2009年02月05日

GARRARD 301 初期グレーモデル その 1

倉庫から出てきた301

TD124のレストアも一段落したので、兼ねてより気にかけていた、ガラード301グレーモデルのレストアをしてみました。 本機は10年以上前にA氏がレコード買い付けのついでに英国で購めた品で、一時は使用していたらしいのですが、スイスでレストアされたトーレンスを入手以来、死蔵となっていました。 301GREY1 
















外観上はシャシー前部レバー廻りの塗装が少々剥げており、かえって風格があります。 わが国ではハンマートーンとも呼ばれていますが、実際は焼付けではなく吹き付け塗装であり、剥げているのは、年月を考えれば当然と言えます。 実際、グレーモデルには、オリジナル塗装を剥がして再塗装されているものが急激に増えています。 きれいな塗装表面のものは、ほとんどがこの手のものであり、中にはクリーム色グリースタイプをグレーに再塗装してしまうツワモノも出回っています。 さて、10年以上お蔵入りしていたせいもあって、回転系の調子はいまいちであり、モーター起動テストでは、25V位で動き始めるのですが、100Vでは各部トランスポート部や、プーリー、アイドラーの調子は上がっておらず、全てにおいて『しぶい』という動作状態。 しかし本機の最大の特徴は、すべて完全オリジナルパーツで生き残っていたという点でしょう。 モーターも通常モデルとは異なるがっちりとした初期のものです。 内部を見てもほとんど痛んでおらず、推察するに業務用として使用された物ではなく、当時のマニアがホームユースで使用していたと思われます。 全体的に本機は年相応に年老いており、オリジナルである事の証明でもあります。 つづく
以上T氏



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