2009年09月14日

家庭の電源 3

家庭電源についてT氏が書いたメモがもう一回分出てきた。
これは9月4日の続きになる。

一般家屋内の電圧値ですが、実際問題として自宅に何ボルトの電源が来ているかを知ることは難しいと思います。 もし安定化電源ユニットを使用し、そこに電圧メーターがあれば知ることが可能ではありますが、正確なメーターを持つユニットはそう種類があるとは思えません。私が住んでいる地方でもかなりまちまちで、グレイのオフィスでは、商用地という事もあるのでしょうが、103VACを示しており、時折105VACを示す事もあります。 この105Vという電源をトランスで昇圧すると、例えば100対220Vの場合、220V以上の電圧が機材にかかる事となり注意を要します。 私たちが検聴用に使用するアンプのひとつ、オルトフォン社の管球プリメインアンプKS601 は220V仕様なのでこの時点で、電圧オーバーなってしまいます。 さらに修理の際このアンプの適正電圧値を調べてもらった所、210Vとの事であり二重に過電圧となっていたことになります。 

Ortofon KS601KS601 brugsanvisning







いくらコンシューマーユースのアンプを半業務用として使用していたとはいえ、一年で故障するのはここに原因があった訳です。 現在は200V用コンセント口で使用しており、安定した動作で音楽を奏でています。 音質的にも以前のようなブライト感が無くなり、自然な音になりました。 アンプリファイアーにおいても、レコードプレイヤーにおいても、電圧過多は低電圧下での使用より、その弊害が大きいと思います。 オフィスでは103V〜105Vですが、私の家ではオイルショック時に建てた事もあり、配線がかなりチープなものを使用しており、容量自体が少ないためか、100Vに達するのはまれで、通常電圧の100Vに達するのは夜中を待たねばなりません。 オーディオマニアの伝説の中に皆が寝静まった真夜中に、最高の音がする等の話があるのは、案外このような電圧のあり方に起因するかもしれません。 そのような訳で、我が家では通常の電圧は97V程しかなく、一度、電力会社にひとこと言ってやろうかと思いましたが、会社の方に家が古いからと言われそうで、現状のまま辛抱しております。 この様な電源事情を考え併せてみれば、おそらく読者の方々のリスニングルームにおいても、似たり寄ったりであると推測され、グレイがレストアしたTD124が今日まで、回転数が飛び抜けて早くなったという事例が無いのは、オフィスでの103〜105V以上の電圧値が、一般ユーザーの過程では見られない為であると考えられます。
・50サイクル、60サイクルどちらが強いのか
これはいわば眉唾物の話ですが、私の親類に船舶関係者で主に船舶用の発電機の販売と修理を行っている者がおり、お茶話しの際、私が船の発電機は50サイクルか60サイクルかと尋ねた事があります。 答えはほとんどが60サイクルであるというものでした。理由を聞くと、60サイクルの方がパワーが出るとの事であり、変換効率が良いとの事でした。 もしそうであるなら、関西圏の方は大変有利なのですが、TD124の場合はどうなのか、確かにグレイでの実験では、60サイクルの方が安定感はありますが、それはオフィスに装備されている工業用サイクル変換機の力による所が大きいのではとも考えられます。 もう一つは60サイクル用のプーリーの口径が、50サイクルに比べて小さく、プーリーとステップドプーリーの口径対比率が、50サイクルの場合と異なる為なのか、本当の所はわからないのです。 TD124の場合は、単純なサイクル的な影響より、使用者のオーディオシステムの在り方の方がより重要な意味を持っていると考えておりますが・・・・。
終章によせて。
長々と続いた本文も、この章をもって終わりとなりますが、またまたここで読者の皆様には、理解して頂かねばならぬ事があります。それは本文の記述において、所々論理的な矛盾が生じているという事であり、それは電圧電流からみたTD124の動作の在り方を表した為に起こった事であります。 電圧電流のTD124の動作に対する働き方を、TD124の回転系部の働きの内から眺めれば、また異なった回答が出るのは当然であり、立場が変われば働きの示す所は同じであって、意味する所は異なってきます。 しかしながら本文の論理的な欠陥が明らかになるのは、TD124回転系部の秘密の章を待たねばなりません。この章により、本文の論理的な欠陥が、TD124の真実の働きの在り方を浮かび上がらせる事となりますが。それはまだずっと先のことであります。 本文をすべて読まれた方に敬意を惜しみません。



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