2008年03月08日

#1001とT氏

#1001とメインプラッタープロトタイプは、エンジニアたちの前にまな板の鯉として晒されて、さらなる技術の洗練、商業戦略、人間工学デザイン、機能美と将来的可能性を吟味され、雨あられのカット・アンド・トライの洗礼を浴びる運命にある。 TD124製造番号1001(この番号から始まる)を前にして、T氏は職人の目、職人の手になる。 分厚いメインプラッターはアルミ製、穴の開いていないシャシー、黒く塗られたモーター、形状の異なるレバー、トランスポート部の刷新、よく作りすぎている部品もあれば、未熟な部分もあったりして、いびつなバランスで組み上げられている。 彼は間近に見て、触れて、持って、エンジニア達がTD124を、どんどんスッとしたたたずまいに仕上げていく手際の切れを感じたそうだ。 彼は生まれ出た赤ん坊のようにTD124を抱きかかえる。 こうして彼はプロトタイプの氏素性を見極めている。
P1110376#1001 裏面 






BASSE氏 宛てロベール・トーレンス直筆送り状これは半世紀も前に、St+ (サント・クロワ)のロベール・トーレンス社長がメシュー・バッセに、TD124完成記念として贈られた。 梱包箱に貼られた送り状に歴史が書かれている。 


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