モバマス岡崎泰葉SSです。 
P「お疲れ周子。大分撮られるのにも慣れてきたか?」 

周子「まぁ、いつまでも慣れないってわけにはいかないしね」 

P「流石だな。俺なんてカメラに映るなんて考えただけでもガチガチなのに」 

周子「そんなこと言って一番目立とうとする気がするよ」 

P「はは。そうかもしれないな。それじゃ、帰ろうか」 

周子「そうだね。今日は晩御飯持ってこっか?」 

P「あー、いや、いつ仕事終わるか分からないし…」 

周子「え、まだ仕事あるの…?」 

P「まぁ、事務仕事だけどな。ちひろさん一人でやらせるわけにはいかないしさ、あの人最近自分で俺に売るはずのエナドリ飲んでるからな」


2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/17 23:08:45 :J0hC8WLX0

周子「なんていうか…大変だね」 

P「そういうこと。とりあえず、事務所に――」ピタッ 

周子「ん?どうしたの?なんかあった?」 

P「ちょっとごめんな」 

周子「ちょ、そこ余所のスタジオだって…!」


3:モバP「花言葉」の設定を引き継いでいます。:2013/03/17 23:11:43 :J0hC8WLX0

スタジオ 
カメラマン「はい、いいよー。はいオッケー流石だね。一発だよ」 

?「ありがとうございます」 

P「やっぱりだ…」 

周子「何が?」 

P「岡崎泰葉だよ。知らない?」 

周子「あたし、ウチの事務所のアイドル以外あんまり知らないんだ」 

P「そっか。昔子役やってたんだよ。今でもたまにモデルで出るんだけどさ」 

周子「ふーん。それで?」 

P「ちょっとサイン貰ってくる」 

周子「は?」 

P「すみませーん」 

周子「……」


5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/17 23:13:18 :J0hC8WLX0

泰葉「はい。なんでしょうか?」 

P「あの、手帳で恐縮なんですけど、サインを頂いても…」 

泰葉「えぇ、構いませんよ。それでは、ペンをお借りして…はい。出来ました。これからもよろしくお願いします」ニコ

P「ありがとうございます」 

P(営業スマイルって感じだなぁ…流石この世界長いだけある) 

周子「こらっ」ゲシッ 

P「痛っ、蹴らなくてもいいだろ。周子」 

周子「知らない」ツーン 

P「おいおい…。あ、それでは」ペコッ


6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/17 23:15:28 :J0hC8WLX0

車内 

P「周子。機嫌直してくれよー」 

周子「別に機嫌なんて悪くないし」 

P「嘘吐け。どうしたらいい?」 

周子「…言うこと聞いてくれたら考える」 

P「おう、言ってくれ」 

周子「とりあえず手帳貸して」 

P「ほれ。あ、消すとかはナシな」 

周子「そんな子供っぽいことしないって。…これでよしっと」 

P「なにしたんだ?」 

周子「別に。あたしのサインをあの子の前のページに書いといただけだよ」 

P「なんだ、そんなことしたかったのか」


7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/17 23:17:35 :J0hC8WLX0

周子「これだけで終わると思わないでよ。Pさんはこのままあたしとご飯食べるか遊びに行くかしないと駄目だよ」 

P「うーん…流石になぁ…。いや、分かった。一回事務所寄って仕事持ってくるからどっちにするか決めておけよ」

周子「意外と融通が利くんだね。言ってみるもんだ」 

P「なに、周子の為だからな」 

周子「そういう言葉はいいよ別に」カァァ 

P「そっか。まぁとりあえず事務所に向かうからな」 

周子「うん。どっちにしようかなぁ…」


8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/17 23:20:15 :J0hC8WLX0

事務所 
P「お疲れ様でーす」 

ちひろ「あ、お疲れ様です。ちゃんとプロデューサーさんの分のお仕事もありますよー」 

P「分かりました。とりあえず今日は持ち帰りますね」 

ちひろ「えっ…やっていかれないんですか?」 

P「えぇ、ちょっとありまして。持ち出しが危ない奴はなさそうだな…よし」 

ちひろ「あのーもしかして後ろにいる周子ちゃんが関係してるんですか?」 

P「まぁ、当たからず遠からずです」 

周子「あ、そうだ。ちひろさんも来なよ」 

ちひろ「私は一人で――って何にですか?」 

周子「あたしの料理を食べに」 

ちひろ「いいんですか?」


9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/17 23:23:40 :J0hC8WLX0

ちひろ(てっきり二人で食べに行きたいのかと思ってましたけど、周子ちゃんはそこまでプロデューサーさんのこと好きじゃないのかな?) 

