ロジスティクスに劇的な変化をもたらしたコンテナは、大きな箱が革新的であったわけではありません。DSC_0091コンテナという箱を使った物流システムの構築が革新的であり、地球全体の物流に大きな変化をもたらしたのです。それは、やがて国際複合一貫輸送の体制確立につながっていくものでした。

話しは変わりますが、私が社会人になりたての頃は、見積書は複写式の手書きが当たり前の時代でした。そこにコピー機が導入され、つづいてファックスが仕事の進め方に変化をもたらしました。また、ワープロの登場によって、ワープロビジネス界から手書きの書類が徐々に姿を消していきました。やがてコンピューター、WEB、モバイルの普及・発達によるビジネスの革命が起きたのです。そのような変化に伴って、市場から退場せざるを得なくなる企業も数知れず。現代では、アマゾンに代表される通販が、他の小売業を圧迫あるいは駆逐する現実を、今私たちは目の当たりにしています。「革新」とは、常に「表と裏」とでもいうべき現象が伴うものです。

コンテナが普及する以前、貨物の積み下ろしは沖仲仕(いわゆるギャング)の人力に頼っていたということは前に書きました。そこにコンテナが登場するわけですが、港湾労働者の組合は、コンテナの導入に猛烈なアレルギー反応を示しました。DSC_0196自分たちの仕事がなくなってしまうことを恐れて、ストライキを繰り返し、必死になって交渉を重ね、中には腕力にまかせた暴力沙汰も起きたのだろうと思います。しかし、どれだけ逆らってもコンテナリゼーションという革命的な合理化は広まっていきました。組合の抵抗は、少しの時間稼ぎに過ぎなかったのです。