2:2012/09/09(日) 11:51:08.53 :tg90yfvR0

響「はいさーい!」 

春香「あ、響ちゃん、おはよー」 

小鳥「おはよう、響ちゃん」 

響「おはようさー、春香、ぴよ子、ってプロデューサーは、まだ来てないのか?」 

小鳥「あ、プロデューサさんは今、やよいちゃんのお迎えに行ってて、そろそろ帰ってくるはずなんだけど…」 

響「そっかぁ」 

春香「響ちゃん、このあとお仕事?」 

響「うん、プロデューサーと一緒にTV局で打ち合わせなんだ。春香は?」 

春香「私はこのあとレッスン、あ、響ちゃん、クッキー焼いてきたんだけど食べる?」 

響「もちろん食べるぞ!春香の手作りクッキーは美味しいからな!」 

春香「ありがとう、ところで響ちゃん」 

響「ん?なに?」 

春香「あなたは、だあれ?」 

響「へ?」


3:2012/09/09(日) 11:52:10.70 :tg90yfvR0

響「えっと…だれって…自分のことか?」 

春香「そうだよ?」 

響「いや、じ、自分は響、我那覇響だぞ?春香、さっき自分の名前呼んだじゃないか」 

春香「やだなぁ響ちゃん、響ちゃんが響ちゃんだってのはわかってるよ~」 

響「え?じゃ、なんで今…」 

春香「も~、そういうことじゃなくてね響ちゃん、私はあなたは、だあれ?って聞いてるの」 

響「は?」 

春香「だから、あなたは、だあれ?」 

響「は、春香…自分をからかってるのか?」


4:2012/09/09(日) 11:53:46.25 :tg90yfvR0

春香「からかってなんかないよ響ちゃん、ただ、私はあなたは、だあれ?って聞いてるだけだよ?」 

響「あ、あのさ春香、質問に対して質問で返すのはあれだけど、自分も聞いていいかな?」 

春香「なに、響ちゃん?」 

響「春香は自分のこと誰だと思ってるんだ?」 

春香「え?誰だと思ってるって…響ちゃんでしょ?我那覇響ちゃん」 

響「そうだぞ、さっきも言ったけど自分は我那覇響だぞ!ちゃんとわかってるじゃないか春香」 

春香「も~響ちゃん、変なこと聞かないでよ~、あ、もしかして私のことからかってる?」 

響「か、からかってなんかないぞ!先に春香が変なこと聞くから…」 

春香「それだったらいいんだけど、それじゃ響ちゃん、私の質問に戻っていいかな?」 

響「…え?」 

春香「あなたは、だあれ?」 

響「…」


5:2012/09/09(日) 11:55:10.92 :tg90yfvR0

響「いや、あの、だから…」 

―――ガチャッ 

P「戻りました~」 

やよい「ただいまです~」 

小鳥「おかえりなさい、プロデューサーさん、やよいちゃん」 

春香「あ、おかえりなさ~い」 

響「…お、おかえりだぞ」 

P「お、響、もう来てたのか、って春香、お前、そろそろレッスンの時間じゃないか?」 

春香「え…うわっ、も、もうこんな時間!それじゃお仕事頑張ってね、響ちゃん!」スクッ 

響「う、うん、頑張ってくるぞ、春香もレッスン頑張って…」 

春香「うん、じゃ、いってきまーす!」ガチャッバタンッ 

P「まったく…あ~響、ちょっと書類の準備するから、もう少し待っててくれ」 

響「うん、わかったぞ」


6:2012/09/09(日) 11:57:11.61 :tg90yfvR0

やよい「響さん、これからお仕事ですか?」 

響「うん、プロデューサーとTV局で打ち合わせさぁ」 

やよい「そうなんですかー、あ、そうそう響さん」 

響(さっきの春香、なんだったんだろう) 

やよい「今日、お料理さしすせその収録だったんですけど、すっごくたいへんだったんですよぉ」 

響(いきなり、あなたは、だあれ?なんて聞いてきたけど…) 

やよい「スタッフさんがお塩とお砂糖の容器を入れまちがえちゃって…」 

響(やっぱり自分、からかわれたのかなぁ) 