P「いいですよ。行きましょうか」 

ちひろ「は、はいっ。今すぐ私も荷物纏めるんでちょっと待ってて下さい!」 

周子「それじゃ、あたしは戸締りとガスでも見てくるね」 

P「お、頼んだー」


10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/17 23:26:28 :J0hC8WLX0

車内 

ちひろ「そういえば、周子ちゃんのお家で食べるんですよね?」 

周子「いや、Pさんの家だよ」 

ちひろ「え、どういうことですか?」 

P「えっとですね。なんて言うか…」 

周子「あたしの家、Pさんの隣だし」 

ちひろ「そうなんですかっ!?」 

P「あれなんですよ。周子の奴、家とか何も考えずにこっち来たからとりあえず隣に住まわせたんです。死なれたら困りますからね」 

周子「流石に死なないとは思うけどね。ま。そういうわけで隣に住んでるんだ」 

ちひろ「へぇ…。ちなみに――」 

周子「あ、部屋は満室だよ」 

ちひろ「ま、まだ何にも聞いてないですよ…」 

ちひろ(ちょっとだけ期待しましたけどね。ほんの少しくらいは…)


13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/17 23:29:53 :J0hC8WLX0

P宅 

P「ようこそ。ちひろさん」 

ちひろ「あ、その、し、失礼します」 

ちひろ(周子ちゃんが自分の家で料理作るって言っちゃったから、出来るまでプロデューサーさんと二人きり…)ドキドキ 

ちひろ「い、意外と綺麗なんですね」 

P「単純に寝に帰ってるようなもんですから生活感に乏しいだけですよ」ハハハ 

ちひろ「やっぱり、えっちな本とかはベッドに下に隠してたりするんですか?」 

P「そんなもんありませんよ。ちひろさん恥ずかしいならそんなこと言わなくても…」 

ちひろ「なっ、しょうがないじゃないですか。私、男の人の家に来たの初めてなんですよ?」 

P「あれ?そうなんですか?」 

ちひろ「そうなんですよー。親戚ならまだしも知り合いなんて本当に初めてです」 

P「初めてが俺の部屋で申し訳ありませんね」 

ちひろ「いえいえ…むしろありがとうございます?」


14:見てくれてる人ありがとうございます。:2013/03/17 23:32:40 :J0hC8WLX0

P「何がですか?あ、そうだ。お茶出してませんでしたね。ちょっと待ってて下さいね」 

ちひろ「え。わ、私がやりますって!」 

P「ちひろさんはお客さんですからね。いいですよ」 

ちひろ「それじゃ、お言葉に甘えて…」 


P「粗茶ですが」コトッ 

ちひろ「ありがとうございます」 

ちひろ(うう…。どうしてもこの間の京都の時のことを思い出しちゃう)カァァ 

P「こうしてると、あれですね。思い出しますね」 

ちひろ「な、なにをです?」 

P「言って欲しいですか?」 

ちひろ「い、いえ、遠慮しておきます。どうぞ、プロデューサーさんの心の中にしまっておいてください」 

周子「開けてくれるー?」コンコン 

ちひろ「あ、周子ちゃん来たみたいですよ」 

P「ホントですね。開けてきます」


16:見てくれてる人ありがとうございます。:2013/03/17 23:35:57 :J0hC8WLX0

周子「とりあえず、向こうで出来ることはして、こっちに来たんだけど台所借りていい?」 

P「おぉ、悪いな。いつも」 

周子「だから言ってんじゃん気にしなくていいって」 

ちひろ「あれ、これくらいの準備だったらこっちで出来たんじゃ…?」 

周子「ちひろさん、ちょっと」クイクイ 

ちひろ「はい?なんですか?」 

周子「ちょっとはPさんとイチャイチャ出来ましたか?」ボソボソ 

ちひろ「なっ!?」カァァ 

ちひろ(まさか、その為に自分の部屋に行ったの?) 

周子「疲れてるみたいだったからね。それじゃ、出来るまで待っててよ」 

ちひろ「ありがとうございます…」


18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/17 23:41:03 :J0hC8WLX0

周子「はい、完成。Pさんこれ持ってって。ちひろさんはこれを」 

P「分かった。はい。ちひろさんこれお願いします」 

ちひろ「分かりましたー」 

P「それじゃ、揃ったことだし、いただきます」 

周子 ちひろ「いただきまーす」 

ちひろ「ん!美味しいですね周子ちゃん。私より上手いですよ」パクパク 

周子「まぁ、一応実家が実家だし、環境のせいだよ」 

P「ホントにいつでも嫁に行け――」 

周子「Pさん。その話題何回出したか覚えてる?」ジロッ 

P「はい。すみませんでした…」 

ちひろ(あー、プロデューサーさんまた変なこと言ってるよ…)ハハ


19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/17 23:44:28 :J0hC8WLX0

ちひろ「それじゃ、私が洗い物しますね」 

P「俺やりますって…」 

ちひろ「いいですって。それより、仕事をしてください」 

P「うっ、はい…」 

周子「それじゃ、あたしは先に帰るね。色々と確認しなきゃいけないこともあるし」 

P「明日のスケジュールか?明日は卯月と一緒だな。俺は、隣のスタジオに相葉さんといるから」 

ちひろ「え?あの子テレビに出るんですか?」 

P「えぇ、渋ってたんですが、ガーデニングの教育番組のアシスタントって言ったら悩みながらも受けてくれましたよ。何もしないで事務所にいるのが辛くなったんじゃないですかね」 

