2008年06月08日

TD124各信号系接点のクリーニングについて(その2)

これらのクリーニング法はほとんどのオーディオ機材に有効ですが、かなり根気の要る作業なので、一度に行わず除々に始めてください。 一度入念に行えば当分は大丈夫です。 その点から言えばこの作業のコストパフォーマンスは大きいと思います。 注意点は初めに必ずベンジンを用いる事が重要です。 ベンジンは汚れを浮かす作用があり、その後のコンパウンド研磨がしやすいです。 なお、無水アルコールは使用しない方が良いです。 金属の表面皮膜を剥がす恐れがあります。

『カートリッジ』
まず、カートリッジから始めます。 カートリッジの出力端子4本のピンを綿棒にベンジンをふくませ、良く磨きます。 反対側のシェル側の端子も同様に行います。 この部分はあまりコンパウンドで磨かない方が良く、デリケートな部分なので丁寧に磨きましょう。 ベンジンが乾いたら、乾拭きしてください。

『シェル接点』
シェルのアームにつく四点の部分をベンジンで拭き、コンパウンドで軽く磨きます。 同時にピンの外側、アームに入る部分も丁寧に磨きます。 磨き終わったらベンジンで拭き、そして乾拭きしてください。

『アーム、シェル差込口』
この部分は奥に4本のバネによりシェル側に押される4本の接続ピンがあります。 これをベンジンで洗って、コンパウンドで磨きます。 綿棒で4本のピンが光るまで丁寧に磨き、アーム内側も同様に行います。 コンパウンドで磨き終わったら、再びベンジンで筆を使って洗います。 最後にコンパウンドが残っていないか確認して、綿棒でから拭きしてください。 この部分の接点不良は、ハムやノイズの原因となる場合が最も多いので大切な作業です。

『アームジョイント部』
アーム下のジョイント部はリード線とシールド線が直結であれば問題ありませんが、通常はジョイントによる差込型になっています。 この部分も今までと同様にクリーニングを行います。 オスは端子が出ているのでクリーニングがしやすいですが、メス部は楊枝にベンジンをつけ、差し込んで汚れを取ります。 コンパウンドは避けたほうが良いでしょう。

『プリアンプ部入力端子、アームケーブルRCA端子』
プリアンプ部入力端子は、まずアンプ側のピン端子奥からクリーニングします。 綿棒で穴に差込みベンジンでクリーニングし、コンパウンドを少量つけ穴奥のプラス(+)端子の当る所を磨きます。 次に外側を念入りに磨きますが、金属皮膜まで取ることのないよう程ほどに。 最後に穴奥と外側を綿棒を使ってベンジンで洗い、コンパウンドが残っていないか確かめ、乾拭きしてください。 アームケーブルRCA端子も同様に行いますが、RCA端子の内側は重要なので丁寧に磨いてください。

以上クリーニングの流れは、下記の通りです。
ベンジン洗浄→コンパウンド研磨→ベンジン洗浄→乾拭き
この4つをワンセットとし、数度繰り返せば汚れは落ち接点を新品状態に戻すことが可能となります。
以上T氏



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