やよい「途中で味見して気が付いたから良かったんですけどって響さん、聞いてますかぁ?」 

響「え、あ、ご、ごめんやよい、ちょっと考えごとしてて…」 

やよい「なにか心配ごとですか?」 

響「い、いや、今日の打ち合わせのこと考えてただけさぁ」


7:2012/09/09(日) 11:58:53.20 :tg90yfvR0

やよい「そうなんですかー、私、なにか響さんが困ってることでもあるのかなーって思っちゃいました」 

響「そ、そんなわけないさぁ、自分はいつも通り元気いっぱいだぞ!」 

やよい「うっうー、なら良かったですー」 

響「え~と、それでやよいの話はスタッフさんが調味料の容器入れ間違えちゃったんだっけ?」 

やよい「はい、途中で味見して気が付いたから良かったんですけど、あのまま最後まで作ってたら大変なことになっちゃいました!」 

響「うわっ、それは酷いぞ、もし途中で気が付かなかったら最初から撮り直しだったかもしれないぞ」 

やよい「そうなんですよぉ、あ、ところで響さん」 

響「なに?」 

やよい「あなたは、だあれ?」 

響「…え!?」 


8:2012/09/09(日) 12:02:06.71 :tg90yfvR0

響「あ、あの、それって、さっき春香も…」 

P「響ー、待たせてごめんな、準備出来たから行こうか」 

響「あ、うん、わかったぞ…」 

やよい「プロデューサー、準備終ったんですね。響さん、お仕事頑張ってくださいねー」 

響「が、頑張ってくるぞ…」 

P「それじゃ、行ってきまーす」ガチャッ 

響「…いってきまーす」 

やよい「いってらっしゃーい」


9:2012/09/09(日) 12:03:54.95 :tg90yfvR0

―――― 
――― 
―― 

P「ふう、打ち合わせは終ったけど、ちょっと遅くなっちゃったな。どうする響、なにか食べてから帰るか?」 

響「…」 

P「響?」 

響「え、あ、なにプロデューサー?」 

P「どうした響?打ち合わせのときもなんか上の空って感じだけど、何かあったか?」 

響「…」 

P「響?」 

響「…あ、あのさプロデューサー、ちょっと聞いていいかな?」 

P「ん、なんだ?」 

響「自分って……だれなのかな?」 

P「はぁ?」


10:2012/09/09(日) 12:09:58.25 :tg90yfvR0

響「だから、自分って、だれなのかなって…」 

P「え~と、ちょっと待て…自分ってのは響のことか?」 

響「うん…」 

P「いやいや、それって自分は響だってわかってるってことだろ?なのに、なんで自分はだれ?なんて聞くんだ?」 

響「そうなんだけど…自分のことを自分だってわかってるのはずなのに自分はだれ?って思ったら…」 

P「は?なんだそれ、自分は自分なのに自分は誰って…意味がわからん…」 

響「自分もわからないから聞いてるんだぞ…」 

P「んん?と、兎に角だ、響は響であってそれ以外の何者でもない、響は響!それでいいんじゃないか?」 

響「そ、そうだよね、自分は響だよね!それ以外の誰でもないよね?」 

P「当たり前だろ」 

響「よ、良かったぞ、なんか安心したらお腹すいたぞ」 

P「よし、じゃ、なにか食ってから帰るかぁ」


11:2012/09/09(日) 12:25:38.94 :tg90yfvR0

―――― 
――― 
―― 
P「それじゃ、明日は真とダンスレッスンだから事務所に13:00集合な」 

響「うん、わかったぞ、13:00に事務所だね」 

P「あ~、それと俺は明日、春香の撮影に付き添わないといけないんでレッスンスタジオには真と2人で行ってくれ」 

響「了解だぞ!」 

P「それじゃ、夜更かししないで早めに寝ろよ」 

響「わかってるぞ、あ、プロデューサー、送ってくれてありがとね、それじゃ、おやすみ~」 

P「おう、おやすみー」 

――ブロロロロ… 

響「ふぅ、今日はなんか疲れたぞ…」 

――カチャカチャカチャ、ガチャッ 

響「みんなー、ただいまー、帰ったぞー」 

―――シーン…


12:2012/09/09(日) 12:26:44.14 :tg90yfvR0

響「…あ、そういや、いぬ美たちは検診で明後日まで獣医さんのとこだっけ…」 

―――シーン… 

響「……お風呂入って早めに寝よっと…」 

――キュッキュッ、ジャー 

響(そういえば、なんで春香とやよい、あんなこと聞いてきたんだろ…) 