ちひろ「相変わらずですね。プロデューサーさん…」 

周子「ふーん。それじゃおやすみ」バタンッ 

P「おやすみ」


20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/17 23:47:09 :J0hC8WLX0

ちひろ「いつもこんな感じなんですか?」 

P「いや?そんなことはないですよ。周子もアイドルですし、俺も普段は一緒に帰ることはないんで、偶にですね…」 

ちひろ「スキャンダルにさえ注意してくれればいいですけど。気を付けて下さいね」 

P「分かってますって」 


P「待てよ。これをこうして…」 

カリカリカリ 

カタカタカタ 

ちひろ「うう、仕事終わるかなぁ…」 

P「遅くなったら送っていきますから」 

ちひろ「すみません…」


22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/17 23:51:08 :J0hC8WLX0

P「なんとか終わりましたね」 

ちひろ「私も疲れました…。あ、もうこんな時間…」 

P「送りますよ」 

ちひろ「いいですよっ!明日プロデューサーさんだって朝早いんですし…」 

P「それはちひろさんも同じでしょ。言ったじゃないですか。俺達は二人で一人前なんですから」 

ちひろ「も。もうそのネタは止めて下さいっ!」カァァ 

ちひろ「うぅ…それじゃ、お願いします」 


P「それじゃ、おやすみなさい」 

ちひろ「はい。わざわざ送って貰ってすみませんでした」ペコリッ


23:あ、古典の人です。:2013/03/17 23:53:57 :J0hC8WLX0

翌日 
車内 

夕美「ねぇ、プロデューサーさん。昨日考えてたんだけどさ、やっぱり私がテレビに出るのおかしくない?」 

P「ん?そうか?」 

夕美「ほら、やっぱり、地道にやってくもんじゃないの?アイドルって…」 

周子「あー、そういうこと気にしたらダメだから。この人あたしをいきなりカメラの前に持ってったし」 

夕美「そ、そんなことが…」 

P「まぁ、気負わずやってくれ。多分堅くなってぎこちなくなるかもしれませんけど」 

夕美「む。そこまで言うなら、見せてあげるよ。美嘉に恥をかかせるわけにはいかないから」 

卯月「その意気です夕美さん!」


24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/17 23:57:01 :J0hC8WLX0

P「そういえば、今日は卯月と周子は同じ所だからさ、卯月が場所とか教えてやってな」 

卯月「はいっ。塩見さん…?」 

周子「周子でいいって」 

卯月「はい。周子ちゃん。それじゃ私と一緒に行きましょうか」 

周子「うん。お願いね先輩」 

卯月「あわわわ。私、先輩なんて柄じゃないんで。卯月で良いです。そんな呼び方しないで下さいっ」カァ


25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/17 23:59:45 :J0hC8WLX0

スタジオ 

カメラマン「それじゃ、撮影入りまーす。…はいっ!」 

司会「こんにちはーっ、おうちで簡単ガーデニングのお時間です」 

夕美「こ、こんにちは。初めまして。えーと、アシスタントの相葉夕美です」 

司会「なんでも夕美ちゃんは今日がテレビ初めてみたいで少々緊張気味のようですね」 

夕美「が、頑張りますっ!ガーデニングのことなら分かると思うんで――」 


P「お。頑張ってるなぁ」 

P(ガーデニングが趣味の奴なんていなかったから頼るしかなかったんだよなぁ…付け焼刃の人より生き生き話せるだろうし) 
―― 
― 
カメラマン「お疲れ様でしたーっ」 

司会「夕美ちゃん。これからもがんばってね。また、これに出たかったら言ってね。私からお願いしておくから。これ今日使ったお花だけどいる?」 

夕美「あ、うん。もら…は、はい。ありがとうございます」


26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 00:02:03 :P64/HAd60

P「お疲れ様」 

夕美「意外と楽しかったよ。それよりちゃんと見た?私頑張ってたよね?」 

P「流石ですね。相葉さん」 

夕美「もう、夕美でいいよ。なんかむず痒いしその呼び方。あと喋り方も美嘉とかと一緒にして」 

P「分かったよ夕美」 

P「それじゃあ、隣に卯月達がいるだろうからそっちにでも行っておいてくれ。俺は少しディレクターさんと話したいことがあってさ」 

夕美「うん。この隣だね」 

P「そうそう。それじゃあな」


27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 00:05:32 :P64/HAd60

夕美(お花貰っちゃった♪どこに飾ろうかな) 

夕美「ここで合ってるんだよね…」キョロキョロ 

夕美(二人とも見当たらないんだけど…あ、あの子に聞いてみよ) 

夕美「すみません。島村卯月さん達ってどこにいるか知ってます?」 

泰葉「はい?すみませんが、分かりません」 

夕美「あ、そっか、ありがとうございま――」 

周子「あ、夕美。なにしてんの」 

卯月「あー夕美ちゃんお疲れ様ー。その子は友達?」 

周子「あ、昨日会った…えーと岡崎さんだ」 

泰葉「あぁ、昨日確か男の方といましたね」ニコ


29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 00:08:50 :P64/HAd60

周子「そそ。…どしたの?元気ないね。これでも食べてよ元気になるか分からないけど」 

泰葉「あ、チョコですか。私も好きなんですよ」 

夕美「あ、それじゃ、私もこれあげるよ。花言葉は安心って言うんだ」 

泰葉「いい香りがしますね」 

卯月「え、えと、わ、私は…笑顔をあげます。これからも頑張りましょ!」ニコッ 

泰葉「えぇ。皆さんありがとうございます。それでは私はこれで―っ」ガクンッ 

周子「ど、どうしたの?」 

泰葉「い、いえ、ちょっとフラついただけで…す…」 

周子「そんなわけないじゃん。夕美、Pさん呼んできて、早く!」 

夕美「わ、分かった!」 

卯月「わ、私は…」オロオロ


31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 00:11:33 :P64/HAd60

病院 

卯月「だ、大丈夫なんですかね。プロデューサーさん」オロオロ 

P「あぁ、大丈夫だから落ち着けって。とりあえず三人共よく動いてくれたな。ありがとう」 

周子「無我夢中だったけどね」 

プロデューサー「すみません。こちらに岡崎泰葉が運ばれたと聞いて…」ゼェゼェ 

P(彼女のプロデューサーかな) 

