2008年08月24日

眠れる倉庫のQUAD

たまたま倉庫にいったら古いアンプが眠っていた。 十数年前に英国で売りつけられた機械だ。 あの頃はガラクタにしか見えず、『いらない』と断ったのだが、リバプールのコレクターに『これは伝説になるから』と、押し切られて買わされたのを思い出した。 それで、白日の下に晒してみたくなった。古いQUAD














伝説たちは錆びて埃をかぶっていたけれど、あらためて眺めてみると、形が立っている。
触りたくなるし、ノブも手にとって回したくもなる。
半世紀以上経ても、当時の技術者が求めたノブの感触がそのまま指先に伝わる。 裏蓋をはずしてみると、改造もされておらず、レストアして聴いてみたい誘惑に襲われた。QA12PQC1







以前、 ACOUSTICAL Mk.I に魅入られたことがあった。 ヴォーカルで吸い込まれるようなブレスの真空の闇を知ってしまうと、中毒にかかる。 忘れがたい味わい。 あの濃くて麗しいレコードの音でスピーカーが鳴り始めると、イコライザーなど、どうでもよくなってしまうのも思い出したし、イコライザーを合わせる楽しさを教えてくれたのも、実はその機械だった。 


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