭子ちゃんが入ってから大分時間が経つんですけど…) 

ちひろ「なにしてるんですかねぇ…」 

ちひろ「プロデューサーさーん…」チラッ 

ちひろ「あっ…」 

蘭子「ん…」スー 

P「…zzz」 

ちひろ(プロデューサーさんにもたれる感じで蘭子ちゃんが寝てる…) 

ちひろ「しょうがないですね。今回だけですからね」バタンッ 


20:2013/06/09(日) 23:57:26.69 :pmc/dcOMo

P「……ん?今何時だ」 

蘭子「ん。プロデューサー…」スー 

P「これはどういう状況だ…?ってか今――」サァ 

P(落ち着け。一時間寝るはずが、三時間寝てるだって…) 

P(今日の予定はえーと。よし、問題ない!) 

P「はぁ…。心臓が止まるかと思った。ちひろさんに一言言っておこう…」 

P「その前になんで蘭子がここにいるんだろ…」 

P(やっぱり蘭子も疲れてたのかな) 

P「お疲れ様」ナデナデ 

蘭子「ん…」スリスリ 

P「さて、俺は仕事に戻ろう」ガチャ


21:2013/06/10(月) 00:01:25.62 :Rz/eFQiJo

P「ちひろさん起こしてくれてもいいじゃないですか」 

ちひろ「あまりにも気持ちよさそうだったので…」 

P「まぁ、確かに体の疲れは取れましたけど」 

ちひろ「ならいいじゃないですか。お仕事の電話もありませんでしたし」 

ちひろ「プロデューサーさんが寝ている間に書類は粗方片づけておきましたんで、営業でもなんでも行って平気ですよ」 

P「そうですか?それじゃ行ってきますね」 

ちひろ「はい。行ってらっしゃーい」 

P「はい。行ってきます」 


22:2013/06/10(月) 00:05:50.34 :Rz/eFQiJo

事務所 

P「ただいま戻りました…」 

P(やっぱり杏も何か一つウリがないとプレゼンするのが難しいな。どんな子?って聞かれて飴くれとは言えないし…) 

P「才能はあるんだけどなぁ…」 

ちひろ「お疲れ様です。その様子だとあまり芳しくなかったみたいですね」 

P「えぇ。まぁこういう時もありますし、地道にやっていきたいと思いますよ」 

楓「あ、お帰りなさい」 

蘭子「や、やみのま!」 

P「あぁ、楓さんに蘭子お疲れ様」 

楓「えぇ。私はもうそろそろ帰ろうかと思いますけど」 

蘭子「私も、この漆黒の羽を休めに……」 

P「あ、それじゃ送りますよ。二人とも」 

楓「そうですか?ありがとうございます」 

蘭子「ほ、褒めて遣わす」 

P「それじゃ、付いてきて下さいね」 

楓「はい」 

蘭子「……?」 

蘭子(なんか楓さんの後ろになにかいる…?) 

P「おーい蘭子?置いてくぞー」 

蘭子「あ、はいっ!」 

蘭子(なんだったんだろう…)


23:2013/06/10(月) 00:06:33.53 :Rz/eFQiJo

車内 

P「二人とも後ろに乗ってくれ」 

楓「分かりました」 

P「事務所からだと、どっちの家の方が近いんですかねぇ…」 

楓「蘭子ちゃんどう?」 

蘭子「えっ…多分、そっちの方が…」 

楓「だそうです」 

P「了解しました」 


24:2013/06/10(月) 00:12:52.16 :Rz/eFQiJo

蘭子(楓さんって不思議な感じのする人だなぁ…)チラッ 

楓「……」ジー 

蘭子「ひっ!な、なんですか…?」 

楓「蘭子ちゃんって…可愛いですね」 

蘭子「……へ?」 

楓「髪も綺麗ですし…お姫様みたいです。そう思いませんかPさん」 

P「そうですねー。俺もそう思いますよ」 

蘭子「あうう…」カァァ 

P「もちろん楓さんも可愛いと思いますよ」 

楓「あ、どうもありがとうございます…」 

P「それじゃ、そろそろ着くんで降りる準備して下さい」 

楓「はい。ありがとうございます」 


25:2013/06/10(月) 00:18:05.45 :Rz/eFQiJo

楓「それじゃ、失礼しますね」 

P「はい。お疲れ様でした」 

蘭子「……」ジー 

蘭子(気になる…) 

P「どうした蘭子?」 

蘭子「あの…楓さん」 

楓「はい?」 

蘭子「…神の使いが影に溶けているのだが」 

楓「……?」キョトン 

蘭子「あう…そのえーと…」 

蘭子「お部屋見ちゃだめですか?」 

楓「いいえ。構いませんよふふ…」


26:2013/06/10(月) 00:23:27.49 :Rz/eFQiJo

P「それじゃ、俺は事務所に戻るんで、何かあったら連絡してくださいね」 

楓「はい。それじゃお疲れ様でした」 

蘭子「や、やみのま!」 

楓「さて、私の部屋に行きましょうか」 

蘭子「は、はい」 

蘭子(綺麗なマンションだなぁ…) 


