2022年04月22日

5月10日 森岡書店で

100年後のレコード愛好家のために
阿部昌和「Grey List」出版記念展
─────────
会期:2022年5月10日[火]─15日[日]
会場:森岡書店
[東京都中央区銀座1-28-15 鈴木ビル1階]
開廊時間:13:00〜19:00
銀座森岡書店

─────────
これは前人未到の所業である。上下巻合わせて3000ページをゆうに超える本書には、推定1.5万枚ものレコードが息づいている。
 「グレイリスト」とは元々、阿部昌和さんがヨーロッパ中を漂泊して仕入れた、貴重なヴィンテージレコードのテキストのみによる通信販売用カタログだった。ガイドブックにはおよそ載ることのない、日本では誰も知らない秘められた名盤も数多く紹介された。ほぼすべてのレコードには、すなわち数万回レコードを聴いた上で、おざなりの紹介文とはまるで異なる唯一無二の文章と録音データ等が添えられており、資料的価値も高く、ドキュメントとしての読み応えも存分だ。
 レコードに刻まれた音楽の魅力を読み手に伝えんとする情熱が込められた数々の小文は、演奏、録音だけでなく、再生に関しても積極的に言及。レコードは、よき再生に恵まれなければ命を持たないのだが、「グレイリスト」にレコードが息づいていると言ったのは、つまりはそういうことである。
 同じ演奏が二度とできないように、同じ音を二度と聴くことができないように、レコード再生とは一期一会である。「グレイリスト」はだから一期一会の随想集とも言える。
 アナログレコードの本当の深淵に分け入り、その真髄に触れたい人にとって、これ以上ない羅針盤となろう。

───小野寺弘滋氏

─────────
レコードを聞く
英EMIの老エンジニアがボソッと言いました。「50年代のレコードはart、60年代は science、70年代はproducts、それ以降はなんのことはない、ただの Dataなんだよ」。1950〜1960年代にリリースされたレコードの初期盤。人間が持つ感性と科学技術のバランスがうまくかみ合っていた良き時代に念入りに製造され、一枚一枚味わいが異なり、再生する装置によっても面白味が違うのです。誰もが同じ感銘を得られるとは限らないのが初期盤レコードの再生です。
バブル景気がはじけた1990年。レコード店からレコードが消え、家庭からレコードプレイヤが消えたころGrey List という初期盤レコードの通信販売を始めました。その頃レコードは忘れられて、存在すらも認められませんでした。それがこの数年、レコードを聴く人がいる、いや増えています。この本は飽きもせずに古いLPレコードを聴いた20年間の日記です。載せてあるLPレコードは現地に足を運び、選んだもので、ほとんどは名盤ガイドで紹介されることはありません。だからこそ聴いてほしいのです。
100年後、クラシックLPレコード愛好家という人種が生き延びて、この本を読んでいただきたい。
───阿部昌和

─────────
◉期間内、店内で古いクラシックレコードをどんどんかけます。
レコードを聴いたことがないひとも臆することなくいらしてください。英国式グッドリプロダクション再生で、レアなヴィンテージレコードを一緒に聴きお話ができればと思います。
・レストア職人が提案するレコード再生法、イコライザ調整法
・オリジナル盤・復刻盤・CD・ダウンロード聴き比べ
・国別プレスの聴き比べ
・レコード店主が教えるレコード収集法

─────────
◉本に載せたLPレコードを含むレアなヴィンテージレコードを販売[200〜300枚予定]

─────────

背と銀
撮影 齊藤圭吾氏

『Grey List』 
頁数/上巻1616頁・下巻1632頁 総頁3248頁
仕様/B5判麻布上製 小口三方銀 2巻函入[5kg] 限定300部[分売不可]
発行/グレイ
価格/\66,000[税込、送料込]
御注文お問い合わせは
greythorens@kind.ocn.ne.jp
tel 0479-25-1140 fax 0479-25-3895



posted at

2022年04月

2022年04月21日

2022年04月20日

2022年04月19日