FERRANTI Ribbon Pick-Up
英国ピックアップシリーズ第8回、D.T.N.Williamson設計FERRANTI Ribbon Pick-Up です。 1953年秋米国で先行発売、リボン発電式ヘッドを装着する繊細優美なアーム。 専用トランス経由で十分な出力(15mV)が得られます。 ピーター・ウォーカのACOUSTICAL社がディストリビュータとなって、自社のアンプリファイアとコーナーリボン・ラウドスピーカとの組み合わせを推奨していました。 もちろん、当時はどれも新製品でありますから、おそらく夢のような再生音でデモンストレイトしていたに違いありません。


その再生音はどういうものかと訊かれても、答えにくい。 ちょっと聞きには、ShureM44と大して変わらないように聴こえるからです。 しかし今日的な意味からすればこのピックアップ、重要な位置を占めています。 音あそびだからです。 HiFi-STEREO再生(リニア再生またはハイエンド再生)に疲弊したオーディオファイルが真の音楽再生を求めるとき、心のよりどころ、帰るべきところとなる品であります。
それにしても不思議な音です。 格別な音色も強烈な個性もなく、ダイナミクスも印象的でもない。 それなのにいい音なのは、どうしてだろう。 そういえば前に聴いたFERRANTI社製M1スピーカも、こういう音でした。 清楚で耳に残る味わいのある音。 リボン・ピックアップから出る音も、音楽創造の原風景なのでしょう。
冒頭にWilliamson の名を挙げましたが、常識を打ち破ったアンプリファイアを創った彼にしても、自分のことは語ろうとはしなかった、オーディオに貢献した人たちは自身について語ることはありませんでした。 オーディオの歴史の中で、私が何としても紹介したいのは名を成すことを潔しとしない人々により作られてきたこうした工業芸術品です。 新しい製品はひとつの力ではありますが、醜さ、偽り、暗さがつきまとう。 50年以上前のピックアップの数々を聴いてきて強く感じています。


フォノモータはCONOISSEUR Craftsman-2 あるいはTYPE-B あたりが良いでしょう。 写真資料にはGARRARD301と組み合わせていたりしますが、それを額面通りに受け取っては間違いの元です。 301ではFERRANTIのピックアップは生かされません、品格の問題です。 TD124でも問題があります、音楽に対する思考方向が異なるからです。 それにしても、下心のない音、なんと気持ちよく清々しいものか。 聴いているだけで洗われます。 つづく
以上T氏
参考ページ
FERRANTI Ribbon Pick-up
英FERRANTI 社 M1 スピーカー
Dear foreign record and audio lovers,
Our place is located in a small town where is not well known,
however, full of interesting scenery,foods and people.
Near Narita airport
Why not visiting us and listening to music together ?
greythorens@kind.ocn.ne.jp


その再生音はどういうものかと訊かれても、答えにくい。 ちょっと聞きには、ShureM44と大して変わらないように聴こえるからです。 しかし今日的な意味からすればこのピックアップ、重要な位置を占めています。 音あそびだからです。 HiFi-STEREO再生(リニア再生またはハイエンド再生)に疲弊したオーディオファイルが真の音楽再生を求めるとき、心のよりどころ、帰るべきところとなる品であります。
それにしても不思議な音です。 格別な音色も強烈な個性もなく、ダイナミクスも印象的でもない。 それなのにいい音なのは、どうしてだろう。 そういえば前に聴いたFERRANTI社製M1スピーカも、こういう音でした。 清楚で耳に残る味わいのある音。 リボン・ピックアップから出る音も、音楽創造の原風景なのでしょう。
冒頭にWilliamson の名を挙げましたが、常識を打ち破ったアンプリファイアを創った彼にしても、自分のことは語ろうとはしなかった、オーディオに貢献した人たちは自身について語ることはありませんでした。 オーディオの歴史の中で、私が何としても紹介したいのは名を成すことを潔しとしない人々により作られてきたこうした工業芸術品です。 新しい製品はひとつの力ではありますが、醜さ、偽り、暗さがつきまとう。 50年以上前のピックアップの数々を聴いてきて強く感じています。


フォノモータはCONOISSEUR Craftsman-2 あるいはTYPE-B あたりが良いでしょう。 写真資料にはGARRARD301と組み合わせていたりしますが、それを額面通りに受け取っては間違いの元です。 301ではFERRANTIのピックアップは生かされません、品格の問題です。 TD124でも問題があります、音楽に対する思考方向が異なるからです。 それにしても、下心のない音、なんと気持ちよく清々しいものか。 聴いているだけで洗われます。 つづく
以上T氏
参考ページ
FERRANTI Ribbon Pick-up
英FERRANTI 社 M1 スピーカー
Dear foreign record and audio lovers,
Our place is located in a small town where is not well known,
however, full of interesting scenery,foods and people.
Near Narita airport
Why not visiting us and listening to music together ?
greythorens@kind.ocn.ne.jp