響「鏡…?」 

『あなたは、だあれ?』 

響「…あなたは、だあれ?」 

響「……」 

―――ゾクッ 

響「…っ!な、なに考えてるんだ自分、自分は自分じゃないか…プロデューサーにだってそう言われたし…」 

響「……でも……自分だけど自分じゃない誰か…か…」 

――ジャー…


13:2012/09/09(日) 12:29:54.31 :tg90yfvR0

翌日 事務所 

響(う~、あれからまた考え始めちゃって、なんかあまり眠れなかったぞ…) 

響(自分は自分だってわかってるのに…) 

響(なんで、昨日、春香たちは自分のことを、あなたは、だあれ?なんて聞いてきたんだろ…) 

「………き…」 

響(自分のことを知ってるのに、自分は誰って聞かれた…) 

「…びき…」 

響(自分は自分のことを自分だってわかってる…相手も自分だって知ってる…) 

「…ひびき…」 

響(自分…だけど自分のことじゃないのかな?…それとも自分じゃない誰かのことなのかな?) 

「響!!」 

響「え、あ、はいさーい!って、真?」 

真「響、どうしたの?僕、さっきからずっと呼んでるのに上の空で…」 

響「ご、ごめんだぞ、ちょっと考えごとしてて…」


14:2012/09/09(日) 12:37:13.15 :tg90yfvR0

真「響が考えごと?なんかめずらしいね、今日、雨でも降るのかな?」チラッ 

響「ひどいぞ真!自分だって考えることくらいあるぞ!」 

真「あはは、ごめんごめん、で、なに考えてたの?悩み事?もし僕で良かったら聞くよ?」 

響「う~ん……悩みごと…なのかなぁ…」 

真「違うの?」 

響「ん~…あのさ、真、ちょっと聞いてもいいかな?」 

真「なに?」 

響「真……あなたは、だあれ?」 

真「は?」 

響「だから、あなたは、だあれ?」 

真「え~とさ響、それは僕のことを聞いてるの?」 

響「そうだぞ」 

真「え、いや、ちょっと待って、響は僕のこと知ってるよね?」 


15:2012/09/09(日) 12:38:15.84 :tg90yfvR0

響「あたりまえだぞ、真のことを知らないわけないじゃないか」 

真「え?じゃあ、なんで僕にあなたは、だあれ?なんて聞くの?」 

響「それがわからないから悩んでるんだぞ…」 

真「えっと、ごめん響、僕、なにがなんだかさんぱりなんだけど…」 

響「昨日、春香とやよいに聞かれたんさぁ、今みたいにあなたは、だあれ?って…」 

真「春香とやよいに?」 

響「うん、それで自分もさっきの真みたいに返したんだけど、それでもあなたは、だあれって聞かれたんだぞ…」 

真「響のことを響だって知ってるのに、響に対してあなたは、だあれってなんか変な話だね」 

響「でしょ?それで、自分なのに自分じゃない誰かって何?って考え始めたら止まらなくなっちゃって…」 

真「う~ん…自分は自分、だけど聞かれてるのは自分じゃない自分のこと…自分以外の誰か…でもそれは自分で…」 


16:2012/09/09(日) 12:40:21.24 :tg90yfvR0

響「……」 

真「……」 

prrrrr…prrrr… 

響・真「!」ビクッ 

小鳥「はい、765プロ……あ、プロデューサーさん、お疲れ様です……」 

真「…はは、なんか考えると、どんどん訳がわからなくなってくるね…」 

響「そうなんだぞ、それでどんどん嫌な気分になってくるんだ…」 

響・真「……」 

真「これ以上、考えててもしょうがないし、ちょっとレッスンの時間には早いけど、もう行っとこうか?」スクッ 

響「そうだな、変なこと考えたら頭痛くなってきちゃったし、体動かしてスッキリしよう!」スクッ 

真「それじゃ小鳥さん、僕たちレッスン行ってきますねー」 

響「ぴよ子~、いってくるぞー」 

小鳥「…はい……はい…」フリフリ


17:2012/09/09(日) 12:58:55.05 :tg90yfvR0

