2014年12月14日

大存在

富士が見えた。
久しぶりだ。
朝焼けに輝いている。

海の上、お猪口をかぶせたかたちで
ちょこんと浮かんで挨拶する。
稜線が海に落ちて痛快だ。
見えたというより見たというほうがいい。

このごろ、丘を少し下りたところから、
有史以前から存す断崖絶壁の途切れる先の海上を
気にしていた。

はるか向こうにちいさくあっても、それはたしかに大きい。
その頭上に白く薄い月

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世界遺産という安っぽいレッテルを貼られてしまっても、
草野心平が言うとおりゆるぎない大存在である。





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2014年12月