27:2013/06/10(月) 00:25:43.43 :Rz/eFQiJo

楓の部屋 

楓「蘭子ちゃんは何か食べますか?」 

蘭子「あ、いえ、平気です…」 

楓「私もご飯食べるので遠慮しなくてもいいですよ?」 

蘭子「あ…それじゃ、楓さんの赴くままに…お願いします」 

楓「分かりました」 

蘭子(うう…蛇が気になるけどなにも出来ない…) 

楓「何もない部屋だけれど、ゆっくりしていって構いませんから」 

蘭子「あ、どうも、ありがとうございます」 

楓「気にしないでいいですよ。最近はお酒飲みに来る、ちひろさんや菜々さんしか来ませんから」 

蘭子「ウサミン星の住人はまだ…?」 

楓「あ、そうですね。ちひろさんくらいしか来ませんからね」 

楓(一応隠してるんでしたっけ…?) 

楓「はい。これを運んで貰っていいですか?」 

蘭子「え、あ、はい。分かりました」


28:2013/06/10(月) 00:26:17.82 :Rz/eFQiJo

楓「それじゃ、いただきます」 

蘭子「いただきます」 

楓「お酒飲む機会が増えてきて、飲まない時は、ちょっとセーブしないといけないから質素なご飯でごめんなさいね」 

蘭子「おいしい…です」 

楓「それは良かったわ。ふふ」 

蘭子(楓さん綺麗だなぁ…。クールだし) 

楓「そう言えば、蘭子さんはそれ私服なんですか?」 

蘭子「そうですけど…?」 

楓「家に、素敵なステッキとかありそうですね。ふふ…」 

蘭子「ステッキは…、その、ないですね」 

楓「それは残念です」シュン


29:2013/06/10(月) 00:29:13.40 :Rz/eFQiJo

楓「ごちそうさまでした」 

蘭子「あ、ごちそうさまでした。美味しかったです」 

楓「……」 

蘭子「……」 

蘭子(会話が続かないよぉ…) 

楓「そう言えば」 

蘭子「は、はいっ。なんですか?」 

楓「どうして私の家に来たんですか?」 

蘭子「じ、実は、我が魔眼が、幻視の白蛇を捉えたのだ」 

楓「蛇がいたんですか?」 

蘭子「いかにも」 

蘭子(やった。通じた♪)


30:2013/06/10(月) 00:29:52.59 :Rz/eFQiJo

楓「さっきもプロデューサーが同じことを言ってましたねぇ。私の目には見えないんですけども」キョロキョロ 

蘭子(いることにはいるんだけど、何もしないし、気にしなくていいのかな…?) 

蘭子(あ、でももしかしたら、何かするのはもっと夜なのかも…) 

楓「蘭子ちゃんが気になるならずっといてもいいですよ」 

蘭子「え、あっ、はい。どうもありがとうございます」 

楓「ただ、泊まるとかする場合はちゃんとお家に連絡してね」 

蘭子「は、はい」コクコク


32:2013/06/10(月) 00:35:36.72 :Rz/eFQiJo

―― 
― 
楓「結局泊まることにされたんですか?」 

蘭子「う、うん」 

楓「分かりました。それじゃ、お布団用意しますね」 

蘭子「お手伝いしましょうか?」 

楓「平気ですよ」 

楓(あ、Pさんに電話しておかなきゃ) 