―――― 
――― 
―― 

真「さ、流石に2時間通しでのレッスンはきつかったね…」 

響「なんかフラフラするぞ~」 

真「これからどうする?なにか食べて帰ろっか?」 

響「う~、自分、昨日あんまり寝てないせいか、なんかクラクラしてきたから、また今度にするぞ…」 

真「だ、大丈夫、響?送ろうか?」 

響「う~、まだ1人で歩いて帰れるだけの体力はあるから大丈夫だぞ…」 

真「そっか、それじゃ響、また明日ね~」フリフリ 

響「うん、また明日~」フリフリ 

響「はぁ…早く帰って寝るぞ…」スタスタスタ


19:2012/09/09(日) 13:02:28.64 :tg90yfvR0

prrrr…prrrr… 

響「ん?なにか鳴ってるぞ…」 

prrrrr…prrrr… 

響「あ、自分の携帯か!」ゴソゴソ 

響「え~と…やよいから?なんかめずらしいなぁ」ピッ 

響「はいさーい、やよいー!」 

やよい『……』 

響「あれ?もしもーし、やよいー」 

やよい『……』 

響「おーい、やよいー、どうしたんさぁ?」 

やよい『……やよいって私ですか?』 

響「へ?や、やよい、なに言って…」 

やよい『やよいって誰ですか?』


27:2012/09/09(日) 19:20:32.13 :tg90yfvR0

響「やよい、どうしたんだ?」 

やよい『さっき伊織ちゃんにも電話したんです、そしたら伊織ちゃんもやよいって言うんです』 

響「…」 

やよい『私は私なのに、なんでやよいって言うんですか?』 

響「…だって、私ってやよいのことでしょ?」 

やよい『私がやよい?…なに言ってるですか響さん、私がやよいですよ!』 

響「いや、あの、やよい、ちょっと落ち着いて…」 

やよい『あれ?でも私は私だし……だけど私はやよいで…あれ?やよいは私で私が私?…』 

響「や、やよい…」 

やよい『……』 

響「あの、やよい…」 

やよい『響さん、……私って誰でしたっけ?』 

響「っ!……だ、誰って…やよいはやよいじゃないのか?」 

『……』 

響「やよい?おーい、やよい~」 

『……』 


28:2012/09/09(日) 19:21:41.88 :tg90yfvR0

響「き、きれちゃったぞ…やよい、どうしちゃったんだろ…なんか凄く変だったぞ…」 

響「そうだ、こっちから掛け直して…」ピッピッ 

『この電話は電源が切れているか通話が出来ないところに…』 

響「つ、繋がらないぞ…あ、伊織に掛けたっていってたから伊織に…」ピッピッ 

prrrr…prrrr… 

『留守番電話サービスセンターに接続…』 

響「い、伊織も駄目か…え~と、あとは……え~と…あ、そうだプロデューサーに…」ピッピッ 

prrrr…prrrr… 

響「お願いだぞプロデューサー、出て…」 

prrrr… 

P『もしもし?』 

響「ぷ、プロデューサー!?やよいが、やよいが大変なんだ!」 


29:2012/09/09(日) 19:23:22.15 :tg90yfvR0

P『響か?やよいが大変って、もしかして響のとこにもやよいから電話があったのか?』 

響「そ、そうだぞ、やよいから凄く変な電話が掛かってきて、それで…」 

P『少し落ち着け、さっき伊織からもやよいが変って連絡があってな、今、やよいの家に向かってるところだ』 

響「そっか…もう凄く変な電話でやよいなのにやよいじゃないとか、私は誰とか言い出して…」 

P『伊織から聞いたのと同じ内容だな、それで響、その件でちょっと聞きたいことがあるんだが…』 

響「え?自分に?」 

P『ああ、昨日、響も似たようなこと俺に聞いたろ?自分は誰って、それ他の誰かにも聞いたのか?』 

響「あ、それ聞いたっていうか、ほんとは聞かれたんだぞ、春香とやよいから『あなたは、だあれ?』って…」 

P『春香とやよいに聞かれた…そうかわかった…あ、やよいの家に着いたから、一度、電話きるぞ』 

