2009年02月22日

T氏製作GARRARD301専用キャビネット 2

キャビネットの細様

このキャビネットは全体として、可変振動変調器として働いています。 その効果を得るため特別な構造と、組み立て時の調整が必要となります。 今回、製作に15日〜20日を要しました。 特長としては、301をレストアした私自身が製作に当たっており、材料もすべて自分で吟味して選んだものです。 振動脈なども考慮して木目の方向を考えて製作していきました。 他のキャビネットのようにオーディオショップが外注したものではありません。 
キャビネットは以下のパーツで組み立てられています。

部品1−4
















上板(トッププレート)
301本体の乗る部分で、18mmの集成材です。 中心部は桐材で両面はナラのつき板仕上げです。 働きとしては301の振動を正しく伝達拡散し、外側の額縁でそれらをコントロールします。

中箱
3MDF15mmで組み上げられています。 主な働きはトッププレートのダンプ効果です。 トッププレートにネジ締め取り付けてあります。 ネジの位置は、振動脈を考えて決定します。 そのためネジは手締めで行い、最適な締めトルクで固定されております。 又このネジはトッププレートのアース効果を持っています。

外箱
ハカマハカマ部と一体となった構造で、ここにトッププレートと中箱が入りますが、内側のハカマ部には、中箱MDFは接地していないため、中箱の振動エネルギーは外箱の外部板のみを通じて、ハカマ部に伝えられます。

底板
MDF15mmで作られ、モーター用の穴と、アーム部の点検穴が開けてあります。 底部の接地面にはフエルトパッドを採用し、振動の相互干渉を防止しています。 この部分はキャビネットの最終振動部にあたり、キャビネット自体の振動周波数を整える働きがあります。


5ダンプバネ6ダンプネジ














ダンピングコントロールばね

2DSCN4732







6今回新しく設置されたパーツで、キャビネットの四隅に蓄積しやすい振動エネルギーの解消を図っています。 中箱、MDFと外箱ハカマ部に設けられた金属棒に通されたコイルバネにより、この部分に振動小ループを作って、上板(トッププレート)へ部分的な可変変調振動を返しています。 こうしてトッププレートの振動エネルギーが変化して、安定した振動パターンとなり、その結果301自体の音質クオリティの向上に効果をあげています。 コイルバネを選んだのは、振動変調と時間差伝達を同時に成し遂げるからです。 ビニールチューブは細かなコイルの振動をコントロールして、キャビネット本体にコイルを接触させないためにバネを包んであります。

ダンピングコントロールネジ
2二つのワッシャとコイルばねを組み合わせたもので、中箱、MDFと外箱とを圧着させるネジです。 コイルバネを使用する事により、最適な圧力を均等にかけることが出来ます。 中箱と外箱は振動的にスタガーな動作であり、このネジでその働きを調整する事が出来ます。 7従って個所により締め付け方が異なります。 木ネジは振動アース的に働きますが、ネジ頭がコイルバネで浮いている事によりその効果は一層高まります。 つづく
以上T氏



このキャビネットは二台製作され、一台はフルレストアした301を組み込んで、近々ホームページ上で公開販売中
http://www.thorens-td124.jp/ をご覧ください







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