TD124 非磁性体プラッタ最新ヴァージョン
TD124 Non Magnetic Cast Iron Main Platter Latest Version 11.46


第二次大戦中、軍艦の操舵がスクリュからの激しい水流を受けて磁力を帯びてしまい、操艦やレーダ追尾機能の乱れに悩まされていました。これを解決したのが永久中立国スイスで開発された非磁性体の鍛造鉄材。鉄でありながら磁性を持たない鉄!! この特殊な金属が陰で戦況を左右したのは想像に難くありません。1957年、THORENS社がこの金属に興味を示しメインプラッタとして採用を試みましたが、コストが高く断念。21世紀になり、スイスSCHOPPER社が製法規格を再現して販売を開始、その後、10数年間SCHOPPER社はヴァージョンを重ねてきました。最近、最新ヴァージョン(series 11.46 )を聴きそのポテンシャルの高さに新しい扉が開かれた思いです。
スイスSHOPPER社製非磁性体プラッタの最新バージョン(11.46)。これまではMCカートリッヂを鉄製プラッタ仕様のTD124使用したい方が主に使用していました。最新バージョン(series 11.46)はMC遣いだけでなくMMやIM型カートリッヂでもその真価が確認できます。磁力からの解放感はこれまでどおり、その上にダイレクト感が増して、ダイナミクスの伸びやかさに驚きます。それでいてキツクならない、カートリッヂの素の音が出ている、製作者たちのセンスが光ります。ヴァイオリンの胴鳴りたっぷり、倍音たっぷり、基音が太い、音の消え方の美しいこと。周波数特性ではなく音楽を再生します。音が洗われて伸びてくる感じです。空気の震えようも一段まして、音量を少し落としても現れる音楽の量は変わりません。何日か連続して聴いても副作用が出ないのもうれしいところ。ひずみ感が少なくなったのに、音がヌルッとしない。数日でオフィスのTD124は音の出し方を覚えてしまったようで、馴染んで出てくる音色。磁性を持たない鉄はアルミやステンレスとは違いオリジナル鉄製プラッタと同じ響きです。
これまでのヴァージョンとの外見上の大きな違いは無塗装、地金のままです。プラッタの表面の振動を開放すると素直でほぐれた響きになるのですね。それでいてキンキンしないところがスイス製らしいところ。MCカートリッヂをTD124初期型に使用したい方には見逃せないスグレモノです。
使用金属の質感と響きは濃い緑塗装の初期型プラッタに共通していますので、安心して使用できます。この無塗装ヴァージョン、お薦めです。オフィスのM44-7もこんな音をしていたのか、と思うくらい自然な音の肌触り。TD124にMCカートリッヂを取り付けてなお、音が粗い、細い、薄い、キンキンしていると感じている方、仕様や製法が変更されないうちにこのヴァージョンを入手されることをお勧めします。取り付けは簡単、ただ載せ替えるだけです。
60数年前、TD124を設計していた技術者たちが採用しようとしていたに違いない非磁性体鉄プラッタ。それをTD124に搭載してレコードを聴いていると、技術者たちの志の高さを思い知らされます。彼らはこういう音を出したかったんだ。


第二次大戦中、軍艦の操舵がスクリュからの激しい水流を受けて磁力を帯びてしまい、操艦やレーダ追尾機能の乱れに悩まされていました。これを解決したのが永久中立国スイスで開発された非磁性体の鍛造鉄材。鉄でありながら磁性を持たない鉄!! この特殊な金属が陰で戦況を左右したのは想像に難くありません。1957年、THORENS社がこの金属に興味を示しメインプラッタとして採用を試みましたが、コストが高く断念。21世紀になり、スイスSCHOPPER社が製法規格を再現して販売を開始、その後、10数年間SCHOPPER社はヴァージョンを重ねてきました。最近、最新ヴァージョン(series 11.46 )を聴きそのポテンシャルの高さに新しい扉が開かれた思いです。
スイスSHOPPER社製非磁性体プラッタの最新バージョン(11.46)。これまではMCカートリッヂを鉄製プラッタ仕様のTD124使用したい方が主に使用していました。最新バージョン(series 11.46)はMC遣いだけでなくMMやIM型カートリッヂでもその真価が確認できます。磁力からの解放感はこれまでどおり、その上にダイレクト感が増して、ダイナミクスの伸びやかさに驚きます。それでいてキツクならない、カートリッヂの素の音が出ている、製作者たちのセンスが光ります。ヴァイオリンの胴鳴りたっぷり、倍音たっぷり、基音が太い、音の消え方の美しいこと。周波数特性ではなく音楽を再生します。音が洗われて伸びてくる感じです。空気の震えようも一段まして、音量を少し落としても現れる音楽の量は変わりません。何日か連続して聴いても副作用が出ないのもうれしいところ。ひずみ感が少なくなったのに、音がヌルッとしない。数日でオフィスのTD124は音の出し方を覚えてしまったようで、馴染んで出てくる音色。磁性を持たない鉄はアルミやステンレスとは違いオリジナル鉄製プラッタと同じ響きです。
これまでのヴァージョンとの外見上の大きな違いは無塗装、地金のままです。プラッタの表面の振動を開放すると素直でほぐれた響きになるのですね。それでいてキンキンしないところがスイス製らしいところ。MCカートリッヂをTD124初期型に使用したい方には見逃せないスグレモノです。

60数年前、TD124を設計していた技術者たちが採用しようとしていたに違いない非磁性体鉄プラッタ。それをTD124に搭載してレコードを聴いていると、技術者たちの志の高さを思い知らされます。彼らはこういう音を出したかったんだ。