Kalladka D, Sinden J, Pollock K, Haig C, McLean J, Smith W, McConnachie A, Santosh C, Bath PM, Dunn L, Muir KW.
Human neural stem cells in patients with chronic ischaemic stroke (PISCES): a phase 1, first-in-man study.
Lancet. 2016 Aug 20;388(10046):787-96. PMID: 27497862


英国で行われた、ヒトの神経幹細胞を初めて慢性脳卒中患者に移植して、機能改善を調査した、open-label、単一施設の研究。平均69歳(range 60-82)の男性であり、慢性期脳卒中患者(NIHSSの中央値7、発症から12ヶ月から51ヶ月が経過)11名を対象にして、ヒト由来の神経幹細胞(CTX-DP)を損傷半球の被殻に移植し、2年間追跡調査した。その結果、移植に伴う有害事象はみられなかった。5名の対象者で、MRIのFLAIR画像で移植した部分の高信号化がみられた。移植から2年の時点で、NIHSSの改善は、中央値で2ポイント(range 0-5)みられた。下の図のグラフの中で、AがNIHSSの推移を示している。

私見。脳卒中患者に対する神経幹細胞移植は非常に楽しみな治療法。今後、比較試験が実施されると思われる。今回は、神経幹細胞移植のみの効果を検証したものであり、他の治療法は併用されていない。やはり、神経幹細胞移植のみの治療ではなく、運動療法を併用していく方が、効果的なような気がする。

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図は論文から引用