2007年09月07日
TD124 クイック・スタート・ストップ機能の諸事情
以下はT氏のコメント。
クイック・スタート機能について、述べておきたいと思います。 こちらで販売・フルレストアされたTD124は、ご希望の方以外は、原則的にクイック・スタート機能をオフにして出荷しています。
まず、TD124は製造時より40年以上も経過しているため、上部アウタープラッターに歪み曲がりを生じたものが多く、一度歪んでしまうと、フラットにするのに、大変な労力と時間と技術を要します。 はなはだしい歪みはまず元には戻りません。 次にメインプラッターに接着されているクラッチゴムが擦れて減っているものも覆いのです。 この減ったゴムのためにクイックスタート機能を調整する際に、充分なギャップがとれず、もしアウタープラッターが歪んでいた場合には、レコードを載せただけでアウタープラッターとプラッター持ち上げプレートが接触してノイズを発生してしまうこともあるのです。 私のところで販売するTD124はできるだけ、フラットなアウタープラッターのものが入荷するので、ほとんど問題はないのですが。 しかし、この2つ、アウタープラッターの歪みとクラッチゴムの摩滅という問題をクリアしたTD124でも、まだ問題が残るのです。 センタースピンドルの自然沈下です。 TD124は、軸受ケース下部の金属プレートが時間をかけてくぼむことにより、ベアリングのアタリが出て、オイル溜りも形成される構造になっているのは、まえに説明しておきました(9/1日付センタースピンドルのメンテナンス)。 当然の結果として、センタースピンドルは、時間をかけて徐々に静かに沈んでいきます。 そのため、アウタープラッターが持ち上げプレートに接触する可能性が出てくるのです。

自然沈下は、3ヶ月から半年ほどかかります。 この自然沈下が安定した時期にクイック・スタート機能をマニュアルどおりに三本のネジを回して調整すれば、まだ大丈夫なのですが。 このような不便さをおしてまで、クイックスタート機能を作動させる必要があるのでしょうか? たとえ半年後に調整しても、持ち上げプレートの反り、クラッチゴムの磨耗などにより、ノイズが再度発生することもあります。 なにしろギャップは1mm以下の世界です。
トーレンスTD124のターンテーブルプラッターは、回転中でも簡単にレコードが脱着できる優れた工業デザインに基づいて製造されています。 78回転盤を頻繁に聴かれるユーザー以外、この機能を日常的に動作させているユーザーを私はほとんど見た事がありません。 又、回転中にレコード上げ乗せの通常動作により、回転性能を劣化させることはありません。 クイックスタート機能をオフにしておけば、ノイズの心配なくご使用いただけます。
もちろん、是非使用したいというお客様には、もちろん調整して発送させていただきますが、そののちに不具合が発生した場合は、こちらに再度送っていただくか、ご自分で調整していただくことになります。 調整のマニュアルはTD124と一緒に送らせていただいています。
クイック・スタート機能について、述べておきたいと思います。 こちらで販売・フルレストアされたTD124は、ご希望の方以外は、原則的にクイック・スタート機能をオフにして出荷しています。
まず、TD124は製造時より40年以上も経過しているため、上部アウタープラッターに歪み曲がりを生じたものが多く、一度歪んでしまうと、フラットにするのに、大変な労力と時間と技術を要します。 はなはだしい歪みはまず元には戻りません。 次にメインプラッターに接着されているクラッチゴムが擦れて減っているものも覆いのです。 この減ったゴムのためにクイックスタート機能を調整する際に、充分なギャップがとれず、もしアウタープラッターが歪んでいた場合には、レコードを載せただけでアウタープラッターとプラッター持ち上げプレートが接触してノイズを発生してしまうこともあるのです。 私のところで販売するTD124はできるだけ、フラットなアウタープラッターのものが入荷するので、ほとんど問題はないのですが。 しかし、この2つ、アウタープラッターの歪みとクラッチゴムの摩滅という問題をクリアしたTD124でも、まだ問題が残るのです。 センタースピンドルの自然沈下です。 TD124は、軸受ケース下部の金属プレートが時間をかけてくぼむことにより、ベアリングのアタリが出て、オイル溜りも形成される構造になっているのは、まえに説明しておきました(9/1日付センタースピンドルのメンテナンス)。 当然の結果として、センタースピンドルは、時間をかけて徐々に静かに沈んでいきます。 そのため、アウタープラッターが持ち上げプレートに接触する可能性が出てくるのです。
自然沈下は、3ヶ月から半年ほどかかります。 この自然沈下が安定した時期にクイック・スタート機能をマニュアルどおりに三本のネジを回して調整すれば、まだ大丈夫なのですが。 このような不便さをおしてまで、クイックスタート機能を作動させる必要があるのでしょうか? たとえ半年後に調整しても、持ち上げプレートの反り、クラッチゴムの磨耗などにより、ノイズが再度発生することもあります。 なにしろギャップは1mm以下の世界です。
トーレンスTD124のターンテーブルプラッターは、回転中でも簡単にレコードが脱着できる優れた工業デザインに基づいて製造されています。 78回転盤を頻繁に聴かれるユーザー以外、この機能を日常的に動作させているユーザーを私はほとんど見た事がありません。 又、回転中にレコード上げ乗せの通常動作により、回転性能を劣化させることはありません。 クイックスタート機能をオフにしておけば、ノイズの心配なくご使用いただけます。
もちろん、是非使用したいというお客様には、もちろん調整して発送させていただきますが、そののちに不具合が発生した場合は、こちらに再度送っていただくか、ご自分で調整していただくことになります。 調整のマニュアルはTD124と一緒に送らせていただいています。