2008年07月14日

アナログレコードプレイヤーと真空管アンプ用ラック 2

ラックの底部はパイン材とMDFの二重構造にしました。 MDFは木材と異なり木目がないので、振動共鳴音が木目を通って流れるという事がありません。 それゆえ振動エネルギーをため易いのです。 この性質を利用し、ラック自体の振動エネルギーをため込んでいます。 各隅に4本のビスのみで固定して、ネジ自体にアース棒の役割を持たせます。 この位置にキャスターを取り付け、まず側板から流れてくるラック自体の振動をダイレクトに床に流し、余ったエネルギーはMDF中央部に集め、その振動を上に載せてあるステップアップ・トランスや、パワーアンプ類の重量により制御します。 桟と棚板ここはパイン材とMDFの二重構造になっているので、それぞれ共振点が異なり、一様に鳴るという事はほとんどありません。 中間部に設けられた各棚は、固定用の桟と接着してあります。 桟は角を落として共振を変調させ、棚板の木目を通じて流れてくるアンプ類の振動をコントロールします。 棚板の木ネジの位置は、すべて同一カ所に設定してあり、縦に一直線上に位置させて、側板の共振位置を同一にするようにコントロールします。 アンプリアイアーの配置ですが、まず重量の重いものを一番下に置き、ラック自体の振動をコントロールしなければなりません。 使用しているキャスターも、左側のものには接地面のあまり大きくないものを、右側には重量に耐えるよう接地面の大きなものを使用しています。 ラック














アンプリアイアー等をラック内部に収納した場合、それらの機材の発生する振動ノイズは、それぞれ固有のものであります。それらがラック内で動作する場合、ある特定の振動同波数が同一になった時、振動は大きくなりますが、これが不協和音的エネルギーともいえるやっかいなものです。 ラック本体には様々な振動エネルギーが存在しており、不協和音的なピークは、さまざま振動が作用して起きる結果です。 この現象が発生するのは、各ラック部分に振動音がたまっている状態のときに多発します。 そこで、振動エネルギーを効果的に外部に逃がすという事が重要になってきます。 振動エネルギーの蓄積というやっかいな問題は、重く硬い材質の棚に多く発生しやすく、一見頑丈でがっちり作られたラックは、振動を吸収し良い結果を得られると思われがちですが、実は振動しないが由、振動が内にこもって不協和音エネルギーの巣となります。 二重底板とキャスターそのまま放置していても再生音ににごりを生じる程度で済むのですが、アンプリアイアー自体がいつも同じ振動の状態ではないので、ある瞬間から内蔵された振動エネルギーは悪さを働く危険をはらんでいます。 棚板から側板に振動エネルギーが流れ、床にアースされれば良いのですが、頑丈に作られたラックになると振動のフィードバックが発生し、アンプリアイアーの上下、側板に振動エネルギーがぐるぐる廻る現象が発生します。 アンプリアイアーをぐるりと振動エネルギーが覆ってしまい、アンプリアイアーを閉じ込めてしまうのです。 振動ループの発生は、アンプリアイアーにとってもちろん好ましい事ではなく、音の濁りを超えて音質面に重大な影響をもたらします。 特に真空管アンプの場合は顕著で、ラックから外して使用した時と比べて明らかに異なります。 これらのループ現象を避ける為には、組み込む機材の性質や振動パターンを良く考え、設置場所を定めなければ良い結果を得ることは出来ません。 また振動ループは、ラック上部に乗せるレコードプレイヤーに対しても悪影響を及ぼします。 ビンテージ系アナログプレイヤーのキャビネット、振動制動能力を著しく悪化させ、アームのトレース能力にまでその影響を及ぼす事になるのです。 以上T氏 
確かに再生装置を置く棚は、プレイヤーのコンソールと同じくらいに大事なのはわかる。 プレイヤーは横に長い板に置くより、1台分に切られた台の上に置くと音は驚くほど快方に向かう。 アンプもその下に縦並びに配置すると、これも不思議と良い結果を生む。 真空管アンプを使用する方は、放熱を十分に考慮することをお忘れなく。 この項おわり



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