響「じ、自分はどうしたらいいんだ?」 

P『とりあえず、こっちのことは俺に任せてくれればいいから、響も心配だろうけどそのまま真っ直ぐ家に帰ってくれ、じゃ、またあとでな』 

響「わ、わかったぞ…やよいのこと頼んだぞ!」ピッ 


30:2012/09/09(日) 19:36:39.65 :tg90yfvR0

―――― 
――― 
―― 
響「とりあえず家には帰ってきたけど、プロデューサーから連絡ないし、やよい大丈夫だったのかなぁ、心配だぞ…」 

ピンポーン… 

響「ん?誰か来たぞ…あ、もしかしてプロデューサーかな?」 

ピンポーン… 

響「はーい、え~と、どちら様ですか~?」 

『あ、響ちゃん、私』 

響「え!?春香?ど、どうしたんだ、こんな時間に」 

春香『うん、ちょっと響ちゃんとお話したいことがあって…あ、ここ開けてもらっていいかな?』 

響「う、うん、ちょっと待ってね」カチャカチャ


31:2012/09/09(日) 19:37:59.55 :tg90yfvR0

春香「ごめんね響ちゃん、こんな時間に…」 

響「別に自分はいいけど…春香、帰りは大丈夫なのか?家遠いんじゃなかったっけ?」 

春香「あ、今日は千早ちゃんの家に泊めて貰う約束してるから大丈夫だよ」 

響「そうなのか、と、とりあえず上がって」 

春香「うん、おじゃましまーす」 

響「そういや春香、やよいから変な電話が掛かってこなかったか?」 

春香「やよいから?」 

響「うん、さっき自分のとこに掛かってきたんだけど、なんか凄く変な感じで…」 

春香「……」 

響「伊織のとこにも電話したみたいなんだけど、自分、心配になったからプロデューサーに連絡して、今、やよいの家に行ってもらってるんだ…」 

春香「へ~、そうなんだー、私のとこには掛かってきてないかなぁ」 


32:2012/09/09(日) 19:38:48.60 :tg90yfvR0

響「そうか…じゃあ自分と伊織だけにしか掛かってきてないのかな…」 

春香「どうなんだろうね」 

響「そういや昨日、春香も自分に変なこと聞いてきたけど、あれってもしかしてやよいから聞いたのか?」 

春香「変なことって?」 

響「ほら、あなたは、だあれ?って聞いてきたじゃないか…」 

春香「…」


33:2012/09/09(日) 19:46:56.17 :tg90yfvR0

響「あれさ、春香がレッスンに行ったあと、やよいからも同じこと言われたんだよね」 

響「だからもしかした春香が先に、やよいに聞いてたのかなぁって思ったんだけど…」 

春香「え~、そんなのどっちが先に言ったかなんて覚えてないよ~」 

響「そ、そうなのか…そういえば春香、さっき自分に話しがあるとか言ってたけど、なんなんだ?」 

春香「あ、そうそう、それなんだけど…」 

響「うん」 

春香「響ちゃん…あなたは、だあれ?」ニコニコ 

響「……」


34:2012/09/09(日) 19:53:42.53 :tg90yfvR0

春香「昨日、途中でレッスン行くことになっちゃたから響ちゃんが誰かって聞けなかったでしょ?」ニコニコ 

春香「あれからずっと響ちゃんは誰なのかなぁって気になっちゃってて…」ニコニコ 

春香「今日、事務所に行ければ良かったんだけど、ちょっと用事があって行けなかったから…」ニコニコ 

春香「だから、今、聞きにきたんだけど」ニコニコ 

春香「響ちゃん、あなたは、だあれ?」ニコニコ 

響「……」 

春香「ねぇねぇ響ちゃーん、あなたは、だあれ?早く私に教えて?」ニコニコ 

響「……あ、あの春香…」 

春香「なぁに?」ニコニコ 


35:2012/09/09(日) 19:54:37.90 :tg90yfvR0

響「…じ、自分…昨日も言ったけど…」 

春香「うん」ニコニコ 

響「……自分は…やっぱり自分だぞ…」 

春香「…」 

