2008年02月07日

シリーズ カラード301 その21

 以下T氏

ガラード301の研究 構造編

センタースピンドルの種類と構造について

センタースピンドル部のバリエーションについては、レストアを完了した3台のオイルタイプと1台のグリスタイプで、他の詳細をうかがい知る事はできません。この301のセンタースピンドル部の構造は301特有のもので、回転接点部にベアリングを使用しておりません。 その動き方も独特であり、プラッターの重量が負荷となった時のみスムースに回転するように設計されており、プラッターを外して手動でスピンドルシャフトを回転させようとするとあまり回らず、特にグリスタイプのものはこの固さで本当に回るのかとさえ思えますが、いざプラッターをのせ電源スイッチを入れると軽々回るのには驚かされます。 
センタースピンドルシャフトはかなり長いもので硬く丈夫に作られており、通常の使用では錆は発生しないと思われます。 このスピンドルをのせる台座金物は301の独特のもので、スピンドル側はその径だけ少し凹み、ここにスピンドルシャフトが入るようになっています。 下側はプラスチックがドーム状になっており、下の金板金具にのり回転するようになっています。 いわばベアリングの役割をしていると思われます。 この台座金具の外側は合金製で出来ており、台座金具そのものはセンタースピンドルボックスにそっくり入るようになっています。 これらセンタースピンドル部の特長はプラッターをのせた時の重量負荷でよく回るようになっているわけですが、この働きを可能にするには回転エネルギーが必要です。 裏を返せば回転エネルギーが停止した場合は、空転を起こしません。 オイル、グリスなどの抵抗値があるためです。 したがって電源OFFでも、いつまでもよく回る場合はオイルが抜けている可能性があります。 オイルの抵抗値は、研磨がとても重要です。 周到に研磨されたスピンドルボックス壁面とスピンドルシャフトの間には、斑の無いオイル被膜が形成され、スピンドルに適切な負荷を与えることができます。 これにより安定した回転が得られるのです。 
301のセンタースピンドルは、通常のスピンドルのようにベアリングボールを使用しないので、回転軸中心点の設定が曖昧になります。 たとえばレンコ社のプレイヤーのセンタースピンドル部をみると、センタースピンドルにはベアリングの入る窪みが作られており、きっちりとはめ込まれるよう設計されています。 ベアリングはその下にあるプラスチック板にあたり、使用しているうちにプラスチック板にベアリングの当たりが形作られて回転軸の中心点が成形されるようになっています。 301では、台座金具は金板に直接当たるわけで、レンコなどのような回転中心点は形成されません。 では301のスピンドルの中心点はどのように保持されているのでしょうか。 長いスピンドルのおかげだと思います。 この長いスピンドルシャフトを支えるのは、深く長いスピンドルボックスなのです。 つまり、回転の中心点を出すのではなく、スピンドルの長い側面で真円回転運動を司っているのです。 通常家庭で使用する限り、問題なく一生使えるスピンドルの構造になっています。  つづく
  



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