ロープを知る

The Official Blog of Model Ship Builder's Club "The ROPE"

DSCF1706x


9月は、大型の台風21号、24号と北海道胆振地方を襲った震度7の地震で西日本と北海道は大きな被害を受けましたが、札幌と大阪府岬町から教室に参加している受講生には幸いにも被害はなかったそうです。

授業の前半では、まず、大川原氏の提案で受講生間でこれまでどんな工夫をしたかなど様々な情報交換をしてもらいました。その後、受講生が製作してきた作品について講師が個別にチェックしながらアドバイスをしたり質問等に答えました。

DSCF1707x
大川原氏の提案で受講生間でこれまでどんな工夫をしたかなど様々な情報交換

今回までの製作工程はラダーのヒンジ製作と取付け、外板の仕上げ塗装、ウィンドラスの組み立て、バウスプリットの製作、グレーチングの組み立て、階段の組み立てまでです。ラダーのヒンジを折ってしまった受講生が複数いましたが、かなり薄い真鍮の加工ですので慎重な作業が必要とされるところです。

この段階まで来ると受講生の製作の進捗状況に差が出てくるのではと危惧してました。しかし、一部修正や、塗装のやり直しなどが必要な作品はありましたが、十分間に合う状況にあると思われました。むしろ、先に進めてる受講生もあり、帆船模型製作への意欲、理解が高まっている印象がありました。製作課程が順調な受講生の作品の中には、素晴らしい出来映えのものがあり、また、それぞれに個性もあり、今後も丁寧に製作を続ければ、完成度の高い作品が期待できそうです。

DSCF1702x


後半は次回までの製作工程を、講師が先行して製作した作品を提示しながら説明を行いました。スターン飾り、装飾品の取付け、キャットヘッド及びヘッドレールの取付け、艤装のどの製作工程です。各種装飾品を取り付ける際の接着剤の使い分けと留意点、真鍮線使用による接着補強、接着前に行う位置の罫書と順序、金属部品の塗装を行う作業手順等々、それぞれが帆船模型作りにおける基本的な製作手順の重要性を理解してもらうための事項です。

次回までに必要な製作工程は作業量としてはこれまでより少ない時間でこなせると思われます。製作の進捗状況が遅れ気味受講生は追いつくチャンスです。過ごしやすい季節になってきましたのでペースを上げながら製作に励んでいただきたいと思います。
(福島 一記)
 

DSCF1675x

第4回帆船模型教室開催日の直前に、関西と北海道が大災害に見舞われた。9月4日に徳島県に上陸した台風21号は関西国際空港を水没させ、その猛烈な風は関西や北陸地域に甚大な被害を齎した。また6日の早朝に北海道胆振地方に震度7の地震が発生し、震源地に近い厚真町では大規模な地滑りが起き、さらに、北海道全域がブラックアウトにより停電するという事態となった。

幸いにも、大阪府岬町及び札幌市から参加している受講生には大きな被害はなかった。予定通り9日にマイスペース銀座マロニエ通り店で開催した第4回教室には、所要やその他の理由で4名が欠席したが、札幌市の受講生の参加はあった。

DSCF1673

教室も4回目となると、受講生同士のコミュニケーションは活発になってきており、教室がスタートする前から、製作中の作品を見せ合いながら意見交換が始まっていた。外板張りと甲板張りを終了した船体は帆船らしい形態になってきたため、受講生の模型製作への取り組みはますます熱が入ってきたように見受けられた。

前回には外板張りに手こずっていた受講生が見受けられたが、それも適正に修正され、全体として製作の進捗度にあまり大きな差がないように思われた。ただ、今回欠席の受講生から、仕事や旅行などで十分時間が取れず進捗が遅れているという報告があった。メールや電話で質問を受けることなどで、多くの受講生が完成に至るように個々にサポートしていく必要がある。

