2010年01月20日

オレのガマンもこれまでだ 其の参

アンプリファイアーがアナログオーディオとは異質のデジタルの出現により長年の重荷から開放され、デジタル系の2V出力は、プリアンプを必要とせず利得的にはパワーアンプリファイアーだけで必要な再生が可能になりました。 CD、DVDプレイヤーの信号に素直に従い、アンプリファイアーは増幅のみを行えばよく、アナログオーディオの場合のように組み合わせの相性による再生音の激変の発生率は低くなります。 CD、DVD等は、プレイヤー側の価格によりクオリティは当然変化しますが、基本的な部分はアナログオーディオのように根本的に変わってしまう事はありません。 これが良いか悪いかは別にしてデジタルはアナログオーディオにも充分適応できると思います。 それはアンプリファイアーが、レコードプレイヤーから送られてくる信号に忠実に従う事により、自ら音を作るというくびきから解き放たれ、自由に本来持っている領分で働けるからです。 過去、現在まで、アンプリファイアーは、それ自体の働き以外の事も行っており、質の良くない電気信号を何とか立派なものにしようと苦労してきたため、本分を逸脱してしまう傾向がありました。 アンプリファイアーが優秀なプレイヤーによって、本来持っている力を存分に発揮出来れば、ユーザーの満足に足りる音を再生することは可能です。 その例ですが、まずスピーカーは左がヴァイタヴォックスコーナーホーン、右はウエストレックス(英)、アンプはオルトフォン製のステレオ出力30W、プレイヤーはTD124です。 特にウエストレックス等は専用アンプか特別仕様のものでなければ鳴らないと言われていますが、TD124にかかると何のストレスもなくクラヴサンからフルオーケストラまで鳴ってしまうのです。 EQ10や50年代英国製パワーアンプリファイアーを使えばクオリティはさらに上がりますが、基本的な相性等による激変は起こりません。 マランツ7を使用しても同様で安定した音を出してくれます。 P1010107この現象の意味する所はレコードプレイヤーとスピーカーと相関的に引き合う極性が中間に位置するアンプリファイアーのオーディオシステム内でその任務を補い合いながら自在な働きを行わせているからです。 ここまで述べてきた事は、オーディオラインレベルにおける電気的な特性に基づいた現象の説明にすぎず、相性の問題はもっと別のシステムコンポーネントが持つ宿命です。 それはレコードプレイヤーから始まってスピーカーに到るまでそれぞれの機器類が固有の音色と音楽表現を有し、その為たとえインピーダンスや利得が適正であってもその表現がそれぞれ別である事。 機器同士の音楽的世界観のミスマッチングこそが相性として私たちが目の当たりにする現実で、その解決策は何より正確な情報収集が必要となります。 しかし実際問題として、個人では限りがあり友人や専門店に何かしらアドバイスを乞う事になりますが、その際、抽象的な表現は避け、オーケストラをこの様に鳴らしたいとか、ヴァイオリン、ギター等をこの様な音で聴きたいと明確に表現すべきです。 こうして様々な思案の末、目的の機器が決定し、実際に購入され、自らのシステムに接続し、音出しの結果良いものであれば幸いですが、時には専門店での試聴とは異なった音が鳴ってしまう事もあります。 ここで大いに悲しむべきことは、それでも高額な出費をしたのだからこの装置が正しい音を出しているに違いない、と無理やり思いこんでしまう方がとても多いことです。 この様な悲劇を避けるためには、レンタル出来るお店を探す事が成功のカギとなります。 これまでに述べた事柄はあくまでコンシュマーユースに的を絞って述べています。 一般的にコンシュマーユースの機器類は、インピーダンスと利得さえ整合すれば自在に入れ替える事が出来、それぞれの機器がひとつの製品として形を成しているために、あらゆる組み合わせが可能だからです。 プロユースの場合、コンシュマーユースとは異なり形は製品の体を成していても実際はパーツとして存在しているという特性を持っています。 コンシュマーユースの場合、それぞれのオーディオ機器の入れ替えはインフォメーションとして動かせますが、プロユースは各ブロックを組み上げるという作業が必要になります。 プロ機器がコンシュマーユースのオーディオシステム内に入り込む時、コンシュマーユースの機器との折り合いをつける事が困難なのは、このプロ機器の持つ垂直性が最大の障害となって現われてくる事に充分注意しなければなりません。
以上T氏


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