プロデューサー「この度は本当にありがとう――ってお前Pか?」 

P「ん?あ、お前は――」 

プロデューサー「あぁ、久しぶりだな。そうか。お前が助けてくれたんだな。ありがとう」 

P「俺じゃなくてアイドル達だけどな」 

プロ「そうか…君たち本当にありがとう」ペコリ 

卯月「え、いや、そんなにお礼を言われることじゃ…」 

周子「困った時はお互い様だよ」 

プロ「そう言って貰えると助かります。それでは失礼します」ペコリ


32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 00:16:05 :P64/HAd60

卯月「プロデューサーさん、今の人と知り合いなんですか?」 

P「まぁ、大学の同期だよ」 

周子「大丈夫かなあの子…」 

P「過労って話だけどなにかあったのか?」 

周子「いや、別に。ただ、なんか気持ちを顔に出すのが得意じゃないんだなって思っただけ」 

夕美「確か、ずっと子役やってたんだよね。なんか可哀想だな…」 

P「どうした?夕美」 

夕美「いや、だって、友達と遊んだりとかの自由がないのって辛いなぁって思って」 

P「そういう意見を聞くと才能があるってのも考えものだな…」


34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 00:18:08 :P64/HAd60

プロ「ちょっといいか?」 

P「ん?どうした?」 

プロ「岡崎が、助けてくれた人たちにお礼を言いたいんだと。入ってくれるか?」 

卯月「はいっ。分かりました」 

プロ「あ、Pはちょっとしたら外に出てこいな」ボソッ 

P「ん?あぁ、分かった」


35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 00:20:42 :P64/HAd60

病室 

泰葉「皆さん。ありがとうございました…」 

周子「過労だったみたいだし安静にしてた方がいいよ」 

泰葉「みたいですね…」ニコ 

夕美「なんか食べる?」 

泰葉「別に…平気です」 

周子「ねぇ、子供の時から芸能界にいるんだっけ?」 

泰葉「はい。そうですけど」 

周子「楽しかった?」 

泰葉「そうですね…。楽しいことも辛いこともありました」 

周子「お利口さんの答えだね。他にそういう経歴の知り合いはいるの?」 

泰葉「いえ、いないですね。残念ながら…」 

卯月「周子ちゃん…?」


36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 00:23:49 :P64/HAd60

周子「ふーん。それじゃさ、あたしたちと友達にならない?」 

泰葉「え…?」 

周子「事務所違うけどさ、少しでも同じ年の知り合いはいた方がいいと思うよ」 

卯月「そ、そうです。そうしましょ」ニコッ 

泰葉「あの…なんていうのかありがとうございます…」 

夕美「いいのいいの。気にしなくて」 

卯月「それじゃ…って、周子ちゃん。大変、携帯、病院の中だから使えないよ」 

周子「それだったらアドレス教えて貰ってあとで送ればいいんじゃない?」 

卯月「あ、そうだね」アハハ 

夕美(あれ?使えないんだっけ…?)


38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 00:26:25 :P64/HAd60

待合室 

プロ「とりあえず、礼を言う。ありがとう」 

P「いいって。それより、プロデューサーになってるとはな」 

プロ「人のことを言えた義理じゃないだろうが」 

P「それで、今回はどうしてあんなことになったんだ?お前がそんな無茶なことをさせる奴だとは思わないんだが…」 

プロ「まぁ、そうだな…。岡崎が仕事したいと言ってな。もう芸歴長いからある程度のペースは把握してるだろうと二、三個仕事を増やしただけだ」 

P「長いって言ってもまだ子供だから――」 

プロ「言いたいことは分かってるって。というか、良かったよ。俺はモデルを担当してて。お前とプロデュースしたアイドルを競わせるなんて夢見が悪いからな」 

P「確かにな」 

プロ「それじゃ、お互い頑張ろうな」 

P「あぁ、また機会があったら連絡するから」 

プロ「それじゃあな」


39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 00:28:32 :P64/HAd60

病室 

プロ「アイドルの皆さんは帰ったのか」 

泰葉「はい。…プロデューサーさん、普通ってなんでしょうかね?」 

プロ「普通は普通だろ。岡崎の普通は俺の普通とは違う。人それぞれ違うものだろ」 

泰葉「そうですよね。ありがとうございます」ニコ 

プロ「…少なくともカメラ向けられてない時は作り笑顔じゃなくてもいいぞ」 

泰葉「これは癖なんです。昔からずっと」 

プロ「そうか…」 

泰葉「えぇ…」


41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 00:30:33 :P64/HAd60

ヴーヴー 

プロ「俺のじゃないな…岡崎携帯鳴ってるぞ」 

泰葉「はい。すみませんが取っていただけませんか」 

プロ「ほい」 

泰葉「ありがとうございます。あ…」 

プロ「友達でも出来たのか?」 

泰葉「はい。『普通』が違う友達です」 

プロ「ん?まぁ、友達が出来るのはいいことだ。今回倒れてしまったせいで、責める気はないが、少しだけスケジュールに余裕を持たせることにした。タイミングが合えば遊ぶのもいいだろう」 