33:2013/06/10(月) 00:36:06.40 :Rz/eFQiJo

楓「あ、もしもし」 

P『はい。こんばんは。蘭子を迎えに行きますか?』 

楓「その件なんですけど、蘭子ちゃん今日は家に泊まることになりましたという報告を」 

P『何か問題があって帰りたくないとか…?』 

楓「そういうことじゃないですよ。お泊り会のような感じです」 

P『なるほど。あ、間違っても――』 

楓「今日はお酒は家にはないですから安心してくださいね」 

P『分かってるようでなによりです。それじゃ、蘭子にもよろしく伝えておいて下さい』 

楓「はい。分かりました。それじゃ失礼しますね」


34:2013/06/10(月) 00:40:52.97 :Rz/eFQiJo

楓「蘭子ちゃんそろそろ寝ますか?」 

蘭子「そ、そうですね」 

楓「こっちのお布団に寝て下さい」 

蘭子「楓さん、その…」 

楓「どうかしましたか?私は久々に修学旅行に来たみたいでわくわくしてるんですけど」ワクワク 

蘭子「えっ?」 

楓「とりあえず、お布団に入って下さい。電気消しますから」 

蘭子「は、はい」 

楓「それじゃ、電気消しますね」パチッ 

楓「それでなんですが、今好きな人とかいるんですか?」 

蘭子「えぇっ!?」カァァ 

楓「私たちアイドルだから恋愛は厳禁ですけど、今は私たちしかいないですから、思う存分ぶっちゃけちゃっていいですよ」ワクワク 

蘭子「え、あ、その…」 

楓「私が思うにですね…」ンー 

楓「蘭子ちゃんはPさ――」 

蘭子「わー!ないです!そんなことないですっ」バタバタ 

楓「その反応…まさか本当に…」 

蘭子「うぅ…知りません!そ、そういう楓さんは…どうなんですか」 

楓「私ですか?そうですねぇ…いませんよ?」 

蘭子「えっ、そうなんですか?」 

蘭子(てっきりプロデューサーさんだと…) 

楓「ふふっ…♪」


35:2013/06/10(月) 00:42:31.39 :Rz/eFQiJo

蘭子「……」スー 

楓「寝ちゃいましたか」 

楓(ちょっとはしゃぎ過ぎちゃいましたね) 

楓「おやすみなさい」


36:2013/06/10(月) 00:43:18.26 :Rz/eFQiJo

楓「ここはどこ…?」キョロキョロ 

楓(夢にしてはやけにはっきりしてますけど) 

?「もし…」 

楓「どちら様…あっ!」 

楓(上半身が女の人で下半身が蛇…?) 

?「もし…?」 

楓「あ、はい。なんでしょう?」 

?「私は、あなたに助けられた蛇です」 

楓「蛇助けなんてした記憶はないんですけど…」 

?「そうですね。私はあなたが石段を歩いている時に踏んだ――」 

楓「あぁ、その音だったんですね」 

?「はい。おかげで私は自由になれました。これで成仏出来そうです」 

楓「それはよかったですね」 

?「えぇ。それで、何か恩返しがしたいと思いまして…」 

楓「恩返しですか…?」


37:2013/06/10(月) 00:45:42.44 :Rz/eFQiJo

?「はい。出来る範囲でですが」 

楓「叶えて欲しいことですか…。なんだか昔話みたいですね」 

楓「…叶えて欲しいこと。私にはありません」 

?「な、ないんですか?」 

楓「えぇ。考えてみると、もう…願いは叶っちゃってるんですよ。それに――」 

?「なんですか?」 

楓「いえ、なんでもないですよ」 

楓(本当に欲しいものは自分で手に入れなきゃダメですし) 

?「……」 

楓(あ、悩んじゃってる…それじゃ、どうしようかなぁ…) 

楓「あ、それじゃあですね。お守りを下さい」 

?「お守りですか…?」 

楓「はい。蛇を模した形の奴を。三つほど」 

?「…分かりました。それじゃこれを」 

楓「はい。ありがとうございます。綺麗な白い蛇ですね」 

?「それでは失礼します。ありがとうございました」 

楓「えぇ、今度はへびぃなことにならないといいですね」 

?「はい。そうだといいです…以前あなたに良く似た人に会った気がします」 

楓「そんなに人様の前に現れるんですか?」 

?「あなたとその人の前だけでしたね。須磨辺りだったでしょうか。それでは失礼します」 


楓(…ここまでリアルな夢だと疲れって取れるんでしょうか…?)


38:2013/06/10(月) 00:48:42.26 :Rz/eFQiJo

楓「……疲れは取れてますね」 

楓「あぁ、本当にくれたみたいですね。白蛇のお守り」 

蘭子「ん……」ポケー 

楓「あ、おはようございます」 

蘭子「わずらわしーい…むにゃ」スー


39:2013/06/10(月) 00:51:33.35 :Rz/eFQiJo

事務所 

楓「おはようございます」 

蘭子「やみのま!」 

P「おはよう二人共」 

楓「あ、そう言えば、これをあげます」 

P「なんですか?これ」 

楓「曰くつきのお守りですよ。効果は分かりませんけど」 

蘭子「新たなアーティファクトよっ!」ドヤ 

P「あー、蘭子はこういうの好きそうだな。ありがとうございますね」 

楓「いえいえ。やはり本当のお願いは自分の力で叶えなきゃいけませんからね」 

P「なんの話ですか?」 

楓「とってもへびぃな話です。…ふふ」ニコッ


40:2013/06/10(月) 00:53:24.26 :Rz/eFQiJo

おしまいです。 
見て下さった方ありがとうございます。 


44:2013/06/10(月) 01:52:32.10 :Rz/eFQiJo

タイトルで分かった方がいるとは思いますが、これは、宇治拾遺物語「石橋の下の蛇」を参考にしています。

 
元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1370785320