響「き、昨日、春香に言われて自分でも少し考えたんだけど…」 

春香「……それは…」 

響「やっぱり自分は自分って答えしかd…」 

春香「それは昨日も聞いたっ!!」バンッ 

響「…っ」ビクッ


36:2012/09/09(日) 19:55:15.97 :tg90yfvR0

春香「なんで同じことしか言わないのかな…なんで同じことしか言えないのかな…」ブツブツ 

春香「響ちゃんが響ちゃんだってのは知ってるよ…でも、私が聞きたいのはそういうことじゃないの…」ブツブツ 

春香「私は響ちゃんが誰なのかって聞いてるの!」 

響「あ…あの…だから、それは…」 

春香「なに?自分は自分だって、また言うの?」 

春香「自分は響だって、また言うの?」 

春香「またそうやって同じこと何度も何度も何度も何度も言い続けるの?」 

響「…」


37:2012/09/09(日) 20:14:19.20 :tg90yfvR0

春香「響ちゃんが響ちゃんだって、なんでそう思うの?」 

春香「自分は自分だって、どうしてわかるの?」 

春香「どうして自分は響だって、なんで言えるの!」 

春香「私だって、そんなことはわかってたよ!」 

響「…は、春香ぁ…じ、自分…自分は…」ヒックヒック… 

春香「響ちゃん、なんで泣いてるの?私はただ、あなたは、だあれ?って聞いてるだけだよ?」 

響「…」ヒックヒック… 

春香「お願い響ちゃん、いじわるしないで私に教えて?響ちゃん…あなたは、だあれ?」 

響「うっ…うっ…」ヒックヒック 

春香「響ちゃんも答えられないの?響ちゃんも自分が誰だかわからないの?響ちゃんも同じなの?響ちゃんも一緒なの?」 

響「うっ…うっ…自分はぁ…自分はぁ…」ヒックヒック… 

春香「ねぇ、響ちゃん!答えt」 

P「春香っ!」 

春香「っ!」クルッ 

響「…ぷ、ぷろぉでゅぅざぁ~」ダッ 


38:2012/09/09(日) 20:23:35.19 :tg90yfvR0

P「響、どうした大丈夫か?」 

響「…うっう…プロデューサー…ヒック…プロデューサー…ヒック…」ギュウッ 

春香「なんでここに、プロデューサーさんがいるんですか…」 

P「…響の様子を見にきたんだよ…それよりも春香、お前こそ、なんでここに…」 

春香「ここに?ここにってなんですか?響ちゃんの家にってことですか?」 

春香「私が響ちゃんの家に居ちゃいけないんですか?響ちゃんの家に遊びにきちゃいけないんですか?」 

P「…」 

春香「わかりました帰ります…響ちゃん、また明日ね」スクッ 

響「…ヒック……ヒック…」 

P「待て春香…ちょっと聞きたいことがある…」 

春香「…なんですか?私は話すことなんてないですよ?」 

P「春香…お前、今日どこに行ってたんだ?」


39:2012/09/09(日) 20:24:16.19 :tg90yfvR0

春香「…」 

P「春香、今日はグラビア撮影の予定だったよな?なのに、なんで来なかったんだ?」 

春香「…」 

P「スタッフさんに謝って、なんとか別の日にしてもらったけど…これがTVの収録だったら、もっと大変なことになってたぞ?」 

春香「…」 

P「春香!聞いてるのか!」 

春香「だって…」 

P「…?」 

春香「だって、教えてくれないんだもん…」 

P「春香…?」


40:2012/09/09(日) 20:28:40.59 :tg90yfvR0

春香「ずっと同じことしか言わないんですよ?」 

春香「私が毎日毎日毎日毎日毎日…」 

春香「何度も何度も何度も何度も聞いてるのに…」 

春香「ずっと…ずっと同じことしか言わないんですよ?」 

P「…」 

響「…」ヒックヒック… 

春香「響ちゃんと一緒…響ちゃんと同じ…何度聞いても私は私って…私…それは知ってるよって何度も言ってるのに…それでも同じことしか教えてくれないんですよ?」 

P「…春香…お前、もしかして…」 