泰葉「遊ぶ…?なにをして」 

プロ「そこはほら、相談して決めるんだよ」 

泰葉「ふふ。そうですね。ごめんなさい」 

プロ「それじゃ、俺は行くぞ。岡崎。無理はするなよ。それじゃ」ガラッ


42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 00:31:51 :P64/HAd60

車内 

卯月「あ、返信来たよっ!」 

周子「あ、あたしのトコにも来てる。文面変えて律儀に」 

夕美「そだ。Lineに誘おうよ。四人でグループ作ってさ」 

卯月「そうだね。そうしましょう」 

周子「それじゃ、夕美任せた」 

夕美「おっけ。それじゃ…『三番スタジオの会』で」 

周子「ちなみにその由来は?」 

夕美「会った場所がそこだったからね。名前なんていいじゃん」


43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 00:33:53 :P64/HAd60

病室 

泰葉「あ、なんか招待されてる…。これでいいのかな」 

卯月『あ、こんばんはー。改めまして、島村卯月ですっ!よろしくねー』 

泰葉「あの笑顔の人が島村さん」 

周子『塩見周子。ダーツとかやるよ。よろしく』 

泰葉「えーっとあのかっこいい感じの人塩見さん」 

夕美『私は、相葉夕美だよ。ガーデニングとか花が趣味です』 

泰葉「あの花をくれた人が相葉さん」 

泰葉「えーっと、私も自己紹介しなきゃ。『初めまして、岡崎泰葉って言います。よろしくおねがいします』」カチカチ 

卯月『よろしくねっ。あのさ――』


44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 00:36:09 :P64/HAd60

翌日 

事務所 

卯月「おはようございまーす」 

P「おう、眠そうだな。卯月」 

卯月「ちょっと久しぶりに夜まで起きてまして…」 

P「ほどほどにしておけよ…。体が資本なんだから」 

卯月「はーい。あ、えーとなになに」 

泰葉『皆さんにお聞きしたいのですが、休みの日というのはどうやって過ごしているんですか?すぐに退院は出来るらしいですけど少しの間お仕事をセーブしなきゃいけなくて…』 

夕美『私は、遊んでるなー。そだ。それじゃ、退院した次の日に遊びに行こっか!いつ退院?』 

泰葉『えーと明日です』 

卯月「なるほど…。あ、プロデューサーさん、明後日って私と周子ちゃんと夕美ちゃんはスケジュールどうですか?」 

P「え?えーと…。予定入ってるが何かあるのか?」 

卯月「いや、ちょっとですね――」 

P「なるほどな。それじゃ、ちょっと前倒し出来ないか頼んでみる」


45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 00:39:18 :P64/HAd60

泰葉の事務所 

泰葉「それでは、失礼します」 

プロ「おう。気を付けて帰れよ」 

泰葉「はい。お気遣いありがとうございます」バタンッ 


泰葉「明日は島村さん達と遊ぶ予定…」 

泰葉(誰かとこういう風に遊ぶなんて久しぶりかも) 

泰葉「何…着ていこうかな」


46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 00:40:59 :P64/HAd60

―― 
― 
周子「あ、来た来た。こっちこっち」 

泰葉「あ、塩見さん。あれ?私時間間違えてしまいましたか?」オドオド 

周子「ん?いやいや、合ってるよ。あたしが少し早く来ただけ。後、周子って呼んでね。苗字は他人行儀臭くて好きじゃないんだ」 

泰葉「は、はい。それじゃ、しゅ、周子…さん!」 

周子「はい。よく出来ました。しかし…流石モデルだよねよく似合ってるもん」 

泰葉「あ、これはその、この間撮影で着た奴なんですよ…。あ、ありがとうございます」カァァ 

泰葉(雑誌の人達に褒められるより嬉しいな) 

