2016年03月21日

花時は空になる

先週は城下町に居りのんびりした町に何もせず、
うだうだと時間を過ごす。
高い建物もすくなくて、肩の力が抜けていて、
気が向いて食堂に入って牡蠣の土手鍋、おいしい。
ちょっと茶寮に誘われても実にうまい。
なにより海が静かで、反対側のやまの向こうは高野山へと続く。

和歌山へ行く途中、京都で友人に会い、
うだうだと勝手な話をした。
時間があったので落ち合う場所までは鴨川沿いを歩く。
川を離れて岡崎の方に向かうと、行列・・・
黄土色の窓のない建物から人があふれ、
行列は道路で切られて橋のほうにまで連なっている。
最後尾には『入場まで30分』のプラカードを持った整理員。
『春画展』に入場を待つひとたち。
列は8割がた当然の顔をした女性たち。
二年前、大英博物館でSHUNGA のエギジビションをしていたが、
その時はロンドンの橋のエッチングのコレクションを友人と見にいったので、
そういう展覧会もアリか、とぐらいに思っていた。

RIMG0529


しかし、あの大混雑の中で枕絵の数々はどう、
見られているのだろう。
あれは『みんなで』鑑賞するものなのだろうか。

あれは、ひとり隠れて、
あるいは、布団の中で二人で見るから、枕絵ではないのか。

衆日のもとにさらされて、
絵の中の男女のほうがビックリしているかな。

春画を女性たちが列をなして見る。
確かに世の中動いている。









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