春香「だから今日は行って聞いて来たんです、もしかしたら事務所では言い難いのかなって思ったから…」 

P「やよいの家に行ったんだな…」 

響「…っ!」ヒックヒック… 

春香「でも…やよい教えてくれなかったんです…わざわざ私がお家まで行って聞いたのにですよ?事務所では言い辛いと思ってお家まで行ったあげたのにですよ?」 

P「……」


41:2012/09/09(日) 21:08:07.49 :tg90yfvR0

春香「けど、今日は時間がいっぱいあったから、私、何度も何度も聞いたんです…やよいがずっとずっとずっとずっとずっと同じことを言っても、私、聞いたんです」 

春香「あなたは、だあれ?って…」 

P「…」 

響「…」ギュゥゥ 

春香「…そしたらやよい…今度は私は誰?って聞いてきたんです…」 

P「…っ!」 

春香「聞いてるのは私なのに、それなのに、やよいは私に聞いてきたんです…」 

春香「私がそれを知りたいのに…私がそれを聞いてるのに…なのに今度はやよいが、私に聞いてきたんですよ?」 

春香「私もそれが知りたかった…私もそれがわからなくなったから聞いたのに…」 

P「春香…」 

響「…」 

春香「それを今度は私に聞くって酷いと思いませんか?」 


42:2012/09/09(日) 21:10:41.53 :tg90yfvR0

P「そ、それは…」 

春香「もうやよいは私に教えてくれない…私と同じになっちゃったから、やよいじゃ私の知りたいことを教えてくれない…だから…」 

P「…だから今度は響に聞きにきたのか?」 

春香「そうです…」 

春香「昨日、響ちゃんに聞いたら教えてもらえなかったから、だから今日なら教えてもらえるかなって思って…」 

春香「でも…響ちゃんもやよいと一緒…何度聞いても同じことばかり…自分は自分…響は響…」 

P「…」 

春香「なんで誰も教えてくれないの?なんでみんな同じことばかり言うの?私がわからなくなっちゃたから、だからみんなに聞いてるのに…なのに、なんで…」ポロポロ… 

P「春香…」 

春香「プロデューサーさん…プロデューサーさんならわかりますか?私が知りたいこと…私がわからなくなっちゃったこと…プロデューサーさんは教えてくれますか?」ポロポロ 

P「…」 

春香「教えて下さい、プロデューサーさん…あなたは、だあれ?プロデューサーさん…私は…私は…だあれ?」ポロポロ 


44:2012/09/09(日) 21:33:42.71 :tg90yfvR0

都内 病院 

P「……はい、それでは失礼します」ペコリ 

――バタンッ 

響「プロデューサー…春香は?」 

P「今は薬で眠ってる」 

響「そうか…それで春香は良くなるの?」 

P「今はまだなんとも言えないそうだ…」 

響「…なんとも言えない?」 

P「うん、先生が言うには、あの手の病気はいつ治るかとかどこまで治るかとか良くわからないみたいなんだ」 

響「もう…元には戻らないってこと?」 

P「いや、普通の病気と違って心の問題だろ?だから本人の気持ち次第っていう部分が強くて、一概に全治○○ってことが言えないんだよ」 

響「そ、それじゃいつかは良くなるんだね?」 

P「ああ、春香なら絶対に良くなって帰ってくるよ」 

響「よ、良かったぞ…」


45:2012/09/09(日) 22:05:28.93 :tg90yfvR0

響「でも…なんで春香、あんなこと言い出したんだろうね…」 

P「それもさっき先生に聞いてみたんだが、どうやら一種の自己催眠のような状態に陥ってるんじゃないかって話しなんだよな」 

響「自己催眠?」 

P「ああ、いつ、どこで、なにがきっかけになったのかはわからないけど、春香は自分に対して私は誰?って問いかけるようになっちゃったんだ」 

P「そしてそれを春香ずっと自分に問いかけて、その内、ほんとに自分が誰だかわからなくなっちゃったんだな」 

P「自分で考えても、もう自分のことはわからない、自分で考えてもわからないなら他の人に聞くしかない」 