卯月「あっ、二人共早いねーっ。泰葉ちゃんおはよ!」ニコッ 

夕美「五分前に着いても先にいるっていいね」


47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 00:42:54 :P64/HAd60

泰葉「島村さんに、相葉さんおはようございます」 

周子「それじゃ、テキトーに遊びに行こっか。まずはあたしの行きたい所から」 

泰葉「は、はい。分かりました周子」 

卯月「いつの間にそんなに仲良くなったの?私も名前で呼んでよ泰葉ちゃん」 

夕美「私もお願い」 

泰葉「あ、はい。それじゃ、う、卯月さんにゆ、夕美さん…!」 

卯月「うん。それじゃしゅっぱーつ」


48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 00:44:13 :P64/HAd60

ゲームセンター 
夕美「まさか朝からゲーセンに来るなんてね…」 

周子「ほらいいじゃん。朝のが空いてて。泰葉は来たことあるの?」 

泰葉「子供の頃に数回…。うわぁ、キラキラ輝いてますね」 

周子「はは。満足してもらえたようで何より。それじゃ、ホッケーでもしようか」 

卯月「私、負けないですよっ!」 

周子「それじゃ、私と泰葉、卯月と夕美でやろっか」 

夕美「ちょっと、周子それズルくない?」 

卯月「…なんで自信あるって言ったのに足手まとい扱いなんですか…」シクシク 

周子「まぁまぁ。それじゃ、頑張ろ泰葉」 

泰葉「は、はいっ…!」


50:そういや、さるって無くなったん?:2013/03/18 00:45:55 :P64/HAd60

夕美「…卯月、何か言うことは?」 

卯月「すみません…」 

周子「まさか。あそこで空振るとは…」 

泰葉「う、卯月さん。そこまで落ち込まなくても」アワアワ 

卯月「へ?あぁ、ごめんね。泰葉ちゃん私は平気だから」アハハ 

夕美「それじゃあさ、次は皆でプリクラ撮らない?」 

卯月「あ、いいねっ!」


52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 00:48:10 :P64/HAd60

卯月「周子ちゃん、もうちょっとそっちで…」 

周子「分かったよ。それじゃ泰葉真ん中で」 

泰葉「は、はい。どうすればいいんでしょう」ドキドキ 

夕美「普通に笑えばいいと思うよ」 

泰葉「普通に…」 

ハーイイクヨー パシャッ 

卯月「わー綺麗に撮れたね♪」 

夕美「うん。待ち受けにしよっと」 

泰葉「うわぁ…私、初めてです。こういうの」 

卯月「泰葉ちゃんちょっと緊張しちゃったのかな?」 

泰葉「は、はい…そうですね。少しだけ」


54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 00:52:00 :P64/HAd60

周子「もっと、笑いなよ。卯月みたいに」 

卯月「そうですよっ、こんな感じに」ニコッ 

泰葉「こ、こうですかね…?」ニコ 

夕美「うん。そんな感じ」 

夕美(ちょっとぎこちないんだよねぇ…) 

卯月「それじゃ、次は私についてきてねっ」


55:好きな方でどうぞ:2013/03/18 00:53:19 :P64/HAd60

洋服屋 

卯月「やっぱりお買いものって言ったらこういうとこでしょ」 

周子「普通だね」 

夕美「うん。定番」 

泰葉「…そうなんですか?」 

夕美「まぁ、女子高生の買い物って言ったらこういう感じだよねぇ…」 

周子「かもね。あたしは一人暮らしだからちょっと違うけど」 

卯月「それじゃ、皆それぞれに似合う服をコーディネートしようよっ!」 

夕美「いいよー。それじゃ、私は…」 

卯月「私は、泰葉ちゃんやりたいですっ!」 

周子「そ。それじゃ、私達はお互いでやろっか夕美」 

夕美「うん。そういう感じで」


57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 00:55:18 :P64/HAd60

泰葉「あの、こんな感じですか…?」 

卯月「やっぱりカワイイなー。いいなぁ、泰葉ちゃん。そう言えばさっきも泰葉ちゃんが写ってる写真があってね、可愛かったよっ!」 

泰葉「そ、そんなことないですよ…」 

泰葉(黙って言われた通りにしてれば終わるだもの…) 

泰葉「それより、一つ聞いていいですか?」 

卯月「うん。なになに?」 

泰葉「『普通』ってなんですか」 

卯月「うーん。分かんない。そんなに難しく考えなくていいんじゃないかな。友達は普通一緒にいるものだし」 

泰葉「ふふ。そうですね」 

卯月「あ、今の顔可愛い。も一回やってー♪」 

泰葉「え、今、別にそんな普通に…あっ」 

卯月「そういうことだよ。これからもよろしくねっ」ニコッ


58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 00:58:00 :P64/HAd60

夕美「それじゃ、皆疲れてきただろうしこの喫茶店入ろっか。ここのハーブティー飲むと気持ちが落ち着くよ」 

周子「あ、じゃそれで」 

卯月「それじゃあ、私も、そのハーブティーにします」 

泰葉「わ、私も卯月さんと同じで…!」 

夕美「はーい。それじゃ皆ハーブティーってことでよろしくお願いします」


59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 01:01:13 :P64/HAd60

周子「そう言えば泰葉、体大丈夫?」 

泰葉「は、はいっ。元々少し安静にしておけば問題なかったんで…」 

夕美「でも、あの時は焦ったよね。びっくりしちゃった」 

周子「ホントだよね」 

卯月「でも、周子ちゃんは落ち着いてたよね。こういうことしてーっってかっこよかったなぁ」 

周子「ま。まぁね。…ありがと」 

店員「こちら商品になります」 

夕美「ほら、来たよ。それじゃいただきます」 

卯月「ホントだ。美味しいね」


60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 01:03:12 :P64/HAd60

卯月「そう言えば、泰葉のプロデューサーさんってどんな人なの?」 

泰葉「わ、私のプロデューサーですか?真面目な人ですよ…仕事はキッチリとしてますし」 

卯月「確かに真面目そうだったもんねー」 

泰葉「う、卯月さん達のプロデューサーさんはどんな方なんですか?」 

卯月「うーん。えーとね。えへへ。カッコいい人だよ」 

周子「誠実な人かな…」 

夕美「なんかよくモテてるみたいだよ」 

泰葉「へ、へぇ、凄い人なんですね」 

卯月「そ、そんなことないって。でも、私達をちゃんと一人一人見てくれる人だよ」 

周子「ま。あたしはあの人じゃなかったらこんなトコいないね」 

夕美「それは、好きってことなの周子?」 

周子「べ、別にそういう訳で言ったわけじゃないけどさ」ポッ


62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 01:06:27 :P64/HAd60

卯月「泰葉ちゃんも一緒に出来たらいいんだけどなー」 

泰葉「一緒に…」 

周子「ちょっと、なに言って…」 

卯月「あ、今のナシごめんね。泰葉ちゃん」 

泰葉「は、はぁ…」 

泰葉(アイドルの皆の笑顔は綺麗。それに比べて私は…なんだろうこの気持ち) 

