2015年04月15日

LEAK 'DYNAMIC' PICK-UP

英国ピックアップシリーズ第4回は LEAK ”DYNAMIC" PICK-UP です。 Point One Plus アンプリファイアの成功でオーディオメーカとして確立したH.G.LEAK社長が1949年世に問うたピックアップの意欲作です。 MC型がストレイトアームの円形先端部に嵌め込まれており、ピヴォット部は上下・水平共に美しいジンバル・ムーヴメントによるなめらかな動作を見せます。 ネジ式による高さ調整、下部にバネを仕込んだ金属球がアームを下から押し上げる針圧調整機能つまり驚きのダイナミックバランス型トーンアームであります。 それでカウンタウエイトが無いのです。 針はルビーとダイヤモンドから選択できました。  カートリッヂ内部はT型をしたプラスティック棒の二方にコイルが巻かれ、一方の先端に針が取り付けられるシンプルな構造をとっています。 これは1954年に発売されるMk.2タイプ(前回ブログ参照)にそのまま継承されました。

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ご覧のとおり、カートリッヂとアームは一体ですので、針先交換の際はアームごと外さなければ不可能です。 しかし、実際に使用してみると、ダイヤモンドの寿命は相当長そうな感じがするのです。 これだけ上質なダイヤモンド針ならば、当時のユーザは酷使しない限り、交換を考えていなかったのではないか、と思えるほどです。 

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アヴァンギャルドな外観、ユニークな方式で針圧を減ずる(加えるのではなく)ピックアップからの出力信号の性格は、米国式マッチョなものとは一線を画します。 肉体ではなく精神のマッチョです。 豪壮明快、色彩がはじけるような音の輝き、力感が地に足を着けた若々しさで立ち現われます。 これは仏Pierre Clement社のピックアップの再生音に似ているようですが、リズム感が全く異なるのです。 大蛇のように音楽がうねるからです。 LP初期の原初の音がここにあります。 

しかしこれが本当の音であるか確証はありません。 RIMG0011なぜなら、このピックアップが取り付けてあるCONNOISSEUR-2Speedフォノモータがまだキャビネットに組み込まれておらずに、エージング用仮台に乗せて試聴しているからです。 本来はもっともっと研かれた再生音であるに違いありません。 今回はこれにARMSTRONG A-10アンプリファイア+ LOWTHER社製AUDIOVECTORスピーカに接続して試聴したうえで書きました。  つづく
以上T氏



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2015年04月15日