P「だから響ややよいにあんなことを聞いてきたってわけなんだよ」 

響「そ、そうなのか…じ、自分も春香に聞かれたあとちょっと考えちゃったから、なんか怖いことだってことは少しはわかるぞ」 

P「響でも考えることがあるんだな…」 

響「うがぁぁぁ、酷いぞプロデューサー!真にも言われたけど自分だって考えることくらいあるぞ!」 

P「悪い悪い、あ、そうだ響、お前もしばらくはカウンセリング受けることになるからな?」 

響「自分も?」


46:2012/09/09(日) 22:07:34.10 :tg90yfvR0

P「ああ、春香に言われたことによってなにかしら影響は出てるんだよ、さっき自分でも言ってたろ?、春香に言われたことを考えたって…」 

響「う、うん…」 

P「そういった小さな綻びから、人の心は簡単に崩れるんだってさ」 

響「そ、そうなのか?」 

P「もしかしたら春香だって、最初は響みたいにちょっと考えただけかもしれないだろ?」 

響「そうかもしれないね…」 

P「最初は小さな疑問でもそれを毎日毎日考えるようになったら、それはもう小さなことじゃないだろ?」 

響「う、うん…」 

P「だから念のため、カウンセリングを受けるんだよ」 

響「わかったぞ」 

P「あ、ちなみに俺も受けるけどな」 

響「プロデューサーも?」 

P「ああ、少しの時間とはいえ関わってるからな……それに俺…あんまメンタル強くないし…」 

響「打たれ弱かったのか?」 

P「多少な…多少…」


47:2012/09/09(日) 22:45:57.65 :tg90yfvR0

P「しかし、こう言ってはあれだけど…春香ややよい以外に俺や響だけで収まって良かったよ…これが事務所のみんなに広がってたら、ちょっと想像するのが怖いな…」 

響「え?春香とやよい以外はプロデューサーと自分だけ?」 

P[ああ、病院に着いたとき、いちを事務所のみんなに確認取ったんだ、春香ややよい、それに響からなにかおかしな話きかなかったかって…」 

P「あ、そういや伊織はやよいから話し聞いてたっけな…知ってるから連絡取らなかったが、あいつもカウンセリング受けさせないと…」 

響「あ、あのプロデューサー、それほんとにみんなに聞いたのか?」 

P「ん?ちゃんと全員に聞いたぞ?まぁ核心部分を話すとあれなんで多少はぼかしながらだったけど、誰も知らないって言ってたぞ?」 

響「プロデューサー…それ、おかしいぞ…」 

P「なにがだ?」 

響「あのさ、さっきプロデューサーが自分を馬鹿にしたとき、自分、真にも同じこと言われたって言ったでしょ…」 

P「ああ…」 

響「あれね、今日言われたんだぞ…春香に言われたことを考えてるときに…それでそのあと真に、そのことを相談したんだぞ!」 

P「ちょ、ちょっと待て、それじゃ真はこの話を知ってるってことか?」 

響「今日話したんだぞ!そんなすぐ忘れるわけないぞ!」 


48:2012/09/09(日) 22:47:18.02 :tg90yfvR0

prrrr…prrrr… 

『…はい、もしもし』 

「あ、雪歩?」 

雪歩『ま、真ちゃん?』 

真「ごめんね雪歩、こんな夜遅くに…今、大丈夫かな?」 

雪歩『う、うん、大丈夫だよ、どうしたの?』 

真「僕、雪歩に聞きたいことがあるんだけどさ…」 

雪歩『うん、なに?』 

真「あのさ雪歩…」 






「あなたは、だあれ?」 




終わり!


49:2012/09/09(日) 22:53:34.49 :tg90yfvR0

ふう、終った終った 

え~とお話のベースは洒落怖のゲシュタルト崩壊です 

ほんとは響が徐々に堕ちていく様を書こうかと思ったんだけど…愛ゆえか無理でした…

 
元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1347159033