P「ふいー……一息入れるか」ポリポリ

美希「お疲れ様、ハニー!」ヒョコ

P「美希じゃないか。来てたのか」

美希「ハニーに会いに来たの!一本ちょうだい」

P「ほらよ」

美希「ありがと♪ あ、そだ。ハニーに聞きたいことあったの」

P「何だ?」

美希「『ポッキーゲーム』ってなあに?」

P「!?」ゲホッ


2 :◆dzX3.Do/lI :2016/11/14(月) 00:24:16.25 :LTCAzSO0o

美希「どしたの?」

P「い、いや……美希、ポッキーゲーム知らないのか?」

美希「うん」

P(こ、この反応……知っててとぼけてる訳じゃなさそうだ)

P(14歳ならもう知ってて当然かと思ったけど)

美希「ね。びっくりしてるってことは、ハニーは知ってるんだよね?」

P「まあ……そうだな」

美希「どんなゲームなの?ミキ、教えて欲しいな」

P「あー、えー、そのだな」


3 :◆dzX3.Do/lI :2016/11/14(月) 00:24:46.71 :LTCAzSO0o

美希「何でそんな言い辛そうなの?」

P「いや。美希の歳なら、もう知ってるもんかと思ったからさ」

美希「……じゃあ、知ってなきゃおかしい事なんだ」

P(あ、やべ)

美希「ハニー、教えて!」

P「そんな喰いつくほどのことじゃ」

美希「覚えられることなら、何でも知っておきたいの!」

P(曇りの無い純粋な眼が辛い)


4 :◆dzX3.Do/lI :2016/11/14(月) 00:25:14.13 :LTCAzSO0o

P「えっと、ポッキーがあるだろ?」

美希「うん」

P「それを片方の人がこうやって口に咥えます」

美希「うん、うん」

P「反対側から、もう片方の人が食べます」

美希「へー。……え」

P「ふたりで一本のポッキーを端から食べていくのが、ポッキーゲームだ」

美希「どこまで、食べるの?」

P「どこまでも。ポッキーがなくなるまで」

美希「でもそれ、そのまま食べてったら」

P「うん、くっつくな」

美希「……そ、そうなんだ」カァー

P(なんかイケナイ事を教えてしまった気がする)


