おいしい酒も入り、和やかな雰囲気の中で各人が自己紹介や模型作りを始めた動機や思いなどの話に花が咲く。
衆議院議員選挙投票日の12月14日が教室納め。今回からリギングに入る。教室終了後の忘年会では”帆船模型への想い”を皆で熱く語り合い、受講生間の懇親が一層深まりました。
これまでと同様に、前半ではみなさんが持ち寄った作品について個別に質疑応答や説明をする時間。各受講生の進捗度や技量に合わせたきめ細かいアドバイスを心がけています。
前回の工作のメインは船首のガモウニング、チャネルの取り付け、大砲の組立て・甲板への取り付け、アンカーの組立てなどです。特に大砲はキットの見栄えを良くし、より本物に近づけさせるためにブリーチングロープを取り付けたほか、大砲のトラニオンにキャップを付け、砲身の下にクサビを入れるようにしました。また、キットの内径1mmの砲口は正面から目立つために、奥まで少し深くしました。外板張りや船体の塗装などで時間がかかり、やや遅れている方もいますが、これから年末休みもありますし、屋内の作業に専念できる季節にもなりますので頑張って追いついてきて欲しいところです。
後半は、まずマスト、ガフ、ヤードの加工です。ここでは円材を先端に向かい細くするテーパー加工の基本を学習します。4角⇒8角⇒16角と細かく削ることで円形に仕上げて行くことを説明しました。いつも問題となるリギング前にマストを固定するか否かですが、模型ですからまず図面通りに接着剤でしっかり固定することを推奨しました。実船の構造とは異なりますが、その後のスタンディングリギングが飛躍的に楽になると思います。
最初のスタンディングリギングでは、マストにシュラウド、フォアステイ、バックステイを取り付けます。シュラウドでは真鍮線を使ったX型の治具を作り、これを使ってシュラウドのデッドアイの位置を揃えます。マストが図面の位置を維持するように各ロープのテンションを見ながらランヤードを調整し最後に各ランヤードを固定します。くれぐれも途中の段階でランヤードを固定しないようアドバイスしました。
ラットラインの張り方は、直線のシュラウドを曲線にしないよう、またラットラインの間隔を一定にするために型紙を使った方法を伝授。帆船模型の重要な工程であるリギング作業にはマスターしなければならない定石やノウハウがあることを強調しました。
教室終了後、出席者全員で懇親をはかるために場所をかえて忘年会に移行。おいしい酒も入り、和やかな雰囲気の中で各人が自己紹介や模型作りを始めた動機や思いなどの話に花が咲きました。いろいろな分野で活躍され、或いは現在もされている方々ですが、話の中で同郷であることや同世代、同年齢であることなどの共通点なども分かり、一層懇親を深めることができ、有意義で楽しい忘年会でした。
教室終了後の忘年会では「帆船模型への想い」を皆で熱く語り合う
(田中嘉明 記)
*次年度の教室は、H27年6月に開講予定です。受講案内は3月頃からHPで掲載いたします。