November 21, 2005

第五回ジャパンオープン アダムカップ

1a9af90e.JPG11月20日(日)クロスタイトリーにて、第五回ジャパンオープン・アダムカップが開催されました。

関東予選を勝ち抜いた浅井、アンドリュー(豪州)、遠藤、福田正平、チョン、栗本の6名とオープン予選を勝ち抜いた部原、永山、松嵜の3名。
東海地区から鷲見、近畿地区から田中、船瀬、中国地区から佐々木、九州地区から前田。
そしてシード選手、前年度優勝の福田豊、ランキング最高位(福田豊を除く)の桑田を加えた計16名で決勝トーナメントが行われました。

今大会のフォーマットは試合の進行を迅速に行うことと、時間制限による選手の不公平感をなくすため、前回10月大会と同じ形式を採用しました。
要点は下記のとおりです。
1−1のタイになった場合、試合開始より70分以内の場合は最終フレームへ。
90分経過時点で決着がつかない場合は、そのフレームの点数に関係なくブラックボールゲームにより勝敗を決める、というものです。
(ただしスヌーカーがついた時点で終了となります)
また、70分が経過していた場合は、そのままブラックボールゲームとなります。

なおJSAでは実験的なこのルールを、今後経過を見ながら、随時見直しをしていこうと考えています。


一、二回戦の結果は下記の通りです。
上位常連の栗本、福田正平が消えてしまうなど、厳しくハイレベルな戦いの連続でした。

一回戦:
福田豊2-0遠藤、部原2-0松嵜、浅井2-0前田、アンドリュー2-0鷲見、永山2-0船瀬、チョン2-0佐々木、栗本2-0田中、桑田2-1福田正平

二回戦:
福田豊2-0部原、アンドリュー2-0浅井、永山2-0チョン、桑田2-1栗本

この結果準決勝の組み合わせは福田豊VSアンドリュー・ヒックス、桑田哲也VS永山龍大郎となりました。

準決勝第一試合は、福田豊VSアンドリュー・ヒックスという注目の好カード。
ジャパンオープン二連覇中のジャパニーズドラゴンが、スヌーカー強国オーストラリアの現役トップランカー相手にどんなゲームをするのか?
まず第一フレームはお互い探りあいの感がある中、もつれた展開となりますが、そこを粘り勝ちした福田が取り1-0。
続く第二フレームはアンドリューが本来の力を発揮し、一方的な展開で1-1となり、勝負はディサイダーへ。
その最終フレーム、福田が会心の44点ブレイクを決め一気に主導権を握ります。
アンドリューも何とかチャンスをうかがいますが、福田がフレームボールを沈め、最後のブラウンをポットした時点でコンシード。
戦前の予想を覆し、福田が三連覇へ向けて決勝進出を決めました。

準決勝第二試合は桑田哲也VS永山龍大郎の顔合わせ。
初めてのビックタイトルを狙う桑田と、先月のベスト4より上を目指すイギリス帰りの永山。
練習不足からかトップフォームには程遠い永山に対し、トップランカーとしての風格も出てきた桑田が終始主導権を握る展開となります。
その結果、フレームカウント2-0で桑田が永山を退け、決勝進出を決めました。

決勝戦は福田豊VS桑田哲也。
奇しくも去年と同じ組み合わせとなりました。
今年最後のビックタイトルを、アジア選手権に参加した二人が争う、ある意味、新旧交代をかけた対決です。
序盤の第一、第二フレームはお互い譲らず1-1。
続く第三フレームで福田が爆発します。
桑田が残したチャンスから、きっちりとしたブレイクビルディングで61点を叩き出し2-1。
しかしこのまま引き下がれない桑田は第四フレーム、冷静さを保ちながら自らの展開とし、フレームを取ります。
2-2となり、全ては最終ディサイダーへ。
張り詰めた緊張感の中、福田がブレイクを出し一気に勝負を決めにかかります。
桑田もなんとか食らい付こうとしますが、この日のドラゴンは違いました。
桑田の追い上げを許さず、フレームボールを沈め、三連覇達成!

36fb4a0b.JPG大会を締めくくる表彰式では、上位入賞者へ大会スポンサー(株)アダムジャパンより豪華賞品が贈られました。
また式の最中には、アンドリュー・ヒックス選手の日本語スピーチも飛び出すなど、和やかな雰囲気ですばらしい大会の幕を引きました。

優勝:福田豊(画像右2)
準優勝:桑田哲也(画像左2)
3位タイ:アンドリュー・ヒックス(画像左端)、永山龍大郎(画像右端)
ハイエストブレイク:66(アンドリュー・ヒックス)

大会を通しての感想ですが、今大会は今まで日本で行われたスヌーカーの最高レベルだったのではないでしょうか。
ゲームの内容はもちろん、日本各地から集まった、スヌーカーを愛する選手の意気込みや雰囲気など素晴らしい大会でした。
もちろん豪州より参加したアンドリュー選手の存在も大きかったと思います。
147経験者!であり、世界レベルの力を持った選手が参加したことは、日本スヌーカーにとって大きな意味があったと思います。
また戦前の予想では「アンドリュー優勝間違いなし」、と言われる中、そのアンドリューを会心のスヌーカーで撃破し、自身の三連覇を達成した福田豊選手も凄かったです。
タイで感じた世界との差を、スタンス、グリップを改造し、練習の積み重ねでニュードラゴンとなって勝ち取った勝利は、更なる可能性を感じました。
そして今年を締めくくり、来年からまた新たな次のステップへ、日本のスヌーカーが踏み出していくことを実感しました。

次回JSA Championshipは来年2006年1月の開催を予定しています。
参加要綱など詳しくはJSAまで。

この記事へのトラックバックURL

この記事へのコメント
今回は見ごたえのある試合が多かったですね
早くDVD見たいですなー
Posted by tanaka at November 21, 2005 23:01