DSCF1672

前半は、講師3人が手分けして、個別に、甲板張りや甲板周りの艤装処理、オーナメント(彫像)のゴールド塗装と接着、船台などの仕上がり状態をチェックし、必要に応じてアドバイスをした。多くの受講生が、楊枝による釘打ちに挑戦していたことや、また、これまでの作業工程が順調に進み、なおかつ仕上がり状態の良い作品が多く見受けられたことなどには心強い印象を受けた。

後半は次回までの作業工程の説明である。ラダーのヒンジ製作と取り付け、外板の仕上げ塗装(喫水線以下)、ウインドラスの組み立て、バウスプリットの製作、グレーチングの組み立て、階段、ホース、前部甲板部品の製作と接着等について、講師が先行して製作してきた作品を示しながら作業上のポイントや注意点を説明した。
      
(福島 一記)

第40回記念企画ジオラマq
第40回記念企画ジオラマ

横浜みなと博物館の特別展示室において、9月8日から9月17日まで第40回記念の模型展が開催中です。出品目録による展示総数は89点で、バラエティーに富む展示会となっていましたが、節目の展示会でハイライトとなっていた2点をご紹介します。

まず、第40回記念企画のジオラマ。タイトルは「ペリー艦隊(黒船)と横浜村」で、このジオラマは2年をかけて製作されました。製作に際してはプロジェクトチームが組成され、郷原会長の企画総指揮のもと、ザ・ロープ会員でもある肥田さんが「デザイン総括」と、「ベースフレーム、海面、陸地」を製作、「樹木・集落」「黒船」「和船」「展示パネル」の各チームが製作を分担、延べ22名の会員が参画されてます。

ジオラマは1854年日米和親条約が締結された当時の横濱村の風景を想定しており、製作にあたっては横浜開港資料館の西川館長の監修を受けています。最大の特徴とも言えるのは、遠近法を取り入れた製作です。正面から見て手前は大きく、視線が奥に向かうのにしたがって小さく見える手法です。手前の黒船艦隊の模型の縮尺は1/400、陸地に近くに従って模型の縮尺が1/500、1/800、1/1000と変化するようにしています。

遠近法の効果が分かるアングルからのスナップ
遠近法の効果が分かるアングルからのスナップ

我が国においてこのような手法を取り入れたジオラマ製作展示は初めての試みと思います。記念展示はジオラマにとどまらず、例えば1854年当時の横濱村の周辺地域の地形と現在の海外線を示すパネル解説や、当時の文書記録の現代訳も展示されるなど、関連情報も取り入れた中身が濃いものとなっていました。

ジオラマの和船風景
ジオラマ御座船風景
(上)ジオラマの和船風景 (下)ジオラマ御座船風景

蒸気外輪フリゲートPowhatan模型縮尺1_400
来航黒船艦隊模型の解説
(上)蒸気外輪フリゲートPowhatan模型縮尺1_400 (下)来航黒船艦隊模型の解説

次に構造模型に関する展示に力が入ってたのも今回の展示会の特徴と思いました。特に「構造模型用図面のレーザーカットへの展開」と題する展示では、レーザーカットや3Dプリンター用のデーター化で試行錯誤を重ねた結果、フレームモデル用の部品加工など、これまで難易度が高いと思われていた構造模型のスクラッチビルドが中級者にも手が出しやすい世界になりつつあることを感じさせました。帆船模型工作の楽しみ方も時代の変化を取り入れながら進化して行きそうな予感がします。

レーザーカットのサンプル展示
構造模型用図面のレーザーカットへの展開
3Dプリント部品のサンプル展示
(上)レーザーカットのサンプル展示 (中)構造模型用図面のレーザーカットへの展開 (下)3Dプリント部品のサンプル展示

9日夕刻には、展示会会場近くのホテル「ナビオス横浜」で横浜帆船模型同好会創立40周年記念パーティーが開催されました。パーティーには総勢82名が参加し、JSMCCのメンバーでは、仙台帆船同好会、福島帆船同好会、マイ・シップ・クラブ、ザ・ロープ、ザ・ロープ・ナゴヤの代表者や関係者が馳せ参じ、創立40周年を祝うとともに当会の益々の発展と会員の健勝を祈念しました。

(栗田正樹)





このページのトップヘ