5 :◆dzX3.Do/lI :2016/11/14(月) 00:25:48.90 :LTCAzSO0o

美希「ハニーは、したことあるの?」

P「あるよ」

美希「……そうなんだ」

P「まあ、男相手だったけど」

美希「えぇ?!」

P「ちがうって!ポッキーゲームってのは、その。所謂パーティーゲームの一種なんだ」

美希「??」

P「みんなで集まってる時に何かの余興でやったり、罰ゲームだったり。そういうのでやることが多いんだ」

P「だからやってる本人よりも周りの人たちが楽しむゲームかな。やってる側は必死なんだけどなあ……」

美希「あ。じゃあハニーが男の人とやったのって」

P「大学生の時に飲み会の罰ゲームで、な。えらい目に遭った」

美希「そ、そうだよね!……よかったぁ」ホッ


6 :◆dzX3.Do/lI :2016/11/14(月) 00:27:44.58 :LTCAzSO0o

美希「なら、あんまりいいゲームじゃないんだね」

P「『やらされてる』時は、な」

美希「どういうこと?」

P「好きでもない相手とやるのはそりゃ疲れるよ」

P「けど好きだったり、やってみたいって思える人とだったら、いいゲームになるんじゃないかな」

美希「それって……同じ宿題やるのでも、好きなのと苦手なのとの違いみたいなカンジ?」

P「はは、宿題かあ。感じ方は似てるかもしれないな」

P「だから悪いばかりのものでもないよ。漫画とかドラマとかでも、恋人やカップルがやるゲームとして良く使われてるし」

P「お互い顔近づけることで、また新しい発見もあるかも知れないし、な」

美希「……そうなんだ」


7 :◆dzX3.Do/lI :2016/11/14(月) 00:29:08.52 :LTCAzSO0o

P「いずれにせよあんまり気軽にやるゲームではないかな。自分だけじゃなく相手がいてこそだし」

P「そのうち美希もやる時が来るかもしれないけど、その時は時と場合と相手を考えてやってくれよ」

美希「うん」

P「もう一本いるか?」

美希「ん、ありがと」

P「美味いけど一人で食べるにはちょっと量多いんだよなあ」ポリポリ

美希「―――」

P「どした?」


8 :◆dzX3.Do/lI :2016/11/14(月) 00:29:44.54 :LTCAzSO0o

美希「ん」

P「え」

美希「―――んっ」

P「あのう、美希さん。ポッキー咥えて何していらっしゃるのですか」

美希「ね、ハニー。ミキとポッキーゲーム、してほしいな」

P「……へ」

美希「ちょっと恥ずかしいけど気になるから。どんな気持ちになるのか、どんなものが見えるのか」

P「気軽にやるゲームじゃないって今言ったばかりじゃないか」

美希「誰とでもやるわけじゃないもん!こんなの友達にも、パパにもママにもお姉ちゃんにも聞けないし」

美希「それにミキは、ハニーとならしてみたいって思うから」

P「そうはいっても」

美希「……ハニーは、ミキとじゃダメ?」

P「うぐ」


9 :◆dzX3.Do/lI :2016/11/14(月) 00:30:10.64 :LTCAzSO0o

P(断り切れなかった……)

美希「えっと。どっちから食べればいいの?」

P「好きな方でいいよ。チョコついてる方でいいんじゃないか」

美希「う、うん」

P「焦ってやろうとしなくてもいいんだぞ」

美希「だいじょぶ。ミキ、やるからには本気で頑張るから!」

P(ポッキーゲームに本気ってあるんだろうか)

美希「じゃ、じゃあ。―――お願いします」サク

P「―――」

美希「……ハニー?」

P「よ、よし。分かった、やるぞ!!」


10 :◆dzX3.Do/lI :2016/11/14(月) 00:31:28.30 :LTCAzSO0o

サク

美希「ひゃ」

P(うわっ……美希の顔、めっちゃ近い)

P(肌も綺麗だし、顔も整ってるし。目なんて見てたら吸い込まれそうだ)

P(髪も短くしたとき染め直したって聞いたけど、全然痛んでない)

P(首元見えるからかな。……なんか、良い匂いがする)


美希(うぅ……ハニーに見られてる)

美希(ライブやレッスンで目はよく合わせてるけど、こんなに近いのは初めてかも)

美希(ミキ、だいじょぶかな?変な顔、してないよね?)


11 :◆dzX3.Do/lI :2016/11/14(月) 00:32:07.90 :LTCAzSO0o

美希(―――あ。ハニーの目、ちょっと赤い)

美希(そういえばミキが来た時も、お仕事してたみたいだったし)

美希(ミキが学校行ってる時も、お休みの時も。ハニーはミキのために頑張ってくれてるんだよね)

美希(頑張りやさんの目……ちょっと、好きかも)


P「」ジー

美希「」ジー


12 :◆dzX3.Do/lI :2016/11/14(月) 00:33:12.46 :LTCAzSO0o

美希「ね、ハニー」

P「ん?」

美希「その。……あんまり見られてると、恥ずかしい」カー

P「あ。その、ごめん」

美希「えっと、それで……ずっとこのままなの?」

P「違うけど」

美希「?」

P(よ、よし。腹くくって、やるぞ!)

サク

美希「ふぁっ……!」

ポキ


13 :◆dzX3.Do/lI :2016/11/14(月) 00:33:56.31 :LTCAzSO0o

P「あ」

美希「あ」

P「折れたな」

美希「うん」

P(た、助かったああああ)

美希(……何にもできないまま終わっちゃった)

P「折れちゃったし、今回は美希の負けだな」

美希「え。これ、勝ち負けあるの?」

P「先に顔を離したり、食べ折っちゃったりしたら負けなんだ」

美希「むー……」

P「まあ初めてだったらこんなもんだよ。始めてすぐ折れるなんてよくあることだしあんま気にすんなって」


14 :◆dzX3.Do/lI :2016/11/14(月) 00:35:02.46 :LTCAzSO0o

美希「ハニー、もう一回やろ!」

P「!?」

美希「勝ち負けがあるなんて聞いてないもん!後から言うのはズルいって思うな」

P「何でちょっとムキになってるの?」

美希「なってないもん。次は、次こそはミキが勝つから!」

P(もう一回かあ)

美希(ハニーの顔ばっかり見ちゃって、びっくりして何にもできなかった)

美希(今度はちゃんとしなきゃ!)


