ゴールデンハインドx
 ゴールデンハインド

8月17日(最終日)
いよいよ12日間の旅の最終日、計画したものは完遂した。移動も手配したものを完全実行。我ながらよくやった。今後こんなぎゅうぎゅう詰めのスケジュールは二度とできない。我ながら全部一人で良くやった。今日は去年行き損なったゴールデンハイイド(レプリカ)に行く。まじめなロープ会員は午後グリニッジの海洋博物館へ行く。でも最終日、歩きっぱなしの足が海洋博物館を嫌がっている。

ロンドンブリッジx
 ロンドンブリッジ

朝、ロンドンブリッジの最寄り地下鉄駅、Monument からロンドンブリッジを渡る、テムズ側の向こう側にゴールデンハインドのドライドックがあり、バラマーケットがある。今年の6月の暴走車によるテロで6人が死亡し、48人が重軽傷を負った。橋には何の痕跡も無い。大きな幅の車道両端の外側に、たぶんテロ後に背を高くした風な縁石がある。テロの自動車は、以前低かったらしいこの仕切りを乗り越えて歩行者をはねたらしい。ブリッジは心なし人が少ない。

テムズ川をロンドンブリッジを歩いて渡る。ホーンブロワーがネルソン提督の棺を乗せたバージを曳いて海軍省に向かったところだ。フオレスターは単調になりそうな葬式のストーリーをうまく盛り上げている。ぼろバージの浸水が始まり、ホーンブロアーは肝を冷やしたのだ。

タワーブリッジx
 タワーブリッジ

タワーブリッジが見える。30年以上前にあのブリッジを揚げる機械室を覗いて、ピカピカの機械を見た。3年前に呉の業者から、50年前のイギリスの起重機船を使っていて交換部品をまだイギリスから取り寄せていることを聞いた。イギリスのアフターケアは私の基準を遥かに超えている。

ハンド船首
フランシスドレイクとエリザベス女王
 (上)ハインド船首(下)フランシスドレイクとエリザベス女王

ハインドのデッキ
ハインドロワーデッキ
 (上)ハインドのデッキ(下)ハインドロワーデッキ

ゴールデンハイイドは片側が完全に壁で手前側がカフエになっている狭苦しいドライドックに、水を抜いた状態で置いてある。相変わらず趣味の悪いギザギザ、ハデハデな塗装が船体に縁取られてある。

アークレーのキットを買った時、箱の表のこのモザイク状の塗装が信じられなかったが、やはりここにあった。アムステルダム海洋博物館のレプリカのアムステルダムと比べるとアムスの製作年は聞き損ねたが、ハインドは40年とか。やはり40年のほうは、レプリカでもそれらしい味を出している。

キャビン
stag horn
(上)キャビン(下)スタッグホーン

去年製作したガレオン船のキットに訳の分からない金属部品があって、結局その部品は使わなかったが、その後それが small staghorn とやらでロープを止めておくもの、とわかった。この staghorn がある。たしかに(鹿?)の角のような形をしている。

ガレオン船のキットでは帆の大量のロープの固定に難儀した。ハンザで乗船した SEDOV では大量のロープの固定がそれなりにしてあったが、1/100スケールのガレオンではやはり無理がある。去年の帆船模型では小さいスケールでのパーツ、全体のバランスの難しさを実感した。我々の同期生はスケールを置き場所の都合を中心に話題にしていた。

ロンドンのゴールデンハインドを見て教えられることが多かった。去年ガレオンの前に見ておかなかったことが悔やまれる。

バラマーケットの魚や
 バラマーケットの魚や

ゴールデンハインドから徒歩数分のところに有名なバラマーケットがある。イギリス国内規模最大のマーケットらしい。このマーケットにもロンドンブリッジのテロのときにテロリストが来て、多くのけが人を出している。

この旅でマーケットに行くのは初めてになる。現役時代、出張してその地にマーケットがあると早起きして見に行った。バラマーケットには共通のものがある。土産物屋、軽食屋、飲み物や、ここでもチャイニーズが闊歩している。

バラマーケットのソルトビーフ
 バラマーケットのソルトビーフ

珍しいものを見つけた。SALT BEEF だ。ホーンブロワーが食べた SALT BEEF だ。イギリスには何度も来ているのに今回初めてお目にかかった。速やかに列んでミディアムをオーダー、テイクアウトを頼む。ペーパトレイで渡される。夕食のつもりなので、ビニールパックを頼むが、ビニールが無いと言う。粘って食パンを入れていたビニールの残りがわずかになったのを見つけ、それに入れてくれ、と頼む。渋々、やっとゲット。今夜の夕食にしよう。

ミュージカル「マンマミーア」を見に行った。もう博物館は歩きたくない。去年もカテイサークで行ったし、一年しか経ってないし今回はパスにする。「マンマミーア」は今回が4度目だ。たしか前回は娘と妻と一緒だったので、この劇場に来たのだ。

アバは気楽に見れるし、音楽も乗りやすいので好きだ。15年前ニューヨークで観たとき、
ふと見た隣の叔母さんが黙って涙を流していたのが忘れられない。その時の音楽が slipping through my fingers だ。最愛の娘との愛を確かめられないもどかしさ?をスローメロディー調に歌っている。

流している涙には正直驚いた。でも歌詞を改めて読んで、泣くようなことか?と思った。「指からすべり落ちる」のが良いのだろうか??鈍感な私にはこの歌詞にそんなに簡単に泣けません。でもこの叔母さんのせいで曲は忘れられない。

「dancing queen」では叔母さん連中は皆、皆立つ、前方の中東系のアンチャンは座ったままだ。日本のオジイサンも立つ、拍手する。ダンスまでは出来ない。でも乗りやすい曲で好きだ。

ハンザセイル万歳、マンマミーア万歳。良かった、良かった。

おわり(近藤敏夫 記)