―― 
― 
卯月「それじゃ、今日はこんな所で解散っと。また遊ぼうねー」 

泰葉「こ、こちらこそ。お願いします」 

周子「それじゃーねー」 

夕美「また、いつでも声かけてよ」


63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 01:10:30 :P64/HAd60

―― 
― 
周子「あ、どうしたの?そんな所で立ってて」 

P「あ、周子。ちょっと夜風に当たっててな」 

周子「普通ベランダで言うセリフじゃないそういうの」 

P「はは。そういや、そうだな…それで、岡崎さんは元気だったのか?」 

周子「あぁ、その話。そう言えば、あそこのプロデューサーと知り合いなんだっけ?うん元気だったよ。プリクラ見る?」 

P「おう。…ホントだ元気そうだな。良かったー」 

周子「他の事務所の子がそんなに心配なんだ」 

P「そうじゃないって。ただ、そこのプロデューサーから大丈夫か聞いてくれって言われたんだよ」 

周子「ふーん。あ、そうそう。携帯貸して」 

P「ん?なになに」


64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 01:12:04 :P64/HAd60

周子「これで、よしっ。変えちゃだめだよ」 

P「ん?あ、壁紙が四人の写真になってるな。うん。微笑ましいから変えないよ」 

周子「その中で誰が一番好みのタイプ?」 

P「えっ、そんなこと言われてもなぁ…」アハハ 

周子「…優柔不断だねぇ」ボソッ 

P「聞こえてるぞ」 

周子「あ、ホント?ごめんごめん。そういやさ、聞いてみたいことあるんだけど」 

P「ん?なんだ」 

周子「多分だけど、事務所のアイドルでPさんのこと好きな人がいると思うんだけど、告白されたらどうするの?」 

P「うーん。そうだなぁ」 

P(これまた、タイムリーな質問を)


66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 01:16:37 :P64/HAd60

P「俺は付き合わないよ。少なくともその子がアイドルをやってる内は。だから誰に告白されたとしても全部保留って言うことにしてる。……言ってて思うが随分と逃げの姿勢だな」 

周子「ま。それが落としどころじゃないかな」 

周子(その選択が一番優しくて一番残酷だけどね) 

P「そんなこと聞いてどうしたんだ?」 

周子「いや、別に。Pさんが特定の誰かを好きで好きでしょうがないって言うのがあったらモチベーションが下がる子がいるから気をつけてってこと」 

P「そんなことが影響するのか?まぁ…今はいないから平気だよ」 

P(美嘉は告白してきたけど、とりあえず保留にして貰ったし…我ながらヘタレだなぁ) 

周子「ふーん。ちなみにあたしはPさんがプロデューサーじゃなくなったら実家帰るから。それじゃね」バタンッ 

P「あ、おい…」 

P(今、周子の奴さり気なく凄いこと言わなかったか…?) 



周子「ふふ。これで少しは意識してくれるかなPさんは…なんてね♪」


67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 01:17:56 :P64/HAd60

翌日 
泰葉の事務所 

泰葉「おはようございます」 

プロ「お、おはよう」 

泰葉「あ、少しお話しがあるんですけどいいですか?」 

プロ「ん?どうした?」 

泰葉「はい。話辛いんで応接室をお借りします」


72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 01:21:59 :P64/HAd60

応接室 

プロ「それでどうした?」 

泰葉「はい。私、アイドルをやってみたいんです」 

プロ「ん?アイドル?」 

泰葉「はい。アイドルです。アイドルの子たちがモデルの私より、とても輝いて見えたんです」 

プロ「そうか…。結論から言うと、その意見は受け入れられない。理由はウチの事務所がモデルに特化した事務所だからだ。岡崎が子役をやっていた時は、まだそっちも手を伸ばしていたみたいだが、この不況でな」 

泰葉「そうですか…でも――」 

プロ「ノウハウがない事務所でやっても先は見えてる。俺は、モデルのままでも問題ないと思う。それでもアイドルをやりたいのか?」 

泰葉「はい…。私はもう、ただ言われたまま座ってるお利口なお人形はやめたいんですっ!」 

泰葉(卯月さん達みたいに普通に、自然に笑ってみたいから)


74:>>70多分もうちょっといる:2013/03/18 01:24:14 :P64/HAd60

プロ「…そうか。一応検討だけしておくな」 

泰葉「は、はい。その、ありがとうございます」 

プロ「はいはい。今日は一人で行けるか?他のモデルも見てやらなきゃいけなくてな…」 

泰葉「はい。それでは失礼しますっ」ニコッ 

―― 
― 
プロ「あんな顔も出来るんだな。モデルの撮影の時は見せなかったのにな」 

プロ(ついに行く道とはかねて聞きしかど昨日今日とは思わざりしってか)ガチャ 

プロ「あ、もしもし。俺だけど、ちょっと時間作れるか?」


75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 01:28:34 :P64/HAd60

喫茶店 
P(こんな時間に呼び出しなんて一体…)ドキドキ 

P(まさか、昨日卯月達が何かしでかしたのか!?マズイな、それは…アイツの事務所、大きいし) 