15 :◆dzX3.Do/lI :2016/11/14(月) 00:36:12.18 :LTCAzSO0o

美希「さっきはミキが食べてたから、今度はハニーの番なの」

P「わかった」

美希「それじゃあ、いくね」サク

P(こうやって来るのを待つのってなんか恥ずかしいな)

サクサク

P「うおっ!?」ポキ

美希「あ!」

P「……折れた」

美希「やたっ、今度はミキの勝ちなの!」

P(すっごいいい笑顔)


16 :◆dzX3.Do/lI :2016/11/14(月) 00:41:24.02 :LTCAzSO0o

P「まさか美希の方から来るとはなあ、びっくりしたよ」

美希「それじゃもう一回ね」

P「えっまだやるの?」

美希「さっきので同点でしょ?次勝った方が勝ちなの」

P(なんか当初とは趣旨が変わってきてる気がする)

美希「今度はミキから食べるね。はい、どーぞ」

P(……あんまり長引かせちゃダメだな)


ポキ

美希「あー!今わざと折ったの!」

P(即見抜かれた)

美希「テキトーにやっちゃ、や!」


17 :◆dzX3.Do/lI :2016/11/14(月) 00:43:31.00 :LTCAzSO0o

美希「今のなしね、はい!」

P「……あの、美希さん。コレ、ポッキーゲームだよ?」

美希「うん」

P「続けていいの?」

美希「だいじょぶ。だってハニーとだもん!」

P「」ブワッ

美希「え、え?どしたの?」

P「いや……思わず目から汗が」

美希「???」

P「分かった、美希。こうなったら俺もとことんやってやる!!」


18 :◆dzX3.Do/lI :2016/11/14(月) 00:44:23.28 :LTCAzSO0o

ポキ

美希「あっ」

P「よっしゃ、俺の勝ち!」

美希「むー!次は負けないの!」


サクサク サクサク

P(あ、あと……)

美希(ちょっと……)

ペキ

P「あ、あー!」

美希「やたっ!!ミキの勝ちー!」

P「くっそ、もう一回だ!」


美希「はい、ハニー。あーん」

P「あーん」モグ

美希「じゃ、いくね」

P「はいスタート」モグモグモグ

美希「あ、あー!先に食べちゃダメなのー!!」


―――――――――


19 :◆dzX3.Do/lI :2016/11/14(月) 00:45:55.27 :LTCAzSO0o

―――――――――


P「あ」

美希「どしたの?」

P「ポッキー無くなった」

美希「ホントだ」

P「ここまでにしておこうか。あんまり食べ過ぎてもな」

美希「はーい」

P「俺が12回で、美希が13回か」

美希「ふっふっふ……ミキの勝ちなの」

P「いやいやいや、奇数だから。まだ勝負ついてないだろ」

美希「ん。またやろうね!」


20 :◆dzX3.Do/lI :2016/11/14(月) 00:46:41.84 :LTCAzSO0o

P「ほら、口のまわりチョコだらけになってるぞ」ゴシゴシ

美希「ん……ありがと。ハニーもチョコだら、け―――」

P「どした?」

美希(あれ?ポッキーゲームって……二人で一つのポッキー、食べるんだよね)

美希(ハニーが食べてるポッキーはミキが食べたポッキーで、ミキが食べたポッキーはハニーが食べたポッキーで)

美希(ライブやレッスンの時よりももっと近い距離で、ハニーの顔見て、ミキも見られて)

美希(ハニーの顔、ミキの顔にすごく近くて。顔も目も、口も近づいて―――)


21 :◆dzX3.Do/lI :2016/11/14(月) 00:47:14.50 :LTCAzSO0o

美希「…………――――~~~~~!!!」カー

P「どうした?」

美希「あ、あの!ミキ、今日はもう帰るね!!」

P「ああ。気を付けてな」

美希「は、ハニーも早く帰って寝てね!」

P「あ、そうだ。何か掴めたもの、あったか?ほら、何が見えるか気になるって言ってたから」

美希「へ!?えーっと、あの、その……」

P「??」

美希「えっと……ハニーの頑張り屋さんの目、格好良かったの!じゃ、またね!」

P「え、あ、うん。またなー」

<バタン! パタパタパタ……


22 :◆dzX3.Do/lI :2016/11/14(月) 00:48:10.90 :LTCAzSO0o

P「美希の奴、何あんな慌ててたんだろ……」カタ

P「―――」カタカタカタ

P「―――」カタカタカタ

P「………――――!!!!!」ガタッ


P「あれ……。俺、もしかして……えらい事してたんじゃ……?」カー



美希「もぉー!!ミキのバカバカ!」

美希「でもでも………ハニーもばかー!!!」



おしまい


23 :◆dzX3.Do/lI :2016/11/14(月) 00:53:49.45 :LTCAzSO0o

以上でおしまいです。ここまでありがとうございました。
ポッキーゲームを知らない美希を書いてみたかった。

美希はこの手の話題にはあまり耐性が無いのと、あと負けず嫌いでもあるので
勝ち負けに拘ったらポッキーゲームでもこうなるんじゃないかなあと思います。
口のまわりチョコまみれの美希可愛い。


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【SS速報VIP】美希「ポッキーゲームってなあに?」
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