2016年07月24日

2016.7.23/パルコプロディース「BENT」 at 世田谷パブリックシアター

[作]マーティン・シャーマン
1979年 英初演

ドイツ・ナチスの同性愛者への迫害をモチーフにした作品。初演の翌年にブローウェイで上演。以後、現在まで世界各地で繰り返し上演されている人気作であり、日本での上演も多い。ウィキペディア英語版によれば、"BENT"  はヨーロッパのいくつかの国で使われる、「ホモセクシャル」を意味するスラングとのこと。また、この芝居の上演によりそれまでほとんど知られていなかったナチスによる同性愛者の弾圧に関する研究が進んだとのこと。
戯曲はナチスの蛮行の全容を明らかにするというよりも、極限状態に置かれた男たちの振る舞いにフォーカスを当てている。だからこそ多くの観客が感情移入できる、「泣ける」物語として人気が出たのであろう。個人的には好みじゃないが。
物語を通して、必ずしも必要とは思われないシーンや台詞のやり取りが多い気がする。収容所に連行される前のマックスと(元)ダンサーのシーンはもっとあっさり流すべきだし、公園でのマックスと叔父の会話などは、全く不要。テキストの出来は決して秀逸とは言えないと思う。演出は戯曲の要請に応じ、観客の注意を追い詰められたマックスやホルストの一挙一動に集めようと台詞の間をたっぷりとっていた。だが、全体としてもっとスピーディーに物語を展開させた方が緊張感のある締まった芝居になった気がする。


theatergoer_review at 20:50│Comments(0)TrackBack(0)

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