プロ「おう。悪いな」 

P「う、うん。とりあえずすみません」 

プロ「何を言ってるんだお前は。ちょっと相談があってな――」 

P「なるほど。岡崎さんがアイドルをやりたいって言い出したのか」 

P(確実にウチの連中の影響だな…) 

プロ「一応ウチの社長に聞いてみたがNOだったな。まぁ、気持ちは分かるけどな。一人の為にそんな所に金をつぎ込めない。例え岡崎泰葉だったとしても」 

P「なるほどな…。それで、なんで俺にその話を?」 

プロ「察しが悪いな。移籍出来ないか?岡崎を」 

P「は?正気か?だって、お前、あの子人気なんじゃないか?」 

プロ「まぁそれなりだな。だけど、幸か不幸か、ウチの事務所は成果主義だからな。岡崎がいなくなった分俺が、プロデュースして補填すれば問題ない」


76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 01:30:41 :P64/HAd60

P「問題ないってお前…」 

P(その分って体持つのか) 

プロ「言っておくが、俺は今でもモデルの方が大成すると思ってる。だけどさ、初めてだったんだ。岡崎が俺に向かって何かを意見したのは」 

P「……」 

プロ「俺達だってプロデューサーをやるって言った時周りに反対されたけど、自分で決めたことだったからこうしてやってられるだろ?そういうことだと思うんだ」 

P「お前がそこまで言うなら構わないが…」 

プロ「悪いな。なんならモデルに専念したいって子がいれば引き受けるが?」 

P「ははは。悪いな。ウチは皆アイドル志望なんだ」 

プロ「そうか。これで決まりだな。移籍に関する書類やら雑務は俺がやっておくから頼む。あぁ、それとこのことは岡崎には内緒で頼む」 

P「どうしてだ?いい話じゃないか」 

プロ「なんて言うかな。あれだ。そんなことで岡崎の足を引っ張りたくないからな」 

P「分かった」 

プロ「それじゃ、頼んだぞ。お前が友人で良かった。これも持っていてくれ」 

P「なんだこの封筒」 

プロ「書類だよ。それじゃあな」


77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 01:33:27 :P64/HAd60

泰葉の事務所 

泰葉「ただいま帰りました」 

プロ「お疲れ様。少しいいか?」 

泰葉「はい。構いませんよ」 

プロ「…アイドルになることに後悔はないんだよな?」 

泰葉「はい。ありません。例え茨の道だとしても私が初めて決めた道ですから」 

プロ「そうか。それじゃ、荷物持って車に乗れ」 

泰葉「は、はい」


78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 01:36:48 :P64/HAd60

車内 
泰葉(どこに向かってるんだろう…?) 

プロ「着いた。そこの扉をノックして中にいる男に話しかけろ。そいつがきっとお前をアイドルでもシンデレラにでもなんでもしてくれる」 

泰葉「は、はい。男の人ですね。それじゃ、行ってきます」バタンッ 

プロ「あぁ、さよなら」 

プロ(いつかは、俺の手を離れるとは思ってたが、まさか今日とはな…) 

プロ「さてと、俺はこれからオーディションに顔でも出すかな…」ブロロロロ


79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 01:42:44 :P64/HAd60

事務所 

コンコン 

泰葉「あの…失礼します?」 

P「こんにちは。岡崎さんですね。この間はどうも」 

泰葉「あ、この間はどうもありがとうございました」ペコリ 

泰葉(この人が私を人形から変えてくれる人…?) 

P「あいつから話は聞いた。ようこそウチの事務所へ」 

泰葉「え?移籍したってことですか?」 

泰葉(こんな短時間で?) 

P「あぁ、そういうことだよ。岡崎さんの元プロデューサーが尽力してくれたおかげでね」 

P(あ、そう言えば内緒の予定だった…。しかし、凄い力技だよなぁ。) 

泰葉「そうなんですか…」


80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 01:44:57 :P64/HAd60

P「だから――」 

卯月「お疲れさ―あ、泰葉ちゃん!何してるの?」 

泰葉「あ、えと、そのなんていうのかな…」 

P「新しく入ったんだよ。ウチの事務所に」 

泰葉「こ、これからもよろしくね」 

卯月「うわー、やっぱり可愛いなぁ泰葉ちゃんっ!」 

泰葉「えーと、新しいプロデューサーさん」 

P「ん?なんだい?」 

泰葉「私は、あなたを信じれば夢を叶えることが出来ますか?」 

P「それは岡崎さん次第ですね。ただ、俺はその手伝いはするよ」 

泰葉「そうですか。なら私は…プロデューサーさんを信じます。だから夢を見させて下さいねっ」ニコッ


81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/18 01:47:20 :P64/HAd60

終わり。もう、ほぼ古典とか関係なくなってるけど、一応使ったもの。 
『ついに行く 道とはかねて 聞きしかど 昨日今日とは 思はざりしを』 
古今和歌集 在原業平です。


元スレ
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1363529214