英国のトーンアーム The Transcriptors Fluid arm
1969年、そのデザインの奇抜さを聞きつけたスタンリー・キューブリックはボアハムウッドにあるデイヴィド・ギャモンドの工房を訪ね、構想中の映画に使用したい、と所望した。 それがエキセントリックなプレイヤ、
Transcriptor Hydraulic Refernce player だった 。
『時計仕掛けのオレンジ』(1971年)では寝室や病院のシーンに登場し、その奇怪で美しいデザインに一躍注目を浴びる。 Transcriptor社はこのシリーズで後にいろいろなヴァージョンを販売したが、やはり初代のこれが一番ワルの音が出る。
構造を見ると、オイルダンプ機能をそこここに隠し備えていて、それが『音の悪魔』につながっている。 初代モデルにとりつけられていたトーンアームがFluid arm で、悪意を含んだ音質に多く貢献している。 どんな悪さだって? それは聴いてもらわなければ判らない。 ピンク・フロイドのメンバ、ハーマンズ・ハーミッツのピーター・ヌーンなどのセレブレティが使用していたプレイヤだから、どんだけ悪いか、想像はつくだろう。
音の悪、これ、聴いていると病みつきになるから、こわい。
モーツァルトに隠された悪、ラヴェルの悪の影・・・。
悪い音だ、でも、嫌な音ではない。
ニューヨーク近代美術館、ロンドン・デザイン・ミュージアム(気持ちの良い美術館!)買い上げ作品である。
Transcriptor Hydraulic Refernce player だった 。

『時計仕掛けのオレンジ』(1971年)では寝室や病院のシーンに登場し、その奇怪で美しいデザインに一躍注目を浴びる。 Transcriptor社はこのシリーズで後にいろいろなヴァージョンを販売したが、やはり初代のこれが一番ワルの音が出る。
構造を見ると、オイルダンプ機能をそこここに隠し備えていて、それが『音の悪魔』につながっている。 初代モデルにとりつけられていたトーンアームがFluid arm で、悪意を含んだ音質に多く貢献している。 どんな悪さだって? それは聴いてもらわなければ判らない。 ピンク・フロイドのメンバ、ハーマンズ・ハーミッツのピーター・ヌーンなどのセレブレティが使用していたプレイヤだから、どんだけ悪いか、想像はつくだろう。
音の悪、これ、聴いていると病みつきになるから、こわい。
モーツァルトに隠された悪、ラヴェルの悪の影・・・。
悪い音だ、でも、嫌な音ではない。
ニューヨーク近代美術館、ロンドン・デザイン・ミュージアム(気持ちの良い美術館!)買い上げ作品である。