
スイスから、ミッドナイトブルーに塗られたTD124の写真が送られてきた。 三台塗装して、すぐに売り切れてしまったそうだ。 この手の色を、スイス人が好むのか、ある種のミュージックを愛する人が好むのか、そういう人たちにとってたまらなくそそられる色なのだろう。 メルツェデスのミッドナイトブルーとはおよそ似つかないブルーであり、かえってキモノの色に近いものがあるようにも思う。 こうして見ると、ホームユース(家庭で使用する)のレコードプレイヤーとしては、部屋に置いてコンパクトに見え、知らず知らず眺めていたくなる。 使いこなす人のこころを静かにする力があり、内部の創意工夫が自然に表出したかたちになっている。 インダストリアル・デザインの妙。 置かれた部屋は、音楽的になる。